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第四章
喧騒と別れ
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洞窟内で酒に酔った者達の喧騒が鳴り響く。
「おおーもっと飲め飲め! 」
「イッキだイッキ! 」
そう言って男が樽に入った酒を抱えて一気に煽る。
それを見てまた男たちが笑う。勿論女も居るが。
そんな連中を見てライルは林檎を齧る。
ちなみに飲み物は酒しか無い。別にエルザーク帝国にもイルミア王国にも酒に対する年齢制限は無いので別段飲んだところで社会的な問題は無い。
問題なのはライル自身の身体だ。
ライルはまた林檎を齧る。すると誰かがライルの肩に腕を回してくる。
「ライル~ほんはほほへなひひてるんへすは~ 」
ライルの視界に入ってきたのは金髪の少女だ。そうつまりはソフィアだ。ソフィアは顔を真っ赤にして木製のジョッキの中の液体を煽る。その液体は酒だった。
「ちょ、誰だソフィアに酒飲ませたの! 」
するとバルフリートが笑いながら近づいてくる。
「いやぁ、試しに飲んでみろって勧めたらな、まさかこんなに酔うとはな 」
「あんたな~、ソフィアあれでも元シスターだぞ! 」
ライルは深く溜息を吐きソフィアからジョッキを取り上げる。
「あ、ライル!らにひてるんれすか!ほへにライルはへんへんのんれらいじゃないれふか!しゅるいれふよ! 」
「ああ、だめだめ、ライルは酒に弱くてな、一滴でも飲めば二日酔い確定だ 」
「余計な事をいうんじゃねー! ……ソフィアに外の空気を吸わせてくる 」
ライルはそう言うとソフィアを背負い外に連れ出そうとする。
その時バルフリートはにやける。
「抱くのか? 」
「抱かんわ! 」
「んだよ、もうちょい欲望を出さないと体に毒だぞ 」
「その毒が溜まるのはあんたらだけだと思うぞ 」
「ははは、そうかね、まあでも嬢ちゃんはその気だろうがな…… 」
「は? 何言ってるんだ? 」
「じきにわかるさ 」
そう言ってバルフリートはライルに行けと手を振る。
それを背にライルはソフィアを洞窟の外に連れ出す。
いつのまにかソフィアは寝てしまっていた。
ライルは風当たりのいい木の陰にソフィアを寄り掛けると自分はその隣に座る。
外はすっかり夜になっていた。
ライルは空を見上げる。
空は星が綺麗だった。しかし月は出ていない、新月だ。
「ん……ライル……ここは? 」
「ああ、起きたかソフィア。ここは洞窟の外だよ 」
「ええと、私は何故ここに居るのでしょうか? 」
その言葉にライルは頭を掻く。
「本当に覚えてないんだな……ソフィア、酒飲んで酔っ払ってたんだぞ 」
するとソフィアは酔っていた時と同じ位に羞恥で顔を赤くする。
「え、そ、そ、そんな、それはその…見苦しい姿をお見せしました…… 」
「はははは、いいよ、珍しいもん見れて目の保養になったから 」
「う…… 」
ソフィアは言葉を詰まらせる。
それを見てライルはまた笑う、それからソフィアに言う。
「なあ、ソフィア、明日ここを出ようと思う 」
「……そうですね。……そのバルフリートさんにも私達の計画を手伝ってもらえないでしょうか? 」
「親父に? いや、無理だろ 」
「ですが……その、私に任せてはくれないでしょうか? 」
「……分かった君に任せる 」
「はい、ありがとうございます! 」
ソフィアは笑顔で答える。
次の日、まだ皆が寝ている頃ソフィアとライルは唯一起きているバルフリートの元に行く。
「もう行くのか? ライル 」
「ああ、やることがあるからな 」
「そうか……嬢ちゃん。いや、ソフィア、あんたこれからどうするつもりだ? 」
バルフリートはソフィアに問う。その問いにソフィアはもう既に決まっていたまま言う。
「これから私はエルザーク帝国現皇帝バルドゥル・エルザークとイルミア王国国王ファビウス・イルミアと対話し戦争をやめるように交渉するつもりです 」
