勘とノリでやってたら、七戦士に選ばれた

第六章 光の街トルマリン

影に潜む暗殺者

俺達は指名手配書の管理を引き継いだ
新たな人物を見つけるため、
人に聞いたり調べたりして探した。

「ゼイゲルからは、
俺の命が狙われてるって聞いてたが…」

「本当に何も起きんな
まさかあいつ、嘘をついたか？」

「流石にそれはないと…
いや、ありえなくはないか
ゼイゲルの場合、面白半分で
嘘の情報を流したことが何度かあるしな…」

「やっぱあのおっさん信用ならんな」

「流石におっさんはかわいそうでしょ」

「すみません待たせてしまって！」

「グレイ、今日のお前、
やたらと店に立ち寄りすぎじゃね？
そんなに気になるものがあったのか？」

「はい！実は、ハワード様に
捧げる供物を選んでました！」

「供物て…俺神様じゃないんだけど」

「いいえ！ハワード様は
俺にとっては神様です！」

「後お前、ローブから血の匂いするぞ
そろそろ洗った方が良いだろ」

「きっと魔物を討伐した時に、
ローブに血が付着したんでしょうね」

「中には血の匂いに寄ってくる
魔物もいるんだから気を付けろよ」

「分かってますって！
ほら、早く次へ行きましょう！」

オルティス達は気づいていないが、
実は、オルティスの命を狙う者は、
既に何名か現れていたのだ。

そしてまた、賞金目当てのゴロツキが一人、
愚かにもオルティスの命を狙っていた。

「あいつを殺せば多額の賞金が手に入るのか…
恨みはねえが、俺のために死…」

「死ぬのはお前だ」

また一人、暗殺者の手によって死んだ。

こうして、複数の犠牲者を出した
オルティスの指名手配は、
それを引き継いだ者の逮捕によって幕を閉じた。