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第17話 審問の余波と、四勢力の崩壊
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第17話 審問の余波と、四勢力の崩壊
大聖堂のホールは、鑑定結果が発表された瞬間から、完全に私の味方になった。
観客の怒りが教会に向かい、貴族たちでさえ「真の聖女を異端扱いしたとは何事だ!」と声を上げ始めた。
大司教は顔面蒼白で立ちすくみ、聖騎士たちも動揺を隠せない。
アルテアは床に崩れ落ち、侍女に支えられながら泣きじゃくっていた。
「違う……違うのよ……私が悪いわけじゃ……お姉様が……」
だが、その言葉に誰も耳を貸さない。
レグナム王子が、貴賓席から立ち上がり、震える足で私の前に近づいてきた。
「アプローズ……君が、本物の聖女だったなんて……」
彼の瞳には、後悔と絶望が渦巻いていた。
舞踏会で私を「聖女の素養が欠けている」と捨て、アルテアを選んだ男。
今、私の光輪と翼の幻影を見て、すべてを理解した。
「僕の間違いだった……許してくれ。王太子妃として、君を――」
私は、静かに首を振った。
「遅いです、レグナム殿下。あなたが選んだのは、偽りの加護でしたわ。私を味気ないと捨てたのは、あなたです」
レグナムは言葉を失い、膝をついた。
周囲の貴族たちが、冷たい視線を彼に投げかけた。
「王子殿下、本物の聖女を捨てたとは……」
「王家の恥だ」
父が、這うように近づいてきた。
「アプローズ……許してくれ。お前がこんな力を……私が知らなかった……」
父の目には、初めての後悔の涙が浮かんでいた。
実娘を冷遇し、義娘アルテアを溺愛した男。
私の力が阻害されながらも実家クッキーを支えていたのに、誰も気づかず、私を追放した。
「家に戻れ……店も、すべてお前に返す……エルグランド家は、お前が継げ……」
私は、冷たく微笑んだ。
「もう、必要ありません。お父様の家は、アルテアと一緒に、どうぞ」
父は、絶望の表情で俯いた。
アルテアは、聖騎士に連れられ、退場させられた。
彼女の婚約は、その場でレグナム王子によって破棄された。
「アルテア・フォン・エルグランドとの婚約を、解消する」
ホールがどよめいた。
アルテアは、泣き叫びながら引きずられていった。
「レグナム様! 待って! 私を捨てないで!」
だが、王子はもう彼女を見もしなかった。
大司教が、必死に取り繕おうとした。
「これは……誤解だ! 教会は、すぐに調査を――」
だが、観客の怒りが爆発した。
「教会の腐敗を暴け!」
「ポーションの金を返せ!」
「真の聖女様を、王国の守護者に!」
ライアンが、私の前に立ち、皆に呼びかけた。
「審問は終了だ! アプローズは無罪! 真の聖女だ!」
護衛パーティーたちが、拍手を先導した。
ホール全体が、歓声と拍手に包まれた。
教会は即座に大改革を宣言せざるを得なくなった。
ポーションの価格を大幅に引き下げ、腐敗した高位聖職者たちが追放された。
アルテアは、貴族社会から追放され、辺境の修道院送り。
父の実家は、借金と名声の失墜で没落。
レグナム王子は、王位継承の危機に陥り、弟王子に譲位を迫られる立場になった。
四勢力――教会、アルテア、父、レグナム――が、一夜にして崩壊した。
私は、大聖堂の外に出た。
王都の空が、広く青く広がっていた。
ライアンが、隣に立った。
「お疲れ様。アプローズ……聖女様」
私は笑った。
「聖女なんて、呼ばないで。ずっと、アプローズでいいです」
彼は、優しく私の手を握った。
「これから、どうする?」
私は、クッキーの箱を抱きしめた。
「ルヴェリアに戻ります。店を、再開して。
そして、みんなに、もっと甘いものを届けたい」
王都の風が、優しく吹いた。
