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第279話 【BLACK EDGE 其の279 実力】
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BLACK EDGE
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
第279話
【BLACK EDGE 其の279 実力】
Aブロック予選ももうすぐ終わる。残る選手は5人になった。残るはジバ、レトバ、斧を持った剣闘士ジーン、格闘家サバト、そして女剣士サミーシャだ。
ジーンとサミーシャは今回の試合で一番目立っていたジバを警戒する。優勝候補として名前が上がるだけあり、他の選手からの警戒も強い。
逆にここまで目立った動きのなかったレトバを警戒しているのがサバトだった。
「……俺は見た。あのヤンバインを容易く倒す姿を……本当に警戒すべきはあんただ……」
もう会場は広い。そんな中、戦いの場は二つに分かれた。ジーンとサミーシャ、ジバは三つ巴の戦いへ。サバトとレトバはそこから少し離れた場所で戦闘に入る。
サバトは白い道着を着て、裸足でゆっくりとレトバへと近づく。足を擦りながらゆっくり、距離を縮める。
レトバはそんなサバトが近づいてくるのをゆっくりと待つ。
サバトの射程距離内にレトバが入った。
「うぉぉりゃー!!」
レトバに向かって蹴りをする。しかし、サバトの足がレトバに当たると同時にレトバの姿が霧状になり消える。
そして
「こっちじゃよ」
「っ!?」
気がつくとレトバが真後ろにいた。サバトは急いで後ろを向こうとするが、それよりも早くレトバは槍を横に振るとサバトの首の後ろを叩く。
それによりサバトは気を失い、その場で力尽きて倒れた。
「そっちも終わったみてーだな。ジジイ……」
サバトを倒したレトバにジバが話しかけてくる。
ジバの足元にはジーンとサミーシャが倒れていた。
「おぉ、待っててくれたのか。優しいなぁ」
「ジジイに不意打ちをするほど、俺は腐ってないからな……。一瞬で終わらせる、安心しな」
ジバは剣を両手で握ると、レトバに向かって斬りかかる。横に大きく振られる剣、だが、剣は空を切る。
「ここまで生き残ってるジジイだ。このくらい避けんのは分かってんだよ!!」
避けたレトバに向かって剣を振ってすぐにジバは蹴りをする。しかし、その蹴りはレトバに片手で受け止められてしまった。
「どうした? この程度か?」
「そんなわけ、ねーだろーが!!」
ジバは片足を掴まれた状態のまま剣を振り、地面に振り下ろす。ジバの一撃で舞台は割れて、瓦礫が飛び散る。
さらに舞台が割れたことで足場が不安定になり、2人はグラつく。
「おっと…………」
レトバはそんな足場にふらつく。だが、足を掴んだまま離すことはない。
それでもジバは剣を振った。
ジバの剣はレトバに向かって振り下ろされる。だが、
「なっ!?」
ジバはレトバの足を掴んでいる腕を持ち上げる。それによりジバの身体が剣ごと持ち上げられる。
そしてレトバはジバを場外へと投げ飛ばした。
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
第279話
【BLACK EDGE 其の279 実力】
Aブロック予選ももうすぐ終わる。残る選手は5人になった。残るはジバ、レトバ、斧を持った剣闘士ジーン、格闘家サバト、そして女剣士サミーシャだ。
ジーンとサミーシャは今回の試合で一番目立っていたジバを警戒する。優勝候補として名前が上がるだけあり、他の選手からの警戒も強い。
逆にここまで目立った動きのなかったレトバを警戒しているのがサバトだった。
「……俺は見た。あのヤンバインを容易く倒す姿を……本当に警戒すべきはあんただ……」
もう会場は広い。そんな中、戦いの場は二つに分かれた。ジーンとサミーシャ、ジバは三つ巴の戦いへ。サバトとレトバはそこから少し離れた場所で戦闘に入る。
サバトは白い道着を着て、裸足でゆっくりとレトバへと近づく。足を擦りながらゆっくり、距離を縮める。
レトバはそんなサバトが近づいてくるのをゆっくりと待つ。
サバトの射程距離内にレトバが入った。
「うぉぉりゃー!!」
レトバに向かって蹴りをする。しかし、サバトの足がレトバに当たると同時にレトバの姿が霧状になり消える。
そして
「こっちじゃよ」
「っ!?」
気がつくとレトバが真後ろにいた。サバトは急いで後ろを向こうとするが、それよりも早くレトバは槍を横に振るとサバトの首の後ろを叩く。
それによりサバトは気を失い、その場で力尽きて倒れた。
「そっちも終わったみてーだな。ジジイ……」
サバトを倒したレトバにジバが話しかけてくる。
ジバの足元にはジーンとサミーシャが倒れていた。
「おぉ、待っててくれたのか。優しいなぁ」
「ジジイに不意打ちをするほど、俺は腐ってないからな……。一瞬で終わらせる、安心しな」
ジバは剣を両手で握ると、レトバに向かって斬りかかる。横に大きく振られる剣、だが、剣は空を切る。
「ここまで生き残ってるジジイだ。このくらい避けんのは分かってんだよ!!」
避けたレトバに向かって剣を振ってすぐにジバは蹴りをする。しかし、その蹴りはレトバに片手で受け止められてしまった。
「どうした? この程度か?」
「そんなわけ、ねーだろーが!!」
ジバは片足を掴まれた状態のまま剣を振り、地面に振り下ろす。ジバの一撃で舞台は割れて、瓦礫が飛び散る。
さらに舞台が割れたことで足場が不安定になり、2人はグラつく。
「おっと…………」
レトバはそんな足場にふらつく。だが、足を掴んだまま離すことはない。
それでもジバは剣を振った。
ジバの剣はレトバに向かって振り下ろされる。だが、
「なっ!?」
ジバはレトバの足を掴んでいる腕を持ち上げる。それによりジバの身体が剣ごと持ち上げられる。
そしてレトバはジバを場外へと投げ飛ばした。
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