*異次元収納*

香月ミツほ

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*異次元収納*

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「あ……、やぁ……そんな、おっきいの、むりぃ……」
「じっくり解してやるさ。好きだろ?」
「きも、きもちいいの、好きぃ……!」

*******

10歳の誕生日、神殿での適性検査の結果、オレは異次元収納のスキルを持っていた。便利で希少なスキルだけど、残念ながら入り口が小さい。人によっては牛も入るらしいがオレのは握り拳程度しか入らないので小銭を入れて財布にしている。中は結構入るので貯金箱にはなる。

試しに小石を入れてみたらいくらでも入ったから収納力には自信がある!

……だけど入り口のサイズが。考えた末、新鮮な香草を採取して店に届けて買い取ってもらう仕事を始めた。

「わぁ、桃山椒だ! よく熟してるし、たくさん採れる! あ! 金染花の群生! 大銅貨7枚分は採れそう!」
「異次元収納スキルか?」
「ひぃっ!!」

独り言を言いながら森の恵みを収納にしまっていたら突然声をかけられて跳び上がった。

「驚かせてすまない。実はうちのポーターが怪我をして、依品を届けるのが遅れそうなんだ。もし良ければ往復2週間、金貨1枚で雇われてくれないか?」
「金貨!?」
「あぁ、緊急だからな」

屋台の食事なら1食だいたい5銅貨。大銅貨、銀貨、大銀貨、金貨と10枚ずつ単位が上がる、と知識はあるが金貨なんて見た事がない。それがたった2週間で。

「それ……、ポーターさんの怪我って、呪いじゃないんですか?」
「掘り出されたままの魔石だから呪われてなどいない。怪我は魔獣に襲われたのだが、ここから先は街道を行くから危険はないし、守る」

掘り出されたままの魔石は魔力が流れ出てしまうから異次元収納にしまうか、すぐに加工するしかない。なるほど。

「オレの異次元収納、入り口が小さくて拳くらいまでしか入らないんだけど使えます?」
「引き受けてくれるのか! 魔石はちょうど拳大だ。感謝する!」

話しかけてきた人は赤毛に金茶の瞳のワイルドな男前。
リーダーで剣士だそうだ。交渉成立して出てきたのは怪我をしたポーターと彼に肩を貸す魔法戦士だった。

「悪いな。腰骨をやられたんで治るまで歩いたり長時間座ったりできないんだ」
「そこの町の神官、ヨボヨボで最低限の治療しかできないからね。2人で完治するまで待ってるよ」

オレはその場で魔石を受け取り、収納した。……かなりギリギリで押し込むのに苦労したけどなんとか入った。

*******

馬に2人乗りして舗装された石畳みの街道を進むだけだから危険はない、はずだった。

なのに何故!?
野盗に捕まりました。

……偶然、貴族の馬車が襲われてたから見捨てる訳にいかず、人質を取られて逆らえなかったと言う……。剣士さん、仕方のない事だからそう落ち込まないでね。余興として催淫術をかけられ、掘られそうになったけど危機一髪、尻を解されただけで助けられたから。

「敵襲!」
「何人だ!」
「10人程度ですが魔法戦士が数人いるようです!」
「仕方ねぇ、今回は諦めるぞ!」

救援が来て、野盗達はオレ達を放置して逃げて行った。お預けくらってムラムラする! いや、強姦されるより良いんだけどさ。助けてくれたのは剣士さんの仲間の魔法戦士さんと街道警備隊の人達だった。

「催淫術をかけられたようだな。まぁ抜けば治るから」
「そ、なんですか」

魔法戦士さんがオレにマントを羽織らせながら対処法を教えてくれた。

恥ずかしかったけど、木の影でこそっとヌいた。

「すまない、守れなかった……」
「怪我もしませんでしたから大丈夫です。あなたも無事で良かった」

剣士さんも縄を解かれて落ち込みながらも側に来てくれた。貴族を人質に取られたら逆らえないよね。

魔法戦士さんは前の町に戻り、オレ達は馬に乗って次の町を目指したものの、時間を食ったせいで手前の野営地で野宿となった。結界付きのテントに入れてもらい、携帯食料と水筒を出す。

