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石に花咲く
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さほど、時間を置かずに、その【お客様】は姿を現した。
一族の男に案内され、現れたのは、異国の【王子様】のような容姿の男だった。
光を集めたような、金と銀のあわいのような色の髪。 夜明けを待つ空のような、深い紫紺の色の瞳。
思わずシィーファも目を奪われたし、見世の間の空気が揺れたような感じがした。
年若い娘たちからは、よく歓声が上がらなかったものだと思う。
ユエンが、失礼のないように、と殊更に強調するということは、どこかのお国のお貴族様なのかもしれない。
白いシャツに臙脂色のタイを締め、漆黒の西洋風の衣装を身に着けている。
あれは、タキシードというのだったか。
上流階級の人間が身に着けるものだったと記憶している。
シィーファたちの一族は、暗い色彩の髪を持つことが多いから、ああいった明るい色の髪は人種の違いを意識させる。 反対に、彼らの瞳は濃い色が多いが、シィーファたちの一族は明るい場合が多い。
客人は、居並ぶ女たちに気圧されたかのように軽く目を見張った。
「お待たせ、したかな?」
声音も、言葉も、威圧的ではなかった。 その瞳にも、値踏みするような色はない。
そのことに安堵して、シィーファはそっと目を伏せる。
膝の上に置かれた自分の手に視線を注いだ。
「いいえ。 ご要望の通り、一族の女を集めました。 どうぞ、お近くでご覧いただいて構いませんので」
「ありがとう」
ユエンの言葉に、その客人は微笑んだ。
実に自然な流れで、感謝の言葉が口から出たことを見ると、この方は感謝の言葉を日常的に伝えることをしているのだろう。
シィーファの知っている、お貴族様たちとは、違う。
とすると、この方は貴族ではないのだろうか。
自分と同じくらいの年頃か、もう少し年上か…と第一印象では思ったが、先程の表情や話し方からすると、もしかするとシィーファよりも年下かもしれない。
シィーファたちの一族は、幼く見えると言われるが、そのシィーファたちからすると、異国の方々は実年齢よりも上に見えることが多い。
その客人は、その場から動かずに、ゆっくりと首を右から左へと動かす。 そして、左から右へと。
多少、違和感を覚えたのは、何かを探すように、しっかりと、一人一人の顔を確認していたことだろうか。
好みの外見の娘を探そうというのは自然なことではある。
だが、おかしなことに、なぜシィーファはそのとき、その方が、【特定の誰か】を探しているように直感した。
段々と、その方の視線が近づいてくるのがわかる。
本当に、全員の顔を確認するのだな、とシィーファは小さく笑う。
シィーファを含め、髪を切っている女も若干数いるというのに、その辺のことは客人には関係ないらしい。
そんなことをぼんやりと考えていると、シィーファの視界が、急に暗くなった。
何が、と思って、視線を上げる。 と、夜明けを待つ空の色の瞳と、かち合う。
驚いて、目を見張った。
いつの間に目の前に来られていたのだろう。
この距離から見ても、その造作は整っている。
間近に見た瞳は、虹彩が銀のような金のような色をしていた。 とても、綺麗だ。
そう、見惚れていた数瞬の出来事だった。
「決めた」
音が、聞こえた。
シィーファは、そのように認識した。
目の前の、夜明けを待つような色の瞳が、金と銀の虹彩が、睫毛で蓋をされるかのように細められた。
その人物は、微笑んで、告げたのだ。
「貴女にしよう」
我が耳を、疑った。
それは、シィーファだけではなかったようだ。
ざわっ…と音としか認識できないような音がシィーファの耳に届いたが、それはそこにいた女たちの上げた声や、動きによるものだったのだろう。
そんな、周囲の驚きや、戸惑いや、反感も何のその。
客人は、部屋の隅でこれまた驚愕の表情を浮かべているユエンを振り返り、穏やかに告げる。
「決めた。 長殿。 彼女がいい」
ユエンがいいとも悪いとも言わないうちに、その方はもう一度シィーファに向き直り、シィーファの手をそっと取って椅子から立たせようとする。
失礼に当たるだろうか、と思いながらも、シィーファはその力には従わなかった。
「あの、ですが、若君。 わたしは」
隠退した身だから、髪を切っているから、他にもっと年若い娘がいるから…。
何を口実にすれば、波風が立たないのか考えて言葉を途切れさせたシィーファに、その方は微笑んで首を揺らす。
「うん? 何か、不都合でも?」
シィーファは目を見張った。
この方は、何も不都合がないと思っているのか?
