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第120話 【BLACK EDGE 其の120 吹雪】
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BLACK EDGE
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
第120話
【BLACK EDGE 其の120 吹雪】
洞窟で合流できたブラッドとフェアは吹雪が収まるのを待っていた。
雪はどんどん強くなり、風も強くなっていく。洞窟の入り口から寒い風が入り込んできて、2人の体を震わせた。
「もう少し奥に行くか」
ブラッドはフェアに寒さを耐えるために洞窟の奥に行くように言う。しかし、
「この洞窟、そこまでしかないよ」
ちょっと進むとそこはもう行き止まりだった。
「仕方がないか……」
ブラッドは奥に行くのを諦める。そしてフェアと入り口の間に座ると、フェアに少しでも冷たい風が当たらないようにした。
「しかし、そんなことになるとはな…………。俺がルートを変えたからだ。すまん」
ブラッドが謝るとフェアは首を振った。
「うんん、私もあの時賛成してたし、あと少しだからって焦っちゃった」
そう、目的地である幻想館まではもうすぐそこなのだ。ブラッドもこの旅の目的地が見えてきて焦っていた。
「急がば回れだな」
ブラッド達はルートを変えたことで、ダレオが注意していた吹雪地帯に入ってしまっていたのだ。
ブラッドとフェアはしばらく静かに雪を眺めながら時間を待っていた。そんな中、ブラッドが口を開いた。
「なぁ、フェア。お前は子供達を救ったあと、どうするんだ?」
ふとブラッドが聞いた。そんな深いことを考えていたわけではない。だが、ブラッドは洞窟に入り込んだ雪が溶けていく様子を見て、そんなことを聞いてしまった。
「そーだなー。昔、みんなと話したことがあるの。もしもここから抜け出したら何をやりたい? って…………みんなバラバラだった。でも、そんなみんなが私は嬉しかった」
「そうなのか? やりたいことはバラバラなんだろ?」
「そう、でもね。みんな得意なことも違うの。だから、一つのお店でみんながやりたいことをできるようにできたら、面白いなーって!」
「それは楽しそうだな」
ブラッドは笑って返す。そんなブラッドにフェアも聞いた。
「ブラッド、何をするの?」
「俺か…………俺は今まで通りさ…………。賞金首を捕まえて生活して、奴らの施設を破壊する。そんな感じかな」
それを聞いたフェアはさらに聞く。
「それが終わったら?」
「終わったら………………それは………………」
ブラッドは困る。ブラッドはずっとグリモワールを潰すことしか考えてこなかった。それ以外にやりたいこともなかったのだ。
そんなブラッドにフェアは手を伸ばす。
「じょあ、一緒に………………」
著者:pirafu doria
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第120話
【BLACK EDGE 其の120 吹雪】
洞窟で合流できたブラッドとフェアは吹雪が収まるのを待っていた。
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「もう少し奥に行くか」
ブラッドはフェアに寒さを耐えるために洞窟の奥に行くように言う。しかし、
「この洞窟、そこまでしかないよ」
ちょっと進むとそこはもう行き止まりだった。
「仕方がないか……」
ブラッドは奥に行くのを諦める。そしてフェアと入り口の間に座ると、フェアに少しでも冷たい風が当たらないようにした。
「しかし、そんなことになるとはな…………。俺がルートを変えたからだ。すまん」
ブラッドが謝るとフェアは首を振った。
「うんん、私もあの時賛成してたし、あと少しだからって焦っちゃった」
そう、目的地である幻想館まではもうすぐそこなのだ。ブラッドもこの旅の目的地が見えてきて焦っていた。
「急がば回れだな」
ブラッド達はルートを変えたことで、ダレオが注意していた吹雪地帯に入ってしまっていたのだ。
ブラッドとフェアはしばらく静かに雪を眺めながら時間を待っていた。そんな中、ブラッドが口を開いた。
「なぁ、フェア。お前は子供達を救ったあと、どうするんだ?」
ふとブラッドが聞いた。そんな深いことを考えていたわけではない。だが、ブラッドは洞窟に入り込んだ雪が溶けていく様子を見て、そんなことを聞いてしまった。
「そーだなー。昔、みんなと話したことがあるの。もしもここから抜け出したら何をやりたい? って…………みんなバラバラだった。でも、そんなみんなが私は嬉しかった」
「そうなのか? やりたいことはバラバラなんだろ?」
「そう、でもね。みんな得意なことも違うの。だから、一つのお店でみんながやりたいことをできるようにできたら、面白いなーって!」
「それは楽しそうだな」
ブラッドは笑って返す。そんなブラッドにフェアも聞いた。
「ブラッド、何をするの?」
「俺か…………俺は今まで通りさ…………。賞金首を捕まえて生活して、奴らの施設を破壊する。そんな感じかな」
それを聞いたフェアはさらに聞く。
「それが終わったら?」
「終わったら………………それは………………」
ブラッドは困る。ブラッドはずっとグリモワールを潰すことしか考えてこなかった。それ以外にやりたいこともなかったのだ。
そんなブラッドにフェアは手を伸ばす。
「じょあ、一緒に………………」
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