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第11話 天声
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かつて経験したことのない脅威を前にして、仙花一味の誰もが気を張りめ一体の悪魔に集中力の全てを注ぐ。
「さて、誰から壊してやるかな...」
立つことすらままならぬ堕仙女の真如と、その身に「デイダラボッチ」という強大な怪異を潜ませるが本人自体は戦力にならぬ九兵衛は別として、闘志剥き出しの仙花、お銀、蓮左衛門、雪舟丸の四人を見据えて品定をめする亜孔雀。
長閑だった筈の団子屋のある峠には、一触即発のただならぬ緊迫した空気が流れていた。
そんな折、突如として予想だにしなかった聞き覚えのある女の声が天より響く。
「おいおいおいおいおーーーーーーい!
そこの阿呆みたいに魔力を漏らす悪魔よ!貴様、汚らわしい悪魔の身でありながら平穏な人間界で何をしておるのだ!?」
緊張感を微塵も感じさせない女の惚けた声は、緊迫した地上の空気を一変させた。「気が抜ける」という言葉が全くもってしっくりとくるように。
言われた当人である亜孔雀を始めとして、地上の誰もが声の主の居る空へ目を向ける。
「ま、まさか、あれは、う、雲峡様...」
意外にも、否、意外であろうこともなかろうか、空に浮かぶ仙葉を一目見るなり口を開いたのは真如であった。
真如がまだ人間であった頃、我が不幸に嫌気がさし、命を絶とうとしたところを救われ、仙女へと覚醒する道を教えてくれたのが声の主であり、仙人界でも最強の誉れ高い仙人「即蘭眉雲峡(そくらんびうんきょう)」だったのだから...
「さて、誰から壊してやるかな...」
立つことすらままならぬ堕仙女の真如と、その身に「デイダラボッチ」という強大な怪異を潜ませるが本人自体は戦力にならぬ九兵衛は別として、闘志剥き出しの仙花、お銀、蓮左衛門、雪舟丸の四人を見据えて品定をめする亜孔雀。
長閑だった筈の団子屋のある峠には、一触即発のただならぬ緊迫した空気が流れていた。
そんな折、突如として予想だにしなかった聞き覚えのある女の声が天より響く。
「おいおいおいおいおーーーーーーい!
そこの阿呆みたいに魔力を漏らす悪魔よ!貴様、汚らわしい悪魔の身でありながら平穏な人間界で何をしておるのだ!?」
緊張感を微塵も感じさせない女の惚けた声は、緊迫した地上の空気を一変させた。「気が抜ける」という言葉が全くもってしっくりとくるように。
言われた当人である亜孔雀を始めとして、地上の誰もが声の主の居る空へ目を向ける。
「ま、まさか、あれは、う、雲峡様...」
意外にも、否、意外であろうこともなかろうか、空に浮かぶ仙葉を一目見るなり口を開いたのは真如であった。
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