いや、真実、思っているのだろう。 でなければ、この問いは飛び出さないはずだ。
彼の紫紺の瞳は相変わらず微笑んでいる。
何と言ったものかわからず、ただ椅子に座ったままその方を見上げるしかないシィーファを見かねたのだろう。
表情を引き締めたユエンが、滑るように近づいてきた。
「御大尽、それは、隠退した身です。どうか」
ご勘弁を、と続けようとしたのだろう、とシィーファは察したが、その言葉を聞くことはなかった。
ユエンの「どうか」に被せるようにして、その方が口を開いたからだ。
「それは、何か問題? 隠退しても、復帰はできるでしょう? 私の国では、神の道に入っても、還俗は可能だよ」
何か、間違えている? と無邪気に問うその方に、ユエンは何かを決心したのだろう。
眉間に皺を寄せ、目を伏せて、深く細く息を吐くと、視線を上げてその方を真っ直ぐに見据えた。
「…かなり申し上げにくいのですが、それは、ほかの客を取らせないことを条件に、ある方から援助を受けています。 ほかの客を取らせるわけには参りません」
何となく、居心地が悪いような気がしたが、恥じることではないと、シィーファは自分の気持ちに折り合いをつけて背筋を伸ばす。
シィーファが、一族のほかの女たちから特別視され、羨望され、あるいは嫉妬される原因はこれだ。
まだ、花を売れる年齢なのに、花を売る必要がない。
花を売って得られるだけの金銭以上を、花を売らずして手にしているのだから。
ユエンとしては、その方との契約を反故するわけにはいかない、どうか諦めていただきたい、という意味を込めたのだろうが、目の前の【御大尽】はそうは捉えなかったらしい。
得心したように頷いた。
「ああ、なるほど。 金銭の問題か。 それならば、私が同じ値かそれ以上を彼女に出せば問題ないね」
そして、笑顔であっさりとその方が見出した解法を口にする。
シィーファは、ぐうの音も出なかった。
兄のユエンは、開いた口が塞がらない様子だ。
シィーファやユエンの様子は全く気にならないのか、その方はにこにこと微笑んで、再度シィーファの手を引く。
今度は、すんなりと自分の腰が上がった。
その、シィーファの腰に、その方の腕が抱くように回された。
ぐいと身体が引き寄せられて、シィーファは目を見張る。
「不都合も、問題も、何もないね。 長殿、契約書にはどこで署名すればいいのかな? 金額の話までここでするわけにはいかないでしょう?」
「…では、別室で、詳しいお話を」
ユエンはそれ以上あれこれと反論するのは得策ではないと判断したのか、そう、話を終えた。
あれよあれよという間に、話が先に進んでいる。
シィーファは、思わず族長である兄・ユエンに厳しい目を向けた。
ユエンはさすがに罰が悪かったのか、シィーファの視線から逃げるように目を逸らす。
とんでもない客を招き入れてくれたものだ、とシィーファは思った。
目の前の客人は、物腰が柔らかに見えて、強引と思わせずに、実はかなり強引だ。
握られた左手が、熱い。
大きくてしっかりとした、男の手だ。
この手に引かれて、自分はどこまで連れて行かれてしまうのだろう。
もう二度と、ここ数年の静かで安寧とした平穏のなかには戻ってこられないような予感を覚えて、シィーファは小さく震えたのだった。
一族の男に案内され、現れたのは、異国の【王子様】のような容姿の男だった。
光を集めたような、金と銀のあわいのような色の髪。 夜明けを待つ空のような、深い紫紺の色の瞳。
思わずシィーファも目を奪われたし、見世の間の空気が揺れたような感じがした。
年若い娘たちからは、よく歓声が上がらなかったものだと思う。
ユエンが、失礼のないように、と殊更に強調するということは、どこかのお国のお貴族様なのかもしれない。
白いシャツに臙脂色のタイを締め、漆黒の西洋風の衣装を身に着けている。
