森と花の国の王子

あーす。

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記憶を無くしたレジィリアンス

湖畔の避暑地 とコルテラフォール侯爵の調教

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 テリュスはエウロペが、ロクに飲まず食わずなのに、馬をひた走らせてるのをチラ見する。
正直、腹ペコで限界だった。

地下墓地で、ラステルが基地を作ってた時。
食べ物を断り、飲み物をちょい飲んで直ぐ地下道に降りたから。
夜が明けて、どんどん陽が上がり始めてる今。
空腹は絶頂。

ふと横を見ると。
エリューンが鞍に括り付けられてる、革のバックを開け、取り出したバケットを囓り始めてる。
チーズとハムの、美味そうな香りが漂ってる気がした。

ふと見ると。
自分の馬の鞍にも、革のバックが括り付けられてる。
何気に開けて見ると。
バケットや竹筒の水筒が。

思わず、手に取って齧り付きながら、前に習って手綱を切り、右に曲がる。

前を走るエウロペの馬の鞍にも。
案内役のラステル配下らの、馬の鞍にも。
革のバックが括り付けられているのを、確認する。

「(携帯用お弁当を、いつも馬に付けてるのか…)」

結局テリュスは三つの大きな、具の挟まったバケットを。
手綱を繰りながら平らげた。


上がった坂を降り始めた頃。
サガン地域に入った。

爽やかな風が吹き抜け、美しいコテージが建ち並び、その向こうに綺麗な青い、湖水が見えた。

直ぐ、脇道からラステル配下らしき男が、併走して告げる。
「コルテラフォール侯爵のコテージを既に見つけました!
ご案内します!」

エウロペは一緒に走って来た、ラステル配下を見つめる。
彼はにっこり笑うと
「連絡が行ったので。
我々が着く迄、暇だったんでしょう」
と言うので、エウロペは肩を竦めた。

「君らは本当に、有能だ」

「どうも!」
返答は、先頭を走る案内役のラステル配下から聞こえ、ずっとレジィリアンスを心配し、暗かったシュテフザイン森と花の王国の一同の顔にも。
笑顔が戻った。


コルテラフォール侯爵は、泣いてるレジィの肩を抱いていたけれど。
内心、ため息を吐いた。

「(正統派な抱き方も、応えてくれて煽られ、けっこうイイけど…。
もっと普段出来ない、うんとえっちな事がしたくて、大金はたいたのにな…)」

つい、顔を寄せて囁く。
「…君を僕は。
うんと、いやらしい事したくて買ったんだけど…。
もうちょっと、いやらしい事させてくれたら。
君を知ってる連中に…君を返してもいい」

レジィは顔を上げて、そう言うコルテラフォール侯爵を見た。
「…いや…らしい…?」

コルテラフォール侯爵は、言い含める。
「そこじゃなくて。
君を知ってる連中に返す。
って言ったんだけど」

「…僕…の事、知ってる人居る?」
脳裏に、はっきり顔の思い浮かぶ、男らしい明るい緑の瞳の人が思い浮かぶ。
「そりゃ、居る。
彼らといたら、多分直、色々思い出すさ…」

コルテラフォール侯爵はそう言いながら、レジィに倒れ込んでまた、胸に顔を近づけ、乳首に吸い付いた。

「嫌っ!ダメ…っそ…こっ…」
「足りない?
だよね。
ここを弄ると、ソノ気になるよね?」

侯爵はそう言うと、顔を起こしてレジィの手首を握る。
そして、寝台の隅に括り付けられたロープに、手首を巻き付けた。
もう片方の手首も、反対側の隅のロープに巻き付ける。

レジィは両手が、広げたまま縛られたみたいに動かせなくって、手首を引いて焦った。
「…どう…して…括るの?」

コルテラフォール侯爵は嬉しそうに笑うと
「乳首ダケでイけるか、試したくて」
そう言葉を返し、またレジィの胸に顔を倒す。

リングをハズされ、指の腹でなぜられた後、思いっきり吸い上げられ、レジィは仰け反った。

「ぁあんっ!」

もう片方もリングをハズされると、指で思いっきり抓り上げられ、男の印の先端に、激しい刺激が走り抜けて、どんどん興奮してきて焦った。

「やっ…や!
止めて…あああ…んっ!
いやっいやっ…。
ん…ぅんっ!」

侯爵が意地悪く指で潰したり、抓ったり。
歯で噛まれる度、レジィリアンスは陸に上がった魚のように、身を跳ね上げる。

「ダメ…っ許…して…」

侯爵はレジィリアンスの股間に触れ、半勃ちの男の印に触れて、笑う。
「ここ…こんなに反応してるのに?」

レジィは両手を拘束されたまま、与えられる刺激に、涙を滴らせた。

「いや…らしいこと…しない…で…」

呟くレジィに、侯爵は顔を寄せる。
「君みたいに綺麗で愛らしいコに、そんな事言われると…。
嗜虐心そそられまくって…もっと色々、したくなる…。
でもこの分じゃ、ここ…を刺激しただけで。
君、イきそうだよね?」

ここ…で、赤く腫れたような乳首の先端を指で突かれ、レジィは涙ながらに首を横に振る。

「…可愛い…。
それに…こんなとこ、こんなに真っ赤に腫らして…。
凄く、いやらしい…」

レジィは俯いて、ぽろぽろ涙を滴らせると、呟く。
「それ…は貴方が…弄るから…」

侯爵は赤くぷっくり膨らんだ乳首を指で突きながら、瞳を輝かせた。
「どれだけいやらしくなるか。
やってみたい…」


「ぁあんっ!」

また、きつく抓られ、レジィは首を横に振る。

「おやおや…。
こっちの先端から…汁が出始めた。
すっごく…感じてるよね?
そろそろ…ここにも、欲しくなったんじゃ無い?」

そう言うと、手を股間の下。
双丘の間の、蕾に触れさせる。

「…っ!」

レジィが思わず、足をズラす。

「乳首は嫌って言うのに…。
ここには、欲しいよね?君。
挿入れられて、突かれるの、好き?」

聞きながら、また反対側の乳首をきつく、抓り上げられ。
レジィは仰け反った。

「ゃあんっ!!!」

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