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第90話 【BLACK EDGE 其の90 白衣の少女】
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BLACK EDGE
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
第90話
【BLACK EDGE 其の90 白衣の少女】
「やぁ、久しぶりだね、君たち!」
シャドー達が施設に入ると、奥から不思議な機会に乗った白衣の少女が現れた。
二つのタイヤがついており、Tの字のハンドルがその上にある。白衣の少女が身体を前に倒したり、後ろに倒したりすることで前や後ろに移動ができている。
「相変わらず変なもんに乗ってんなァ」
シャドーが少女が乗っているものを見て、呆れた様子で言う。それを言われた少女は頬を膨らました。
「この中村3号を馬鹿にするとは、良い度胸をしているな!!」
少女はそう言って乗り物に乗ったままシャドーに近づき、シャドーの凄い近くで睨みつける。
シャドーも姿勢を低くして同じ目線で睨み返した。
「なんだやるのかァ?」
「ああ、やってやるともこの伊藤5号がな!」
「いや、さっきと名前変わってるんだが……」
そうやって二人が睨み合っている中、ヒートが少女に訪ねた。
「博士はどこなの?」
施設の中は真っ白い壁に囲まれた広い空間だ。奥には通路があり、右に行けば生活スペース、左に行けば開発スペースがある。
「あー、父さんならまだ帰ってきてないよ」
少女はシャドーに乗り物を渡して、白衣を伸ばしてシワをなくす。
黒髪に黒目の少女。身長はシャドーの半分くらいであり、白衣の裾は地面に擦れるギリギルのところだ。
「まだ帰ってないの……。一体何をしてるのよ」
「まぁ、あの人研究好きだから、よくあることだよ」
ヒートが前に来た時からその人物は帰ってきていない。組織では重要人物なのだが、ちょくちょく行方がわからなくなる。
「おーい、アルファ!! これ意外と楽しいな!」
シャドーはさっきまで少女が乗っていた乗り物に乗って遊んでいる。
それを見て楽しいと言われた少女は嬉しそうに返す。
「そうだろ、そうだろ。その宮崎2号はなかなか凄いだろ!!」
「いや、また名前変わってる!!」
彼女の名前はアルファ。この施設の管理をしている。組織で武器を開発している赤崎博士の子供の一人であり、博士がいない間は彼女が武器を開発してグリモワールに渡している。
組織の重要人である彼女は組織では幹部扱いだ。黒フードの三人と違い、アルファは白のフードを任務では着る。
シャドー達とは任務の関係でよく顔を合わせることも多く、上司と部下という関係のはずなのだが、今ではこうしてかなり仲が良い。
「それで君たち、今回はなんのようかな?」
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
第90話
【BLACK EDGE 其の90 白衣の少女】
「やぁ、久しぶりだね、君たち!」
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「相変わらず変なもんに乗ってんなァ」
シャドーが少女が乗っているものを見て、呆れた様子で言う。それを言われた少女は頬を膨らました。
「この中村3号を馬鹿にするとは、良い度胸をしているな!!」
少女はそう言って乗り物に乗ったままシャドーに近づき、シャドーの凄い近くで睨みつける。
シャドーも姿勢を低くして同じ目線で睨み返した。
「なんだやるのかァ?」
「ああ、やってやるともこの伊藤5号がな!」
「いや、さっきと名前変わってるんだが……」
そうやって二人が睨み合っている中、ヒートが少女に訪ねた。
「博士はどこなの?」
施設の中は真っ白い壁に囲まれた広い空間だ。奥には通路があり、右に行けば生活スペース、左に行けば開発スペースがある。
「あー、父さんならまだ帰ってきてないよ」
少女はシャドーに乗り物を渡して、白衣を伸ばしてシワをなくす。
黒髪に黒目の少女。身長はシャドーの半分くらいであり、白衣の裾は地面に擦れるギリギルのところだ。
「まだ帰ってないの……。一体何をしてるのよ」
「まぁ、あの人研究好きだから、よくあることだよ」
ヒートが前に来た時からその人物は帰ってきていない。組織では重要人物なのだが、ちょくちょく行方がわからなくなる。
「おーい、アルファ!! これ意外と楽しいな!」
シャドーはさっきまで少女が乗っていた乗り物に乗って遊んでいる。
それを見て楽しいと言われた少女は嬉しそうに返す。
「そうだろ、そうだろ。その宮崎2号はなかなか凄いだろ!!」
「いや、また名前変わってる!!」
彼女の名前はアルファ。この施設の管理をしている。組織で武器を開発している赤崎博士の子供の一人であり、博士がいない間は彼女が武器を開発してグリモワールに渡している。
組織の重要人である彼女は組織では幹部扱いだ。黒フードの三人と違い、アルファは白のフードを任務では着る。
シャドー達とは任務の関係でよく顔を合わせることも多く、上司と部下という関係のはずなのだが、今ではこうしてかなり仲が良い。
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