やしあか動物園の妖しい日常 第一部

流川おるたな

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ロースカツ&カニクリームコロッケ&貝汁

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 ソースの香りが漂い、ロースカツの見た目も更に食欲を増進させる。

 割り箸を使い右端の一切れを取り口に入れた。

 お、おお!?トンカツソースは少しの酸味があり、甘さも感じて深みがある。そしてリンさんの言っていた通り、良い感じの脂の旨みが口全体に広がって行く。

「美味すぎる~!」

 声を発したあと、口の中に肉が残っている状態で白ご飯を詰め込んだ。

 むふぅ、堪んない...幸せだなぁ。

 定食のおかずが完璧でも白ご飯の出来が悪いと全て台無しだ。
 やしあか食堂に関してはそこら辺もバッチリで、白ご飯に使われている米の種類は分からないけれど、炊き加減が抜群に良く、米の一粒一粒が活き活きしているようで程よい硬さをしている。

 次にロースカツの横で静かにしているカニクリームコロッケに手をつけた。
 箸で真ん中から真っ二つにすると、白くてクリーミィな色をした中身が顔を覗かせる。
 半分に割った片方をパクッと一口!
 はぅっ!最高のロースカツの後に食したカニクリームコロッケが、外はサクッと中はふんわりとして柔らかく、しっかりとカニの味も引き立っている。
 料理長が作ったのかは知らないけれど、コロッケをここまで上品に仕上げてくれたことに感謝!

 おっと、味噌汁をまだ飲んいなかった。
 お椀の蓋をそっと開けると、昨日とは違い貝汁が湯気を立てて姿を現す。
 お椀を口に寄せてズズッと...
 体中に電気信号が走り頭の中で鐘の音が鳴り響く。

「美味すぎ~っ!」

 つい声を出してしまうほどの美味しさ。
 続いてあさり貝を拾い上げ、舌でスルッと口の中に投入する。
 アハッ!心の中で思わず笑ってしまった。
 具は小さいけれど、あさり自体の味がハッキリと伝わり感動すらしてしまう。

 ロースカツの後ろには、新鮮なキャベツがこんもりと盛られている。
 一緒に運ばれて来たドレッシングをかけようとしたわたしは、急に一つ思いつき寸止めした。

 まずはロースカツの皿の端にある黄色い辛子を一切れの肉の上に乗せ、更にトンカツソースを追加でかける。
 それをキャベツ山の頂点にちょこんと置き、ギリギリ一口でいけるくらいのキャベツと一緒に口に運んだ。

 口の中では、ロースカツと新鮮なキャベツが化学反応?を起こして、爆発的で大勝利な美味しさを提供してくれる!

「聞いた話しでは塩をかけて食べても美味いらしいよ」

 久慈さんから突然の持ち込み企画。

「塩ですか!?でも塩は付いて無いみたいですけど?」

「そこの塩で良ければ試してみると良いよ」

 顔を動かして指し示す場所、長いテーブルの端っこに塩や醤油などの調味料が置かれていた。
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