16 / 185
16話、チキンソテーのワンプレート
しおりを挟む
おいしいお肉料理が食べられるお店を求めて歩くこと十数分。私がふと足を止めたのは、おしゃれな外装の料理店だった。
足を止めた理由はその見た目に引き付けられたというよりも、お店の前に設置された小さな看板のせいだ。
そこにはこう書かれてある。本日のおすすめ、チキンソテーのセット。
チキンソテー。シンプルな名前ながら、とても食欲がそそる。お店によってソースが違うだろうし、焼き加減や下味のつけ方も変わるだろう。
シンプルでありながら……いや、シンプルな料理だからこそ、奥が深いんじゃないだろうか。
……正直、チキンソテーが奥深い料理かどうかはどうでもいいんだけど。とにかく今の私のお腹が求めているのに合致する料理だ。
決めた、このお店でチキンソテーを食べよう。
期待に胸を膨らませ、店内に入る。
人気のお店なのか、お客さんでいっぱいだった。これはかなり味に期待できそうだ。
「あの、表に書いてあったチキンソテーのセットをお願いします」
席につくなり店員さんに注文を告げ、運ばれてきたお水を飲んだ。
喉を潤せたのはいいのだが、水とはいえすきっ腹に物を入れると強い空腹を感じてしまう。
空腹を紛らわせるために、テーブルに置かれてあったメニューを一通り見てみることにした。
「ここ、お肉料理が多いな」
ざっと見ていくと、私が頼んだチキンソテー以外にもお肉料理がたくさんあった。
牛肉を使ったハンバーグや、豚肉の香草焼き。そんな見慣れた料理名の中、一際異彩を放つ肉料理があった。
「沼ワニのオーブン焼き……沼ワニのフライ……ここの人、ワニを食べるの……?」
ワニくらい私も知っている。この目で実際に見たことはないけど、肉食で大きくて、なんかやばい奴。
ワニを食べるという発想は私の中に無かったので衝撃を受けてしまう。でも、それ以上に衝撃を受けたことがある。
「沼ワニってことは……沼に住んでるの?」
思い出したのは両足を沼地に突っ込んだ先ほどの出来事。
もしかしたらあの沼にもワニが潜んでいたのでは……そう思うと顔が青ざめた。
まかり間違ったら以前やった魚釣りよろしく、私の両足でワニを釣り上げてしまっていたかもしれない。
もっとはっきり言うと、私の足が食べられてたかも。……こわっ。
ゾクゾクと足に鳥肌が立ち、思わず内またを擦り合わせた。
そんな風に恐怖に震えていた私だが、注文した料理が運ばれてくるとすぐに食欲が恐怖を凌駕する。
チキンソテーのセットとは、ワンプレート料理のようだ。
お椀型に盛られたライスに、香ばしく焼かれたチキンソテー、それにポテトサラダが一枚のお皿の上に並んでいる。
このお店の外装が物語るように、出される料理もおしゃれな物だった。
メインのチキンソテーにはガーリックソースがかけられているらしく、食欲がそそる良い匂いがしてくる。
こんなおいしそうな料理を前にしたら、さっきのワニうんぬんのことなんてもう忘れてしまう。
もう終わってしまったことに、もしああなっていたら……なんて仮定を用いて恐怖に震えるのは不毛なことだ。そんなことよりおいしいごはんを食べることのほうが重要重要。
ナイフとフォークを持ち、さっそくメインのチキンソテーに手をつける。
ナイフで一口サイズに切ったチキンソテーを口に運ぶと、香ばしいガーリックの匂いと鶏肉の味が口の中に広がった。
おいしい。問題なくおいしい。ガーリックソースと鶏肉がとても合っている。
口の中にチキンソテーの味が残っている内に、ライスを頬張った。
お米を主食にしている食文化の人たちが、こうして主食のお米と惣菜を一緒に食べることは知っていた。
……教えてくれたのは湿地帯出身でお米を主食にしていた三番目の弟子、リネットだけど。
炊いたお米はほのかに甘く、ガーリックソースがかかったチキンソテーの強い塩気をうまく中和してくれる。
