王子よ、貴方が責任取りなさい

聖女候補であり、王子の婚約者候補でもあった私。
八年間、国のために聖女としての務めを果たす準備をしてきた。

だが王子は突然こう宣言した。
「今代の聖女はソミール嬢。優秀な彼女には補佐すら必要ない」

聖女が決まれば、候補者は補佐として王宮に上がる。
補佐不要とは、聖女候補全員を“無能”と断じたも同然だった。
貴族社会で私たちは侮辱の対象となり、立場を失っていく。

聖女に選ばれた平民の少女ソミールは、悪意こそないものの、
他者の手柄を“善意で”奪ってしまう無自覚な加害者だった。
王子は彼女を盲信し、貴族出身の候補者たちを悪と決めつけた。

そして国は混乱し始める。
王子が卒業した聖女候補に助力を求めても、誰一人応じない。

社交界の悪意から逃げるように辺境に来た私のもとにまで、王子が現れた。
「聖女の補佐をしてくれないか……」

私は静かに告げる。
「今代の聖女は補佐を必要としないのでしょう? 王子様。責任は、ご自身でお取りください」

勘違い王子と平民聖女の暴走に巻き込まれた、
聖女候補たちの“静かなざまぁ”の物語。
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