森と花の国の王子

あーす。

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エルデリオンの幸福な始まり

エリューンに心を持って行かれるレジィリアンス

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 シャツをはだけられ、肩から滑り落とされ…。
レジィは瞬間、馬車で強引に脱がされた、あの辛い体験が一瞬脳裏をよぎった。

あれは…。
自分を好きにされる恐怖の始まり。

けれど目前の微笑んでるエリューンは。
さらりとした栗毛を肩に滑らせ、見慣れた琥珀の暖かな瞳を自分に向けていた。

エリューンが寝台に横になるから、レジィもそうした。
幾度も護り、怯えると抱き寄せてくれて、安心させてくれた。

エウロペは圧倒的な安心感をくれたけれど。
エリューンは自分と年が近いのに、いつも必死で守ってくれて、側にいてくれた。
怖いと手を握り、琥珀の瞳で
“大丈夫”
って告げてくれてた。

エリューンの手が、髪に触れる。
やさしくなぜられると、安心し…。
すると途端、蕾の奥がうずき始める。

頬を染めると分かってるみたいに、そっ…とズボンのボタンに触れる。
それが…怪我した時に様子を見るみたいな雰囲気で、レジィはやっぱり自分が安心してると感じた。

エリューンがズボンを脱ぎ始めるから。
レジィも自分の腰からズボンを滑り落とした。

裸になって、また横たわって。
見つめ合ってると、怖さが完全に無くなる。
エリューンが手を持ち上げるから、レジィもほぼ同時に腕を上げ、エリューンと抱き合った。

うっとりする程、暖かくって…レジィは泣きそうになった。

エリューンは聞かなかった。
“怖かった?”
けれどレジィは、エリューンと居ると恐怖がどこかに消え去って行くのを感じた。

ゆっくり…エリューンの膝が、合わさった膝の間に進み…。
レジィは背を布団の上に倒し込む。
エリューンはのしかかり、けれど重みを感じないよう、身を少し浮かせ…。
そしてもう片方の膝も膝の内側に入れるから、レジィはゆっくり膝を折って股間を開く。

エリューンの膝が腰の横に進み始め…。
エリューンは身を起こし、ずっとレジィを見つめながら、ゆっくり腰を密着させた。

レジィはエリューンの琥珀の瞳に見つめられ、安心感に包まれながら。
…そっと顔を倒して来る、エリューンの唇に唇を触れさせた。

デルデの時と、全然違った。

デルデは大人で、あんまり男らしくって、どきどきするけど。
挿入されても、恋愛感情とか…そういうのじゃなくって…。

けどエリューンは青年っぽくって…初々しくって。
まるで…好きな少女とするみたいに…優しい。

エリューンが腿を持ち上げて股間を密着させる。
エリューンの男の印が…自分の男の印に触れ…。
触れ合って擦れると、上ずった気分で、目を閉じ呻いた。

「…っん………っ」

エリューンが身を倒して来る。
抱きつくと…まだ細い、大人になりきらない体はとても熱くて…。
レジィは縋り付いて、エリューンの顔を見た。

擦れ合った男の印は興奮で少しずつ、勃ち上がって来る。
エリューンのも…勃って来てるのが分かった。

エリューンは軽く唇にキスした後、手をそっと下に下げ、レジィの蕾に触れる。

レジィはピクン!と身を跳ねさせたけど…見つめるエリューンの琥珀の瞳から視線を外さなかった。

いつも…思う。
透けて…茶色がかった黄金に見えて、とっても綺麗だって。

エリューンの長い指で蕾の奥を探られると、レジィはかっ!と羞恥に包まれる。

こんな…場所に男の一物が欲しいなんて…。

けれどエリューンは知ってるみたいに、少し悲しげな表情で顔を傾け、労るように優しいキスをする。

ゆっくりと…指でほぐすようにして…。
奥のいい場所に触れると、レジィはピクン!と反応した。

エリューンは唇が触れるだけの優しいキスから顔を上げ
「…挿入はいって…いい?」
と優しく尋ねる。

レジィはこくん。と頷いた。
エリューンは身を起こすと、ゆっくり腿を掴んで引き寄せ、片手で背を抱き込もうとするから。
レジィは身を起こしてエリューンの首に腕を巻き付け、縋り付く。

腿をもっと引き上げ、お尻が持ち上がると。
エリューンの先端が蕾に触れ…。
そしてゆっくり、挿入はいって来る。

こんなにはっきり、押し開かれる感覚を感じたのは、エルデリオン以来。
けれどこんなにしっかり、縋り付いたのは…きっとエリューンが初めて。

少年なんて、抱いた事無いエリューンが一生懸命…自分を気持ち良くさせようとしてくれる気遣いが、泣きたく成る程嬉しくって。

その気持ちが、あんまり暖かくて。
レジィは思わず瞳が潤んだ。

エリューンの引き締まりきって、贅肉の少しも無い細くしなる体は熱くって…。
レジィはエリューンの一物が、蕾の奥の、とてもいい場所をゆっくり…擦り上げるのを、喉を鳴らして堪能した。

「…気持ち…いい?ここ?」

エリューンに聞かれ、レジィはうっとりしながら頷く。

「うん…。
凄く…気持ちいい…」

エリューンは頷くと、最初はゆっくり。
けれど少しずつ強く、擦り始める。

「…っぁ…あんっ!
…っあ…ぁっ…あぁ…!」

すすり泣くような…甘い喘ぎが聞こえたけど。
レジィはそれが自分の声だと、はっきり意識したのは初めての事だった。

けれど体は。
かっ!と興奮に包まれる。

しがみつくエリューンの体は熱く。
まだ少し頼りない細い青年の体は、それでも強い意志で。
自分を快感へと導いてくれてる気がした。

奥をだんだん強く擦られると、レジィは意識を飛ばす。
とても忠実で優しい…けれど狼が。
まるでぴったり側に付き従い、守ってくれてるような感覚に包まれ、レジィは頬に一筋、涙を伝わせる。

エリューンが腰を突き入れる度。
レジィは彼にしがみついて、思い続けた。

“エリューン、大好き。
大好き、エリューン…”

まるでそれに応えるように、エリューンは絶頂へと導く。

「…っぁっ…ぁあっ…ぅ…んっ………。
っぁ……………」

デルデの激しさや、情事に慣れた男らしさ。
それとはまるで違っていて…不器用なほど優しくって。

レジィはエリューンにしがみついて、泣いた。

“エリューン、大好…き………”

こんなに暖かい思いに包まれ、絶頂に達したのは、やっぱりエリューンが最初…。

エリューンがゆっくり、抱き寄せてたレジィの背を布団の上に下ろす。
レジィはまだ、腕をエリューンの首から解かず、彼の琥珀の瞳を見つめた。

エリューンは顔を傾け、少し悲しげに囁く。
「…辛…かった?」

レジィは泣きながら首を横に振る。
そして、囁いた。

「…一番…素敵だった………」

エリューンはそれを聞いた途端、悲しげな表情を崩し、とても嬉しそうに、微笑った。
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