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おまけ(本編とは関係無し)
馬鹿のままでいたいのだ
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「あなたって、本当につまらない男ね」
夜景の見えるレストランで許嫁の彼女に言われた言葉だった。
この婚約は元々親同士が決めた政略結婚だし、
お互いに愛があったわけでもない。
それでも、生涯を共にする伴侶になるということは変わらない。
だから僕は彼女に歩み寄ろうと努力はしたし、
プレゼントだって、記念日に彼女が喜びそうな物を渡したつもりだ。
けれど、そんな僕の想いは彼女には伝わらなかったようだ。
「……僕の何がいけなかったの?」
「自分のことなのに、言ってあげないと分からないわけ?」
彼女は僕の問にどちらとも言えない答えを返し、小馬鹿にしたように笑う。
素直に理由を教えてくれる気はないらしい。
「ああ、僕には全く検討がつかなくてね
良かったら教えてもらえるかな」
「ふぅん、じゃあ理由を教えてあげる
優しい私に感謝しなさい」
彼女は上機嫌な顔で、僕の欠点を一つずつ教えてくれた。
僕の話は難しい話ばかりで面白くないとか、
プレゼントのセンスが無いだのが彼女なりの理由らしい。
難しい話も何も、彼女の父親も同じ政治家と聞いている。
そもそもそこまで政治に詳しくなくても、
ニュースをそこそこ見ていれば分かるような話題ばかりだったはずだ。
それに、ほとんどは何てことのない世間話で、
彼女の話もきちんと聞いていたし、政治の話はあまりしていない。
だが、つまらないと思わせてしまったのは僕の責任だから、
きちんと改善をしておこうと思う。
「分かった、次のデートまでには、
君が退屈をしないように工夫してみるよ」
「次なんてあるわけないじゃない、あんた馬鹿なの?」
「…………え?」
「きっと、私達は別れた方がお互いの為なのよ」
「…………」
「じゃあそういうことだから、さよなら」
呆然とする僕を置いていって、彼女は席を立った。
突然のことで頭が働かず、何が起きたのか分からなかった。
去っていく彼女を目で追うと知らない男が待っており、
彼女は嬉しそうに男と共にレストランを去っていった。
そこでようやく彼女が僕を捨てた理由に気付く。
「ああ、そういうことだったのか……」
他に好きな人が出来たから、僕のことが邪魔になったんだな……
もしも馬鹿でいられたならば、どれほど楽だっただろうか。
彼女が浮気していたと気付かずに終われたか。
それとも捨てられたことにすら分からずに終われるか。
どっちにしろ、無知のままでいられるならばそれで良い。
このままつまらない人間でいるくらいならば、
いっそ馬鹿になってしまった方がマシなのだから……
◇◇◇
よお!俺の名前はズイーク!
ダイヤの国の門番なんだぜ!
それでな、それでな、大きい声が出せるんだ!
スゴいだろ?挨拶も元気よく言えるんだぜ!
スゴいだろ?(二回目)
みんなうるさいって言うけど、俺は全く気にしてない!
俺はな、えーと、何だったかな。
たしか、そう、バカという生き物らしい。
良くわかんねえけど、いつもバカとか言われてっから、
多分俺人間じゃなくてバカっていう生き物なんだろうな。
そんでな、鳥頭とも言われてっから、きっとバカの別名なんだな、多分。
で、今はバカという生き物の俺なんだけどさ、
ここに来る前はバカじゃなかったらしいんだよな。
何か自分で望んでバカになったらしい。
わざわざ捨てるってことは、
もしやバカってそんなスゴい生き物なのか?
俺ってスゲー奴?やったー!
え?違う?何で?俺スゲー奴じゃねえの?
それでな、ダイヤの女王が街に行こうって言って来たんだ。
何か、スペードの王様のプレゼント買いに行くんだって。
お出かけ楽しみだなぁ、どこに行くんだろう。
「ズイーク、お出かけは楽しい?」
「うん、楽しいよ!クシリスは?」
「私もよ、ふふふ……連れてきて良かったわ」
クシリスは色んな場所へ連れていってくれた。
美味しいパンケーキのお店。
カラフルな色がたくさんある服屋さん。
サクサクの美味しいトンカツのお店。
キレイな宝石が並ぶお店。
クシリスが連れていってくれる所は、どこも楽しい場所だった。
街で女王様なんて呼んだらみんなが困るからって言ってたから、
今はクシリスと呼んでいる。
「クシリス、次はどこに連れていってくれるの?」
「そうね、次は……」
「ユギルト!」
ふと、背後から知らない女性に話しかけられた。
振り返ると、安心した顔の女性が立っていた。
見た所50代くらいの女性で、化粧も濃いし、
むせそうなくらいの香水の匂いがする。
服は趣味の悪い派手な服を着ている。
この人は、一体誰なんだろうか。
「良かった、探してたのよ
あなたにね、頼みたいことがあるの」
「頼みたいこと?」
「そう、私本当に困ってるのよ
元許嫁なんだから、勿論助けてくれるわよね?」
「その前に、一つ聞いて良い?」
「ええ、何でも聞いてちょうだい
勿論借りたお金はちゃんと返すわ
とりあえず借金を返したいから借りる金額は……」
「お前誰?」
「…………え?」
目の前の知らない女性はひきつった笑いを浮かべ、
戸惑いながらも俺に向かって話し始める。
「何言ってるのよ、私はあなたの……」
「俺にはそんな記憶ない」
「もう冗談キツイわね、元許嫁を忘れたフリするなんて、笑えないわよそれ」
「冗談?知らない奴に知らないと言って何が悪いの?」
「そんな奴に構っても仕方無いわ、そろそろ行きましょう」
それでもまだねばる女性にクシリスは俺の手を繋いで、
この女性から離そうとした。
「ちょっとあなた誰よ、今は彼と話してるんだから邪魔しないでよ」
「あらそっちの方がお邪魔じゃないかしら
あなたは元許嫁なんでしょう?
