張りぼての白馬の王子様

田鶴

文字の大きさ
31 / 32

31.毎朝のルーチン*

しおりを挟む
 引っ越し初日の2度目の初夜から1ヶ月の休暇期間中、アントンは毎日昼夜リーゼロッテを抱き、どこにも出掛けずに休暇は終わった。もっともアントンは去勢手術後に療養している事になっているのだから、フラフラどこかへ出掛けられる訳はなかったし、リーゼロッテを1人でどこかへ出すのもアントンは不安だった。マンダーシャイド伯爵家だった時とは違って彼女を護衛してくれる騎士はもういないのだ。でもそんな事を言っていたのは最初のうちだけで、平民となった2人は次第にそんな事に拘らなくなっていった――というより、拘れなくなった。

 休暇明け1日目の朝、アントンは朝食を食べ終わって食卓の椅子から立ち上がった。リーゼロッテも慌てて立ち上がり、出て行こうとする夫の手首を掴んだ。

「ロッティ、もう行くよ。今日も朝まで散々抱いてしまったんだ。これ以上、君に無理させたくない。大丈夫だよ、流石に僕のタマだって空っぽだよ」
「アントン、本当にもう1回出しておかなくて大丈夫?」
「大丈夫。万一、発情発作が来たら、陛下の仮眠室を使わせてもらえる事になってる」
「え?! それは流石に不敬では?」
「でも僕はもう平民だからね、専用の執務室を持つ訳にいかないんだよ」
「それなら尚更……」

 リーゼロッテの華奢な手がアントンの股の間に差し込まれた。アントンは、もっこりが見えないように特別な下着を履いて性器を股の間に隠して幅の太いトラウザーズを履いている。リーゼロッテの手が股間を撫でると、押しつぶされている男根がムクムクと大きくなってきて下着の締め付けが辛くなってきた。

「ううう……ロッティ、止めて!」
「ほら、まだ余裕があるじゃない。出してから行きましょうね」

 アントンは覚悟を決めてリーゼロッテの手を押さえるのを止めて身体から力を抜いた。リーゼロッテは素早くアントンのベルトを開け、トラウザーズを下着ごと下にずり落とした。すると股の間から勢いよく勃起した巨根がぼろんと飛び出てきた。

 リーゼロッテは、鈴口から滲み出てきたカウパー液を舐めとり、肉棒を口に咥えて扱き始めた。

「ううううっ……ロッティ、気持ちいい! でももう時間がない。君のナカに入ってもいい? 後ろ向いて」

 リーゼロッテが食卓に手をついて後ろを向くと、アントンはスカートを捲ってドロワーズを下げ、花芯を擦った。指を動かす度にクチュクチュと愛液の水音がする。

「あん……もう挿れて」
「ううん、やっぱり君にももうちょっと気持ちよくなってもらいたいよ」

 アントンの指は花芯から陰唇、蜜口へ動いてナカに入り、リーゼロッテの1番いい所を刺激した。

「うあああっ! アントン、いいっ! 挿れて!」
「うん、挿れるよ!」

 アントンは、妻をズドンと後ろから一気に貫いた。後ろから突き上げながら、胸を揉む。平民女性の簡素な下着とブラウスは、布の上からでも愛撫を容易にする。服の下の乳首はすぐに愛撫に応えて尖った。

「あん、あん、あん!」
「ん、ん、ん、ん! イくよ! 受け止めて! ううううっ!」

 アントンは、ドクドクと最奥に白濁を放ち、ゆっくりとリーゼロッテの臀部から身体を離した。ズルリと抜けた陰茎の先端とぽっかりと開いた蜜口からは、愛液と精液の混ざった白い体液がとろりと垂れていった。

「ごめんね、こんな慌ただしい抱き方しちゃって。夜、ちゃんと埋め合わせする。愛してるよ」
「いいえ、いつでも貴方に抱いて欲しいから、朝も抱いてもらえて嬉しい」
「ハァ……仕事行きたくない」

 アントンはリーゼロッテをぎゅうっと抱きしめてため息をついた。

「何を言っているのですか。陛下がお待ちですよ」
「ロッティが待っている方がやる気がでるよ」
「じゃあ、旦那様が帰宅するのを家で待ってます」
「うん……行ってくるよ」

 アントンは、リーゼロッテを抱きしめて口づけ、唇を割って舌を絡ませてきた。リーゼロッテは快感に頭がぼうっとしだしてハッとした。このままでは第2ラウンド突入である。リーゼロッテがドンドンと背中を叩いてアントンはやっと彼女を離した。

