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第77話 『新しい宝石』
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怪盗イタッチ大作戦!!
著者:ピラフドリア
第77話
『新しい宝石』
ブラックを倒したイタッチ。煙を折り紙の掃除機で吸い上げる。
「良いチョイスだったぜ。ブラック」
イタッチは倒れているブラックに手を伸ばす。ブラックは手を掴むと、その手を摘み立ち上がる。
「お前に言われても嬉しくないな。……だが」
ブラックはイタッチの手を離すと背を向ける。
しかし、何か言おうとしたことは答えず、別のことを伝えた。
「また会った時は覚悟しろよ。イタッチ。俺はもっと強くなってるぞ」
「ああ、楽しみにしてる」
ブラックはそう伝えて、出口の方へ走りだす。
フクロウ警部は立ち上がり、ブラックを追おうとするがイタッチが前に立ち塞がって行く手を阻んだ。
「あいつの新しい旅立ちだ。邪魔はさせない」
「イタッチ……。お前、アイツがマントの裏で折り紙を追ってるのを分かっていたな。ブラックを成長させてどうするつもりだ!!」
「アイツは俺が狙ってるお宝だ。磨けるものは磨くべきだろ」
ブラックが建物を脱出して、外にいる警官に追われながらも逃げて行く。
ブラックが無事に逃げ切れたのを確認した後、イタッチはフクロウ警部にあるものを見せた。
「じゃあ、俺もそろそろ失礼するぜ。お宝は貰ったしな」
イタッチの手にはお宝が握られていた。
「な!? いつの間に!!」
「じゃあ、フクロウ警部!!」
「待て!! イタッチ!!」
逃げるイタッチをフクロウ警部が追う。そんな二人の前方に残っていたセキュリティーロボが現れる。
「え! 今更かよ!?」
セキュリティーロボは二人に向けて発砲を開始する。イタッチとフクロウ警部は足をバタバタさせて弾丸を躱した。
「早くしないとな!!」
イタッチは折り紙で鎖鎌を作ると、それを天井に差して、ターザンのようにセキュリティーロボの上を通り抜けて行く。
「イタッチ!?」
「フクロウ警部、あとは頑張れよー」
「待てぇ!!」
イタッチはロボットを超えていったが、フクロウ警部はロボットを越えることができず、弾丸を避けながら叫ぶ。
イタッチはそのまま逃げて、セキュリティールームを目指した。
「ダッチさん!!」
「奥に隠れてろ!!」
セキュリティルームに応援の警官が続々とやってきて、流石のダッチも疲弊し始める。
「クソ、まだ増えるのかよ!!」
さらに増援の中に戦車までやってきた。戦車の中にはカエルの警官が乗っている。
「四神ダッチ、今日こそ逮捕してやるぅ!」
「戦車ってマジかよ!?」
戦車の相手は疲弊したダッチでは厳しい。
「このままじゃ……。せめてアイツだけでも…………」
その時。天井から何かが降ってきた。それは赤い剣を持ち、赤いマントを靡かせる。
「イタッチ!!」
イタッチは戦車の砲台を切り落とし、戦車の周囲を一度回り、戦車のタイヤを切った。
切られた戦車は動かなくなる。
「待たせたな。お前達」
「遅いぜ、イタッチ。お宝は手に入ったか?」
イタッチはお宝をダッチとアンに見せる。
「バッチリだ、それに未来の原石を磨いてきた」
イタッチがお宝を見せ終えると、セキュリティールームの入り口の扉が勢いよく開く。
「イタァァァァァッチ!!!!」
「フクロウ警部!? あの数のセキュリティーロボを突破してきたか」
「ブラックには逃げられたが、お前だけでも逮捕する!!」
イタッチは折り紙を折ると、ロケットを作った。大きさは車程度の大きさで、中には三人が入れる程度の小さめなロケットだ。
「みんな乗り込め」
イタッチ達はロケットに乗り込んで、ロケットを発進させる。そしてロケットは折り紙の火を吹き出しながら飛び出した。
「捕まえろ!!」
警官達はロケットを止めようと飛びつくが、止めることはできず、吹き飛ばされてしまった。
ロケットは施設の壁を突き破り、日の登り始めた空へ消えた。
「警部、また逃げられましたね」
ヘリから降りたネコ刑事が、イタッチ達に逃げられたフクロウ警部に合流する。
「ああ、そうだな」
著者:ピラフドリア
第77話
『新しい宝石』
ブラックを倒したイタッチ。煙を折り紙の掃除機で吸い上げる。
「良いチョイスだったぜ。ブラック」
イタッチは倒れているブラックに手を伸ばす。ブラックは手を掴むと、その手を摘み立ち上がる。
「お前に言われても嬉しくないな。……だが」
ブラックはイタッチの手を離すと背を向ける。
しかし、何か言おうとしたことは答えず、別のことを伝えた。
「また会った時は覚悟しろよ。イタッチ。俺はもっと強くなってるぞ」
「ああ、楽しみにしてる」
ブラックはそう伝えて、出口の方へ走りだす。
フクロウ警部は立ち上がり、ブラックを追おうとするがイタッチが前に立ち塞がって行く手を阻んだ。
「あいつの新しい旅立ちだ。邪魔はさせない」
「イタッチ……。お前、アイツがマントの裏で折り紙を追ってるのを分かっていたな。ブラックを成長させてどうするつもりだ!!」
「アイツは俺が狙ってるお宝だ。磨けるものは磨くべきだろ」
ブラックが建物を脱出して、外にいる警官に追われながらも逃げて行く。
ブラックが無事に逃げ切れたのを確認した後、イタッチはフクロウ警部にあるものを見せた。
「じゃあ、俺もそろそろ失礼するぜ。お宝は貰ったしな」
イタッチの手にはお宝が握られていた。
「な!? いつの間に!!」
「じゃあ、フクロウ警部!!」
「待て!! イタッチ!!」
逃げるイタッチをフクロウ警部が追う。そんな二人の前方に残っていたセキュリティーロボが現れる。
「え! 今更かよ!?」
セキュリティーロボは二人に向けて発砲を開始する。イタッチとフクロウ警部は足をバタバタさせて弾丸を躱した。
「早くしないとな!!」
イタッチは折り紙で鎖鎌を作ると、それを天井に差して、ターザンのようにセキュリティーロボの上を通り抜けて行く。
「イタッチ!?」
「フクロウ警部、あとは頑張れよー」
「待てぇ!!」
イタッチはロボットを超えていったが、フクロウ警部はロボットを越えることができず、弾丸を避けながら叫ぶ。
イタッチはそのまま逃げて、セキュリティールームを目指した。
「ダッチさん!!」
「奥に隠れてろ!!」
セキュリティルームに応援の警官が続々とやってきて、流石のダッチも疲弊し始める。
「クソ、まだ増えるのかよ!!」
さらに増援の中に戦車までやってきた。戦車の中にはカエルの警官が乗っている。
「四神ダッチ、今日こそ逮捕してやるぅ!」
「戦車ってマジかよ!?」
戦車の相手は疲弊したダッチでは厳しい。
「このままじゃ……。せめてアイツだけでも…………」
その時。天井から何かが降ってきた。それは赤い剣を持ち、赤いマントを靡かせる。
「イタッチ!!」
イタッチは戦車の砲台を切り落とし、戦車の周囲を一度回り、戦車のタイヤを切った。
切られた戦車は動かなくなる。
「待たせたな。お前達」
「遅いぜ、イタッチ。お宝は手に入ったか?」
イタッチはお宝をダッチとアンに見せる。
「バッチリだ、それに未来の原石を磨いてきた」
イタッチがお宝を見せ終えると、セキュリティールームの入り口の扉が勢いよく開く。
「イタァァァァァッチ!!!!」
「フクロウ警部!? あの数のセキュリティーロボを突破してきたか」
「ブラックには逃げられたが、お前だけでも逮捕する!!」
イタッチは折り紙を折ると、ロケットを作った。大きさは車程度の大きさで、中には三人が入れる程度の小さめなロケットだ。
「みんな乗り込め」
イタッチ達はロケットに乗り込んで、ロケットを発進させる。そしてロケットは折り紙の火を吹き出しながら飛び出した。
「捕まえろ!!」
警官達はロケットを止めようと飛びつくが、止めることはできず、吹き飛ばされてしまった。
ロケットは施設の壁を突き破り、日の登り始めた空へ消えた。
「警部、また逃げられましたね」
ヘリから降りたネコ刑事が、イタッチ達に逃げられたフクロウ警部に合流する。
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