136 / 354
第134話 【BLACK EDGE 其の134 核のある部屋へ】
しおりを挟む
BLACK EDGE
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
第134話
【BLACK EDGE 其の134 核のある部屋へ】
ブラッドとフェア、そしてイエティが死人と戦い、クリスが能力を使う時間を稼ぐ。
そして数秒後、ついに能力が完了した。
「見つけた……」
クリスはそう言うと二階を指差す。
「二階の奥にある部屋。そこに格がある!」
クリスの力により核のある場所が分かった。これで核を破壊することができる。
ブラッド達は早速二階への階段を登り、核のある部屋を目指そうとする。しかし、その時、
「っ!?」
一匹の死人が凄い速さで近づいてきて、クリスに向かって剣を振り下ろしてきた。
イエティはクリスを庇うように大きな背中を縦にして、その剣を防ぐ。
「イエティ!!」
クリスはイエティに守られたことで無事であったが、イエティの傷は深く血を流しながら肘をついた。
ブラッドはイエティが攻撃されたのに気づくと、素早く移動してその攻撃を仕掛けてきた死人に向かって殴りかかる。
だが、その死人の移動速度は早く。ブラッドの攻撃は躱されてしまった。
「なんだあいつ…………他のと明らかに違う。……早いし、武器を持ってる……」
だが、言葉も発することもないし、見た目も他の死人と変わりはない。違うのは戦闘能力だけだ。
クリスは庇ってくれたイエティに近づき、傷を見る。イエティのダメージは大きいようで息も荒くなっている。
動こうとするがイエティは立ち上がると、すぐにふらついて倒れてしまう。
「無理をするな。イエティ」
しかし、この間にも死人達は増えて、集まってきている。
このままでは囲まれてしまう。
「龍の適応者、君たちに頼みがある」
イエティの傷を見たクリスはブラッド達の方には目を向けず、背を向けて頼む。
「核を破壊してきてくれ」
イエティはダメージにより今は動くことができない。しかし、イエティをこのまま放置しておくことはクリスにはできなかった。
もしもここで置いていけば、イエティは死人に囲まれてやられてしまう。だからブラッド達に頼んだのだ。核の破壊を。
核を破壊すれば、死人達は消滅する。だからそれまでイエティを守り切ることをクリスは選択した。
「今傷を!」
フェアはイエティの傷を治そうと向かおうとするが、さっきの剣を持った死人に邪魔される。
死人が立ち塞がって向かうことができない。
「分かった。すぐに戻る。フェア行くぞ!」
「でも……」
「今は敵に邪魔される。なら核を急いで破壊して戻ってくるしかない」
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
第134話
【BLACK EDGE 其の134 核のある部屋へ】
ブラッドとフェア、そしてイエティが死人と戦い、クリスが能力を使う時間を稼ぐ。
そして数秒後、ついに能力が完了した。
「見つけた……」
クリスはそう言うと二階を指差す。
「二階の奥にある部屋。そこに格がある!」
クリスの力により核のある場所が分かった。これで核を破壊することができる。
ブラッド達は早速二階への階段を登り、核のある部屋を目指そうとする。しかし、その時、
「っ!?」
一匹の死人が凄い速さで近づいてきて、クリスに向かって剣を振り下ろしてきた。
イエティはクリスを庇うように大きな背中を縦にして、その剣を防ぐ。
「イエティ!!」
クリスはイエティに守られたことで無事であったが、イエティの傷は深く血を流しながら肘をついた。
ブラッドはイエティが攻撃されたのに気づくと、素早く移動してその攻撃を仕掛けてきた死人に向かって殴りかかる。
だが、その死人の移動速度は早く。ブラッドの攻撃は躱されてしまった。
「なんだあいつ…………他のと明らかに違う。……早いし、武器を持ってる……」
だが、言葉も発することもないし、見た目も他の死人と変わりはない。違うのは戦闘能力だけだ。
クリスは庇ってくれたイエティに近づき、傷を見る。イエティのダメージは大きいようで息も荒くなっている。
動こうとするがイエティは立ち上がると、すぐにふらついて倒れてしまう。
「無理をするな。イエティ」
しかし、この間にも死人達は増えて、集まってきている。
このままでは囲まれてしまう。
「龍の適応者、君たちに頼みがある」
イエティの傷を見たクリスはブラッド達の方には目を向けず、背を向けて頼む。
「核を破壊してきてくれ」
イエティはダメージにより今は動くことができない。しかし、イエティをこのまま放置しておくことはクリスにはできなかった。
もしもここで置いていけば、イエティは死人に囲まれてやられてしまう。だからブラッド達に頼んだのだ。核の破壊を。
核を破壊すれば、死人達は消滅する。だからそれまでイエティを守り切ることをクリスは選択した。
「今傷を!」
フェアはイエティの傷を治そうと向かおうとするが、さっきの剣を持った死人に邪魔される。
死人が立ち塞がって向かうことができない。
「分かった。すぐに戻る。フェア行くぞ!」
「でも……」
「今は敵に邪魔される。なら核を急いで破壊して戻ってくるしかない」
0
あなたにおすすめの小説
主婦が役立たず? どう思うかは勝手だけど、こっちも勝手にやらせて貰うから
渡里あずま
ファンタジー
安藤舞は、専業主婦である。ちなみに現在、三十二歳だ。
