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第322話 【BLACK EDGE 其の322 電撃】
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BLACK EDGE
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
第322話
【BLACK EDGE 其の322 電撃】
マルグリットで行われている闘技大会。その闘技大会本戦二回戦がついに始まろうとしていた。
二回戦はブラッドとフレッタ。
黒龍の適応者であるブラッドと電撃の術を持つフレッタの対戦となった。
控え室では窓からスカイとリトゥーンが二人の様子を見ていた。
「リトゥーンさんはこの試合。どうなると思いますか?」
スカイはリトゥーンに聞くと、リトゥーンは右手で自分の顎を触る。
「そうだね~。フレッタは予選で使った大技がある。流石にそれをやられたら彼でもキツイんじゃないかい?」
フレッタは予選で空中に飛ぶと、そこから雷のような電撃を落とし、選手達を一掃した。
その技の攻撃範囲は舞台全体に及び、そして威力も強力だ。
「でも、ブラッドさんには龍の力があります」
「僕はその龍の力とやらが分からないが、それでフレッタの攻撃を防げそうなのかい?」
「…………」
リトゥーンに言われてスカイは言葉が詰まる。
「まぁ、どうやってあの電撃を突破する気なのか。拝見させてもらおうじゃないか……」
ブラッドとフレッタが向かい合っている中、ついにゴングが鳴らされた。
ゴングと同時にブラッドは走る。真っ直ぐとフレッタに向かってだ。
その様子を見た控え室ではリトゥーンが解説する。
「そうか。フレッタが上空に飛ぶ前に仕掛ける気なのか」
「フレッタに空中に行かれると攻撃ができないからですか」
「いや、それだけじゃぁない。フレッタの電撃は接近した状態では使えない」
「そうなんですか?」
「ああ、僕の予想だがね……。近くで電撃を放てば自分に被害が出る可能性がある。だから予選では上空に行ったし、リンゴも投げてから電撃を放った」
「じゃあ、近づいてしまえば、ブラッドさんが有利ということですね」
「近づければ……だがね。……そう簡単に近づかせてくれるとは思えない」
走ってくるブラッドにフレッタは手のひらを向ける。
「近づかせると思うか」
フレッタの手のひらから電撃が飛び、ブラッドへと電気が線を成して飛んでいく。
ブラッドは走りながら両腕を前に出す。そして龍の力を使い、黒いオーラを集めると、それでブラッドの前に壁を作り出した。
その壁は地面に突き刺さっており、フレッタの電撃は黒い壁にぶつかると地面へと流れていった。
電撃を防ぎ終えると、黒い壁はオーラに戻り奥にあるブラッドの姿が見えた。
「龍の力で武器を作れるなら、こういうこともできるはずだ」
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
第322話
【BLACK EDGE 其の322 電撃】
マルグリットで行われている闘技大会。その闘技大会本戦二回戦がついに始まろうとしていた。
二回戦はブラッドとフレッタ。
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「リトゥーンさんはこの試合。どうなると思いますか?」
スカイはリトゥーンに聞くと、リトゥーンは右手で自分の顎を触る。
「そうだね~。フレッタは予選で使った大技がある。流石にそれをやられたら彼でもキツイんじゃないかい?」
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その技の攻撃範囲は舞台全体に及び、そして威力も強力だ。
「でも、ブラッドさんには龍の力があります」
「僕はその龍の力とやらが分からないが、それでフレッタの攻撃を防げそうなのかい?」
「…………」
リトゥーンに言われてスカイは言葉が詰まる。
「まぁ、どうやってあの電撃を突破する気なのか。拝見させてもらおうじゃないか……」
ブラッドとフレッタが向かい合っている中、ついにゴングが鳴らされた。
ゴングと同時にブラッドは走る。真っ直ぐとフレッタに向かってだ。
その様子を見た控え室ではリトゥーンが解説する。
「そうか。フレッタが上空に飛ぶ前に仕掛ける気なのか」
「フレッタに空中に行かれると攻撃ができないからですか」
「いや、それだけじゃぁない。フレッタの電撃は接近した状態では使えない」
「そうなんですか?」
「ああ、僕の予想だがね……。近くで電撃を放てば自分に被害が出る可能性がある。だから予選では上空に行ったし、リンゴも投げてから電撃を放った」
「じゃあ、近づいてしまえば、ブラッドさんが有利ということですね」
「近づければ……だがね。……そう簡単に近づかせてくれるとは思えない」
走ってくるブラッドにフレッタは手のひらを向ける。
「近づかせると思うか」
フレッタの手のひらから電撃が飛び、ブラッドへと電気が線を成して飛んでいく。
ブラッドは走りながら両腕を前に出す。そして龍の力を使い、黒いオーラを集めると、それでブラッドの前に壁を作り出した。
その壁は地面に突き刺さっており、フレッタの電撃は黒い壁にぶつかると地面へと流れていった。
電撃を防ぎ終えると、黒い壁はオーラに戻り奥にあるブラッドの姿が見えた。
「龍の力で武器を作れるなら、こういうこともできるはずだ」
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