悪いけどこの人にはもう私がいるの
残念だけど彼のことは諦めなさい」
「ちょっとユギルト!許嫁がいるなんて聞いてないわよ!
どうせこいつの嘘なんでしょう?そうなんでしょ!」
「あら酷いわ、私のことを疑うのね
ねえあなた、私達は結婚の約束までした仲でしょう?」
「うん、そうだね!」
いまいち状況が分かっていないけど、
ここはクシリスの言うことを聞いた方が良さそうだから、
元気よくうなずいておく。
それを聞いた知らない女性は悔しそうな顔をし、
不機嫌そうな顔をして去っていった。
「あの人、結局何だったんだろうね」
「ズイークにはもう関係のないことよ
そんなことよりお出かけの続きをしましょう?」
「うん!」
後から管理人さんに聞いた話なのだが、
あの女性は本当に元許嫁だったらしく、
昔の俺を捨てた人だったらしい。
俺と別れた彼女は浮気相手と一緒になったが、
そいつがとんでもないクズだったそうで、
金を全部持ち逃げして行方を眩ませたらしい。
そのせいか彼女の父親は政治家生命を絶たれ、
今では色んな所に借金して何とか生き延びているのだとか。
そして、俺の実家であるガードセルフ家は未だに
政治家として活動しており、勢いが衰えるどころか増しているらしい。
それはガードセルフ家を継いだ俺の次男の手腕なのか、
親の力なのかは俺には分からない。
けれども一つだけ言えることはある。
俺は、やっぱりバカのままでいい。
理由こそ覚えていないが、元に戻りたくはないと思っている。
俺は、何も知らないバカのままでいたいのだ。
【おまけ】馬鹿のままでいたいのだ 終
夜景の見えるレストランで許嫁の彼女に言われた言葉だった。
この婚約は元々親同士が決めた政略結婚だし、
お互いに愛があったわけでもない。
それでも、生涯を共にする伴侶になるということは変わらない。
だから僕は彼女に歩み寄ろうと努力はしたし、
プレゼントだって、記念日に彼女が喜びそうな物を渡したつもりだ。
けれど、そんな僕の想いは彼女には伝わらなかったようだ。
「……僕の何がいけなかったの?」
「自分のことなのに、言ってあげないと分からないわけ?」
彼女は僕の問にどちらとも言えない答えを返し、小馬鹿にしたように笑う。
素直に理由を教えてくれる気はないらしい。
「ああ、僕には全く検討がつかなくてね
良かったら教えてもらえるかな」
「ふぅん、じゃあ理由を教えてあげる
優しい私に感謝しなさい」
彼女は上機嫌な顔で、僕の欠点を一つずつ教えてくれた。
僕の話は難しい話ばかりで面白くないとか、
プレゼントのセンスが無いだのが彼女なりの理由らしい。
難しい話も何も、彼女の父親も同じ政治家と聞いている。
そもそもそこまで政治に詳しくなくても、
ニュースをそこそこ見ていれば分かるような話題ばかりだったはずだ。
それに、ほとんどは何てことのない世間話で、
彼女の話もきちんと聞いていたし、政治の話はあまりしていない。
だが、つまらないと思わせてしまったのは僕の責任だから、
きちんと改善をしておこうと思う。
「分かった、次のデートまでには、
君が退屈をしないように工夫してみるよ」
「次なんてあるわけないじゃない、あんた馬鹿なの?」
「…………え?」
「きっと、私達は別れた方がお互いの為なのよ」
「…………」
「じゃあそういうことだから、さよなら」
呆然とする僕を置いていって、彼女は席を立った。
突然のことで頭が働かず、何が起きたのか分からなかった。
去っていく彼女を目で追うと知らない男が待っており、
彼女は嬉しそうに男と共にレストランを去っていった。
そこでようやく彼女が僕を捨てた理由に気付く。
「ああ、そういうことだったのか……」
他に好きな人が出来たから、僕のことが邪魔になったんだな……
もしも馬鹿でいられたならば、どれほど楽だっただろうか。
彼女が浮気していたと気付かずに終われたか。
それとも捨てられたことにすら分からずに終われるか。
どっちにしろ、無知のままでいられるならばそれで良い。
このままつまらない人間でいるくらいならば、
いっそ馬鹿になってしまった方がマシなのだから……
◇◇◇
よお!俺の名前はズイーク!
