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地獄の門
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あれは学校から帰って、テレビの電源を入れた時だった。
世界一のハイテク企業との呼び声も高い有名企業《アルファ・インダストリー》の会見が放送されていた。
『我々は今回、日本政府の協力の元、東京都の一部を全面的に改修し、我々アルファ・インダストリーの技術の結晶である実験都市・ローズタウンを建設する事を、ここに発表致します‼』
アルファ・インダストリーの発表によれば、東京都の一部を徹底的に改修し、ハイテク技術を詰め込んだ実験都市を作るとのこと。
自動車は完全自動のドローン型自動車が飛び交い、街中にはリニアモーターカーまで置かれているという。
更には犯罪防止策も多く採用されており、街は完全キャッシュレスとなっており、住民に無料で配布されるらしい《幻像式腕時計》で支払いが出来る上に、給料の受け取りや振り込みもこれで出来る。そしてスマートウォッチのGPSが搭載されているので、迷子もすぐに見つかる様だ。
監視カメラも最新式で、なんと搭載されたファンを使って移動しながら監視しているらしい。
本体のカメラも360度見える3Dカメラを使うことで、前後左右そして上下を全てカバーしている。
そんな技術をふんだんに導入出来ることからも、アルファ・インダストリーの技術力と財力がうかがえる。
それが気になった俺は、何気なく住民の抽選をすることにした。
そして三か月後
当たっちゃったんだよねえ。
正直当たらないと思っていたんだが、まさか当たってしまうとは・・・
噂によると天文学的な倍率になっていたらしいんだが、なんで当たったんだろう。
ネットでも当たった~とか外れた~とか報告している人がいたのだが、当選したという報告が少なすぎる印象はある。
まあ完成は4年後なので、それまでは気長に待つだけだ。
そして4年後
ついにこの時が来た。
社会人になってしまったが、新居が無料で手に入るのは非常にありがたい。
俺は小説家として少々成功したが、生活費以外には余り残っておらず、狭いボロアパートで何とか生活している状態なのだ。
なので題材にもなるであろうローズシティへの引っ越しは、今となっては非常にありがたい事だ。
荷物を手早くまとめて引っ越し業者に渡し、ロースシティに向かう。
街へは電車で向かい、奥多摩駅で降りて後は歩いて向かう。
駅から数分歩くと、大きな壁が見えてきた。
白く近未来的なデザインのそれは、実験都市の境目であり、ある種の国境の様なものでもある。
なんとローズシティは、情報漏洩防止のために飛行機やヘリの通行が禁止され、下には地下鉄も通っていない上に、その場所にあった電車は全てそれることになった。
なんでも『世界で最も進んだ国』をテーマにしてるんだとか。
よくそんな事が許されたなと、知った時には驚いたものだ。
壁の前に着くと、ゲートで職員に止められた。
「パスはお持ちですか?」
「はい、これですよね」
送られてきたスマートウォッチを起動して、身分証をホログラムで映す。
それを見た職員は自分の職員用端末で何か操作すると、正面の大きなゲートが開いた。
「照合できました。ようこそローズシティへ」
「ありがとうございます」
こうして俺は、新たな街へ踏み込んだ。
中には近未来的な光景が広がっており、道路にはドローンが多くつも置かれ、頭上にはリニアモーターカーの線路が浮いていた。
「すっご・・・」
想像した以上に魅力的な光景に感嘆の言葉が漏れると。
「こんなとこで感動してたら、ここで暮らしていけるか不安だな」
初対面の少女が、後ろから冷たい目で言った。
いや、初対面の人にそんな事言わないでよ。
「いや、初対面の人にそんな事言わないでよ」
「アタシは事実を言っただけだから」
そう言って少女はどこかに行ってしまった。
