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第320話 【BLACK EDGE 其の320 試合に向けて】
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BLACK EDGE
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
第320話
【BLACK EDGE 其の320 試合に向けて】
一回戦の試合が終わった後、舞台を降りて控え室に戻ろうとするレトバにギアムは話しかける。
ギアムはメリッサに肩を貸してもらって、それでやっと歩ける状態だ。
「あんた、全力を出すって言ったよな……」
話しかけられたレトバは振り向かずに答える。
「ああ、言ったのう。あれが全力じゃよ」
だが、ギアムは否定する。
「嘘言うなよ。あんたが本当に全力を出してたら、俺が生きてるはずがない…………」
ギアムはレトバが手加減をしていたと考えた。
「どうかなのぉ、年寄りにあまり期待をせんでくれ……」
レトバはそう言うと去っていった。
一回戦の勝者はレトバ。そして次は二回戦だ。二回戦はフレッタとブラッドの試合。
控え室ではブラッドが試合の準備をしていた。
「なんだい、その汚い服は?」
リトゥーンが今度は服にまでいちゃもんをつけてきた。ブラッドがリトゥーンを睨むと、リトゥーンは変な声を出してビビる。だが、謝ることはなくそっぽを向いた。
ブラッドは予選の時と同じく、赤いコートを着たいつもの旅衣装だ。レンタルしていた剣は壊れてしまったため、今回は剣は返して武器は無しで行くことにした。
そしに敵はグリモワールの幹部。剣での戦闘よりも龍の力を使っての戦闘が中心になるはずだ。
ブラッドはコートを羽織ると、拳を握ってその拳を見つめた。
確かに龍の力は強力だ。一回戦でもレトバが龍の力を使い、強力な攻撃をしていた。
だが、それ以上にフレッタの術は強い。
フレッタは予選で術を使うと、一撃で他の選手を倒して予選を勝ち上がった。
能力は分からないが電気? 雷を落としていた。そのことからそれに関係する術ではあると思う。
しかし、ブラッドの龍の力でそのフレッタに張り合えるだろうか。
ブラッドの姿を見たスカイは、ブラッドの背中を叩いた。
「ブラッドさんは強いです。自信を持ってください!! パパには勝てませんでしたが、他の人には負けませんよ!!」
ブラッドの表情を見て自信をつけさせようとしたのだろうか。
だが、そこでキースの話を出してくるのはどうかと思う。
まぁ、だが、
「ああ、勝ってくるぜ」
ブラッドはそう言うと控え室を出ていった。
ブラッドが舞台に向かう途中、廊下を歩いていると黒いフードを被った仮面の男が壁に寄りかかっており、目の前を通った時に声をかけられた。
「待て、ブラッド……」
「お前は……ニキータか……」
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
第320話
【BLACK EDGE 其の320 試合に向けて】
一回戦の試合が終わった後、舞台を降りて控え室に戻ろうとするレトバにギアムは話しかける。
ギアムはメリッサに肩を貸してもらって、それでやっと歩ける状態だ。
「あんた、全力を出すって言ったよな……」
話しかけられたレトバは振り向かずに答える。
「ああ、言ったのう。あれが全力じゃよ」
だが、ギアムは否定する。
「嘘言うなよ。あんたが本当に全力を出してたら、俺が生きてるはずがない…………」
ギアムはレトバが手加減をしていたと考えた。
「どうかなのぉ、年寄りにあまり期待をせんでくれ……」
レトバはそう言うと去っていった。
一回戦の勝者はレトバ。そして次は二回戦だ。二回戦はフレッタとブラッドの試合。
控え室ではブラッドが試合の準備をしていた。
「なんだい、その汚い服は?」
リトゥーンが今度は服にまでいちゃもんをつけてきた。ブラッドがリトゥーンを睨むと、リトゥーンは変な声を出してビビる。だが、謝ることはなくそっぽを向いた。
ブラッドは予選の時と同じく、赤いコートを着たいつもの旅衣装だ。レンタルしていた剣は壊れてしまったため、今回は剣は返して武器は無しで行くことにした。
そしに敵はグリモワールの幹部。剣での戦闘よりも龍の力を使っての戦闘が中心になるはずだ。
ブラッドはコートを羽織ると、拳を握ってその拳を見つめた。
確かに龍の力は強力だ。一回戦でもレトバが龍の力を使い、強力な攻撃をしていた。
だが、それ以上にフレッタの術は強い。
フレッタは予選で術を使うと、一撃で他の選手を倒して予選を勝ち上がった。
能力は分からないが電気? 雷を落としていた。そのことからそれに関係する術ではあると思う。
しかし、ブラッドの龍の力でそのフレッタに張り合えるだろうか。
ブラッドの姿を見たスカイは、ブラッドの背中を叩いた。
「ブラッドさんは強いです。自信を持ってください!! パパには勝てませんでしたが、他の人には負けませんよ!!」
ブラッドの表情を見て自信をつけさせようとしたのだろうか。
だが、そこでキースの話を出してくるのはどうかと思う。
まぁ、だが、
「ああ、勝ってくるぜ」
ブラッドはそう言うと控え室を出ていった。
ブラッドが舞台に向かう途中、廊下を歩いていると黒いフードを被った仮面の男が壁に寄りかかっており、目の前を通った時に声をかけられた。
「待て、ブラッド……」
「お前は……ニキータか……」
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