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生まれながらの心が性(上)
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目を瞑っているシェイラの股間に、熱くて重いものが擦りつけられたのは、その直後だ。
「ぁ、ぃや、」
ばかりでなく、耳を舌で舐められて、ぞわぞわする。
「ごめん、よく聞こえなかった。 もう一度言って? 何が欲しいの?」
擦りつけられながら、耳元で囁かれて、シェイラは観念した。
シェイラが欲しいと言わなければ、この甘い拷問は永遠に続くような気がしたからだ。
そっと、手を伸ばして、股間に擦りつけられている熱くて硬いものに、そっと、触れる。
そうされるとは思わなかったのか、オリヴィエの動きも、一度止まった。
不思議な、感触のものだった。
指に触れるのとは違い、重みがある。
硬いと思っていたのに、指より弾力がある。
シェイラは一度、ごくりと唾液を飲み込んで、オリヴィエを見上げた。
「…オリヴィエの、これ…、ほしい、です」
「上手におねだりできたね、いいこ」
オリヴィエは、柔らかく微笑んで、シェイラの唇にキスをくれると、シェイラのショーツをぐいと片側に寄せる。 キスをされながら、だが、ぎょっとして、シェイラは首を振ってキスから逃れた。
まさか、このまま、ショーツも脱がせずにするつもりではないだろう。
いや、オリヴィエならあり得る。
「あ、でも、待って、お風呂」
シェイラが必死に言い募れば、オリヴィエは面白そうに笑った。
「もう今更。 初めてのときだって、お風呂しなかったでしょ。 シェイラが私に意地悪したから、今日は私もシェイラに意地悪する日だと言ったよ」
何を仰る!
いつだってオリヴィエはシェイラに意地悪ではっ…!
思考は最後まで続かなかった。
「ぁ、んぅう…」
前置きもなしにいきなり、ぐぬぅ、とオリヴィエがシェイラの中に押し込まれたからだ。
中に、本当に入っているのかどうか怪しく感じて、シェイラが無意識のうちに確かめようと中を収縮させていると、オリヴィエが甘く息を吐く。
「…はぁ、そんなに締めたらだめだよ。 先っぽ、入ってるんだから、出るよ。 きもちいい?」
言いながら、オリヴィエは自分のものを手で支えて動かすようにした。
入っていることが確認できたのと、刺激されたのでシェイラはびくりとする。
「ん、きもち、いい」
けれど、それ以上、入ってこようとしないのは、どうしてだろう。
オリヴィエは、先端を収めただけで、手を使って自身を動かし、シェイラに刺激を加えている状態だ。
ぼんやりとした頭で、そんなことを考えて、シェイラはふと気づいてしまった。
もしや、これは、おねだりをしなければならないのだろうか。
「…もっと、もっと、奥」
恥ずかしいのを押し殺して、シェイラが口にすれば、オリヴィエは目を細めてうっとりとした様子で微笑む。
「お風呂は? いいの?」
その反応に、シェイラは自分の直感が間違えていなかったことを確信する。
オリヴィエは、ベッドの中では基本的には、意地悪なのだ。
例えばここで、シェイラが「お風呂に入る」とでも言えば、この、内に燻る熱は放っておかれることになるだろう。
だから、シェイラは首を横に振る。
「いい、です。 …いらない…。 オリヴィエ、もっと」
シェイラがオリヴィエに手を伸ばすと、オリヴィエは腰を進めてくれる。
「…これくらい?」
「あぁ…」
安堵と、生じる快楽のために、シェイラの口からは溜息が零れる。
だが、さっきのおねだりでも、オリヴィエは満足しなかったらしい。
中途半端なところで止まっているのがわかるし、その、中途半端なところが問題だった。
「ん、んぅ」
「シェイラの気持ちいいところ、当たるね。 ここ、好きだものね」
オリヴィエは、腰を上下に揺するようにして、シェイラの感じるところに刺激を加える。
常々疑問には思っているのだが、オリヴィエは本当に、生身の女性が初めてなのだろうか。
女性の気持ちいいところに、詳しすぎるし、女性を気持ちよくする方法にも、詳しすぎると思うのだ。
案の定、それはすぐにやってきた。
「ぁ、あ、オリ、ヴィエ、だめ、そこ」
揺すられている、だけなのに。
シェイラが感じる、気持ちいいところばかり刺激されて、じわじわとあの感覚が迫ってきて、シェイラはオリヴィエの腕に縋りつく。
「ん? 何がだめ? 気持ちいいんでしょ」
何もかもわかっているだろうオリヴィエは、そんなふうに言って微笑むのだから、本当に意地悪だ。
「きもちぃ、から、だめぇ…」
涙ぐみながら、訴えるも、オリヴィエは動きを止めてくれない。
「なんだっけ? なんて言うんだっけ。 教えたよね」
どの言葉を言われているのか、すぐには理解できなかった。
オリヴィエに教えられた、寝室でしか使えないような言葉なんて、たくさんある。
でも、迫りくる快感に、唇から迸ったのは…。
「ゃ、いく、いっちゃう、っ~~~!!」
ぎゅっとオリヴィエの上着の腕の部分に爪を立てる。
中に感じるオリヴィエを、ぎゅうぎゅうと締め上げて、身体もびくびくと跳ねる。
すべての感覚が去って、シェイラはほっと息を吐いたのだけれど、その拍子にぽろりと涙も零れてしまった。
零れた理由はわからなかったのだけれど、オリヴィエの唇が頬に触れて、涙を啜りながら瞼へと上がっていく。
「いいこ。 気持ちよすぎたね。 シェイラ、かぁわい」
「ぁ、ぃや、」
ばかりでなく、耳を舌で舐められて、ぞわぞわする。
「ごめん、よく聞こえなかった。 もう一度言って? 何が欲しいの?」
擦りつけられながら、耳元で囁かれて、シェイラは観念した。
シェイラが欲しいと言わなければ、この甘い拷問は永遠に続くような気がしたからだ。
そっと、手を伸ばして、股間に擦りつけられている熱くて硬いものに、そっと、触れる。
そうされるとは思わなかったのか、オリヴィエの動きも、一度止まった。
不思議な、感触のものだった。
指に触れるのとは違い、重みがある。
硬いと思っていたのに、指より弾力がある。
シェイラは一度、ごくりと唾液を飲み込んで、オリヴィエを見上げた。
「…オリヴィエの、これ…、ほしい、です」
「上手におねだりできたね、いいこ」
オリヴィエは、柔らかく微笑んで、シェイラの唇にキスをくれると、シェイラのショーツをぐいと片側に寄せる。 キスをされながら、だが、ぎょっとして、シェイラは首を振ってキスから逃れた。
まさか、このまま、ショーツも脱がせずにするつもりではないだろう。
いや、オリヴィエならあり得る。
「あ、でも、待って、お風呂」
シェイラが必死に言い募れば、オリヴィエは面白そうに笑った。
「もう今更。 初めてのときだって、お風呂しなかったでしょ。 シェイラが私に意地悪したから、今日は私もシェイラに意地悪する日だと言ったよ」
何を仰る!