あれは、タキシードというのだったか。
上流階級の人間が身に着けるものだったと記憶している。
シィーファたちの一族は、暗い色彩の髪を持つことが多いから、ああいった明るい色の髪は人種の違いを意識させる。 反対に、彼らの瞳は濃い色が多いが、シィーファたちの一族は明るい場合が多い。
客人は、居並ぶ女たちに気圧されたかのように軽く目を見張った。
「お待たせ、したかな?」
声音も、言葉も、威圧的ではなかった。 その瞳にも、値踏みするような色はない。
そのことに安堵して、シィーファはそっと目を伏せる。
膝の上に置かれた自分の手に視線を注いだ。
「いいえ。 ご要望の通り、一族の女を集めました。 どうぞ、お近くでご覧いただいて構いませんので」
「ありがとう」
ユエンの言葉に、その客人は微笑んだ。
実に自然な流れで、感謝の言葉が口から出たことを見ると、この方は感謝の言葉を日常的に伝えることをしているのだろう。
シィーファの知っている、お貴族様たちとは、違う。
とすると、この方は貴族ではないのだろうか。
自分と同じくらいの年頃か、もう少し年上か…と第一印象では思ったが、先程の表情や話し方からすると、もしかするとシィーファよりも年下かもしれない。
シィーファたちの一族は、幼く見えると言われるが、そのシィーファたちからすると、異国の方々は実年齢よりも上に見えることが多い。
その客人は、その場から動かずに、ゆっくりと首を右から左へと動かす。 そして、左から右へと。
多少、違和感を覚えたのは、何かを探すように、しっかりと、一人一人の顔を確認していたことだろうか。
好みの外見の娘を探そうというのは自然なことではある。
だが、おかしなことに、なぜシィーファはそのとき、その方が、【特定の誰か】を探しているように直感した。
段々と、その方の視線が近づいてくるのがわかる。
本当に、全員の顔を確認するのだな、とシィーファは小さく笑う。
シィーファを含め、髪を切っている女も若干数いるというのに、その辺のことは客人には関係ないらしい。
そんなことをぼんやりと考えていると、シィーファの視界が、急に暗くなった。
何が、と思って、視線を上げる。 と、夜明けを待つ空の色の瞳と、かち合う。
驚いて、目を見張った。
いつの間に目の前に来られていたのだろう。
この距離から見ても、その造作は整っている。
間近に見た瞳は、虹彩が銀のような金のような色をしていた。 とても、綺麗だ。
そう、見惚れていた数瞬の出来事だった。
「決めた」
音が、聞こえた。
シィーファは、そのように認識した。
目の前の、夜明けを待つような色の瞳が、金と銀の虹彩が、睫毛で蓋をされるかのように細められた。
その人物は、微笑んで、告げたのだ。
「貴女にしよう」
我が耳を、疑った。
それは、シィーファだけではなかったようだ。
ざわっ…と音としか認識できないような音がシィーファの耳に届いたが、それはそこにいた女たちの上げた声や、動きによるものだったのだろう。
そんな、周囲の驚きや、戸惑いや、反感も何のその。
客人は、部屋の隅でこれまた驚愕の表情を浮かべているユエンを振り返り、穏やかに告げる。
「決めた。 長殿。 彼女がいい」
ユエンがいいとも悪いとも言わないうちに、その方はもう一度シィーファに向き直り、シィーファの手をそっと取って椅子から立たせようとする。
失礼に当たるだろうか、と思いながらも、シィーファはその力には従わなかった。
「あの、ですが、若君。 わたしは」
隠退した身だから、髪を切っているから、他にもっと年若い娘がいるから…。
何を口実にすれば、波風が立たないのか考えて言葉を途切れさせたシィーファに、その方は微笑んで首を揺らす。
「うん? 何か、不都合でも?」
シィーファは目を見張った。
この方は、何も不都合がないと思っているのか?
いや、真実、思っているのだろう。 でなければ、この問いは飛び出さないはずだ。
彼の紫紺の瞳は相変わらず微笑んでいる。
何と言ったものかわからず、ただ椅子に座ったままその方を見上げるしかないシィーファを見かねたのだろう。
表情を引き締めたユエンが、滑るように近づいてきた。
「御大尽、それは、隠退した身です。どうか」
ご勘弁を、と続けようとしたのだろう、とシィーファは察したが、その言葉を聞くことはなかった。
ユエンの「どうか」に被せるようにして、その方が口を開いたからだ。
「それは、何か問題? 隠退しても、復帰はできるでしょう? 私の国では、神の道に入っても、還俗は可能だよ」
何か、間違えている? と無邪気に問うその方に、ユエンは何かを決心したのだろう。
眉間に皺を寄せ、目を伏せて、深く細く息を吐くと、視線を上げてその方を真っ直ぐに見据えた。
「…かなり申し上げにくいのですが、それは、ほかの客を取らせないことを条件に、ある方から援助を受けています。 ほかの客を取らせるわけには参りません」
何となく、居心地が悪いような気がしたが、恥じることではないと、シィーファは自分の気持ちに折り合いをつけて背筋を伸ばす。
シィーファが、一族のほかの女たちから特別視され、羨望され、あるいは嫉妬される原因はこれだ。
まだ、花を売れる年齢なのに、花を売る必要がない。
花を売って得られるだけの金銭以上を、花を売らずして手にしているのだから。
ユエンとしては、その方との契約を反故するわけにはいかない、どうか諦めていただきたい、という意味を込めたのだろうが、目の前の【御大尽】はそうは捉えなかったらしい。
得心したように頷いた。
「ああ、なるほど。 金銭の問題か。 それならば、私が同じ値かそれ以上を彼女に出せば問題ないね」
そして、笑顔であっさりとその方が見出した解法を口にする。
シィーファは、ぐうの音も出なかった。
兄のユエンは、開いた口が塞がらない様子だ。
シィーファやユエンの様子は全く気にならないのか、その方はにこにこと微笑んで、再度シィーファの手を引く。
今度は、すんなりと自分の腰が上がった。
その、シィーファの腰に、その方の腕が抱くように回された。
ぐいと身体が引き寄せられて、シィーファは目を見張る。
「不都合も、問題も、何もないね。 長殿、契約書にはどこで署名すればいいのかな? 金額の話までここでするわけにはいかないでしょう?」
「…では、別室で、詳しいお話を」
ユエンはそれ以上あれこれと反論するのは得策ではないと判断したのか、そう、話を終えた。
あれよあれよという間に、話が先に進んでいる。
シィーファは、思わず族長である兄・ユエンに厳しい目を向けた。
ユエンはさすがに罰が悪かったのか、シィーファの視線から逃げるように目を逸らす。
とんでもない客を招き入れてくれたものだ、とシィーファは思った。
目の前の客人は、物腰が柔らかに見えて、強引と思わせずに、実はかなり強引だ。
握られた左手が、熱い。
大きくてしっかりとした、男の手だ。
この手に引かれて、自分はどこまで連れて行かれてしまうのだろう。
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