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3 寮生活
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入学式はないけど、入寮日は決まっていて、授業開始日5日前から前日まで。ギリギリで混み合うと嫌なので3日前に入った。
部屋は広めの2DK。
感覚的に8畳8畳に10畳のダイニングキッチンて感じ。
寮のダイニングキッチンより、領地のラナの部屋の方が広かったから、お貴族様には狭いんだろうな。
あとミニキッチンて聞いてたけど、前世の家の台所と同じくらいの広さがあった。冷蔵庫は氷冷蔵庫で、食材は3日に1度届くことになっている。生肉でも魔獣の肉は日持ちがする。ハムやベーコンならもっと保つけど、まだどのくらいの量使うか分からないのでまずは様子見。
「ラナは大丈夫そう?」
「ボクはアーティがいればどこでだって平気だよ」
かわいいこと言ってくれる!
むしろぼくが広くて寂しいかもしれない。でも隣の部屋にラナがいると思えば、きっと大丈夫。
荷ほどきは運んでくれた人がほとんどやってくれたので、隠さなきゃいけないカツラをしまうくらい。これは自分でやらないと困るからね。今もかぶってるから、こっちは予備。
カツラは通気性が良くて意外と快適。共同浴場もないから、バレる心配もない!
トントントン
お茶を入れて一息ついたころ、部屋の扉がノックされた。
「ようこそ我が子爵寮へ。俺は寮長のフランク。平民だが様々な権限が与えられているので、なんでも言ってくれ」
「ラナリウス・ライヒレントと申します。こちらは側仕えのアーテル。どうぞよろしくお願いします」
寮長は藍色の髪にロイヤルブルーの瞳で、小麦色の肌のイケメン。最上級生だとしても15歳……? 18歳くらいに見える。
……頼れる先輩だね。
寮は爵位ごとに建物が分かれているので、理不尽な上下関係はないらしい。同じ爵位だからこそ張り合おうとする人もいるけど。
ラナを! 護る!!
まずは食事。
初めてひと通りの夕食を1人で作ってみたものの、盛り付けが難しい。
「美味しいよ。今度はボクも手伝うね」
「ラナは領主様の跡継ぎでしょ? 料理はできなくても良いんじゃないの?」
「ボクの料理は食べたくない?」
「そうじゃなくて! ……食べたい」
「ふふふ、でしょ? 一緒に料理したら楽しいと思うんだ」
それは確かにそうだろう。
お母さんと一緒に作るのは、とても楽しかった。よし、教えてあげよう。
「じゃあ、まず明日はお茶の淹れ方からね」
「うん!」
夜、シャワーの使い方が分からないというラナに説明してたら濡れてしまったので、結局一緒に入った。
「はい、目をつぶって」
「んんー! ぷはっ!」
「体は洗える?」
「やってみる」
髪の毛を洗ったり、石鹸を泡だててあげたり、すべすべの背中を洗ってあげたり、洗ってもらったり、とても楽しかった。
「ふう。これを1人でできるようにならないといけないんだね」
「毎日一緒に入ってもいいよ?」
「んんん……、しばらくはそうしてもらおうかな?」
と、いうことでしばらくシャワーは2人で入ることになった。
修学旅行みたいで楽しいです。
……そして夜。
やっぱり広すぎてなかなか眠れなかった。
*******
「おはよう」
「おはよ……」
「……眠れなかった?」
「うん、ちょっと」
ベッドが広すぎて眠れないとか、子供みたいで言いづらい。寝不足だから、今夜はきっと眠れるだろう。
真っ先に顔を洗ってカツラをかぶる。そして朝の魔力譲渡。……魔力循環?
