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第77話 【BLACK EDGE 其の77 チケットを取り戻す】
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BLACK EDGE
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
第77話
【BLACK EDGE 其の77 チケットを取り戻す】
ブラッドはチケットを盗んだ少女を追いかける。だが、その少女はかなり素早く、なかなか追いつけない。
それに追いついたとしても、まるで動きを読んでいるかのような動きで逃げられてしまう。
なんだかウナギを捕まえようとしている気分だ。
そんな感じで村の中を走り回る。だが、少女は全力で逃げている感じではない。ブラッドが見失いそうになると姿を現し、挑発をしてまた逃げる。
そしてブラッドをどこかに誘導しているような感じだ。
そしてしばらく追いかけた後、ブラッドと少女は村の端にある水車がある建物の近くについた。
そこは人通りが少なく、少し坂になっているため村からはこちらの様子がよく見えない場所だ。
少女はそこに着くと足を止めた。
「…………ここまで俺を連れてきて、なんのつもりだ?」
ブラッドがそう言うと、少女は振り向かずに言う。
「気づいていたのか……」
「バレバレだ…………」
少女は振り返ると髪を結ぶ。そして、
「私はクロウ。……このチケット返して欲しい?」
少女はそう言うとチケットを手に持って見せびらかす。
「ああ、そうだな。そいつがないと向こう岸に渡れないんでな」
ブラッドがそう言うと、クロウはチケットを服の中にしまう。
「あの馬車を私に渡せ。そうすればさっきのチケットは返してやる」
「なぜ、そこまで馬車が必要なんだ?」
ブラッドの問いにクロウは答える。
「…………私には行かなければならない場所がある。そこに行くためだ」
「それは盗みをしてまですることなのか?」
クロウは頷く。
「ああ、私の命に変えても行かなければならないのだ」
クロウの覚悟は分かった。だが、だとしても馬車を無条件で渡して良いものなのだろうか。
「…………それなら事情を話してくれ。場合によっては力になれるかもしれない」
ブラッドの言葉にクロウは首を振った。
「これは人に話して良いものではない。秘密事項だからな。だが、一つだけ教えるなら…………世界平和のためだな!!」
ブラッドへクロウの言っている意味がわからない。だからこそ、無条件であげるのはどうかと思う。
それにこのままやられっぱなしもあまり気分が良いものじゃない。
「……そうか、事情は分からないが、馬車は譲れないな。諦めろ」
ブラッドはそう言うと右手に力を込めた。すると、黒いモヤがブラッドの右手を包む。
ブラッドが腕を横に振ると、黒いモヤは人のように伸びて、クロウの元まで伸びる。そしてその黒いモヤがクロウが持っていたチケットを掴むと、ブラッドの元までキャッチした。
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
第77話
【BLACK EDGE 其の77 チケットを取り戻す】
ブラッドはチケットを盗んだ少女を追いかける。だが、その少女はかなり素早く、なかなか追いつけない。
それに追いついたとしても、まるで動きを読んでいるかのような動きで逃げられてしまう。
なんだかウナギを捕まえようとしている気分だ。
そんな感じで村の中を走り回る。だが、少女は全力で逃げている感じではない。ブラッドが見失いそうになると姿を現し、挑発をしてまた逃げる。
そしてブラッドをどこかに誘導しているような感じだ。
そしてしばらく追いかけた後、ブラッドと少女は村の端にある水車がある建物の近くについた。
そこは人通りが少なく、少し坂になっているため村からはこちらの様子がよく見えない場所だ。
少女はそこに着くと足を止めた。
「…………ここまで俺を連れてきて、なんのつもりだ?」
ブラッドがそう言うと、少女は振り向かずに言う。
「気づいていたのか……」
「バレバレだ…………」
少女は振り返ると髪を結ぶ。そして、
「私はクロウ。……このチケット返して欲しい?」
少女はそう言うとチケットを手に持って見せびらかす。
「ああ、そうだな。そいつがないと向こう岸に渡れないんでな」
ブラッドがそう言うと、クロウはチケットを服の中にしまう。
「あの馬車を私に渡せ。そうすればさっきのチケットは返してやる」
「なぜ、そこまで馬車が必要なんだ?」
ブラッドの問いにクロウは答える。
「…………私には行かなければならない場所がある。そこに行くためだ」
「それは盗みをしてまですることなのか?」
クロウは頷く。
「ああ、私の命に変えても行かなければならないのだ」
クロウの覚悟は分かった。だが、だとしても馬車を無条件で渡して良いものなのだろうか。
「…………それなら事情を話してくれ。場合によっては力になれるかもしれない」
ブラッドの言葉にクロウは首を振った。
「これは人に話して良いものではない。秘密事項だからな。だが、一つだけ教えるなら…………世界平和のためだな!!」
ブラッドへクロウの言っている意味がわからない。だからこそ、無条件であげるのはどうかと思う。
それにこのままやられっぱなしもあまり気分が良いものじゃない。
「……そうか、事情は分からないが、馬車は譲れないな。諦めろ」
ブラッドはそう言うと右手に力を込めた。すると、黒いモヤがブラッドの右手を包む。
ブラッドが腕を横に振ると、黒いモヤは人のように伸びて、クロウの元まで伸びる。そしてその黒いモヤがクロウが持っていたチケットを掴むと、ブラッドの元までキャッチした。
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