稀魂の娘の成り上がり 〜卑しき妹の愛を知る迄〜

泉紫織

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五、実験の示す所の物は

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 妖魔討伐軍隊隊長室。隊長の鷹宮恭作とその右腕、犬飼慎介は、今朝部下が提出してきた昨日の妖魔討伐の報告書に目を通していた。そこに、情報管理室で働いている女性が慌ただしく入ってくる。

「隊長!緊急のため、無礼をお許しください」
「どうした」
「府内で膨大な妖力を感知いたしました。おそらく、禁忌の妖術が展開・発動されたかと存じます」

 隊長室の空気が張り詰める。
 
「場所はどこだ」
「それが……藤堂の本家と推測されます!」
「なに?」

 それからすぐに隊長命令で隊長本人、犬飼、その他精鋭3人が直接調査に向かうこととなった。

 ✳︎✳︎✳︎

 藤堂家に突然現れた妖魔討伐軍隊の面々に、藤堂家当主、藤堂昭義あきよしは慌てて応対する。
 
「き、禁忌の妖術でございますか?この本家で……?」
「国の妖力探知機が反応を示したそうだ。討伐軍隊隊長として、調査をさせてもらう」
「え、ええ。もちろん、かまいませんが……」

 彩乃はそれを聞いて顔を真っ青にした。やっと事の重大さに気づいたのだ。しかし、まだ言い訳の余地はあると考え、必死で取り繕う。

 あれからしばらくして、もう一度地下室に様子を見に行ったところ、千代が気を失って倒れていたため、縄を片付け、いじめていた痕跡を消して、侍女に運ばせた。まだ千代は意識を取り戻しておらず、自室で眠っているという。

 千代がいないのなら、証言者がいないも同然。自分が発動した禁忌の妖術はバレることはないはずだ。そう考えて、彩乃は知っていることを聞かれた際、こう語り始めた。

「私、地下室で妹の千代と資料を探していたのでございます。そして、ちょっとした口論になったのです。千代がいつも女学院の課題を提出していないことに関して、藤堂家の娘として恥ずかしくないのか、と問うたら、彼女はひどく憤慨した様子でした。二、三、やりとりをしたのち、千代が怒りのままに鎌鼬かまいたちの禁忌の妖術を使い始めたのです。私は大層驚きまして、どうしたらいいかわからず、とにかく身を守ろうと護りの術式を展開いたしました。その時、千代の術式が暴走し出したのです。きっと、禁忌の妖術を使うのは初めてだったのでしょう。結果として、妖力が発散して、その反動か千代は今意識を失って自室で寝ております。おそらく、その発散した妖力が感知されたのではございませんか?」
「鎌鼬の禁忌と言うと……裂風断魂れっぷうだんこんか。疾風が魂を切り裂く術式だが、未だ成功した妖術使いはいないと聞く。なぜそのような確率の低い攻撃手段を……?」
「実の姉と口論になって、そのようなことをするだろうか」

 討伐隊員は信じていない様子。彩乃は遠慮がちに発言する。

「——実は、私と千代は血がつながっていないのです。千代は稀魂でして、庶民の生まれで、藤堂家が武士道の精神に従って預かり、育てているのでございます。私が実の娘として次期当主候補とされているのを、日頃から恨んでいるようでして、いつも私に意地悪を言うのです。ですから、今日こそはと思い、言い返したら、まさか妖術を発動されるだなんて……未だに信じられません。庶民の出ですから、考え方が卑しいのでしょう。ですが、私は怪我も何もしておりませんから、どうか、どうか妹をお許しくださいまし」
 
 こうして、彩乃は罪を妹になすりつけたうえ、自分が傷つけられかけたのにも関わらず妹を庇おうとする純粋な少女を演じ切ったのだ。すると、隊長以外は納得した顔をする。

「庶民の出であれば、思考回路が単純だから、そのような発想に至ってもおかしくないのでは?」
「お咎めなしということにはできないが、実際発動せずに発散で終わったのだし、罪は軽くて良いのではないか」

 彩乃は隊員たちが交わす言葉を聞いて、内心ほくそ笑む。しかし、まだ一人だけ納得のいかない顔をしていた。

「お前たち、聞き取り調査だけで帰るつもりか」

 犬飼始め、隊員が顔を見合わせる。鷹宮はこう続けた。

「その地下室とやらに連れて行きたまえ」
「承知いたしました」

 憧れの男性を目の前にして、胸が高鳴ると同時に、いつも千代の手を縛っている縄を隠しておいて良かったと安堵する。整った顔立ちはしかめられていて、その原因を考えると素直にはその美しさを喜べないのが、彩乃は残念だった。

