チートですが何か?

月蛍縁

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死ぬべき者と生きるべき者

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俺は家族を失った
家族を失ったのは車の事故
俺が学校へ行っていて姉と両親が車で買い物に行く途中信号無視の上猛スピードのトラックが俺の家族の乗っている車と接触した
友達と楽しく話していた時、先生が青ざめて俺の肩を掴んだ時
とても嫌な予感がした
「………」
俺は無言のまま無残な家族の姿を目にする
俺はそっと頬笑み
「お帰りって言ってくれないんだな」
なんて
言ってみた
だけど
返事なんか帰って来ない
俺は泣きたかった
だけど
泣けなかった
両親と約束した
泣かないって
笑顔ねって
姉と約束した
強く生きるようにって
だからこそ
俺は泣かないで微笑んでいた
俺はまた無言になり外に出る
そして
俺が振り返るとそこには警察の人がいた
「何だ,偽善者か」
俺はハッと笑い睨む
彼らは辛そうな顔をしていたが無視をした
「俺に何のよう?」
笑う
「君を施設に,とね」
施設ねぇ?
「へぇ,これから俺は死ぬのに?」
俺の手には包丁
それを胸に突き刺した
そこから俺の意識は無くなる
「起きなさい」
俺が次目を覚ましたのは闇の中
そこに一人の中性の人が立っていた
俺は起き上がり
「死んだよな?」
と言うと
その人は頷く
「ここは境界線,君にはまだ生きてほしい」
神様は自分勝手だな
「俺は一人だ」
分かるだろ?
なんてな
「今はねこれから力を与える」
力?へぇ
「力?どこかの小説か何か?」
俺の言葉に神様は頷いた
「そうだ,だが君は特別な子だ」
特別な?
「よって二つ力を与えよう」
「二つも?一つでいいよ」
特別扱いは嫌だから
なんて言う前に
俺の片目が奪われる
「痛くねぇ」
キョトンとしていると神様は頷いた
「返してあげる」
グリットされたときは流石に痛かったけど見える世界が変わる
「これは王の証」
王?
「俺女だけど?」
神様はこほんと咳き込み
「王の証だ」
とゴリ押ししてきた
「お、おぅ」
俺は頷きつつ話を聞いた
俺は自然操作と絶対命令を貰った
目は王の証で感情によって色が変わる
らしい
因みに目を奪われていたのは明石の焼印を押すためだ
「んじゃあ行ってらっしゃいと言いたいところだけど」
そういい神様は振り返る
「家族に会いな」

優しく微笑んだ
俺は頷き家族の元へ行くと
「ごめんなさいね,幸せになりなさい」
「強く,たくましくな」
「いつまでも見守ってるわよ」
家族の暖かな言葉に俺は泣いてしまった
俺は泣きつつ家族に手を振り現世へと戻る
現世へ戻ると知らないところへいた
「病院か」
と呟く
すると
医者らしき人がバタバタと入って来る
「君!よく生きてくれた!」
黙れや
そんなこと思いすらしないで
俺はギロリと睨むと医者は出ていく
俺は外に出て欠伸をする
「そこにいんの誰?」
「凄いな」
約五メートル後ろにいた警察官を睨みつつも微笑む
警察官は困ったように笑い
「君、施設に連れてくよ」
「そーかよ」
俺は荷物をまとめるために戻ると
「さぁ、行こうか」

誘導される
これから行くところはね
「神無月学院だよ」
俺はその時嫌な予感がした
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