なんだったんだあの子は。
まあ、俺もここに突っ立ってる訳にはいかないので、新居に向かうことにした。
新居は各地に点在するマンションにあり、そこに全ての荷物が置かれていた。
部屋はマンションにしてはとても大きく、キッチンとリビングの他にも部屋が二つあり、とても充実した部屋だった。
荷解きも終わったので、部屋を出て街を探索していく。
飲食店や雑貨屋なんかの店はすでに開店しており、見慣れた店から見知らぬ店まで様々だった。
ドローンもスマートウォッチをかざせば動くらしく、試しにドローンのドアにかざすと、ドアが無音で開いた。
「使ってみるか」
ドローンに乗り込むと、機械的な声で『行き先をどうぞ』と言われた。
スマートウォッチの地図を見ながら、
「中央駅までおねがいします」
と言う。するとプロペラが起動してドローンが浮上した。
それから数分もしないうちに中央駅まで着いた。
『中央駅です』
またもドアが無音で開き、俺が出るとまたも無音でしまって、ドローンは帰っていった。
「便利だなあ」
ドローンが見えなくなると、目を中央駅に向ける。
中央駅は普通の駅の様にも見えるが、同時に近未来的なデザインでもあった。
駅はショッピングモールが併設されており、街の人にとってはとても便利になるだろう施設だ。買い物をするときはお世話になろう。
その後も街を回った後、家に帰って執筆しようかなと思い、帰路に着こうとした時だった。
『やあ、みなさん』
街頭モニターに映ったのは、この街を作ったアルファ・インダストリーの社長だった。
『この街を楽しんでいただけましたでしょうか? 我々の技術の結晶であるこの街を』
実験都市が動き出した記念なのか、そんな風に社長が挨拶をしていた。
そんなに興味がわかなかったので、改めて帰ろうと足を動かした時だ。
『ですが、そんな幸せも長くは続きませんよ』
突然社長がそんなことを言い出した。
他に街頭モニターを見ていた人も、俺と同じく首をかしげている。
『突然ですが、この街に住む皆さんには、殺し合いをしてもらいます』
立った一人の発言が、街中を悲鳴で染めた。
世界一のハイテク企業との呼び声も高い有名企業《アルファ・インダストリー》の会見が放送されていた。
『我々は今回、日本政府の協力の元、東京都の一部を全面的に改修し、我々アルファ・インダストリーの技術の結晶である実験都市・ローズタウンを建設する事を、ここに発表致します‼』
アルファ・インダストリーの発表によれば、東京都の一部を徹底的に改修し、ハイテク技術を詰め込んだ実験都市を作るとのこと。
自動車は完全自動のドローン型自動車が飛び交い、街中にはリニアモーターカーまで置かれているという。
更には犯罪防止策も多く採用されており、街は完全キャッシュレスとなっており、住民に無料で配布されるらしい《幻像式腕時計》で支払いが出来る上に、給料の受け取りや振り込みもこれで出来る。そしてスマートウォッチのGPSが搭載されているので、迷子もすぐに見つかる様だ。
監視カメラも最新式で、なんと搭載されたファンを使って移動しながら監視しているらしい。
本体のカメラも360度見える3Dカメラを使うことで、前後左右そして上下を全てカバーしている。
そんな技術をふんだんに導入出来ることからも、アルファ・インダストリーの技術力と財力がうかがえる。
それが気になった俺は、何気なく住民の抽選をすることにした。
そして三か月後
当たっちゃったんだよねえ。
正直当たらないと思っていたんだが、まさか当たってしまうとは・・・
噂によると天文学的な倍率になっていたらしいんだが、なんで当たったんだろう。
ネットでも当たった~とか外れた~とか報告している人がいたのだが、当選したという報告が少なすぎる印象はある。
まあ完成は4年後なので、それまでは気長に待つだけだ。
そして4年後
ついにこの時が来た。
社会人になってしまったが、新居が無料で手に入るのは非常にありがたい。