「いつ見てもきれいだなぁ……」
「ふしぎな感じがするよ。温かいものが流れこんできて、優しく包んでくれるの。アーティ、いつもありがとう」
「えへへ、どういたしまして。じゃあお茶の淹れ方ね」
お湯を沸かしてカップを用意して茶葉を……、と手順を説明する。ぼくはまだまだ及第点なので、長期休暇のときに改めて教えてもらわなくちゃ。
「今日はどうするの?」
「学校の中を見学させてもらおうよ」
授業はまだ始まってないけど、設備は見せてもらえるらしい。フランク寮長に聞いてみよう。
寮長室は玄関の脇にある。
伯爵寮以上は寮長じゃなくてコンシェルジュがいるらしい。まぁ、学生に任せるには難しいよね。子爵だって町1つ丸ごと領地なんだから、結構えらいと思うんだけど、伯爵は領地が4倍以上、って聞くとやっぱり格が違うんだな。1学年5~7人。
領地がない一代限りの男爵だとこの学校には入れないので、ちゃんと領地があって、親から子へ爵位を受け継ぐことが許された男爵の家の子だけが男爵寮に入る。1学年で15人前後。
王族はさすがに学校には来ない。
公爵家と侯爵家は次男から下が、伯爵家以下は全員この学校に来る。
授業は自由選択だから、あまり爵位の高い人がくる授業はとりたくない。上と繋がりたい人ががんばればいいよね。(他人事)
午前中なら時間が取れる、と寮長が学校を案内してくれた。
「寮内は同じ爵位同士だが、校内は上下がある。無礼を承知で言うが子爵では上位貴族に逆らえないだろう。上手くすれば上とのつながりができるだろうが近づかない方が無難だ」
「「はい! ありがとうございます!」」
「……感謝の言葉が返ってくるとは思わなかった」
揉め事を回避するのがぼく達の目標だし、気遣ってくれるのが嬉しい。だけど人によっては平民が貴族に指図するな、って言うのかな?
「ボク達は田舎者なので、上の方々に近づくなんて畏多くてできません。でも寮長さんが心配してくれるのが嬉しいのです」
ラナの天使の微笑みに寮長の頬がぽっと赤くなった。尊いでしょう? うちの天使。
「それにぼくはただの側仕えで、平民ですから」
「……平民なのに偉そうな側仕えも多いんだ。主の爵位に準じている気になるんだろう」
確かに主自慢をしたくなる気持ちは分かる。でもそれで先輩に横柄な態度をとるのは間違っていると思う。
あと上位貴族の側仕えは貴族だそうです。おぉう! 知らなかった。馴れ馴れしくしないように気をつけよう。
「ここは食堂。爵位ごとにエリア分けされているから、気をつけて。その奥が図書室だ」
「わぁ、食堂、広い!」
「明後日になれば使えるから」
学費に含まれてるから食べ放題! どんな食事だろう?
わくわくする!!
講堂、職員棟、更衣室、闘技場、ダンスホール、教室、図書室、トイレ等を教えてもらった。
せっかくなので図書室で本を借りて寮に戻る。印刷技術はあるけど紙はなくて本は羊皮紙。叩いて伸ばして画用紙より薄く、ノートよりは厚くなっている。だから1冊あたりのページは少ない。
そして高い。
ちなみにメモ用紙は木の板。
実用性が第一になると、細長い木の板になるらしい。ペンは鳥の羽の芯に柄をつけて作られている。平民は葦ペンを使う。
万年筆みたいに小さなインク入れがついてる。
貴族といえどメモ板を使う。ただし、質が違う。
上級貴族の使うメモ板はきめ細かくてすべすべな艶木。下級貴族が使うのはそこそこ滑らかなトリスベリ。同じ仲間だけど成長が早い分、きめが粗くなるのだ。
庭に植えて生垣にしつつ、剪定した枝を薄く切ってメモ用板に使う。艶木は年に1度しか切れないけど、トリスベリは年に4回も切れる。
効率的!!
良いカンナも買ったから、トリスベリで何も問題ない。どちらを使っているか色でわかるから、見栄をはりたいならちゃんと艶木を使わないとならないけど、このカンナで削ればじゅうぶんに滑らかになるので、コスパも含めたらむしろ勝ち組!!
それよりこの掌サイズのカンナですよ。
うちの町で1番腕のいい鍛冶屋さんに作ってもらった逸品。
王都からも注文が入る、自慢の鍛冶屋さん!
自分の稼ぎで注文したの!!
側仕えとしての給料って子供でもちゃんともらえるんだよね。
かなりお高い買い物だったけど、使い心地が最高! 大人の手首から指先までの長さで、指2本くらいの幅のメモ板を、ノート代わりにする。木箱いっぱいに持ち込んだ。
領主館の生け垣になってて、たくさんとれるけどお仕事にも使うから全部もらってくる訳にはいかない。だからぼく達の分だけもらってきて、自分で削る。ラナが喜んでくれるからついつい丁寧になる。
ちなみにメモした部分を削って板に貼ってノートにします。分厚くなるけど。
さて、お昼は外に食べに行くよー!!