朝、夫と幼稚園児の子供を見送り、さて掃除と洗濯をしようとしたところで――気づけば、石造りの知らない部屋で座り込んでいた。そして映画で見たような古めかしいコスプレをした、外国人集団に囲まれていた。
「我々が召喚したかったのは、そちらの世界での『学者』や『医者』だ。それを『主婦』だと!? そんなごく潰しが、聖女になどなれるものか! 役立たずなどいらんっ」
「いや、理不尽!」
初対面の見た目だけ美青年に暴言を吐かれ、舞はそのまま無一文で追い出されてしまう。腹を立てながらも、舞は何としても元の世界に戻ることを決意する。
「主婦が役立たず? どう思うかは勝手だけど、こっちも勝手にやらせて貰うから」
※※※
専業主婦の舞が、主婦力・大人力を駆使して元の世界に戻ろうとする話です(ざまぁあり)
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
愚者による愚行と愚策の結果……《完結》
アーエル
ファンタジー
その愚者は無知だった。
それが転落の始まり……ではなかった。
本当の愚者は誰だったのか。
誰を相手にしていたのか。
後悔は……してもし足りない。
全13話
☆他社でも公開します
死んだはずの貴族、内政スキルでひっくり返す〜辺境村から始める復讐譚〜
のらねこ吟醸
ファンタジー
帝国の粛清で家族を失い、“死んだことにされた”名門貴族の青年は、
偽りの名を与えられ、最果ての辺境村へと送り込まれた。
水も農具も未来もない、限界集落で彼が手にしたのは――
古代遺跡の力と、“俺にだけ見える内政スキル”。
村を立て直し、仲間と絆を築きながら、
やがて帝国の陰謀に迫り、家を滅ぼした仇と対峙する。
辺境から始まる、ちょっぴりほのぼの(?)な村興しと、
静かに進む策略と復讐の物語。
いじめられっ子、朝起きたら異世界に転移していました。~理不尽な命令をされてしまいましたがそれによって良い出会いを得られました!?~
四季
恋愛
いじめられっ子のメグミは朝起きたら異世界に転移していました。
コンバット
サクラ近衛将監
ファンタジー
藤堂 忍は、10歳の頃に難病に指定されているALS(amyotrophic lateral sclerosis:筋萎縮性側索硬化症)を発症した。
ALSは発症してから平均3年半で死に至るが、遅いケースでは10年以上にわたり闘病する場合もある。
忍は、不屈の闘志で最後まで運命に抗った。
担当医師の見立てでは、精々5年以内という余命期間を大幅に延長し、12年間の壮絶な闘病生活の果てについに力尽きて亡くなった。
その陰で家族の献身的な助力があったことは間違いないが、何よりも忍自身の生きようとする意志の力が大いに働いていたのである。
その超人的な精神の強靭さゆえに忍の生き様は、天上界の神々の心も揺り動かしていた。
かくして天上界でも類稀な神々の総意に依り、忍の魂は異なる世界への転生という形で蘇ることが許されたのである。
この物語は、地球世界に生を受けながらも、その生を満喫できないまま死に至った一人の若い女性の魂が、神々の助力により異世界で新たな生を受け、神々の加護を受けつつ新たな人生を歩む姿を描いたものである。
しかしながら、神々の意向とは裏腹に、転生した魂は、新たな闘いの場に身を投じることになった。
この物語は「カクヨム様」にも同時投稿します。
一応不定期なのですが、土曜の午後8時に投稿するよう努力いたします。
処刑された勇者は二度目の人生で復讐を選ぶ
シロタカズキ
ファンタジー
──勇者は、すべてを裏切られ、処刑された。
だが、彼の魂は復讐の炎と共に蘇る──。
かつて魔王を討ち、人類を救った勇者 レオン・アルヴァレス。
だが、彼を待っていたのは称賛ではなく、 王族・貴族・元仲間たちによる裏切りと処刑だった。
「力が強すぎる」という理由で異端者として断罪され、広場で公開処刑されるレオン。
国民は歓喜し、王は満足げに笑い、かつての仲間たちは目を背ける。
そして、勇者は 死んだ。
──はずだった。
十年後。
王国は繁栄の影で腐敗し、裏切り者たちは安穏とした日々を送っていた。
しかし、そんな彼らの前に死んだはずの勇者が現れる。
「よくもまあ、のうのうと生きていられたものだな」
これは、英雄ではなくなった男の復讐譚。
彼を裏切った王族、貴族、そしてかつての仲間たちを絶望の淵に叩き落とすための第二の人生が、いま始まる──。
ゲーム未登場の性格最悪な悪役令嬢に転生したら推しの妻だったので、人生の恩人である推しには離婚して私以外と結婚してもらいます!
クナリ
ファンタジー
江藤樹里は、かつて画家になることを夢見ていた二十七歳の女性。
ある日気がつくと、彼女は大好きな乙女ゲームであるハイグランド・シンフォニーの世界へ転生していた。
しかし彼女が転生したのは、ヘビーユーザーであるはずの自分さえ知らない、ユーフィニアという女性。
ユーフィニアがどこの誰なのかが分からないまま戸惑う樹里の前に、ユーフィニアに仕えているメイドや、樹里がゲーム内で最も推しているキャラであり、どん底にいたときの自分の心を救ってくれたリルベオラスらが現れる。
そして樹里は、絶世の美貌を持ちながらもハイグラの世界では稀代の悪女とされているユーフィニアの実情を知っていく。
国政にまで影響をもたらすほどの悪名を持つユーフィニアを、最愛の恩人であるリルベオラスの妻でいさせるわけにはいかない。
樹里は、ゲーム未登場ながら圧倒的なアクの強さを持つユーフィニアをリルベオラスから引き離すべく、離婚を目指して動き始めた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる