転生神子は『タネを撒く人』

香月ミツほ

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23.神子の祈りは形となって

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4人に取り合いされて具合の悪くなったおれは、神子の部屋でしばらく休ませてもらった。

「申し訳ありません!! 神子様を守るべき私達わたくしたちが、神子様を傷つけるなど……!」
「……あはは、傷ついてないし、大丈夫……。お薬、飲ませて?」
「はい……」

いやらしい水音をさせて舌を絡ませ、混ざり合った唾液を嚥下すると、少しだけ気持ち悪さが弱まった。


「……っ! ……、…………!!」

扉の外から何か話し声、というか押し問答? が聞こえる。町長さん達かな?

「アルシャーブさん、聞いてきてくれる?」

謝りに来たんだろうけど、まだ気持ち悪いので近くで騒がれたくない。

だけどアルシャーブさんが声をかけて返ってきた言葉は……。

「神子様、軟弱が過ぎるぞ! 今すぐ鍛えてやる!!」

予想の斜め上!!

しかもアルシャーブさんにお願いしてこっそり町の様子を見てきてもらったら、みんなあんな感じで好き勝手(?)しているらしい。サバールさんから見ても前より酷くなってる、って。

これはアルシャーブさんが心配する訳だな。悪いけどなるべく早く次の町に行こう、と心に決めた。

部屋でいただいた夕食のお刺身は美味しかったけど、醤油がないので塩。……物足りないけど贅沢は言えないしなぁ。

そして翌朝の禊は神官長を締め出して3人でイチャイチャ……、じゃなくて3人で頑張った。そして生命樹への水やりも周りに人を寄せ付けず、人の話をちゃんと聞く人になってね、と願いながらやった。

聞くばかりじゃメンタルやられそうだから、ちゃんとあの脳筋達に対抗できる強さも備わりますように!!

心から祈りながら水をあげたら、そこにあるとすら気づかなかった実が光り輝き、成長を始めた。枝ではなく、幹に実のなる木だったのか。

突然の眩い輝きが神殿の庭を照らすと、さすがに人が集まってきた。心配になるよね。

「神子様! これは一体なんなんだ?」
「おれにも分かりません。祈りを込めて神聖水をあげたら、突然ここについていた実が光り輝いたのです」
「ふむ。神子様が来たことを喜んでいるんだな。いや、我らを祝ってくれているのかも知れん」

駆けつけた神官長さんに質問されたって、分からないので答えられない。そして勝手に都合よく解釈している。この町には常識的な人が必要なんじゃないかな?

促成栽培になっちゃうかも知れないけど、生命樹に万能薬もあげてみようか。……うん、あげよう。

「アルシャーブさん、この生命樹に万能薬あげてもいいかな?」
「もちろんです。ただいまお持ちしますね」

保存されていた万能薬を、ひとすくい生命樹の根本にまき、祈った。

【話を聞かない脳筋たちを上手に躾けられる人が生まれますように】

また光った!!

これはおれの願いに対する返事か!?
……なんて考えは脳筋神官長と同列になってしまいそうなので封印。

むくむく大きくなり、バレーボールくらいで止まった。続きは昼! 明日には生まれそうな気がする。

本当に願い通りの子が生まれるのかな?
生まれるといいな。

心の底から願わずにはいられなかった。



昼食後、水やりに行くと町長も来てた。
近づかないでね。

万能薬入りの神聖水を、祈りを込めながらあげる。今度は柔らかく光りながら、スイカより少し大きくなった。

そして夕方の水やりで、果実はひとかかえになったけど、まだ生まれそうもない。翌朝はおれがすっぽり入れそうなくらいになったのに、まだ生まれない。さらに夕方にはこの町のマッチョでさえすっぽり入れそうなのに、まだ生まれてこない!

明日には町を出ようと考えていたのに!
これじゃあ気になって出られない!!

まぁ、急ぐ旅じゃないし、神官長も町長もサバールさんが抑えてくれて大丈夫そうだから、生まれるまで待とうかな。

幹についた果実は既に地面に届き、木に寄りかかったような形になっている。早く生まれないかなぁ?


*******


「……これ、なに?」
「海霧だな」
「海で発生した霧が風で陸に吹き寄せられるんです」

この辺りでは時折ある現象だそうだけど、とても幻想的だ。禊の間に続く渡り廊下から見える、前庭の生命樹が朧げにしか見えない。

すぐに朝日が登り、霧は金色に輝いた後、徐々に薄れていった。

「……あぁ、晴れちゃった……」
「お気に召されましたか?」
「うん。すごく綺麗だった」

ほんの一瞬の出来事は何かの予兆のようでもあり、ただの日常の煌めきでもある、そんな不思議な感覚だった。

そしてふと、生命樹を見ると根本に光が取り残されていた。

「あれは……?」
「見に行きましょう」

近づくと、生命樹の果実が呼吸をするように光を強くしたり弱くしたりしていた。

「水やりしてないのに光ってる……」
「生まれるんじゃないか?」
「神子様、この果実に口づけしてみてはいかがでしょう?」

キスか。
キスで生まれるとか、この世界ならありそうだなぁ。やってみようか。

これで生まれるなら込められる願いは最後だろうと、この町を導く人になってください、と祈り、キスを落とした。

唾液も役に立つだろうとぺろりと舐めてから離れると、光が強くなって皮が弾けた。


弾けた皮は煌めきながら空気に溶けていく。
そして姿を表した新たな人は……。

デデンデンデデン!

なポーズのマッチョだった。

大丈夫?
またマッチョ???
16歳くらいで生まれるはずなのに既に完全な大人。股間も大人サイズのがぶらんぶらんしてるよ!!

禊の後に着る予定だった服……、というか布を着せた。

「神子様、お初にお目にかかります。わたくしはこの町を治めるべく誕生いたしました。どうか名をお与えください」
「え!? おれが名前つけるの?」

突然のことにうんうん唸っていたら1つの名前が浮かんだ。

レ・シュワシュワ王……?」
「レシュワ! 良き名を賜り、心より感謝いたします!」

生まれたばかりとは思えない、洗練された動きで礼をしたレシュワは、これから行く禊の間へ同行したがった。

恥ずかしいけど、何となくそうした方がいいような気がした。




人払いをし、扉は中から鍵をかけて服を脱ぐ。
レシュワにジロジロ見られるのは恥ずかしいけど、生まれたばかりだからなんでも興味津々なんだろう。

「皆様、身体つきがまるで違うのですね」
「そ、そうだね。アルシャーブさんは背が高くて、細身だけどしっかり筋肉ついてるし、おれは小柄で華奢で、無駄な脂肪もないけど筋肉もないし。サバールさんは背は高い上にこの町の人と同じくらい筋肉があるよね」

そしてレシュワはサバールさんより一回り大きい。黒髪に褐色の肌、蜂蜜色の瞳の、とんでもない美丈夫で、思わず見惚れてしまう。

でも今は、おれ達をギラギラした目で見てるからちょっとびびってます。

「さぁ、神子様。禊をいたしましょう」
「んあ……、ふぅ……」

頬に手を添えられ、アルシャーブさんと深い口づけをかわす。サバールさんがおれの肩を甘噛みし、厚い舌で背中をねぶりながら薄い胸を揉む。

なかなか触れてもらえない乳首が、期待で硬く凝る。身体が敏感になり始めたら、アルシャーブさんに抱き上げられて運ばれ、水に浸かった。

「んぅ……」
「水面の揺れすら気持ちいいのですか?」
「だ、だって、この身体は……、そうなってるんだもん……」
「そうだな。優秀な神子様だ」
「くぅ……、はっ、あぁん……! むね、はやく触って……」
「ふふふ、まだもう少し焦らされたいでしょう?」
「やだぁ、焦らさないでぇ……っ!!」

ぷくりと立ち上がった胸の飾りを、アルシャーブさんがべろりと舐め、サバールさんがきゅうっと摘む。待ちわびた刺激は象徴を直撃し、少量の白濁を溢した。

「もっと気持ちいいこと、してぇ……!!」

レシュワに見られていることは既に意識の外となり、いつも通りに乱れまくった。

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