部屋は広めの2DK。
感覚的に8畳8畳に10畳のダイニングキッチンて感じ。
寮のダイニングキッチンより、領地のラナの部屋の方が広かったから、お貴族様には狭いんだろうな。
あとミニキッチンて聞いてたけど、前世の家の台所と同じくらいの広さがあった。冷蔵庫は氷冷蔵庫で、食材は3日に1度届くことになっている。生肉でも魔獣の肉は日持ちがする。ハムやベーコンならもっと保つけど、まだどのくらいの量使うか分からないのでまずは様子見。
「ラナは大丈夫そう?」
「ボクはアーティがいればどこでだって平気だよ」
かわいいこと言ってくれる!
むしろぼくが広くて寂しいかもしれない。でも隣の部屋にラナがいると思えば、きっと大丈夫。
荷ほどきは運んでくれた人がほとんどやってくれたので、隠さなきゃいけないカツラをしまうくらい。これは自分でやらないと困るからね。今もかぶってるから、こっちは予備。
カツラは通気性が良くて意外と快適。共同浴場もないから、バレる心配もない!
トントントン
お茶を入れて一息ついたころ、部屋の扉がノックされた。
「ようこそ我が子爵寮へ。俺は寮長のフランク。平民だが様々な権限が与えられているので、なんでも言ってくれ」
「ラナリウス・ライヒレントと申します。こちらは側仕えのアーテル。どうぞよろしくお願いします」
寮長は藍色の髪にロイヤルブルーの瞳で、小麦色の肌のイケメン。最上級生だとしても15歳……? 18歳くらいに見える。
……頼れる先輩だね。
寮は爵位ごとに建物が分かれているので、理不尽な上下関係はないらしい。同じ爵位だからこそ張り合おうとする人もいるけど。
ラナを! 護る!!
まずは食事。
初めてひと通りの夕食を1人で作ってみたものの、盛り付けが難しい。
「美味しいよ。今度はボクも手伝うね」
「ラナは領主様の跡継ぎでしょ? 料理はできなくても良いんじゃないの?」
「ボクの料理は食べたくない?」
「そうじゃなくて! ……食べたい」
「ふふふ、でしょ? 一緒に料理したら楽しいと思うんだ」
それは確かにそうだろう。
お母さんと一緒に作るのは、とても楽しかった。よし、教えてあげよう。
「じゃあ、まず明日はお茶の淹れ方からね」
「うん!」
夜、シャワーの使い方が分からないというラナに説明してたら濡れてしまったので、結局一緒に入った。
「はい、目をつぶって」
「んんー! ぷはっ!」
「体は洗える?」
「やってみる」
髪の毛を洗ったり、石鹸を泡だててあげたり、すべすべの背中を洗ってあげたり、洗ってもらったり、とても楽しかった。
「ふう。これを1人でできるようにならないといけないんだね」
「毎日一緒に入ってもいいよ?」
「んんん……、しばらくはそうしてもらおうかな?」
と、いうことでしばらくシャワーは2人で入ることになった。
修学旅行みたいで楽しいです。
……そして夜。
やっぱり広すぎてなかなか眠れなかった。
*******
「おはよう」
「おはよ……」
「……眠れなかった?」
「うん、ちょっと」
ベッドが広すぎて眠れないとか、子供みたいで言いづらい。寝不足だから、今夜はきっと眠れるだろう。
真っ先に顔を洗ってカツラをかぶる。そして朝の魔力譲渡。……魔力循環?
「いつ見てもきれいだなぁ……」
「ふしぎな感じがするよ。温かいものが流れこんできて、優しく包んでくれるの。アーティ、いつもありがとう」
「えへへ、どういたしまして。じゃあお茶の淹れ方ね」
お湯を沸かしてカップを用意して茶葉を……、と手順を説明する。ぼくはまだまだ及第点なので、長期休暇のときに改めて教えてもらわなくちゃ。
「今日はどうするの?」
「学校の中を見学させてもらおうよ」
授業はまだ始まってないけど、設備は見せてもらえるらしい。フランク寮長に聞いてみよう。
寮長室は玄関の脇にある。
伯爵寮以上は寮長じゃなくてコンシェルジュがいるらしい。まぁ、学生に任せるには難しいよね。子爵だって町1つ丸ごと領地なんだから、結構えらいと思うんだけど、伯爵は領地が4倍以上、って聞くとやっぱり格が違うんだな。1学年5~7人。
領地がない一代限りの男爵だとこの学校には入れないので、ちゃんと領地があって、親から子へ爵位を受け継ぐことが許された男爵の家の子だけが男爵寮に入る。1学年で15人前後。
王族はさすがに学校には来ない。
公爵家と侯爵家は次男から下が、伯爵家以下は全員この学校に来る。
授業は自由選択だから、あまり爵位の高い人がくる授業はとりたくない。上と繋がりたい人ががんばればいいよね。(他人事)
午前中なら時間が取れる、と寮長が学校を案内してくれた。
「寮内は同じ爵位同士だが、校内は上下がある。無礼を承知で言うが子爵では上位貴族に逆らえないだろう。上手くすれば上とのつながりができるだろうが近づかない方が無難だ」
「「はい! ありがとうございます!」」
「……感謝の言葉が返ってくるとは思わなかった」
揉め事を回避するのがぼく達の目標だし、気遣ってくれるのが嬉しい。だけど人によっては平民が貴族に指図するな、って言うのかな?
「ボク達は田舎者なので、上の方々に近づくなんて畏多くてできません。でも寮長さんが心配してくれるのが嬉しいのです」
ラナの天使の微笑みに寮長の頬がぽっと赤くなった。尊いでしょう? うちの天使。
「それにぼくはただの側仕えで、平民ですから」
「……平民なのに偉そうな側仕えも多いんだ。主の爵位に準じている気になるんだろう」
確かに主自慢をしたくなる気持ちは分かる。でもそれで先輩に横柄な態度をとるのは間違っていると思う。
あと上位貴族の側仕えは貴族だそうです。おぉう! 知らなかった。馴れ馴れしくしないように気をつけよう。
「ここは食堂。爵位ごとにエリア分けされているから、気をつけて。その奥が図書室だ」
「わぁ、食堂、広い!」
「明後日になれば使えるから」
学費に含まれてるから食べ放題! どんな食事だろう?
わくわくする!!
講堂、職員棟、更衣室、闘技場、ダンスホール、教室、図書室、トイレ等を教えてもらった。
せっかくなので図書室で本を借りて寮に戻る。印刷技術はあるけど紙はなくて本は羊皮紙。叩いて伸ばして画用紙より薄く、ノートよりは厚くなっている。だから1冊あたりのページは少ない。
そして高い。
ちなみにメモ用紙は木の板。
実用性が第一になると、細長い木の板になるらしい。ペンは鳥の羽の芯に柄をつけて作られている。平民は葦ペンを使う。
万年筆みたいに小さなインク入れがついてる。
貴族といえどメモ板を使う。ただし、質が違う。
上級貴族の使うメモ板はきめ細かくてすべすべな艶木。下級貴族が使うのはそこそこ滑らかなトリスベリ。同じ仲間だけど成長が早い分、きめが粗くなるのだ。
庭に植えて生垣にしつつ、剪定した枝を薄く切ってメモ用板に使う。艶木は年に1度しか切れないけど、トリスベリは年に4回も切れる。
効率的!!
良いカンナも買ったから、トリスベリで何も問題ない。どちらを使っているか色でわかるから、見栄をはりたいならちゃんと艶木を使わないとならないけど、このカンナで削ればじゅうぶんに滑らかになるので、コスパも含めたらむしろ勝ち組!!
それよりこの掌サイズのカンナですよ。
うちの町で1番腕のいい鍛冶屋さんに作ってもらった逸品。
王都からも注文が入る、自慢の鍛冶屋さん!
自分の稼ぎで注文したの!!
側仕えとしての給料って子供でもちゃんともらえるんだよね。
かなりお高い買い物だったけど、使い心地が最高! 大人の手首から指先までの長さで、指2本くらいの幅のメモ板を、ノート代わりにする。木箱いっぱいに持ち込んだ。
領主館の生け垣になってて、たくさんとれるけどお仕事にも使うから全部もらってくる訳にはいかない。だからぼく達の分だけもらってきて、自分で削る。ラナが喜んでくれるからついつい丁寧になる。
ちなみにメモした部分を削って板に貼ってノートにします。分厚くなるけど。
さて、お昼は外に食べに行くよー!!
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騎士×妖精
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