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第87話 『植物はおそろしい』
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怪盗イタッチ大作戦!!
著者:ピラフドリア
第87話
『植物はおそろしい』
猿とその仲間達に連れられて、イタッチとダッチは彼らの集落へと訪れた。
そこは藁の家の並ぶ村だが、近くの都会から手に入れていたであろう道具もちらほらある。
「これからお前達を遺跡に案内する」
猿がそう言うと、仲間を村に置いてイタッチとダッチだけを連れて森のさらに奥へと向かう。
しばらく森を進みたどり着いたのか、植物に覆われた石造の遺跡。
入り口の左右には松明を持った銅像が守るように置かれている。
「ここがお前達が恐れていた遺跡か。それでここに何があるんだ?」
ダッチはそう言いながら無警戒に遺跡に近づいていく。
「ち、近づくな!!」
猿が焦って声を上げたと同時に、遺跡の中から蔓のようなものが出てくると、
「っ!?」
ダッチの足に絡みつき、遺跡の中に引き摺り込もうと引っ張り出した。油断していたダッチは、抵抗する間もなく転ばされて引きずられる。
「その槍を!!」
イタッチは隣にいた猿から槍を奪い取ると、槍を投擲して蔓を切断した。
切断したことでダッチは自由になり立ち上がる。
切られた蔓だが、諦めることはなく。立ち上がったダッチに向かって伸びてくる。しかし、もうダッチは油断していない。
「こんやろがァァァ!!!!」
居合の姿勢になったダッチは、向かってくる蔓を粉微塵に切断して、バラバラにした。
流石にここまでの反撃をされるとは思ってなかったのか、蔓は攻撃を躊躇する。
その隙にダッチは後ろに下がり、イタッチ達の元へと戻ってきた。
「なんだ、今のは?」
戻ってきたダッチは猿に尋ねる。猿は身体を震わせる。
「あれがお宝を守る本当の番人……だ」
それを聞き、イタッチは腕を組むと
「お前達はあれに人を近づけないように守っていたんだな……」
「俺たちの先祖や外から来たものはお宝を狙って奴に食われた。奴は人を食えば食うほど、大きく成長する……」
「それで外から来るものを追い払って。ここに来る時も最低限の人数だったのか」
話を聞いていたダッチは、馬鹿馬鹿しいと言った表情をすると、コートの中からライターを取り出した。
「相手は植物なんだろ。燃やしちまえば良いだろぉ」
そう言って大きく振りかぶると、ライターを遺跡の中に投げ捨てる。
ライターは火をつけたまま遺跡の中へと消えた。
ダッチはドヤ顔をしているが、それを見たイタッチはため息を吐き、猿の表情は晴れない。
「ダッチ。お前な……。相手は知性があるんだ、そんなんで退治できたら苦労しないんだよ」
イタッチの言う通り、遺跡の中から火の消えたライターが飛んできて、ダッチの頭に当たった。
「いて!?」
著者:ピラフドリア
第87話
『植物はおそろしい』
猿とその仲間達に連れられて、イタッチとダッチは彼らの集落へと訪れた。
そこは藁の家の並ぶ村だが、近くの都会から手に入れていたであろう道具もちらほらある。
「これからお前達を遺跡に案内する」
猿がそう言うと、仲間を村に置いてイタッチとダッチだけを連れて森のさらに奥へと向かう。
しばらく森を進みたどり着いたのか、植物に覆われた石造の遺跡。
入り口の左右には松明を持った銅像が守るように置かれている。
「ここがお前達が恐れていた遺跡か。それでここに何があるんだ?」
ダッチはそう言いながら無警戒に遺跡に近づいていく。
「ち、近づくな!!」
猿が焦って声を上げたと同時に、遺跡の中から蔓のようなものが出てくると、
「っ!?」
ダッチの足に絡みつき、遺跡の中に引き摺り込もうと引っ張り出した。油断していたダッチは、抵抗する間もなく転ばされて引きずられる。
「その槍を!!」
イタッチは隣にいた猿から槍を奪い取ると、槍を投擲して蔓を切断した。
切断したことでダッチは自由になり立ち上がる。
切られた蔓だが、諦めることはなく。立ち上がったダッチに向かって伸びてくる。しかし、もうダッチは油断していない。
「こんやろがァァァ!!!!」
居合の姿勢になったダッチは、向かってくる蔓を粉微塵に切断して、バラバラにした。
流石にここまでの反撃をされるとは思ってなかったのか、蔓は攻撃を躊躇する。
その隙にダッチは後ろに下がり、イタッチ達の元へと戻ってきた。
「なんだ、今のは?」
戻ってきたダッチは猿に尋ねる。猿は身体を震わせる。
「あれがお宝を守る本当の番人……だ」
それを聞き、イタッチは腕を組むと
「お前達はあれに人を近づけないように守っていたんだな……」
「俺たちの先祖や外から来たものはお宝を狙って奴に食われた。奴は人を食えば食うほど、大きく成長する……」
「それで外から来るものを追い払って。ここに来る時も最低限の人数だったのか」
話を聞いていたダッチは、馬鹿馬鹿しいと言った表情をすると、コートの中からライターを取り出した。
「相手は植物なんだろ。燃やしちまえば良いだろぉ」
そう言って大きく振りかぶると、ライターを遺跡の中に投げ捨てる。
ライターは火をつけたまま遺跡の中へと消えた。
ダッチはドヤ顔をしているが、それを見たイタッチはため息を吐き、猿の表情は晴れない。
「ダッチ。お前な……。相手は知性があるんだ、そんなんで退治できたら苦労しないんだよ」
イタッチの言う通り、遺跡の中から火の消えたライターが飛んできて、ダッチの頭に当たった。
「いて!?」
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