転生したので、今世こそは楽しく生きます!~大好きな家族に囲まれて第2の人生を謳歌する~

結笑-yue-

文字の大きさ
84 / 178
1.0歳編

70.家族の反応

しおりを挟む


エリアーナSide

ナニアに事情を話し、着せてもらったポンチョのフードを深く被り直す。
髪が出ないように整えてもらい、色魔法発動。
食堂に入る。
「リア:おちょくなりまちた」
ナニアに椅子に座らせてもらう。
精霊様達も定位置の席に着く。

「母:こんばんは、リア。フードを被ってどうしたの?」
待ってました。
その言葉に、フードを取る。
その瞬間部屋にいた家族に、給仕をしていた使用人達皆んなが息を呑んだ。

「リア:どうでしゅか?」
皆んな固まっている。
静止の魔法でも使われたのか?と思うくらいに。

「リア:とうたま、かあたま?じーじ、ばーば?ねー?にー?」
呼びかけるとようやく反応した。
信じられない!という顔をしていたり、目をぱちくりさせていたり、母様はハラハラと泣いている。

どうしよう……。
泣かせるつもりはなかった……。
というか、なぜ泣いている?
「父:リア、その髪色はどうしたんだい?とても綺麗なカルティールの金色だね」
平然を無理やり装いつつ、父様が声をかけてくる。

「リア:魔法、ちゅくりまちた。かあたま泣いてる……なんででしゅか?」
驚かせたい気持ちより、母様が心配という気持ちが勝ってしまった。

「母:嬉しくて……これでリアも外に出してあげられる……」
泣きながら私に近づき、優しく抱きしめられた。
嬉しい?
金髪だと嬉しいのかな?
((リア:銀髪は嫌い?))

「母:いいえ!それは絶対にあり得ません。銀髪銀目がリアです!ただ、母はいつも悲しそうに外を見ているリアに申し訳なかったのです」
すかさずそう言った母様は、続けてこう言った。

銀髪のまま外へ出せば、誘拐では済まないかもしれない。
かと言って、フードを目深にかぶらせり、髪や瞳を隠して外へ出れば、何か言われるのは私だと。

「母:まだ1歳にもなっていないから、守るために家から子供を出さない家はたくさんあるわ。そういうことにしておけば、あなたを守れると思っていたの。でも、外に出たい気持ちには気づいていたわ。だから……」
そういうとまた瞳を潤ませた。

ふと家族を見ると、お祖母様も泣きそうだし、シア姉様とヨシュ兄様は泣かないように唇を噛み締め頑張って笑っていた。
あぁ、私は家族に無理をさせていたんだな……。

((リア:皆んな、ごめんなさい。でもリア、あんまり気にしてなかったのです。髪も瞳もみんなと同じだと思っているし、外に出るには変えなきゃいけないって言われたから魔法作っただけで、まだこれから先いくらでも外の世界には行けるかなって思うんです))
精一杯言葉を紡いだ。
家族が罪悪感をこれ以上持たないように……。

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

転生幼女は追放先で総愛され生活を満喫中。前世で私を虐げていた姉が異世界から召喚されたので、聖女見習いは不要のようです。

桜城恋詠
ファンタジー
 聖女見習いのロルティ(6)は、五月雨瑠衣としての前世の記憶を思い出す。  異世界から召喚された聖女が、自身を虐げてきた前世の姉だと気づいたからだ。  彼女は神官に聖女は2人もいらないと教会から追放。  迷いの森に捨てられるが――そこで重傷のアンゴラウサギと生き別れた実父に出会う。 「絶対、誰にも渡さない」 「君を深く愛している」 「あなたは私の、最愛の娘よ」  公爵家の娘になった幼子は腹違いの兄と血の繋がった父と母、2匹のもふもふにたくさんの愛を注がれて暮らす。  そんな中、養父や前世の姉から命を奪われそうになって……?  命乞いをしたって、もう遅い。  あなたたちは絶対に、許さないんだから! ☆ ☆ ☆ ★ベリーズカフェ(別タイトル)・小説家になろう(同タイトル)掲載した作品を加筆修正したものになります。 こちらはトゥルーエンドとなり、内容が異なります。 ※9/28 誤字修正

転生皇女は冷酷皇帝陛下に溺愛されるが夢は冒険者です!

akechi
ファンタジー
アウラード大帝国の第四皇女として生まれたアレクシア。だが、母親である側妃からは愛されず、父親である皇帝ルシアードには会った事もなかった…が、アレクシアは蔑ろにされているのを良いことに自由を満喫していた。 そう、アレクシアは前世の記憶を持って生まれたのだ。前世は大賢者として伝説になっているアリアナという女性だ。アレクシアは昔の知恵を使い、様々な事件を解決していく内に昔の仲間と再会したりと皆に愛されていくお話。 ※コメディ寄りです。

