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ファルジオン邸3
ミリネア様の私室に案内された私は大きなドレッサーの前に座らされる。
「とりあえず化粧よね。服を選ぶ前にしっかり整えておかないと、化粧込みの顔に負けた服を選びがちだし」
ぶつぶつ言いながらミリネア様は化粧道具を並べていく。
どれも私が触れたこともないような高級品だ。
ミリネア様は、カラン、と机の上に置いてあったベルを鳴らす。
数十秒でメイドがノックをしてから部屋の扉を開けた。
「どうなさいましたか、ミリネアお嬢様」
「この子に合いそうなドレスを持ってきて。そうね、とりあえず十着でいいわ」
「かしこまりました」
そう告げて去っていくメイド。
「み、ミリネア様。今の指示は」
「ん? ああ、心配しなくていいわよ。うちにあるって言っても、私が一回も袖を通したことのないようなものがたくさんあるし」
「別に新品を寄越せと言いたいわけではなくてですね!」
「? なら別にいいじゃない。私たち、身長もあんまり変わらないし」
本気でわかっていないような顔のミリネア様。
『ドレスコードの厳しい店』に見合う服を貸し出すということに、特に違和感を覚えていないようだ。
さすがは公爵様の一人娘……!
「私、レイナを着飾らせるのが好きなのよね。こんなに可愛いのに全然おめかししようとしないんだから不思議だわ」
「……どうも、そういったことが苦手で」
褒めてもらえるのは嬉しい。
けれど私は貴族の中では位の低い男爵令嬢で、学院では「冴えない」だの「地味」だのと馬鹿にされてきた。
どうしても自分に自信が持てないのだ。
「そんなことを自分で言うものじゃないわ。学院時代にあげたドレスは着ている? あれ、あなたに一番似合うものを、うちが出資している店で仕立てさせたのよ。あれを着れば自信なんてすぐにつくわ」
ミリネア様のその言葉に、私ははっとした。
そうだ。そのことを話さなくては。
「とりあえず化粧よね。服を選ぶ前にしっかり整えておかないと、化粧込みの顔に負けた服を選びがちだし」
ぶつぶつ言いながらミリネア様は化粧道具を並べていく。
どれも私が触れたこともないような高級品だ。
ミリネア様は、カラン、と机の上に置いてあったベルを鳴らす。
数十秒でメイドがノックをしてから部屋の扉を開けた。
「どうなさいましたか、ミリネアお嬢様」
「この子に合いそうなドレスを持ってきて。そうね、とりあえず十着でいいわ」
「かしこまりました」
そう告げて去っていくメイド。
「み、ミリネア様。今の指示は」
「ん? ああ、心配しなくていいわよ。うちにあるって言っても、私が一回も袖を通したことのないようなものがたくさんあるし」
「別に新品を寄越せと言いたいわけではなくてですね!」
「? なら別にいいじゃない。私たち、身長もあんまり変わらないし」
本気でわかっていないような顔のミリネア様。
『ドレスコードの厳しい店』に見合う服を貸し出すということに、特に違和感を覚えていないようだ。
さすがは公爵様の一人娘……!
「私、レイナを着飾らせるのが好きなのよね。こんなに可愛いのに全然おめかししようとしないんだから不思議だわ」
「……どうも、そういったことが苦手で」
褒めてもらえるのは嬉しい。
けれど私は貴族の中では位の低い男爵令嬢で、学院では「冴えない」だの「地味」だのと馬鹿にされてきた。
どうしても自分に自信が持てないのだ。
「そんなことを自分で言うものじゃないわ。学院時代にあげたドレスは着ている? あれ、あなたに一番似合うものを、うちが出資している店で仕立てさせたのよ。あれを着れば自信なんてすぐにつくわ」
ミリネア様のその言葉に、私ははっとした。
そうだ。そのことを話さなくては。
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