炊いたお米はそこまで好きというわけではないけど、とてもおいしい。
なんだか最近お米に抵抗無くなってきている。私パン派なのに。
好き嫌いが一つ無くなったということなので、それは喜ぶべきことなのだけど。
チキンソテーとライスについてはもう言うこと無し。となると気になるのは付け合わせのポテトサラダだ。
ポテトサラダと言えば、ポテトを潰して塩コショウ、マヨネーズなどで味を整えるシンプルな料理。だけど、野菜やハムなどその他色々な食材を入れることで結構個性があらわれる。
ポテトサラダを前にして私の手が思わず止まってしまうのは、それがかなり個性的な色合いをしていたからだろう。
このポテトサラダ、ところどころ緑色の小さなツブっぽいのがある。一瞬苔でも生えてるの? と思ってしまった。
これいったい何なのだろう。食べられるものには間違いないだろうけど、ちょっと不気味。
戸惑っていてもしょうがないので、思い切って一口食べてみることに。
「ん……なんか、水草みたいな風味というか匂いがする……」
水草は水辺に生えている植物で色々な種類があるが、魔法薬の材料になるのでその独特な匂いは知っていた。
この匂いがするということは、この緑色のツブは水草を細かく切ったものなのだろうか。
私はさっき見ていたメニューを再度開いて、ポテトサラダ単品を確認してみる。
えー、料理名は……沼草のポテトサラダ……。
また沼かよっ。沼に生えてる草なのかよっ。
なるほど、ここの人たちにとって沼から取れるものは立派な食材なんだ。そういう文化なんだ。
あんなにどろぐちゃっとしてる沼から取れたものをよく食べようとするなぁ。と思う反面、確かに味は悪くないと納得する自分がいた。
もう一度ポテトサラダをぱくり。うん、普通においしい。沼からとれた水草が入ってると知らなければ、変わり種のポテトサラダとして受け入れられる。
おいしいし現地の人が普通に食べている食材なら、何も文句はないよ。
特においしいというのが重要。おいしければもうどうだっていいよね。
水草……もとい沼草の独特な風味は、意外と口の中をさっぱりさせてくれる。チキンソテーの付け合わせにはぴったりかもしれない。
一口大に切ったチキンソテーをガーリックソースと良く絡め、ライスと一緒に食べる。
そして口の中の塩辛さをさっぱりさせるために再度ポテトサラダを食べると、またガーリックソースの効いたチキンソテーが食べたくなってくる。
当然チキンソテーを食べるとほのかに甘いライスが食べたくなり、まったく手が止まらない。
うまく分量配分し、チキンソテーとライスをちょうど一緒に食べ終える。そして残ったポテトサラダを食べ、最後に水で口を潤した。
「おいしかった……ごちそう様でした」
おいしいお肉料理を食べ、すっかり満足できた。
やっぱりたまにはこういうような、いかにもお肉って感じの肉料理を食べるべきだ。
なんか満足感が違うもん。
お腹いっぱいになった私はお茶が飲みたくなり、またメニューを眺め出した。
紅茶もいいけど、この町独特のお茶とかはないのだろうか。さすがに沼から取れた茶葉なんてないだろうけど。
期待半分不安半分。メニューを眺める時間は、思いのほか楽しいものだった。
足を止めた理由はその見た目に引き付けられたというよりも、お店の前に設置された小さな看板のせいだ。
そこにはこう書かれてある。本日のおすすめ、チキンソテーのセット。
チキンソテー。シンプルな名前ながら、とても食欲がそそる。お店によってソースが違うだろうし、焼き加減や下味のつけ方も変わるだろう。
シンプルでありながら……いや、シンプルな料理だからこそ、奥が深いんじゃないだろうか。
……正直、チキンソテーが奥深い料理かどうかはどうでもいいんだけど。とにかく今の私のお腹が求めているのに合致する料理だ。
