BLACK EDGE

ピラフドリア

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 第272話  【BLACK EDGE 其の272 王女様フェア】

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 BLACK EDGE


 著者:pirafu doria
 作画:pirafu doria


 第272話
 【BLACK EDGE 其の272 王女様フェア】



 ジーナスと共にお城に侵入したフェアは、ルルシアの代わりに王女様をやることになった。



「ジーナスさん、私はなにをすればいいんですか?」



 フェアが聞くとジーナスは大量の本を持ってくる。



「もう少ししたら語学の先生が来て授業をすることになっている。……まぁ、適当に誤魔化してくれ」



 ジーナスといるだけの時間は自由にできるのだが、誰かが来る時にはどうしてもその授業を受けなければならない。



 適当に誤魔化せと言われたが…………。



 フェアは実際に授業を受けることになる。



 授業は他の生徒がいる訳ではないため、完全に先生と一対一だ。



「ルルシア様、今日はどうしたのですか? いつもより間違えが多いですよ」



 グリモワールに捕まっている時、頼めば最低限の教科書などは貰えた。勉強をしたいという子供もいたため、フェアは組織に頼んでいくつかの教科書をもらい、それで子供達と勉強をしたことがあった。



 しかし、独学では限界がある。



「…………も、もしかしたら風邪かもしれません」



 フェアは誤魔化すために風邪と言う。しかし、それが裏目に出る。



「風邪ですか!? 大変です!!」



 そう言うと驚いた表情で、授業をしていた先生が外へと飛び出していく。



 そして大勢の医者を連れて戻ってきた。



「ルルシア様!! 風邪ですと!? 今すぐに治療します!!」



 大勢の医者はベッドを運んでくると、そこにフェアを寝かす。



 いくらなんでも大事だ!?



「…………あ、もう治ったかも」



 フェアはこれ以上大事にしないように言うが、



「そうとは限りません。今から治療を始めます」



「え、ちょ、ちょ!?」



 なんやかんやあり、授業を受け終えた。
 しかし、その後も授業、授業、授業。ほとんどの時間が勉強だった。



 そして全てを終えたフェアはジーナスの元に戻った。



「つ、疲れた~」



 ジーナスはそんなフェアを見て笑う。



「ははは、王女様も大変だろ!」



「はい、もっと優雅なものだと……」



 フェアのイメージでは紅茶を飲みながら城下町を見下ろしているイメージだった。



 フェアを座らせるとジーナスはフェアにお茶を出す。



「今日のスケジュールはカットできるところは減らしたからな。ルルシア様のスケジュールはこれ以上だ」



 それを聞いたフェアは驚く。そんな驚いているフェアにジーナスはさらに喋りかける。



「昨日のクッキーはどうしたか?」



 昨日のクッキー。確かそれはルルシアからお礼だと言われて渡されたものだ。



 確か、腐っていて一口食べたが、捨ててしまった。



「た、食べましたよ!! 一応…………」



「あれを食べたのか!?」



 食べたと言ったら驚かれた。



「あれは三年前にルルシア様が作ったものだ。忙しいスケジュールの中、合間に私と一緒に作ったんだ」



 三年前…………三年前!?



「そ、そんなものを…………」



「そう言うな。あれはルルシア様にとっての宝なんだ。お城中を駆け回り、城の関係者全員にあげた。…………でも、本当に食べて欲しい人には食べて貰えなかった」



 ジーナスはそう言うとクローゼットを開ける。フェアはジーナスが開けたクローゼットを覗き込むと、



「もう一つ食うか?」



 大量のクッキーが残っていた。



「もう要りません!!」






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