ダイヤの国の門番なんだぜ!
それでな、それでな、大きい声が出せるんだ!
スゴいだろ?挨拶も元気よく言えるんだぜ!
スゴいだろ?(二回目)
みんなうるさいって言うけど、俺は全く気にしてない!
俺はな、えーと、何だったかな。
たしか、そう、バカという生き物らしい。
良くわかんねえけど、いつもバカとか言われてっから、
多分俺人間じゃなくてバカっていう生き物なんだろうな。
そんでな、鳥頭とも言われてっから、きっとバカの別名なんだな、多分。
で、今はバカという生き物の俺なんだけどさ、
ここに来る前はバカじゃなかったらしいんだよな。
何か自分で望んでバカになったらしい。
わざわざ捨てるってことは、
もしやバカってそんなスゴい生き物なのか?
俺ってスゲー奴?やったー!
え?違う?何で?俺スゲー奴じゃねえの?
それでな、ダイヤの女王が街に行こうって言って来たんだ。
何か、スペードの王様のプレゼント買いに行くんだって。
お出かけ楽しみだなぁ、どこに行くんだろう。
「ズイーク、お出かけは楽しい?」
「うん、楽しいよ!クシリスは?」
「私もよ、ふふふ……連れてきて良かったわ」
クシリスは色んな場所へ連れていってくれた。
美味しいパンケーキのお店。
カラフルな色がたくさんある服屋さん。
サクサクの美味しいトンカツのお店。
キレイな宝石が並ぶお店。
クシリスが連れていってくれる所は、どこも楽しい場所だった。
街で女王様なんて呼んだらみんなが困るからって言ってたから、
今はクシリスと呼んでいる。
「クシリス、次はどこに連れていってくれるの?」
「そうね、次は……」
「ユギルト!」
ふと、背後から知らない女性に話しかけられた。
振り返ると、安心した顔の女性が立っていた。
見た所50代くらいの女性で、化粧も濃いし、
むせそうなくらいの香水の匂いがする。
服は趣味の悪い派手な服を着ている。
この人は、一体誰なんだろうか。
「良かった、探してたのよ
あなたにね、頼みたいことがあるの」
「頼みたいこと?」
「そう、私本当に困ってるのよ
元許嫁なんだから、勿論助けてくれるわよね?」
「その前に、一つ聞いて良い?」
「ええ、何でも聞いてちょうだい
勿論借りたお金はちゃんと返すわ
とりあえず借金を返したいから借りる金額は……」
「お前誰?」
「…………え?」
目の前の知らない女性はひきつった笑いを浮かべ、
戸惑いながらも俺に向かって話し始める。
「何言ってるのよ、私はあなたの……」
「俺にはそんな記憶ない」
「もう冗談キツイわね、元許嫁を忘れたフリするなんて、笑えないわよそれ」
「冗談?知らない奴に知らないと言って何が悪いの?」
「そんな奴に構っても仕方無いわ、そろそろ行きましょう」
それでもまだねばる女性にクシリスは俺の手を繋いで、
この女性から離そうとした。
「ちょっとあなた誰よ、今は彼と話してるんだから邪魔しないでよ」
「あらそっちの方がお邪魔じゃないかしら
あなたは元許嫁なんでしょう?
悪いけどこの人にはもう私がいるの
残念だけど彼のことは諦めなさい」
「ちょっとユギルト!許嫁がいるなんて聞いてないわよ!
どうせこいつの嘘なんでしょう?そうなんでしょ!」
「あら酷いわ、私のことを疑うのね
ねえあなた、私達は結婚の約束までした仲でしょう?」
「うん、そうだね!」
いまいち状況が分かっていないけど、
ここはクシリスの言うことを聞いた方が良さそうだから、
元気よくうなずいておく。
それを聞いた知らない女性は悔しそうな顔をし、
不機嫌そうな顔をして去っていった。
「あの人、結局何だったんだろうね」
「ズイークにはもう関係のないことよ
そんなことよりお出かけの続きをしましょう?」
「うん!」
後から管理人さんに聞いた話なのだが、
あの女性は本当に元許嫁だったらしく、
昔の俺を捨てた人だったらしい。
俺と別れた彼女は浮気相手と一緒になったが、
そいつがとんでもないクズだったそうで、
金を全部持ち逃げして行方を眩ませたらしい。
そのせいか彼女の父親は政治家生命を絶たれ、
今では色んな所に借金して何とか生き延びているのだとか。
そして、俺の実家であるガードセルフ家は未だに
政治家として活動しており、勢いが衰えるどころか増しているらしい。
それはガードセルフ家を継いだ俺の次男の手腕なのか、
親の力なのかは俺には分からない。
けれども一つだけ言えることはある。
俺は、やっぱりバカのままでいい。
理由こそ覚えていないが、元に戻りたくはないと思っている。
俺は、何も知らないバカのままでいたいのだ。
【おまけ】馬鹿のままでいたいのだ 終
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