決めた、このお店でチキンソテーを食べよう。
期待に胸を膨らませ、店内に入る。
人気のお店なのか、お客さんでいっぱいだった。これはかなり味に期待できそうだ。
「あの、表に書いてあったチキンソテーのセットをお願いします」
席につくなり店員さんに注文を告げ、運ばれてきたお水を飲んだ。
喉を潤せたのはいいのだが、水とはいえすきっ腹に物を入れると強い空腹を感じてしまう。
空腹を紛らわせるために、テーブルに置かれてあったメニューを一通り見てみることにした。
「ここ、お肉料理が多いな」
ざっと見ていくと、私が頼んだチキンソテー以外にもお肉料理がたくさんあった。
牛肉を使ったハンバーグや、豚肉の香草焼き。そんな見慣れた料理名の中、一際異彩を放つ肉料理があった。
「沼ワニのオーブン焼き……沼ワニのフライ……ここの人、ワニを食べるの……?」
ワニくらい私も知っている。この目で実際に見たことはないけど、肉食で大きくて、なんかやばい奴。
ワニを食べるという発想は私の中に無かったので衝撃を受けてしまう。でも、それ以上に衝撃を受けたことがある。
「沼ワニってことは……沼に住んでるの?」
思い出したのは両足を沼地に突っ込んだ先ほどの出来事。
もしかしたらあの沼にもワニが潜んでいたのでは……そう思うと顔が青ざめた。
まかり間違ったら以前やった魚釣りよろしく、私の両足でワニを釣り上げてしまっていたかもしれない。
もっとはっきり言うと、私の足が食べられてたかも。……こわっ。
ゾクゾクと足に鳥肌が立ち、思わず内またを擦り合わせた。
そんな風に恐怖に震えていた私だが、注文した料理が運ばれてくるとすぐに食欲が恐怖を凌駕する。
チキンソテーのセットとは、ワンプレート料理のようだ。
お椀型に盛られたライスに、香ばしく焼かれたチキンソテー、それにポテトサラダが一枚のお皿の上に並んでいる。
このお店の外装が物語るように、出される料理もおしゃれな物だった。
メインのチキンソテーにはガーリックソースがかけられているらしく、食欲がそそる良い匂いがしてくる。
こんなおいしそうな料理を前にしたら、さっきのワニうんぬんのことなんてもう忘れてしまう。
もう終わってしまったことに、もしああなっていたら……なんて仮定を用いて恐怖に震えるのは不毛なことだ。そんなことよりおいしいごはんを食べることのほうが重要重要。
ナイフとフォークを持ち、さっそくメインのチキンソテーに手をつける。
ナイフで一口サイズに切ったチキンソテーを口に運ぶと、香ばしいガーリックの匂いと鶏肉の味が口の中に広がった。
おいしい。問題なくおいしい。ガーリックソースと鶏肉がとても合っている。
口の中にチキンソテーの味が残っている内に、ライスを頬張った。
お米を主食にしている食文化の人たちが、こうして主食のお米と惣菜を一緒に食べることは知っていた。
……教えてくれたのは湿地帯出身でお米を主食にしていた三番目の弟子、リネットだけど。
炊いたお米はほのかに甘く、ガーリックソースがかかったチキンソテーの強い塩気をうまく中和してくれる。
炊いたお米はそこまで好きというわけではないけど、とてもおいしい。
なんだか最近お米に抵抗無くなってきている。私パン派なのに。
好き嫌いが一つ無くなったということなので、それは喜ぶべきことなのだけど。
チキンソテーとライスについてはもう言うこと無し。となると気になるのは付け合わせのポテトサラダだ。
ポテトサラダと言えば、ポテトを潰して塩コショウ、マヨネーズなどで味を整えるシンプルな料理。だけど、野菜やハムなどその他色々な食材を入れることで結構個性があらわれる。
ポテトサラダを前にして私の手が思わず止まってしまうのは、それがかなり個性的な色合いをしていたからだろう。
このポテトサラダ、ところどころ緑色の小さなツブっぽいのがある。一瞬苔でも生えてるの? と思ってしまった。
これいったい何なのだろう。食べられるものには間違いないだろうけど、ちょっと不気味。
戸惑っていてもしょうがないので、思い切って一口食べてみることに。
「ん……なんか、水草みたいな風味というか匂いがする……」
水草は水辺に生えている植物で色々な種類があるが、魔法薬の材料になるのでその独特な匂いは知っていた。
この匂いがするということは、この緑色のツブは水草を細かく切ったものなのだろうか。
私はさっき見ていたメニューを再度開いて、ポテトサラダ単品を確認してみる。
えー、料理名は……沼草のポテトサラダ……。
また沼かよっ。沼に生えてる草なのかよっ。
なるほど、ここの人たちにとって沼から取れるものは立派な食材なんだ。そういう文化なんだ。
あんなにどろぐちゃっとしてる沼から取れたものをよく食べようとするなぁ。と思う反面、確かに味は悪くないと納得する自分がいた。
もう一度ポテトサラダをぱくり。うん、普通においしい。沼からとれた水草が入ってると知らなければ、変わり種のポテトサラダとして受け入れられる。
おいしいし現地の人が普通に食べている食材なら、何も文句はないよ。
特においしいというのが重要。おいしければもうどうだっていいよね。
水草……もとい沼草の独特な風味は、意外と口の中をさっぱりさせてくれる。チキンソテーの付け合わせにはぴったりかもしれない。
一口大に切ったチキンソテーをガーリックソースと良く絡め、ライスと一緒に食べる。
そして口の中の塩辛さをさっぱりさせるために再度ポテトサラダを食べると、またガーリックソースの効いたチキンソテーが食べたくなってくる。
当然チキンソテーを食べるとほのかに甘いライスが食べたくなり、まったく手が止まらない。
うまく分量配分し、チキンソテーとライスをちょうど一緒に食べ終える。そして残ったポテトサラダを食べ、最後に水で口を潤した。
「おいしかった……ごちそう様でした」
おいしいお肉料理を食べ、すっかり満足できた。
やっぱりたまにはこういうような、いかにもお肉って感じの肉料理を食べるべきだ。
なんか満足感が違うもん。
お腹いっぱいになった私はお茶が飲みたくなり、またメニューを眺め出した。
紅茶もいいけど、この町独特のお茶とかはないのだろうか。さすがに沼から取れた茶葉なんてないだろうけど。
期待半分不安半分。メニューを眺める時間は、思いのほか楽しいものだった。
0
あなたにおすすめの小説
オバちゃんだからこそ ~45歳の異世界珍道中~
鉄 主水
ファンタジー
子育ても一段落した40過ぎの訳あり主婦、里子。
そんなオバちゃん主人公が、突然……異世界へ――。
そこで里子を待ち構えていたのは……今まで見たことのない奇抜な珍獣であった。
「何がどうして、なぜこうなった! でも……せっかくの異世界だ! 思いっ切り楽しんじゃうぞ!」
オバちゃんパワーとオタクパワーを武器に、オバちゃんは我が道を行く!
ラブはないけど……笑いあり、涙ありの異世界ドタバタ珍道中。
いざ……はじまり、はじまり……。
※この作品は、エブリスタ様、小説家になろう様でも投稿しています。
使えない令嬢として一家から追放されたけど、あまりにも領民からの信頼が厚かったので逆転してざまぁしちゃいます
腕押のれん
ファンタジー
アメリスはマハス公国の八大領主の一つであるロナデシア家の三姉妹の次女として生まれるが、頭脳明晰な長女と愛想の上手い三女と比較されて母親から疎まれており、ついに追放されてしまう。しかしアメリスは取り柄のない自分にもできることをしなければならないという一心で領民たちに対し援助を熱心に行っていたので、領民からは非常に好かれていた。そのため追放された後に他国に置き去りにされてしまうものの、偶然以前助けたマハス公国出身のヨーデルと出会い助けられる。ここから彼女の逆転人生が始まっていくのであった!
