気がついたらクズ男から溺愛されてました!?

もも

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だけど、段々余計な思考を消されていくような、溺れてしまうようなキスに変わっていく。

唇を離して、私の顔を見てわらって、怖いた私を覗き込んで、顔を傾けて唇を重ねてくる、一連の動作はクズ男とは思えないほどに優しかった。

ゴツゴツした手が、類に添えられて、後頭部に添えられて、意識が飛びかけている私を見て、「気持ちよくなってんの」とわらう。


意識が暖味でバランスが保てなくなって目の前の胸に倒れ込んだ私を見てまたわらう。



「真面目な水野が教室で淫張な行為してるね」


「……してないって」


「ヘえ」


はあはあ、と息が上がって、胸に預けている頭を片手で上に向かせて、私を見て怪しく目を細めた。


予測はできないけれど、私をダメにさせるのには十分な行為ということだけは理解した。

首筋に落ちる唇が術律って、耳から首筋にかけて這いずって、ツーっとなぞられて、私の卑張な声が洩れる。



まともな思考ができなくなって、吸われた部分から熱くなって、ふたりの熱に溢れ出す。



「ん……あっ……」



防復っていた唇がある場所で止まって、思考もままならない私を見て、「支配欲に駆られると喉にキスしたくなるんだって」と言った。


喉に当てられた唇が皮膚を吸う度にゾクゾクッとした感覚に襲われて、よろけてしまった私の腰を引き寄せる。



「ねえ……これ……見られたら……?…」


「何それ、今更だよね??」



本能的に唇を重ねてくるこいつよりも、本能的に応えている私のほうがおかしいだろう。

なけなしの理性がそう言っていて、私だってわかっていたのに、とっくに侵食されていた。





「これほかの女子が見たら」


「俺が怒られるってか、水野がやばいかも」



「なっ……」


「でもさ、付き合ってるわけじゃないんだから何しても勝手だよね。そもそも付き合ってる人がいないから遊んでたんだし」



発言はどこまでも自分勝手で、自己中で、有り得ないはずだったのに、納得してしまっている自分もいた。



「それともさ」と言って何度見たかわからない怪しげな笑顔を向けて、「水野はやめたい??」と問いかけてくる。


答えはわかっているのに、私がロにしないということもわかっているのに、わざと聞いてくるこいつはどこまでも性格が悪いし、最低だ。




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