「もうアントンったら! 遅刻するわよ!」
「大丈夫、陛下が僕の復帰を見越してわざと書類仕事を残してるだろうから、今日はちょっと遅く行くつもり」
「ええ?! そしたらますます早く行かなくちゃ、書類が滞っちゃうわ!」
「大丈夫、陛下に早く片付けてって文官達が圧力かけるから」

 アントンは、リーゼロッテの唇に今度はチュッと軽いキスをして出勤して行った。
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

遡ったのは君だけじゃない。離縁状を置いて出ていった妻ーー始まりは、そこからだった。

沼野 花
恋愛
夫と子供たちに、選ばれなかったイネス。 すべてを愛人に奪われ、彼女は限界を迎え、屋敷を去る。 だが、その先に待っていたのは、救いではなかった。 イネスを襲った、取り返しのつかない出来事。 変わり果てた現実を前に、 夫はようやく、自分が何を失ったのかを思い知る。 深い後悔と悲しみに苛まれながら、 失ったイネスの心を取り戻そうとする夫。 しかし、彼女の心はすでに、外の世界へと向かっていた。 贖罪を背負いながらもイネスを求め続ける夫。 そして、母の心を知っていく子供たち。 イネスが求める愛とは、 そして、幸せとは――。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

完結 辺境伯様に嫁いで半年、完全に忘れられているようです   

ヴァンドール
恋愛
実家でも忘れられた存在で 嫁いだ辺境伯様にも離れに追いやられ、それすら 忘れ去られて早、半年が過ぎました。

白い結婚を終えて自由に生きてまいります

なか
恋愛
––アロルド、私は貴方が結婚初日に告げた言葉を今でも覚えている。  忘れもしない、あの時貴方は確かにこう言った。  「初めに言っておく、俺達の婚姻関係は白い結婚として……この関係は三年間のみとする」 「白い結婚ですか?」 「実は俺には……他に愛する女性がいる」   それは「公爵家の令嬢との問題」を理由に、三年間だけの白い結婚を強いるもの。 私の意思を無視して三家が取り決めたものであったが、私は冷静に合意を決めた ――それは自由を得るため、そして『私自身の秘密を隠すため』の計算でもあった。 ところが、三年の終わりが近づいたとき、アロルドは突然告白する。「この三年間で君しか見えなくなった。白い結婚の約束をなかったことにしてくれ」と。 「セシーリア、頼む……どうか、どうか白い結婚の合意を無かった事にしてくれ」 アロルド、貴方は何を言い出すの? なにを言っているか、分かっているの? 「俺には君しかいないと、この三年間で分かったんだ」 私の答えは決まっていた。 受け入れられるはずがない。  自由のため、私の秘密を守るため、貴方の戯言に付き合う気はなかった。    ◇◇◇ 設定はゆるめです。 とても強い主人公が自由に暮らすお話となります。 もしよろしければ、読んでくださると嬉しいです!

侯爵夫人のハズですが、完全に無視されています

猫枕
恋愛
伯爵令嬢のシンディーは学園を卒業と同時にキャッシュ侯爵家に嫁がされた。 しかし婚姻から4年、旦那様に会ったのは一度きり、大きなお屋敷の端っこにある離れに住むように言われ、勝手な外出も禁じられている。 本宅にはシンディーの偽物が奥様と呼ばれて暮らしているらしい。 盛大な結婚式が行われたというがシンディーは出席していないし、今年3才になる息子がいるというが、もちろん産んだ覚えもない。

愛された側妃と、愛されなかった正妃

編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。 夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。 連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。 正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。 ※カクヨムさんにも掲載中 ※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります ※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。

結婚して5年、初めて口を利きました

宮野 楓
恋愛
―――出会って、結婚して5年。一度も口を聞いたことがない。 ミリエルと旦那様であるロイスの政略結婚が他と違う点を挙げよ、と言えばこれに尽きるだろう。 その二人が5年の月日を経て邂逅するとき

裏切りの先にあるもの

マツユキ
恋愛
侯爵令嬢のセシルには幼い頃に王家が決めた婚約者がいた。 結婚式の日取りも決まり数か月後の挙式を楽しみにしていたセシル。ある日姉の部屋を訪ねると婚約者であるはずの人が姉と口づけをかわしている所に遭遇する。傷つくセシルだったが新たな出会いがセシルを幸せへと導いていく。

処理中です...