いつだってオリヴィエはシェイラに意地悪ではっ…!
思考は最後まで続かなかった。
「ぁ、んぅう…」
前置きもなしにいきなり、ぐぬぅ、とオリヴィエがシェイラの中に押し込まれたからだ。
中に、本当に入っているのかどうか怪しく感じて、シェイラが無意識のうちに確かめようと中を収縮させていると、オリヴィエが甘く息を吐く。
「…はぁ、そんなに締めたらだめだよ。 先っぽ、入ってるんだから、出るよ。 きもちいい?」
言いながら、オリヴィエは自分のものを手で支えて動かすようにした。
入っていることが確認できたのと、刺激されたのでシェイラはびくりとする。
「ん、きもち、いい」
けれど、それ以上、入ってこようとしないのは、どうしてだろう。
オリヴィエは、先端を収めただけで、手を使って自身を動かし、シェイラに刺激を加えている状態だ。
ぼんやりとした頭で、そんなことを考えて、シェイラはふと気づいてしまった。
もしや、これは、おねだりをしなければならないのだろうか。
「…もっと、もっと、奥」
恥ずかしいのを押し殺して、シェイラが口にすれば、オリヴィエは目を細めてうっとりとした様子で微笑む。
「お風呂は? いいの?」
その反応に、シェイラは自分の直感が間違えていなかったことを確信する。
オリヴィエは、ベッドの中では基本的には、意地悪なのだ。
例えばここで、シェイラが「お風呂に入る」とでも言えば、この、内に燻る熱は放っておかれることになるだろう。
だから、シェイラは首を横に振る。
「いい、です。 …いらない…。 オリヴィエ、もっと」
シェイラがオリヴィエに手を伸ばすと、オリヴィエは腰を進めてくれる。
「…これくらい?」
「あぁ…」
安堵と、生じる快楽のために、シェイラの口からは溜息が零れる。
だが、さっきのおねだりでも、オリヴィエは満足しなかったらしい。
中途半端なところで止まっているのがわかるし、その、中途半端なところが問題だった。
「ん、んぅ」
「シェイラの気持ちいいところ、当たるね。 ここ、好きだものね」
オリヴィエは、腰を上下に揺するようにして、シェイラの感じるところに刺激を加える。
常々疑問には思っているのだが、オリヴィエは本当に、生身の女性が初めてなのだろうか。
女性の気持ちいいところに、詳しすぎるし、女性を気持ちよくする方法にも、詳しすぎると思うのだ。
案の定、それはすぐにやってきた。
「ぁ、あ、オリ、ヴィエ、だめ、そこ」
揺すられている、だけなのに。
シェイラが感じる、気持ちいいところばかり刺激されて、じわじわとあの感覚が迫ってきて、シェイラはオリヴィエの腕に縋りつく。
「ん? 何がだめ? 気持ちいいんでしょ」
何もかもわかっているだろうオリヴィエは、そんなふうに言って微笑むのだから、本当に意地悪だ。
「きもちぃ、から、だめぇ…」
涙ぐみながら、訴えるも、オリヴィエは動きを止めてくれない。
「なんだっけ? なんて言うんだっけ。 教えたよね」
どの言葉を言われているのか、すぐには理解できなかった。
オリヴィエに教えられた、寝室でしか使えないような言葉なんて、たくさんある。
でも、迫りくる快感に、唇から迸ったのは…。
「ゃ、いく、いっちゃう、っ~~~!!」
ぎゅっとオリヴィエの上着の腕の部分に爪を立てる。
中に感じるオリヴィエを、ぎゅうぎゅうと締め上げて、身体もびくびくと跳ねる。
すべての感覚が去って、シェイラはほっと息を吐いたのだけれど、その拍子にぽろりと涙も零れてしまった。
零れた理由はわからなかったのだけれど、オリヴィエの唇が頬に触れて、涙を啜りながら瞼へと上がっていく。
「いいこ。 気持ちよすぎたね。 シェイラ、かぁわい」
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