「もし、交渉に応じなかったら? 」
「はい、もし応じなかった場合……武力をもって戦争を止めます。今はその為の力を集めているところです 」
「はっ、武力をもって戦争を止める、で?その先は? 戦争を止めてもまた新たな戦いが起こるだけだ、結局二つの国に一人ずつ王がいるならば戦争は終わらない 」
バルフリートはソフィアを値踏みする様に見る。
その瞳をソフィアは真っ直ぐ見据え強く言った。
「ええ、ですからこの二つの国を統一しエルザーク・イルミアの連合国家を作ります。更にはその国には王はいません、国家元首は王ではなく国民から選挙により選出されるので国民に大規模な不満を募らせる事は少ないはずです。これが私が描く理想図です。そしてバルフリートさん、あなた方にもそのお手伝いをお願いできないでしょうか? 」
そのソフィアの言葉にバルフリートは笑う。
「はははははははははは!合格だ嬢ちゃん。そこまで決まっているなら夢と笑うには惜しいもんだ 」
「では、ご助力していただけるのですね! 」
ソフィアは笑顔で言う、しかしバルフリートはその言葉を遮る。
「だが、俺達が協力するメリットが無い 」
「メリットですか? 」
「ああ、そうだろう、俺たちゃ海賊だ、何かをするには相応の対価が必要だ 」
「……そうですね、では……連合国海軍総司令官でどうでしょうか? 」
ソフィアの台詞にバルフリートは一瞬ぽかーんとする。
「本気か? 」
「ええ、本気です。私がこの理想を成し遂げた時海における国防の全てをお任せします。あなた方の海に対する知識は必ず役に立つはずです 」
「ははっ、そうか、なら考えといてやる 」
そう言ってバルフリートは財宝の山から金貨を革袋一杯に詰めてソフィアに渡す。
「持ってけ、この先金は必要になる 」
ソフィアはその金貨を見つめてからバルフリートに笑顔で頭を深く下げる。
「あ、ありがとうございます! 」
こうしてソフィアとライルはエルザークのアレクシスの元に戻るために海賊団の元を去って行った—————。
「おおーもっと飲め飲め! 」
「イッキだイッキ! 」
そう言って男が樽に入った酒を抱えて一気に煽る。
それを見てまた男たちが笑う。勿論女も居るが。
そんな連中を見てライルは林檎を齧る。
ちなみに飲み物は酒しか無い。別にエルザーク帝国にもイルミア王国にも酒に対する年齢制限は無いので別段飲んだところで社会的な問題は無い。
問題なのはライル自身の身体だ。
ライルはまた林檎を齧る。すると誰かがライルの肩に腕を回してくる。
「ライル~ほんはほほへなひひてるんへすは~ 」
ライルの視界に入ってきたのは金髪の少女だ。そうつまりはソフィアだ。ソフィアは顔を真っ赤にして木製のジョッキの中の液体を煽る。その液体は酒だった。
「ちょ、誰だソフィアに酒飲ませたの! 」
するとバルフリートが笑いながら近づいてくる。
「いやぁ、試しに飲んでみろって勧めたらな、まさかこんなに酔うとはな 」
「あんたな~、ソフィアあれでも元シスターだぞ! 」
ライルは深く溜息を吐きソフィアからジョッキを取り上げる。
「あ、ライル!らにひてるんれすか!ほへにライルはへんへんのんれらいじゃないれふか!しゅるいれふよ! 」
「ああ、だめだめ、ライルは酒に弱くてな、一滴でも飲めば二日酔い確定だ 」
「余計な事をいうんじゃねー! ……ソフィアに外の空気を吸わせてくる 」
ライルはそう言うとソフィアを背負い外に連れ出そうとする。
その時バルフリートはにやける。
「抱くのか? 」
「抱かんわ! 」
「んだよ、もうちょい欲望を出さないと体に毒だぞ 」
「その毒が溜まるのはあんたらだけだと思うぞ 」
「ははは、そうかね、まあでも嬢ちゃんはその気だろうがな…… 」
「は? 何言ってるんだ? 」
「じきにわかるさ 」
そう言ってバルフリートはライルに行けと手を振る。
それを背にライルはソフィアを洞窟の外に連れ出す。
いつのまにかソフィアは寝てしまっていた。
ライルは風当たりのいい木の陰にソフィアを寄り掛けると自分はその隣に座る。
外はすっかり夜になっていた。
ライルは空を見上げる。
空は星が綺麗だった。しかし月は出ていない、新月だ。
「ん……ライル……ここは? 」
「ああ、起きたかソフィア。ここは洞窟の外だよ 」
「ええと、私は何故ここに居るのでしょうか? 」
その言葉にライルは頭を掻く。
「本当に覚えてないんだな……ソフィア、酒飲んで酔っ払ってたんだぞ 」
するとソフィアは酔っていた時と同じ位に羞恥で顔を赤くする。
「え、そ、そ、そんな、それはその…見苦しい姿をお見せしました…… 」
「はははは、いいよ、珍しいもん見れて目の保養になったから 」
「う…… 」
ソフィアは言葉を詰まらせる。
それを見てライルはまた笑う、それからソフィアに言う。
「なあ、ソフィア、明日ここを出ようと思う 」
「……そうですね。……そのバルフリートさんにも私達の計画を手伝ってもらえないでしょうか? 」
「親父に? いや、無理だろ 」
「ですが……その、私に任せてはくれないでしょうか? 」
「……分かった君に任せる 」
「はい、ありがとうございます! 」
ソフィアは笑顔で答える。
次の日、まだ皆が寝ている頃ソフィアとライルは唯一起きているバルフリートの元に行く。
「もう行くのか? ライル 」
「ああ、やることがあるからな 」
「そうか……嬢ちゃん。いや、ソフィア、あんたこれからどうするつもりだ? 」
バルフリートはソフィアに問う。その問いにソフィアはもう既に決まっていたまま言う。
「これから私はエルザーク帝国現皇帝バルドゥル・エルザークとイルミア王国国王ファビウス・イルミアと対話し戦争をやめるように交渉するつもりです 」
「もし、交渉に応じなかったら? 」
「はい、もし応じなかった場合……武力をもって戦争を止めます。今はその為の力を集めているところです 」
「はっ、武力をもって戦争を止める、で?その先は? 戦争を止めてもまた新たな戦いが起こるだけだ、結局二つの国に一人ずつ王がいるならば戦争は終わらない 」
バルフリートはソフィアを値踏みする様に見る。
その瞳をソフィアは真っ直ぐ見据え強く言った。
「ええ、ですからこの二つの国を統一しエルザーク・イルミアの連合国家を作ります。更にはその国には王はいません、国家元首は王ではなく国民から選挙により選出されるので国民に大規模な不満を募らせる事は少ないはずです。これが私が描く理想図です。そしてバルフリートさん、あなた方にもそのお手伝いをお願いできないでしょうか? 」
そのソフィアの言葉にバルフリートは笑う。
「はははははははははは!合格だ嬢ちゃん。そこまで決まっているなら夢と笑うには惜しいもんだ 」
「では、ご助力していただけるのですね! 」
ソフィアは笑顔で言う、しかしバルフリートはその言葉を遮る。
「だが、俺達が協力するメリットが無い 」
「メリットですか? 」
「ああ、そうだろう、俺たちゃ海賊だ、何かをするには相応の対価が必要だ 」
「……そうですね、では……連合国海軍総司令官でどうでしょうか? 」
ソフィアの台詞にバルフリートは一瞬ぽかーんとする。
「本気か? 」
「ええ、本気です。私がこの理想を成し遂げた時海における国防の全てをお任せします。あなた方の海に対する知識は必ず役に立つはずです 」
「ははっ、そうか、なら考えといてやる 」
そう言ってバルフリートは財宝の山から金貨を革袋一杯に詰めてソフィアに渡す。
「持ってけ、この先金は必要になる 」
ソフィアはその金貨を見つめてからバルフリートに笑顔で頭を深く下げる。
「あ、ありがとうございます! 」
こうしてソフィアとライルはエルザークのアレクシスの元に戻るために海賊団の元を去って行った—————。
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