俺は小説家として少々成功したが、生活費以外には余り残っておらず、狭いボロアパートで何とか生活している状態なのだ。
なので題材にもなるであろうローズシティへの引っ越しは、今となっては非常にありがたい事だ。
荷物を手早くまとめて引っ越し業者に渡し、ロースシティに向かう。
街へは電車で向かい、奥多摩駅で降りて後は歩いて向かう。
駅から数分歩くと、大きな壁が見えてきた。
白く近未来的なデザインのそれは、実験都市の境目であり、ある種の国境の様なものでもある。
なんとローズシティは、情報漏洩防止のために飛行機やヘリの通行が禁止され、下には地下鉄も通っていない上に、その場所にあった電車は全てそれることになった。
なんでも『世界で最も進んだ国』をテーマにしてるんだとか。
よくそんな事が許されたなと、知った時には驚いたものだ。
壁の前に着くと、ゲートで職員に止められた。
「パスはお持ちですか?」
「はい、これですよね」
送られてきたスマートウォッチを起動して、身分証をホログラムで映す。
それを見た職員は自分の職員用端末で何か操作すると、正面の大きなゲートが開いた。
「照合できました。ようこそローズシティへ」
「ありがとうございます」
こうして俺は、新たな街へ踏み込んだ。
中には近未来的な光景が広がっており、道路にはドローンが多くつも置かれ、頭上にはリニアモーターカーの線路が浮いていた。
「すっご・・・」
想像した以上に魅力的な光景に感嘆の言葉が漏れると。
「こんなとこで感動してたら、ここで暮らしていけるか不安だな」
初対面の少女が、後ろから冷たい目で言った。
いや、初対面の人にそんな事言わないでよ。
「いや、初対面の人にそんな事言わないでよ」
「アタシは事実を言っただけだから」
そう言って少女はどこかに行ってしまった。
なんだったんだあの子は。
まあ、俺もここに突っ立ってる訳にはいかないので、新居に向かうことにした。
新居は各地に点在するマンションにあり、そこに全ての荷物が置かれていた。
部屋はマンションにしてはとても大きく、キッチンとリビングの他にも部屋が二つあり、とても充実した部屋だった。
荷解きも終わったので、部屋を出て街を探索していく。
飲食店や雑貨屋なんかの店はすでに開店しており、見慣れた店から見知らぬ店まで様々だった。
ドローンもスマートウォッチをかざせば動くらしく、試しにドローンのドアにかざすと、ドアが無音で開いた。
「使ってみるか」
ドローンに乗り込むと、機械的な声で『行き先をどうぞ』と言われた。
スマートウォッチの地図を見ながら、
「中央駅までおねがいします」
と言う。するとプロペラが起動してドローンが浮上した。
それから数分もしないうちに中央駅まで着いた。
『中央駅です』
またもドアが無音で開き、俺が出るとまたも無音でしまって、ドローンは帰っていった。
「便利だなあ」
ドローンが見えなくなると、目を中央駅に向ける。
中央駅は普通の駅の様にも見えるが、同時に近未来的なデザインでもあった。
駅はショッピングモールが併設されており、街の人にとってはとても便利になるだろう施設だ。買い物をするときはお世話になろう。
その後も街を回った後、家に帰って執筆しようかなと思い、帰路に着こうとした時だった。
『やあ、みなさん』
街頭モニターに映ったのは、この街を作ったアルファ・インダストリーの社長だった。
『この街を楽しんでいただけましたでしょうか? 我々の技術の結晶であるこの街を』
実験都市が動き出した記念なのか、そんな風に社長が挨拶をしていた。
そんなに興味がわかなかったので、改めて帰ろうと足を動かした時だ。
『ですが、そんな幸せも長くは続きませんよ』
突然社長がそんなことを言い出した。
他に街頭モニターを見ていた人も、俺と同じく首をかしげている。
『突然ですが、この街に住む皆さんには、殺し合いをしてもらいます』
立った一人の発言が、街中を悲鳴で染めた。
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