怪盗イタッチ大作戦!!

ピラフドリア

文字の大きさ
88 / 208

第88話 『パイナップル様』

しおりを挟む
怪盗イタッチ大作戦!!



著者:ピラフドリア



第88話
『パイナップル様』




「しかし、あの遺跡の中にお宝はあるんだろ。どうするんだよ」



 遺跡に住む怪物を警戒し、遺跡の前にある森で相談し合うイタッチとダッチ。
 イタッチは折り紙であるものを作る。



「知性があると言っても植物だ。それに知性があるからこその弱点もある」



 イタッチが折り紙で作ったのは身に纏うことができる鎧。しかし、ただの鎧ではなく二重構造になっており、外側には何か液体のようなものが噴き出している。



「なんだこれ?」



 不思議がって触れようとするダッチを、イタッチは止める。



「触らない方がいい。人への害は減らしてるが毒だからな」



「毒!? もっと早く言えよ!!」



「すまないな」



 イタッチはもう一着、同じ鎧を作るとダッチに渡す。



「これが毒だとわかれば触れないはずだ。時間をかければ対策手段を思いつかれるかもしれないが、早急に決着をつければどうにかなる」




 イタッチとダッチは毒の鎧を身につけて遺跡に入った。蔓は伸びてきて二人に触れようとしたが、違和感に気付いたのか、一定の距離を取りそれ以上は近づかない。



「急ぐぞ」



 遺跡に入った二人は急いで遺跡の奥へと向かう。折り紙で松明を作り、奥へと入ると閉ざされた扉があった。



「ここは俺に任せろ」



 ダッチが刀で扉を切り壊すと先の部屋へとたどり着いた。
 そこは壁や天井に蔓の生い茂った空間。そしてその空間の最奥にお宝を持った存在がいた。



「なんだあれ、植物の……人間か?」



 そこには人の姿をした植物が座っていた。松明で照らすと、その美しい姿がはっきりと見えて神秘的な造形をしている。



「女性が、植物に取り込まれたのか? それとも…………」



 ダッチは首を傾げて不思議そうな顔をする中、植物の眼が開く。
 殆ど人間と変わらない眼球。それでイタッチ達を睨みつける。



「イタッチ。コイツは……」



「さぁな。俺の知識にもない……。だが、コイツが俺たちを嫌ってるのだけはわかる」



 睨みつけられる二人を囲むように、部屋中の蔦が動き出す。さらに唯一の入り口も蔦が壁になって塞ぐ。



「俺達を逃さないってか……」



 ダッチは刀を抜いて植物をすぐにでも攻撃できるようにする。
 イタッチは顎に手を当てると、



「コイツはしてやられたかもな。わざと俺たちを誘い込んだか……」



「イタッチ。どうする? この植物どもを全て叩き切るか?」



 イタッチは折り紙で剣を作ると、両手で持って構えた。



「お宝はコイツらの手の中だ。全部叩き切って盗み取るぞ」



「了解だ、相棒!!」





しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

日本新世紀ー日本の変革から星間連合の中の地球へー

黄昏人
SF
現在の日本、ある地方大学の大学院生のPCが化けた! あらゆる質問に出してくるとんでもなくスマートで完璧な答え。この化けたPC“マドンナ”を使って、彼、誠司は核融合発電、超バッテリーとモーターによるあらゆるエンジンの電動化への変換、重力エンジン・レールガンの開発・実用化などを通じて日本の経済・政治状況及び国際的な立場を変革していく。 さらに、こうしたさまざまな変革を通じて、日本が主導する地球防衛軍は、巨大な星間帝国の侵略を跳ね返すことに成功する。その結果、地球人類はその星間帝国の圧政にあえいでいた多数の歴史ある星間国家の指導的立場になっていくことになる。 この中で、自らの進化の必要性を悟った人類は、地球連邦を成立させ、知能の向上、他星系への植民を含む地球人類全体の経済の底上げと格差の是正を進める。 さらには、マドンナと誠司を擁する地球連邦は、銀河全体の生物に迫る危機の解明、撃退法の構築、撃退を主導し、銀河のなかに確固たる地位を築いていくことになる。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?

中1でEカップって巨乳だから熱く甘く生きたいと思う真理(マリー)と小説家を目指す男子、光(みつ)のラブな日常物語

jun( ̄▽ ̄)ノ
大衆娯楽
 中1でバスト92cmのブラはEカップというマリーと小説家を目指す男子、光の日常ラブ  ★作品はマリーの語り、一人称で進行します。

おじさん、女子高生になる

一宮 沙耶
大衆娯楽
だれからも振り向いてもらえないおじさん。 それが女子高生に向けて若返っていく。 そして政治闘争に巻き込まれていく。 その結末は?

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

春の雨はあたたかいー家出JKがオッサンの嫁になって女子大生になるまでのお話

登夢
恋愛
春の雨の夜に出会った訳あり家出JKと真面目な独身サラリーマンの1年間の同居生活を綴ったラブストーリーです。私は家出JKで春の雨の日の夜に駅前にいたところオッサンに拾われて家に連れ帰ってもらった。家出の訳を聞いたオッサンは、自分と同じに境遇に同情して私を同居させてくれた。同居の代わりに私は家事を引き受けることにしたが、真面目なオッサンは私を抱こうとしなかった。18歳になったときオッサンにプロポーズされる。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

処理中です...