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第21話: 新婚の甘い夜
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第21話: 新婚の甘い夜
王都本店の繁栄は、ますます勢いを増していた。
オープンから三ヶ月半。店は王国中の人々が訪れる名所となり、朝の開店前には貴族の馬車と平民の行列が混ざり、街路まで埋め尽くすほどだ。甘い香りが王都の風に乗って広がり、通りすがりの人まで「今日は何の新作かな」と足を止める。
私はカウンターで、今日の新メニューを並べていた。「ラブリーカップケーキ」――ハート型の可愛いカップケーキに、恋愛運アップと幸福感増幅の魔法を込めたもの。女子客に大人気になりそう。
「おはよう、エレナお姉様! 今日もミア、張り切ります!」
ミアがメイド服でぴょんぴょん跳ねながら入ってきた。お腹が目立つようになってきたけど、獣人の元気さでまだまだ活躍中だ。
「おはよう、ミアちゃん。今日も可愛いわね」
リオンが事務所から降りてきて、私の後ろからそっと抱きしめた。
「おはよう。昨夜は……よく眠れたか?」
耳元で囁かれ、昨夜の記憶が蘇って頰が熱くなる。
「……リオン、店でそんなこと言わないで」
リオンがくすっと笑った。結婚してからの彼は、クールな顔の下で甘い一面を見せてくれるようになった。
昨夜のことを思い出す。
閉店後、店を片付けて二階の自宅に戻ったとき、リオンが突然私を壁に押しつけた。
「エレナ、今日は特別に、俺だけに甘えてくれ」
キスが深く、熱く。
ドレスを優しく脱がされ、ベッドに導かれる。
「君はいつもみんなのために頑張ってる。でも、今夜は俺のものだ」
リオンの指先が、私の肌を優しくなぞる。
「リオン……愛してる」
「俺もだ、エレナ。永遠に」
夜は甘く溶け、朝まで何度も愛を確かめ合った。
新婚の熱は、忙しい日々の中でも冷めることを知らない。
朝食を三人で囲むとき、ミアがニヤニヤした。
「リオンお兄様、朝からエレナお姉様にくっついてますね~」
「ミアちゃん!」
私は真っ赤になったけど、リオンは堂々と私の手を握った。
「夫婦だ。問題ない」
開店後、今日も大盛況。
午後のティータイムに、意外な客が来た。
昔の友人――婚約破棄のとき、私を見捨てた令嬢の一人。
「エレナ様……お久しぶりです。あのときは、本当にごめんなさい……」
彼女は頭を下げ、涙目になった。
私は笑顔でカップケーキを出した。
「もう過去のことよ。ゆっくり味わって」
彼女が食べると、幸福効果で表情が明るくなった。
「ありがとう……エレナ様の優しさに、救われます」
夕方、他国大使が正式な招待状を持ってきた。
「隣国女王陛下の誕生日パーティーで、エレナ様のスイーツ提供をお願いしたい。支店出店も、優先的に許可します」
国際的な舞台へ。
私はリオンの目を見た。
「行こう。一緒に」
リオンが頷いた。
閉店後、二人はバルコニーで星を見た。
「エレナ、隣国に行くなら、ハネムーンも兼ねて」
「リオン……嬉しい」
甘いキスが、再び。
でも、大使の随行員が、リオンに小声で報告した内容を、私は耳にした。
「ヴァレンティア家の残党が、隣国にスパイを送っている模様です」
小さな影が、甘い新婚生活に忍び寄る。
でも、私はもう怖くない。
リオンがいる。ミアがいる。みんながいる。
この幸せを、誰にも壊させない。
王都本店の繁栄は、ますます勢いを増していた。
オープンから三ヶ月半。店は王国中の人々が訪れる名所となり、朝の開店前には貴族の馬車と平民の行列が混ざり、街路まで埋め尽くすほどだ。甘い香りが王都の風に乗って広がり、通りすがりの人まで「今日は何の新作かな」と足を止める。
私はカウンターで、今日の新メニューを並べていた。「ラブリーカップケーキ」――ハート型の可愛いカップケーキに、恋愛運アップと幸福感増幅の魔法を込めたもの。女子客に大人気になりそう。
「おはよう、エレナお姉様! 今日もミア、張り切ります!」
ミアがメイド服でぴょんぴょん跳ねながら入ってきた。お腹が目立つようになってきたけど、獣人の元気さでまだまだ活躍中だ。
「おはよう、ミアちゃん。今日も可愛いわね」
リオンが事務所から降りてきて、私の後ろからそっと抱きしめた。
「おはよう。昨夜は……よく眠れたか?」
耳元で囁かれ、昨夜の記憶が蘇って頰が熱くなる。
「……リオン、店でそんなこと言わないで」
リオンがくすっと笑った。結婚してからの彼は、クールな顔の下で甘い一面を見せてくれるようになった。
昨夜のことを思い出す。
閉店後、店を片付けて二階の自宅に戻ったとき、リオンが突然私を壁に押しつけた。
「エレナ、今日は特別に、俺だけに甘えてくれ」
キスが深く、熱く。
ドレスを優しく脱がされ、ベッドに導かれる。
「君はいつもみんなのために頑張ってる。でも、今夜は俺のものだ」
リオンの指先が、私の肌を優しくなぞる。
「リオン……愛してる」
「俺もだ、エレナ。永遠に」
夜は甘く溶け、朝まで何度も愛を確かめ合った。
新婚の熱は、忙しい日々の中でも冷めることを知らない。
朝食を三人で囲むとき、ミアがニヤニヤした。
「リオンお兄様、朝からエレナお姉様にくっついてますね~」
「ミアちゃん!」
私は真っ赤になったけど、リオンは堂々と私の手を握った。
「夫婦だ。問題ない」
開店後、今日も大盛況。
午後のティータイムに、意外な客が来た。
昔の友人――婚約破棄のとき、私を見捨てた令嬢の一人。
「エレナ様……お久しぶりです。あのときは、本当にごめんなさい……」
彼女は頭を下げ、涙目になった。
私は笑顔でカップケーキを出した。
「もう過去のことよ。ゆっくり味わって」
彼女が食べると、幸福効果で表情が明るくなった。
「ありがとう……エレナ様の優しさに、救われます」
夕方、他国大使が正式な招待状を持ってきた。
「隣国女王陛下の誕生日パーティーで、エレナ様のスイーツ提供をお願いしたい。支店出店も、優先的に許可します」
国際的な舞台へ。
私はリオンの目を見た。
「行こう。一緒に」
リオンが頷いた。
閉店後、二人はバルコニーで星を見た。
「エレナ、隣国に行くなら、ハネムーンも兼ねて」
「リオン……嬉しい」
甘いキスが、再び。
でも、大使の随行員が、リオンに小声で報告した内容を、私は耳にした。
「ヴァレンティア家の残党が、隣国にスパイを送っている模様です」
小さな影が、甘い新婚生活に忍び寄る。
でも、私はもう怖くない。
リオンがいる。ミアがいる。みんながいる。
この幸せを、誰にも壊させない。
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