女装令嬢奮闘記

小鳥 あめ

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秘密の手紙 

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 順調に魔術の修行も進み、僕がワルツ領に来て半年が過ぎた頃、何と騎士学校に行った妹のシャシュカから突然手紙が届いた。


 いつものように朝食をとる為に広間に入ったら、カールさんがシャシュカ様にお手紙が届いている様ですと渡してくれたのだ。
 差し出された手紙のあて先はしっかりとこの屋敷になっており、宛名も シャシュカ・ベイレード様と記載されているが、僕は字の筆跡を一目みてピンときた、この飛び跳ねるような字を書くのは彼女しかいないと。


 僕は手紙を受け取るとそわそわしながら朝食を取った。


 食事が終わると、突然僕宛に届いた手紙に不審そうな顔をしたグラデウスが「ご両親からか?」と問いかけて来た。ここで嘘を付くのも拙いと思い。
「いいえ、兄からですわ。」と平常心を装い答えた。ここで不審に思われたくない。絶対に今後の生活に関わってくるからね!
「兄上は確か騎士学校に、通っていると伺っていたが。」
「そうですの、普段は手紙など出す方ではないのですが、もしかして学園で何かあったのでしょうか?」
「いやどうだろう?俺が居た頃も家族に手紙を送っている者は何人もいたな。妹の状況を心配して手紙を出したのではないのか?学校では家族宛には特に制限を儲けてはいない、君も兄上の事が気になるのなら返事を返せばいい。」


 手紙なら俺が使ってるものを分けよう。とグラデウスが申し出てくれたので有り難く封筒と便箋を頂いた。ワルツ家の紋章が入って居るお高そうな手紙セットだ、書き間違いに気を付けないとな。


 ステラとハンスにも後で手紙の内容を教えてあげようと、思いながらペーパーナイフで封を切る。


 中には[親愛なる妹へ、]から始まる、便箋が一枚と、無地の便箋が何枚か同封されていた。


 妹への手紙は何処かで手紙が見られた時ようのフェイクだろう、相変わらず用心深い妹だなぁと思う。全く君はどれだけ敵がいるんだい。


 ため息を付きながら、キャンドルに火をつけ、その上に手紙を翳す。すると無地だった便箋に文字が浮かび上がって来た。


 これは僕と妹が幼いころに、果物の果汁を使って秘密の手紙を交換する遊びをしていたころからの、秘密の交換方だ。例えばお互いの宝物の在り処をこうして書いて、教え合ったり、大人に見つからないように、使用人の変な愛称を書いて遊んだり、そんなことに使っていたが、まさか今更本物の密書として使われるとは思わなかったな。


 さてさて、こんな手の込んだことをしてまでシャシュカが僕に伝えたかったことは何だろう、僕はドキドキしながら手紙を読み始めた。
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