「あれ?」
「どうした? か、身体になにか不都合が……!?」
「まぁまだ催淫術が抜けきってないからそういう不都合はちょっとあるんだけど。その、異次元収納の入り口が広がっているような……?」

水筒が取り出しやすくなっている。試しに手を入れて開いてみると難なく出し入れできた。

「レベルアップ?」
「……聞いたことが無いが。悪い事ではないなら腹ごしらえをしよう」
「はい」

異次元収納の能力は生まれつきだ。通常なら収納量に変化は起きない。だけど入り口が広がったのは事実。謎だ。

簡単な食事を済ませ、寝ようとしたけどヌき足りないのか、術の効果で眠れない。もぞもぞしていると剣士さんから提案があった。

「ヌくなら外で待つぞ」
「……恥ずかしくて、む、むりです」
「だが辛いだろう?」
「そうですけど……」
「なら、私が責任を持って術を解いてやろう」

つまり、ヌいてくれる? 会って間もない男前に下の世話を焼かせるなんて……、興奮する!

「役に立てなかった不甲斐ない私を、少しでも使ってくれ」
「でも、その……汚いし……」
「大丈夫だ」

役に立てるのが嬉しいのか、いい笑顔で押し倒された。あれ、いつ脱がされたんだろう?

生活魔法で浄化したので物理的な汚れはない。でもオレが欲しい刺激は尻の方で、好きでもない他人の尻に指を突っ込むなんて抵抗があるんじゃなかろうか。
と、思ったのに。

罪滅ぼしなのかとても丁寧に愛撫され、手持ちのローションまで使って中の良い所を擦りながら口淫までしてくれた。

……気持ち良過ぎておかしくなった。

「もっとして? これ、欲しい…… 入れてぇ……」
「だが、初めてだと……」
「うん、ハジメテ。でも指、キモチイイの。これ、おっきいから、もっとキモチイイんでしょ?」
「術のせいだからな? 仕方がない」
「ふぁぁぁぁ……!! あぅっ! ひゃん! すごっ! おしり、気持ち良い!!」

剣士さんの大きなペニスは良い所を何度も往復して擦ってくれて、前は硬い腹筋に擦れて堪らなくて、何度もイかされた。

*******

翌日、異次元収納の入り口はガバガバだった。試しに丸めたテントを入れたら簡単に入った。剣士さんの盾も入った。

「……もしかして、オレの尻が解れると広がるの?」
「なら今夜も試すか?」

剣士さんはオレの身体を気に入ったそうで、喜んで実験に付き合ってくれるらしい。
まずは魔石を納品、その場で冒険者登録してパーティーにも入り、帰ったら魔法戦士さんと合流して魔獣を狩る。さすがに牛サイズは無理だと思うんだけど、実験と称して拡張プラグを入れられています。



「あ……、やぁ……そんな、おっきいの、むりぃ……」
「じっくり解してやるさ。好きだろ?」
「きも、きもちいいの、好きぃ……!」

大き過ぎる拡張プラグは緩くなると困るから使わず、大物を倒せた時にしっかり解されて何度もイかされ、収納の入り口を拡げられる。今日入れたいのはワイバーンの卵で、両手を回しても届かないサイズなのでたっぷり可愛がられている。解すだけじゃなくて快楽によっても緩むのでたくさん可愛がってもらえます。

大物を収納できるようになってスカウトも来るけど、他の人に抱かれるのは嫌だから断っている。
ちなみに前のポーターさんは錬金術師に転職して同じパーティーにいます。異次元収納に薬品を入れてその場で調合するの。魔法戦士さんの恋人だった。

お陰でうちのパーティーはAランクに昇格。
なんだかとても充実した日々を送っています。

《 終わり 》



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タイトルの*の意味にお気づきの方、ありがとうございます!
気づかなくても何も問題ありません。
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