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第2話 出雲の地へ ノ5
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「何処かに手頃な棒っきれはないかのう...おっ!あったあった♪」
道端に落ちている足の長さほどの竹箒にも使えそうな棒っきれを拾いあげ、嬉しそうに雪舟丸に近づく仙花。
そうとは知らずに居眠りを続ける呑気な雪舟丸。
斯くして一方的では甚だ迷惑な腕試しは開始された。
「おりゃーーっ!」
「ブン!」
「なぬっ!?」
今朝のしゃもじと違い、チャンバラするにはもってこいの棒っきれを本気で当てにいったが、スイっと軽々避けられてしまった。
「えいっ!せいっ!でりゃーーーっ!」
そこからムキになって何度も繰り出す鋭い剣線は尽くおもしろいように避けられ、悲しいかな、全て空振りに終わっていく。
だが仙花は諦めずにしつこく撃ち込み続け、蓮左衞門、お銀、九兵衛が座り込んで見守る中、遂には半刻ほどの時が流れてしまった。
「はぁはぁはぁ...ど、どうなっておるのだ雪舟丸は...寝ているとはとても思えぬ」
弱音を吐いた仙花がとうとう息を切らしその場にへたり込む。
当てるどころか掠りもしなかったとはいえ、半刻ほど本気で撃ち込むという人間離れした体力があることに皆驚愕させられたものだった。
疲労が溜まり動きを止めた仙花に蓮左衞門がここぞとばかりに声をかける。
「仙花様。尽力されているところ言うのもアレなのでござるが、ここら辺でお辞めになっては如何なものでしょうか?このまま続けていては初日から野宿することになってしまいますにござるよ」
「はぁはぁはぁ......ふぅ~、そうだのう。まぁ今日は当てられる気が全然しないしのう...日を改めて挑むとするか...」
仙花が素直に諦めてくれたことで見物していた三人はホッと胸を撫で下ろす。
其の実、一行が西山御殿を出発し歩いた距離はまだ一里といったところだった。
現在の常陸(ひたち)から出雲までの道のりは馬を使わず徒歩ゆえに果てしない。
辿り着くまでには幾つもの国を横断せねばならないのだが、このような調子で留まっていては長い道のりが益々長くなってしまうというものである。
本日中に下総(しもうさ)の国まで到達し、宿をとって一泊する予定であった。
「儂のせいだが遅れを取り戻すぞ!皆の者ついて参れ!」
息を整えた仙花が先頭を足早にスタスタと歩き出す。
先程までの倍はあろうかという速さにお銀は楽々、蓮左衞門はそれなりに、居眠り歩きの雪舟丸も息を切らすことなくといった具合でついていくが、他の四人に比して体力の劣る九兵衛だけは汗だくになり、ついていくのが精一杯という有様だった。
道端に落ちている足の長さほどの竹箒にも使えそうな棒っきれを拾いあげ、嬉しそうに雪舟丸に近づく仙花。
そうとは知らずに居眠りを続ける呑気な雪舟丸。
斯くして一方的では甚だ迷惑な腕試しは開始された。
「おりゃーーっ!」
「ブン!」
「なぬっ!?」
今朝のしゃもじと違い、チャンバラするにはもってこいの棒っきれを本気で当てにいったが、スイっと軽々避けられてしまった。
「えいっ!せいっ!でりゃーーーっ!」
そこからムキになって何度も繰り出す鋭い剣線は尽くおもしろいように避けられ、悲しいかな、全て空振りに終わっていく。
だが仙花は諦めずにしつこく撃ち込み続け、蓮左衞門、お銀、九兵衛が座り込んで見守る中、遂には半刻ほどの時が流れてしまった。
「はぁはぁはぁ...ど、どうなっておるのだ雪舟丸は...寝ているとはとても思えぬ」
弱音を吐いた仙花がとうとう息を切らしその場にへたり込む。
当てるどころか掠りもしなかったとはいえ、半刻ほど本気で撃ち込むという人間離れした体力があることに皆驚愕させられたものだった。
疲労が溜まり動きを止めた仙花に蓮左衞門がここぞとばかりに声をかける。
「仙花様。尽力されているところ言うのもアレなのでござるが、ここら辺でお辞めになっては如何なものでしょうか?このまま続けていては初日から野宿することになってしまいますにござるよ」
「はぁはぁはぁ......ふぅ~、そうだのう。まぁ今日は当てられる気が全然しないしのう...日を改めて挑むとするか...」
仙花が素直に諦めてくれたことで見物していた三人はホッと胸を撫で下ろす。
其の実、一行が西山御殿を出発し歩いた距離はまだ一里といったところだった。
現在の常陸(ひたち)から出雲までの道のりは馬を使わず徒歩ゆえに果てしない。
辿り着くまでには幾つもの国を横断せねばならないのだが、このような調子で留まっていては長い道のりが益々長くなってしまうというものである。
本日中に下総(しもうさ)の国まで到達し、宿をとって一泊する予定であった。
「儂のせいだが遅れを取り戻すぞ!皆の者ついて参れ!」
息を整えた仙花が先頭を足早にスタスタと歩き出す。
先程までの倍はあろうかという速さにお銀は楽々、蓮左衞門はそれなりに、居眠り歩きの雪舟丸も息を切らすことなくといった具合でついていくが、他の四人に比して体力の劣る九兵衛だけは汗だくになり、ついていくのが精一杯という有様だった。
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