280 / 354
第278話 【BLACK EDGE 其の278 槍使いvs槍使い】
しおりを挟む
BLACK EDGE
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
第278話
【BLACK EDGE 其の278 槍使いvs槍使い】
Aブロック予選も残る選手が少なくなり、もう10人もいなくなった。
目立っているジバがシマールと戦闘をしている最中。槍を持った老人に一人の男が近づいて来た。
「なかなかやるな。老兵よ……」
それは褐色の肌に白髪の男、ヤンバイン。老人と同じく槍を手に手に持っている。
「褒めたって何も出んぞ」
老人はニヤニヤしながら言う。
「貴様、名はなんという?」
ヤンバインが聞くと、
「ラック・レトバ」
レトバはヤンバインに名を名乗った。それを聞いたヤンバインは満足そうに槍を構える。
「我が名はヤンバイン!! ラック・レトバ、我が槍と貴様の槍、どちらが上か、確かめさせてもらう!!」
「ああ、構わんよ……」
ヤンバインは構えたがレトバは構えることはない。ヤンバインは槍を片手で持ち回転させると、レトバに向かって走り出した。
「手加減はせんぞ! 貴様がどれほどの実力を持っているのかは、先程まで見させてもらった!! 我が槍を受け止めてみよ!!」
ヤンバインは回転させた槍を止めると、両手で槍を持ちそれでレトバに突きで攻撃する。
レトバは槍を振り回すことはなく、後ろに下がったり、横に動いたりして槍を躱す。
完全にヤンバインの動きを見抜いている。
「くっ、読まれるか……ならば!!」
ヤンバインはレトバに攻撃が避けられると、今度は直接レトバを攻撃するのではなく違う方法で攻撃を試みる。
ヤンバインは槍を回転させながら、右手から左手、左手から右手とまるで踊るように動かすと、今度は地面に向かって槍を放つ。
「…………っ」
その槍は地面にぶつかると、角度をつけて曲がる。まるで鏡に反射した光のように曲がった槍は、レトバに向かっていく。
しかし、その槍をレトバは片手で摘んで止めた。
「…………ほう、こういうこともできるのか、便利な槍じゃな」
レトバは槍を摘んだまま引っ張る。その力でヤンバインは引っ張られる。
「…………なん、だと!?」
「ほれほれ~、どうした? もう少し頑張らんか」
レトバが挑発すると、それに怒ったヤンバインは槍を握ったまま、レトバに近づく。槍は変形し、180度の角度をつけて曲がる。
「しなる槍か……面白い武器じゃな~」
ヤンバインは片足を上げると、レトバに連続でキックする。しかし、レトバは槍から手を離すと、姿勢を低くする。
そして片足で立っているヤンバインの下へと潜り込むと、その足に肩をぶつけて転ばせた。
「ぐっ…………」
そして倒れるヤンバインの腕を掴むと、ヤンバインを場外へと投げ飛ばした。
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
第278話
【BLACK EDGE 其の278 槍使いvs槍使い】
Aブロック予選も残る選手が少なくなり、もう10人もいなくなった。
目立っているジバがシマールと戦闘をしている最中。槍を持った老人に一人の男が近づいて来た。
「なかなかやるな。老兵よ……」
それは褐色の肌に白髪の男、ヤンバイン。老人と同じく槍を手に手に持っている。
「褒めたって何も出んぞ」
老人はニヤニヤしながら言う。
「貴様、名はなんという?」
ヤンバインが聞くと、
「ラック・レトバ」
レトバはヤンバインに名を名乗った。それを聞いたヤンバインは満足そうに槍を構える。
「我が名はヤンバイン!! ラック・レトバ、我が槍と貴様の槍、どちらが上か、確かめさせてもらう!!」
「ああ、構わんよ……」
ヤンバインは構えたがレトバは構えることはない。ヤンバインは槍を片手で持ち回転させると、レトバに向かって走り出した。
「手加減はせんぞ! 貴様がどれほどの実力を持っているのかは、先程まで見させてもらった!! 我が槍を受け止めてみよ!!」
ヤンバインは回転させた槍を止めると、両手で槍を持ちそれでレトバに突きで攻撃する。
レトバは槍を振り回すことはなく、後ろに下がったり、横に動いたりして槍を躱す。
完全にヤンバインの動きを見抜いている。
「くっ、読まれるか……ならば!!」
ヤンバインはレトバに攻撃が避けられると、今度は直接レトバを攻撃するのではなく違う方法で攻撃を試みる。
ヤンバインは槍を回転させながら、右手から左手、左手から右手とまるで踊るように動かすと、今度は地面に向かって槍を放つ。
「…………っ」
その槍は地面にぶつかると、角度をつけて曲がる。まるで鏡に反射した光のように曲がった槍は、レトバに向かっていく。
しかし、その槍をレトバは片手で摘んで止めた。
「…………ほう、こういうこともできるのか、便利な槍じゃな」
レトバは槍を摘んだまま引っ張る。その力でヤンバインは引っ張られる。
「…………なん、だと!?」
「ほれほれ~、どうした? もう少し頑張らんか」
レトバが挑発すると、それに怒ったヤンバインは槍を握ったまま、レトバに近づく。槍は変形し、180度の角度をつけて曲がる。
「しなる槍か……面白い武器じゃな~」
ヤンバインは片足を上げると、レトバに連続でキックする。しかし、レトバは槍から手を離すと、姿勢を低くする。
そして片足で立っているヤンバインの下へと潜り込むと、その足に肩をぶつけて転ばせた。
「ぐっ…………」
そして倒れるヤンバインの腕を掴むと、ヤンバインを場外へと投げ飛ばした。
0
あなたにおすすめの小説
滅せよ! ジリ貧クエスト~悪鬼羅刹と恐れられた僧兵のおれが、ハラペコ女神の料理番(金髪幼女)に!?~
スサノワ
ファンタジー
「ここわぁ、地獄かぁ――!?」
悪鬼羅刹と恐れられた僧兵のおれが、気がつきゃ金糸のような髪の小娘に!?
「えっ、ファンタジーかと思ったぁ? 残っ念っ、ハイ坊主ハラペコSFファンタジーでしたぁ――ウケケケッケッ♪」
やかましぃやぁ。
※小説家になろうさんにも投稿しています。投稿時は初稿そのまま。順次整えます。よろしくお願いします。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした
新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。
「もうオマエはいらん」
勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。
ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。
転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。
勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)
最強無敗の少年は影を従え全てを制す
ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。
産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。
カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。
しかし彼の力は生まれながらにして最強。
そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
合成師
あに
ファンタジー
里見瑠夏32歳は仕事をクビになって、やけ酒を飲んでいた。ビールが切れるとコンビニに買いに行く、帰り道でゴブリンを倒して覚醒に気付くとギルドで登録し、夢の探索者になる。自分の合成師というレアジョブは生産職だろうと初心者ダンジョンに向かう。
そのうち合成師の本領発揮し、うまいこと立ち回ったり、パーティーメンバーなどとともに成長していく物語だ。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる