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何もしていないはずだった
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幼い頃、前世の記憶を思い出した。
同時に、この世界がBLゲームで、自分がヒロインをいじめ、断罪される悪役令息だということも。
(嘘だろ、、)
その時俺は決めた。
攻略対象者には絶対に近づかないと。
ヒロインにも関わらないと。、
ゲーム通りにいかなければ断罪は回避できるはずだ。
そう決意し、これまで俺は極力関わらないようにしていた。
そのはずだったのに
俺、レオン・アルヴェインは今日、婚約者であり攻略対象者である第二王子のジルバート殿下から、婚約破棄を告げられていた…
温かな金色の髪。その奥から、冷たい目が覗く。
第二王子のジルバート・アストレア。
その腕には、ヒロインと思われる、ピンク髪の少年がすがりついていた。
「君との婚約を破棄させてもらう。」
(……は?)
「君はここにいるロイ・ルミエールに極めて非道な行為を行い、学園の秩序を乱した。これは許されない行為だ。」
「ごめんなさいレオン様……僕のような平民上がりの男爵令息が、殿下達に近づいたばっかりに……」
ロイは涙目になり、ギュッと殿下に抱きつく。
(…くるくるのピンク髪に可愛げな容姿。流石ヒロインだな。……いやいや感心してる場合じゃない、そもそも俺何もしてないんだが。)
「貴方が謝る必要はありませんよ、ロイ。」
静かな声が割って入る。
黒髪の真面目そうな青年。
侯爵令息、アルベルト・ヴァインハルトだ。
「全ての元凶は、ロイへの嫉妬に溺れたレオン様ですから。」
理解が追いつかない。
「私はそのようなことをした覚えはございません。」
(何を言ってるんだコイツらは。なんで俺がやったことになってるんだよ。)
必死に冷静になろうと声を整える。
「何かの誤解では……」
「レオン」
強く、威圧感のある声。
赤髪の男、キール・ブラッドフォードが前に出る。
若くして騎士団長に上り詰めただけはあり、その威圧感は凄まじい。
「言い訳しても無駄だ」
(おいおい、全員敵ってことかよ……)
何とか笑みを浮かべるが、内心嫌な汗が止まらなかった。
「皆さんが私の言葉を信用されないことは理解しました。」
「しかし、私を断罪するには証拠が不十分すぎると思いませんか。」
「何を言い出すかと思えば」
キールが呆れたようにこちらへの怒りをあらわにする。
「待てキール。」
ジルバートがその肩で制し、1歩前に出た。
「確かに、現時点では証拠が不十分だね。」
金色の髪を揺らしながら、殿下は静かに続ける。
「今日はここまでにしよう。4日後、
改めて話を聞く。それでいいね。」
これは俺を助けるため……ではないだろう。
おそらく俺に不利な証拠を集めるための時間。
(捏造でもなんでもする気満々だろ。最悪だ。やばいことになった。)
一礼だけを残し、踵を返す。
扉に向かいながらも、胸の奥には違和感が溜まっていた。
ーーそれにしても、
証拠もないのに断罪に前のめりになるようなタイプだったか、アイツら3人って。
(やっぱり、何かおかしい)
同時に、この世界がBLゲームで、自分がヒロインをいじめ、断罪される悪役令息だということも。
(嘘だろ、、)
その時俺は決めた。
攻略対象者には絶対に近づかないと。
ヒロインにも関わらないと。、
ゲーム通りにいかなければ断罪は回避できるはずだ。
そう決意し、これまで俺は極力関わらないようにしていた。
そのはずだったのに
俺、レオン・アルヴェインは今日、婚約者であり攻略対象者である第二王子のジルバート殿下から、婚約破棄を告げられていた…
温かな金色の髪。その奥から、冷たい目が覗く。
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(……は?)
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「ごめんなさいレオン様……僕のような平民上がりの男爵令息が、殿下達に近づいたばっかりに……」
ロイは涙目になり、ギュッと殿下に抱きつく。
(…くるくるのピンク髪に可愛げな容姿。流石ヒロインだな。……いやいや感心してる場合じゃない、そもそも俺何もしてないんだが。)
「貴方が謝る必要はありませんよ、ロイ。」
静かな声が割って入る。
黒髪の真面目そうな青年。
侯爵令息、アルベルト・ヴァインハルトだ。
「全ての元凶は、ロイへの嫉妬に溺れたレオン様ですから。」
理解が追いつかない。
「私はそのようなことをした覚えはございません。」
(何を言ってるんだコイツらは。なんで俺がやったことになってるんだよ。)
必死に冷静になろうと声を整える。
「何かの誤解では……」
「レオン」
強く、威圧感のある声。
赤髪の男、キール・ブラッドフォードが前に出る。
若くして騎士団長に上り詰めただけはあり、その威圧感は凄まじい。
「言い訳しても無駄だ」
(おいおい、全員敵ってことかよ……)
何とか笑みを浮かべるが、内心嫌な汗が止まらなかった。
「皆さんが私の言葉を信用されないことは理解しました。」
「しかし、私を断罪するには証拠が不十分すぎると思いませんか。」
「何を言い出すかと思えば」
キールが呆れたようにこちらへの怒りをあらわにする。
「待てキール。」
ジルバートがその肩で制し、1歩前に出た。
「確かに、現時点では証拠が不十分だね。」
金色の髪を揺らしながら、殿下は静かに続ける。
「今日はここまでにしよう。4日後、
改めて話を聞く。それでいいね。」
これは俺を助けるため……ではないだろう。
おそらく俺に不利な証拠を集めるための時間。
(捏造でもなんでもする気満々だろ。最悪だ。やばいことになった。)
一礼だけを残し、踵を返す。
扉に向かいながらも、胸の奥には違和感が溜まっていた。
ーーそれにしても、
証拠もないのに断罪に前のめりになるようなタイプだったか、アイツら3人って。
(やっぱり、何かおかしい)
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