転生したらちびっ子になって、空を落ちていた件 〜もふもふたちのお世話はお任せあれ。ついでに悪もやっつけます!〜

ありぽん
ファンタジー
神のミスで命を落とした高橋凛は、お詫びとして理想の世界へ転生することに。しかし気がつけば幼児の姿で、しかも空を落下中だった!? バカ神、あいつまたミスったな!? そう思いながらも、凛はどうすることもできず、空を落ちていく。しかも更なるアクシデントが凛を襲い……。 が、そのアクシデントにより、優しい魔獣に助けられた凛は、少しの間彼の巣で、赤ちゃん魔獣や卵の世話を教わりながら過ごすことに。 やがてその魔獣を通じて侯爵家に迎え入れられると、前世での動物飼育の知識や新たに得た知識、そして凛だけが使える特別な力を活かして、魔獣たちの世話を始めるのだった。 しかし魔獣たちの世話をする中で、時には悪人や悪魔獣と対峙することもあったため、凛は、『魔獣たちは私が守る!!』と決意。入団はできないものの、仮のちびっ子見習い騎士としても頑張り始める。 これは、凛と魔獣たちが織りなす、ほんわかだけど時々ドタバタな、癒しとお世話の物語。

無魔力の令嬢、婚約者に裏切られた瞬間、契約竜が激怒して王宮を吹き飛ばしたんですが……

タマ マコト
ファンタジー
王宮の祝賀会で、無魔力と蔑まれてきた伯爵令嬢エリーナは、王太子アレクシオンから突然「婚約破棄」を宣告される。侍女上がりの聖女セレスが“新たな妃”として選ばれ、貴族たちの嘲笑がエリーナを包む。絶望に胸が沈んだ瞬間、彼女の奥底で眠っていた“竜との契約”が目を覚まし、空から白銀竜アークヴァンが降臨。彼はエリーナの涙に激怒し、王宮を半壊させるほどの力で彼女を守る。王国は震え、エリーナは自分が竜の真の主であるという運命に巻き込まれていく。

元救急医クラリスの異世界診療録 ―今度こそ、自分本位に生き抜きます―

やまだ
ファンタジー
⭐︎第一章完結しました。二章より更新頻度週3になります。詳しくは↓ご覧ください 朝、昼、夜を超えてまた朝と昼を働いたあの日、救急医高梨は死んでしまった。比喩ではなく、死んだのだ。 次に目覚めたのは、魔法が存在する異世界・パストリア王国。 クラリスという少女として、救急医は“二度目の人生”を始めることになった。 この世界では、一人ひとりに魔法がひとつだけ授けられる。 クラリスが与えられたのは、《消去》の力――なんだそれ。 「今度こそ、過労死しない!」 そう決意したのに、見過ごせない。困っている人がいると、放っておけない。 街の診療所から始まった小さな行動は、やがて王城へ届き、王族までも巻き込む騒動に。 そして、ちょっと推してる王子にまで、なぜか気に入られてしまい……? 命を救う覚悟と、前世からの後悔を胸に―― クラリス、二度目の人生は“自分のために”生き抜きます。 ⭐︎第一章お読みいただきありがとうございました。 第二章より週3更新(月水金曜日)となります。 お楽しみいただけるよう頑張ります!

転生幼女は幸せを得る。

泡沫 呉羽
ファンタジー
私は死んだはずだった。だけど何故か赤ちゃんに!? 今度こそ、幸せになろうと誓ったはずなのに、求められてたのは魔法の素質がある跡取りの男の子だった。私は4歳で家を出され、森に捨てられた!?幸せなんてきっと無いんだ。そんな私に幸せをくれたのは王太子だった−−

異世界を満喫します~愛し子は最強の幼女

かなかな
ファンタジー
異世界に突然やって来たんだけど…私これからどうなるの〜〜!? もふもふに妖精に…神まで!? しかも、愛し子‼︎ これは異世界に突然やってきた幼女の話 ゆっくりやってきますー

こちらの異世界で頑張ります

kotaro
ファンタジー
原 雪は、初出勤で事故にあい死亡する。神様に第二の人生を授かり幼女の姿で 魔の森に降り立つ 其処で獣魔となるフェンリルと出合い後の保護者となる冒険者と出合う。 様々の事が起こり解決していく

処理中です...