私の甘い革命は、終わっていない。
これから、本当に始まる。
民のための、甘い奇跡を。
大聖堂のホールは、鑑定結果が発表された瞬間から、完全に私の味方になった。
観客の怒りが教会に向かい、貴族たちでさえ「真の聖女を異端扱いしたとは何事だ!」と声を上げ始めた。
大司教は顔面蒼白で立ちすくみ、聖騎士たちも動揺を隠せない。
アルテアは床に崩れ落ち、侍女に支えられながら泣きじゃくっていた。
「違う……違うのよ……私が悪いわけじゃ……お姉様が……」
だが、その言葉に誰も耳を貸さない。
レグナム王子が、貴賓席から立ち上がり、震える足で私の前に近づいてきた。
「アプローズ……君が、本物の聖女だったなんて……」
彼の瞳には、後悔と絶望が渦巻いていた。
舞踏会で私を「聖女の素養が欠けている」と捨て、アルテアを選んだ男。
今、私の光輪と翼の幻影を見て、すべてを理解した。
「僕の間違いだった……許してくれ。王太子妃として、君を――」
私は、静かに首を振った。
「遅いです、レグナム殿下。あなたが選んだのは、偽りの加護でしたわ。私を味気ないと捨てたのは、あなたです」
レグナムは言葉を失い、膝をついた。
周囲の貴族たちが、冷たい視線を彼に投げかけた。
「王子殿下、本物の聖女を捨てたとは……」
「王家の恥だ」
父が、這うように近づいてきた。
「アプローズ……許してくれ。お前がこんな力を……私が知らなかった……」
父の目には、初めての後悔の涙が浮かんでいた。
実娘を冷遇し、義娘アルテアを溺愛した男。
私の力が阻害されながらも実家クッキーを支えていたのに、誰も気づかず、私を追放した。
「家に戻れ……店も、すべてお前に返す……エルグランド家は、お前が継げ……」
私は、冷たく微笑んだ。
「もう、必要ありません。お父様の家は、アルテアと一緒に、どうぞ」
父は、絶望の表情で俯いた。
アルテアは、聖騎士に連れられ、退場させられた。
彼女の婚約は、その場でレグナム王子によって破棄された。
「アルテア・フォン・エルグランドとの婚約を、解消する」
ホールがどよめいた。
アルテアは、泣き叫びながら引きずられていった。
「レグナム様! 待って! 私を捨てないで!」
だが、王子はもう彼女を見もしなかった。
大司教が、必死に取り繕おうとした。
「これは……誤解だ! 教会は、すぐに調査を――」
だが、観客の怒りが爆発した。
「教会の腐敗を暴け!」
「ポーションの金を返せ!」
「真の聖女様を、王国の守護者に!」
ライアンが、私の前に立ち、皆に呼びかけた。
「審問は終了だ! アプローズは無罪! 真の聖女だ!」
護衛パーティーたちが、拍手を先導した。
ホール全体が、歓声と拍手に包まれた。
教会は即座に大改革を宣言せざるを得なくなった。
ポーションの価格を大幅に引き下げ、腐敗した高位聖職者たちが追放された。
アルテアは、貴族社会から追放され、辺境の修道院送り。
父の実家は、借金と名声の失墜で没落。
レグナム王子は、王位継承の危機に陥り、弟王子に譲位を迫られる立場になった。
四勢力――教会、アルテア、父、レグナム――が、一夜にして崩壊した。
私は、大聖堂の外に出た。
王都の空が、広く青く広がっていた。
ライアンが、隣に立った。
「お疲れ様。アプローズ……聖女様」
私は笑った。
「聖女なんて、呼ばないで。ずっと、アプローズでいいです」
彼は、優しく私の手を握った。
「これから、どうする?」
私は、クッキーの箱を抱きしめた。
「ルヴェリアに戻ります。店を、再開して。
そして、みんなに、もっと甘いものを届けたい」
王都の風が、優しく吹いた。
私の甘い革命は、終わっていない。
これから、本当に始まる。
民のための、甘い奇跡を。
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