 彩乃を先頭に、全員でぞろぞろと地下室へと向かう。

「資料庫か」
「そうです。我が藤堂家に関する資料が揃えられています」
「書き物が消えなければ、多少荒らしてかまわないか?」

 鷹宮が彩乃に問う。切れ長の真っ黒な瞳に真っ直ぐ見つめられて、ドギマギしてしまうが、それを表には出さず、丁寧に答える。

「もちろんでございます」
「では、少し妖術を使わせてもらう。——ちょうど、実験しようと思っていたところだ」

 一同、意味がわからず首を傾げる。鷹宮はそれを気に留める風もなく、詠唱を開始した。
 
「目に映らぬもの、声なきものよ。留まりし気、漂いし力、いま、我がまなこに映りたまえ。残滓ざんしの記憶、風の形を取りてあらわれよ——残滓顕現ざんしけんげん!」
 
 誰も聞いたことのない完全詠唱。鷹宮が印を結び切ると、薄暗い地下室のところどころが淡く光った。誰も見たことのない光景だったが、それが妖力の残滓であることはなんとなく予想できる。

 残滓を俯瞰してみると、特徴があるようにも見えるし、てんでばらばらに撒き散らされているようにも見える。皆、何が起きるのか、これが何を示しているのかわからず、何も言えないでいた。

「ほほう。この結晶の形は先の実験結果と照らし合わせると、系統は風ではなく火である。鎌鼬の禁忌であれば、十字を基本とした広がりになると考えられるが、この残滓を俯瞰してみると、中心から同心円状に広がったと見えるな」

 鷹宮は一度目を瞑り、小さく、細く息を吐いた。その行動ひとつ取っても、色気が溢れ出るようで、彩乃は思わず見惚れてしまう。目を開いた鷹宮は、彩乃を見てニヤリと笑った。

「藤堂の娘は女学院で好成績を修めていると聞く。——これが何を示すかわかるか」
「まあ! 光栄でございます。——しかし、私にはさっぱり……」
「そうか、まあいい。聞きたまえ。今私が展開したのは、直前に使用された妖術で広がった妖力の残滓を可視化するもの。ちょうど最近、女学院のとある学生が意見をくれてな、出来上がったものだ。そして、妖術ごとに妖力の離散に特徴があることもつい最近判明した。今ここに現れている残滓の形を分析するに、直前に使われた妖術は、風の力ではなく火の力だと考えられる」

 彩乃の顔は徐々に色を失っていく。

 ——そんなわけない。あの出来損ないの言っていたことが本当なわけがない。妖力の残滓が見えるわけないもの。これは何かの間違いよ!できたばかりの妖術なのだから、きっとどこかに間違いがあるのよ!

 鷹宮は淡々と説明を続けた。

「いいか。つまり、実際に使われた禁忌の妖術は鎌鼬ではなく狐のもので、姉のお前が展開したということだ」
「そ、そんなはずありませんわ! き、きっと、私の護りの術式に反応しているのではなくて?」

 慌てて弁明する彩乃。

「狐の護りは、基礎となる火に加えて土の特徴が見えると実験では明らかになっている。ここで見られるのは、火の特徴だけだ」
「そんな……! 何か間違いがあるはずよ! だって私はやっていないもの!」
「しらを切るのは自由だが、科学による知見が事実を示しているのだから、我々はそれに従うのみだ。……おい、その女を重要規律違反で捕えよ!」
「は!」

 部下が二人、素早く動いて彩乃を捕える。藤堂家当主はそれを呆然と見守り、彩乃は泣き叫んで抵抗した。

「嫌! 鷹宮さま! お話を聞いてくださいまし! 私は罪に問われるようなことは何も!」

 しかし、あっという間に口を封じられ、手足を縛られ、抵抗できない状態にさせられる。

 そこへ、目が覚めたばかりの少女が様子を見にやってきた。

「わ、私、鷹宮さま始め討伐隊の皆さまがいらしているとは知らず……ご挨拶が遅れてしまって大変申し訳ございません!」

 顔を真っ青にしながら慌てて謝罪の言葉を述べたのは、千代であった。千代が状況を把握しようと地下室を見渡すと、ぐるぐる巻きにされた彩乃が目に入り、びくりと肩を震わせる。

「——ちょうどいい。お前がこの女の妹か」
「は、はい!その通りでございます……ですが、この有り様は……?」

 恐る恐る千代が尋ねると、鷹宮はこれまでの成り行きを説明した。千代はガタガタ震えながら話を聞いていた。

「そもそも、お前は国が感知できるほどの妖力を持っていないように思われる。このことからも、やはりこの女が嘘をついていたことは明白だ。……お前が実際に見たことは、実験によって判明した事実と相違ないか」