私が死ぬまでには完結させます。
追記:最後まで書き終わったので、ここからはペース上げて投稿します。
追記2:ひとまず完結しました!
魔法が使えない令嬢は住んでいた小屋が燃えたので家出します
怠惰るウェイブ
ファンタジー
グレイの世界は狭く暗く何よりも灰色だった。
本来なら領主令嬢となるはずの彼女は領主邸で住むことを許されず、ボロ小屋で暮らしていた。
彼女はある日、棚から落ちてきた一冊の本によって人生が変わることになる。
世界が色づき始めた頃、ある事件をきっかけに少女は旅をすることにした。
喋ることのできないグレイは旅を通して自身の世界を色付けていく。
うちの孫知りませんか?! 召喚された孫を追いかけ異世界転移。ばぁばとじぃじと探偵さんのスローライフ。
かの
ファンタジー
孫の雷人(14歳)からテレパシーを受け取った光江(ばぁば64歳)。誘拐されたと思っていた雷人は異世界に召喚されていた。康夫(じぃじ66歳)と柏木(探偵534歳)⁈ をお供に従え、異世界へ転移。料理自慢のばぁばのスキルは胃袋を掴む事だけ。そしてじぃじのスキルは有り余る財力だけ。そんなばぁばとじぃじが、異世界で繰り広げるほのぼのスローライフ。
ばぁばとじぃじは無事異世界で孫の雷人に会えるのか⁈
【12月末日公開終了】有能女官の赴任先は辺境伯領
たぬきち25番
恋愛
辺境伯領の当主が他界。代わりに領主になったのは元騎士団の隊長ギルベルト(26)
ずっと騎士団に在籍して領のことなど右も左もわからない。
そのため新しい辺境伯様は帳簿も書類も不備ばかり。しかも辺境伯領は王国の端なので修正も大変。
そこで仕事を終わらせるために、腕っぷしに定評のあるギリギリ貴族の男爵出身の女官ライラ(18)が辺境伯領に出向くことになった。
だがそこでライラを待っていたのは、元騎士とは思えないほどつかみどころのない辺境伯様と、前辺境伯夫妻の忘れ形見の3人のこどもたち(14歳男子、9歳男子、6歳女子)だった。
仕事のわからない辺境伯を助けながら、こどもたちの生活を助けたり、魔物を倒したり!?
そしていつしか、ライラと辺境伯やこどもたちとの関係が変わっていく……
※お待たせしました。
※他サイト様にも掲載中
王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません
きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」
「正直なところ、不安を感じている」
久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー
激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。
アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。
第2幕、連載開始しました!
お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。
以下、1章のあらすじです。
アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。
表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。
常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。
それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。
サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。
しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。
盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。
アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?
3歳で捨てられた件
玲羅
恋愛
前世の記憶を持つ者が1000人に1人は居る時代。
それゆえに変わった子供扱いをされ、疎まれて捨てられた少女、キャプシーヌ。拾ったのは宰相を務めるフェルナー侯爵。
キャプシーヌの運命が再度変わったのは貴族学院入学後だった。
私と母のサバイバル
だましだまし
ファンタジー
侯爵家の庶子だが唯一の直系の子として育てられた令嬢シェリー。
しかしある日、母と共に魔物が出る森に捨てられてしまった。
希望を諦めず森を進もう。
そう決意するシェリーに異変が起きた。
「私、別世界の前世があるみたい」
前世の知識を駆使し、二人は無事森を抜けられるのだろうか…?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる