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第1章
感じやすいぼくの話⑩
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パレードが見たいって、確かに言いました。お祭りだもん。部屋に閉じこもっているよりお祭りに参加したいのは当然だよね。
…でも
……でもね
見てる場所がおかし過ぎるよ!?
式が終わって1番派手な服に着替えさせられて馬車に乗せられて…パレードに参加しています。パレードは沿道から見るものであって、主役のすぐ後ろの馬車から見るものではないと思うんだ!
ここじゃ見るより見られるよぅ!
フォルク様は注目浴びるの慣れてるだろうけど、ぼくは親戚の注目しか集めた事ないの!末っ子同士の夫婦の末っ子は親戚の中でも末っ子だから甘やかされてばかりなの。人前に出てしっかりやるなんて訓練してません!!
どうしてこうなったの~!?
せめて沿道にいる小さな子を見て和もう。一生懸命手を振ってて可愛い。小学校低学年くらいかな?もう少し大きい子は照れてるのか手の振り方が控えめだ。
そしてパレードが終わり、パーティー会場の控え室に移動した。
「フォルク様ぁ、ぼくの扱いが変じゃないですか?臨時の使用人なのにまるで身内みたいじゃないですか」
「思うところがあって私の都合に合わせている。イヤか?」
「緊張します」
「あとはこれからの披露宴だけだ。悪いが頑張ってくれ」
「…がんばります」
思うところってなんだろう?
気になるけど今説明してくれないなら聞いてもムダだな。とにかく今夜を乗り切ろう!
時間になったと執事さんから伝えられ、また3人で移動する。
フォルク様の名前が呼ばれて大きな両開きの扉が開かれ、フォルク様にエスコートされて中に入ると、弧を描いた階段が左右にある踊り場だった。
バルコニーみたいなところでフォルク様が会場の人達に挨拶をする。主役は最後に入場なので祝辞はその後だって。
こんな目立つ場所にいたら緊張で引き攣って半笑いみたいな変な顔になっちゃう。早く降りたい!!
フォルク様の簡単な挨拶が終わってまたエスコートされて階段を降りた。来賓の席に案内されて座るとみんなの視線が次の人に移ったので少しホッとした。
…って!
ぼくたちの後の人ってこの国の王様!?
向かい側に座ってるよ~!
ぼくの場違いが極まってるよ~~~!!
「主役のアーダルベルトは王の甥だからね」
場違い過ぎて泣きそう。
主役が入場して盛大な拍手が巻き起こる。2人もさっきと違う衣装だ。淡い色から濃い色の衣装へ。お色直しだね。
新郎新婦(?)が着席して司会の人が滞りなく宴を進め、全員の祝辞が終わって王様が乾杯を宣言する。こっちでも乾杯するんだ。
見た目はロゼワインだけど、甘くて飲みやすい。でもお酒は初めてだからちびちび飲んだ。もし泣き上戸だったら困るからね!
それにしてもお料理美味しい~♡
「緊張はほぐれたようだね」
「!! お料理が美味しくて忘れてました!」
フォルク様に笑われたー。声出して笑えないから苦しそう。
デザートが終わるとフォルク様に促されて王様にご挨拶に連れてかれた。
「ははは初めまして!この度はおめでとうございます!」
急に振られたって上手い事なんて言えない。
でも王様は優しく笑って料理はどうだった?って聞いてくれる。
もちろん全部美味しかったけど、特にスープが口当たり滑らかで味が複雑で何かは分からないけどピリッとしてスッとした香りの隠し味が効いててとっても美味しかった、と言ったらそうか、と言って満足げに頷いてくれた。
いつの間にかテーブルがきれいに片付けられ、ダンスホールになっていた。
新郎新婦が進み出て一曲踊ると、皆一斉に踊り始めるらしい。ぼくは踊れません。
フォルク様はたくさんの人からダンスを申し込まれ、人によっては断っているけど中には断れない人もいるようでフロアに行ってしまった。
「イク様、気分は悪くありませんか?」
「ありがとうございます。大丈夫です」
壁の花になってちびちび飲み物を飲む。時々ぼくにまでダンスを申し込む人がいるけど、踊れないので断っていた。
…トイレに行きたくなってきた。
執事さんに言うと執事さんはフォルク様の側を離れられないので給仕の人に連れて行ってもらう事になり、案内してもらった。
出てくると見覚えのある豪華な衣装のゴツいイケメンが給仕さんに絡んでいる。
「あの…?」
新郎のアーダルベルト様だ。
声をかけるとぼくをちら見してから良いから行け!って給仕の人を追い払った。機嫌悪いの?
「アーダルベルト様、ご気分が優れないのですか?」
「…少し酔ったようだ。介抱してくれないか?」
「誰か呼んで来ましょうか?」
「お前に介抱しろと言ってるんだ!来い!」
ぼくはまたしても命令に従ってしまった。
…でも
……でもね
見てる場所がおかし過ぎるよ!?
式が終わって1番派手な服に着替えさせられて馬車に乗せられて…パレードに参加しています。パレードは沿道から見るものであって、主役のすぐ後ろの馬車から見るものではないと思うんだ!
ここじゃ見るより見られるよぅ!
フォルク様は注目浴びるの慣れてるだろうけど、ぼくは親戚の注目しか集めた事ないの!末っ子同士の夫婦の末っ子は親戚の中でも末っ子だから甘やかされてばかりなの。人前に出てしっかりやるなんて訓練してません!!
どうしてこうなったの~!?
せめて沿道にいる小さな子を見て和もう。一生懸命手を振ってて可愛い。小学校低学年くらいかな?もう少し大きい子は照れてるのか手の振り方が控えめだ。
そしてパレードが終わり、パーティー会場の控え室に移動した。
「フォルク様ぁ、ぼくの扱いが変じゃないですか?臨時の使用人なのにまるで身内みたいじゃないですか」
「思うところがあって私の都合に合わせている。イヤか?」
「緊張します」
「あとはこれからの披露宴だけだ。悪いが頑張ってくれ」
「…がんばります」
思うところってなんだろう?
気になるけど今説明してくれないなら聞いてもムダだな。とにかく今夜を乗り切ろう!
時間になったと執事さんから伝えられ、また3人で移動する。
フォルク様の名前が呼ばれて大きな両開きの扉が開かれ、フォルク様にエスコートされて中に入ると、弧を描いた階段が左右にある踊り場だった。
バルコニーみたいなところでフォルク様が会場の人達に挨拶をする。主役は最後に入場なので祝辞はその後だって。
こんな目立つ場所にいたら緊張で引き攣って半笑いみたいな変な顔になっちゃう。早く降りたい!!
フォルク様の簡単な挨拶が終わってまたエスコートされて階段を降りた。来賓の席に案内されて座るとみんなの視線が次の人に移ったので少しホッとした。
…って!
ぼくたちの後の人ってこの国の王様!?
向かい側に座ってるよ~!
ぼくの場違いが極まってるよ~~~!!
「主役のアーダルベルトは王の甥だからね」
場違い過ぎて泣きそう。
主役が入場して盛大な拍手が巻き起こる。2人もさっきと違う衣装だ。淡い色から濃い色の衣装へ。お色直しだね。
新郎新婦(?)が着席して司会の人が滞りなく宴を進め、全員の祝辞が終わって王様が乾杯を宣言する。こっちでも乾杯するんだ。
見た目はロゼワインだけど、甘くて飲みやすい。でもお酒は初めてだからちびちび飲んだ。もし泣き上戸だったら困るからね!
それにしてもお料理美味しい~♡
「緊張はほぐれたようだね」
「!! お料理が美味しくて忘れてました!」
フォルク様に笑われたー。声出して笑えないから苦しそう。
デザートが終わるとフォルク様に促されて王様にご挨拶に連れてかれた。
「ははは初めまして!この度はおめでとうございます!」
急に振られたって上手い事なんて言えない。
でも王様は優しく笑って料理はどうだった?って聞いてくれる。
もちろん全部美味しかったけど、特にスープが口当たり滑らかで味が複雑で何かは分からないけどピリッとしてスッとした香りの隠し味が効いててとっても美味しかった、と言ったらそうか、と言って満足げに頷いてくれた。
いつの間にかテーブルがきれいに片付けられ、ダンスホールになっていた。
新郎新婦が進み出て一曲踊ると、皆一斉に踊り始めるらしい。ぼくは踊れません。
フォルク様はたくさんの人からダンスを申し込まれ、人によっては断っているけど中には断れない人もいるようでフロアに行ってしまった。
「イク様、気分は悪くありませんか?」
「ありがとうございます。大丈夫です」
壁の花になってちびちび飲み物を飲む。時々ぼくにまでダンスを申し込む人がいるけど、踊れないので断っていた。
…トイレに行きたくなってきた。
執事さんに言うと執事さんはフォルク様の側を離れられないので給仕の人に連れて行ってもらう事になり、案内してもらった。
出てくると見覚えのある豪華な衣装のゴツいイケメンが給仕さんに絡んでいる。
「あの…?」
新郎のアーダルベルト様だ。
声をかけるとぼくをちら見してから良いから行け!って給仕の人を追い払った。機嫌悪いの?
「アーダルベルト様、ご気分が優れないのですか?」
「…少し酔ったようだ。介抱してくれないか?」
「誰か呼んで来ましょうか?」
「お前に介抱しろと言ってるんだ!来い!」
ぼくはまたしても命令に従ってしまった。
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