 吸い込まれそうな漆黒の瞳に、千代は怯えながら頷く。

「ご、ございません……ですが、狐の禁忌の妖術が使われたということは、私は大切な人の記憶を失ってしまったのでしょうか? 何一つ覚えておりません。心に穴が空いたような心地がするのですが……」

 鷹宮はまた少しの間目を閉じて、開いた。長い睫毛が目の下に影を落とす様子に、その場の誰もが見惚れる。

「さもありなん……いずれ禁忌の妖術の逆展開が必要となるであろう。ただ、すぐには難しい。……千代といったか? お前は、直前に使われた妖術を解析するためには、何が必要だと考える?」

 一瞬、何を聞かれているのかと戸惑ったが、すぐにこの間の課題のことだと気づいた千代は、己の考えを説いた。

「——妖力の微かな残滓を可視化し、その発散の仕方を分析することが必要だと考えます。残滓の広がり方には、基礎妖術の系統によって特徴があり、例えば風であれば十字を基本とした形に、水であれば波打つような形に、火であれば同心円状に広がる形になります。わ、私は、その……残滓をこの目で見ることができますので、可視化をする必要はないのですが……」
「残滓を見ることができる?」
「え、ええ。今、この部屋は妖術を使って残滓を可視化しているのですよね?これをせずとも、私は残滓を捉えることができるのでございます」
「ほう。それは生まれつきか?」
「ええ。物心ついた時には、妖魔が見え、私に備わる妖力を自覚しましたが、その時から妖力がうっすらと光って見えるのでございます。ですから、幼い頃からの経験で、妖力の広がりからおおよそ妖術の種類を区別できるようになったのです」
「面白い。鎌鼬の術者だったか?風の力と関係があるのかもしれない。……まあそれはまた今度研究するとしよう。とにかく、合格だ。お前は今日から俺の研究助手として、討伐軍隊研究室で働け」

 地下室にいた全員が驚きを示す。鷹宮が突然千代を助手として雇うなどと言い出したのだから、当然の反応だろう。

「ど、どういうことでございましょう……」
「そのままの意味だ。お前の意見を、女学院で妖魔討伐学を教えている私の部下から聞いた。そのおかげで、昨日妖魔討伐学の体系化研究が進み、今日実践できたのだ。これは大きな快挙と言える。私はお前を助手として迎えたい」
「わ、私は何をすれば……」
「女学院をやめ、討伐隊の隊員となり、研究室で体系化研究の手伝いをしてくれ。実験を行ったり、理論をまとめたりが主な仕事だ。あと……私と婚約してくれ」
「はあ? 隊長、何を言って……」
「犬飼、お前は黙れ。そろそろ身を固めねばならないと思っていたが、相応しい令嬢がいなくてだな。研究助手として私と婚約してくれれば、お前は自由に研究ができるうえ、禁忌の妖術の逆展開を試すこともいずれできるかもしれない。失った記憶を取り戻すことができるやもしれぬ。そして、私はこれ以上女に煩わされることもない。お互いにとって都合がいいとは思わないか」
「いや、待ってくださいよ隊長。この令嬢は別に研究がしたいなど一度も……」
「だから犬飼、お前は黙れと言っている」

 千代は何が起こっているのか理解できず、口を開けたまま固まってしまった。

 すると、藤堂家当主が一歩前に進み出る。

「お言葉ですが、鷹宮さま。千代は稀魂、庶民の出で卑しい身でございます。鷹宮さまには到底不釣り合いですので、それでしたら、是非とも彩乃を……」
「お前は気が触れているのか?彩乃という娘はたった今罪が暴かれて捕えられただろう。どこがこの私と釣り合いが取れるというのだ?」
「し、しかし……」
「黙っていろ。藤堂家は禁忌の妖術を使った罪でいずれ裁かれる。お前には今後発言権はないと思え」
「ひ、ひぃ!」

 鷹宮に鋭く睨まれた昭義あきよしは返事ともつかない声を上げ、後退りした。

「わ、私が鷹宮さまのような女性の憧れの的である高貴なお方と婚約していいはずがございません……」

 千代がつぶやくように答えると、鷹宮は千代に近づく。

「では、隊長命令だ。私と婚約したまえ」
「え、ええ!? しょ、承知いたしました……」

 鷹宮の立場が命令と言えば、帝と鷹宮家当主以外は基本、従わざるを得ない。千代は戸惑いつつもすぐに立場をわきまえ、命令を受け入れた。

 こうして、何がなんだかわからないまま、千代は鷹宮の研究助手兼婚約者となったのである。

 彩乃は討伐隊本部に連れて行かれ、地下牢に入れられた。千代は研究室へと連れて行かれ、一通り仕事の説明を受けているうちに、その日は日が暮れたのだった。
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