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第二十七話 廃嫡宣告
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第二十七話 廃嫡宣告
玉座の間は、これまでになく静まり返っていた。
重臣、貴族院議長、軍務卿、財務卿、そして王族。
全員が揃っている。
もはや“審議”ではない。
結論の日だ。
アルヴァリオは中央に立つ。
かつて王太子として当然のように立っていたその位置が、今日は裁かれる場となっている。
国王がゆっくりと立ち上がった。
「アルヴァリオ・フォン・レガリア」
名を呼ぶ声は、重い。
「王位継承再審議の結果を告げる」
空気が凍る。
誰も動かない。
「盗用問題への対応、横領疑惑の監督責任、監査中の不適切発言、王位を担保とした私的借入」
一つ一つ、静かに並べられる。
「これらを総合的に判断し――」
間。
ほんの一瞬だが、永遠のように長い。
「本日付をもって、王位継承権を剥奪する」
音が消えた。
誰かが息を呑む。
セシルがその場で膝をつく。
アルヴァリオの視界が揺れる。
「……廃嫡、ということですか」
声が乾いている。
「そうだ」
国王は目を逸らさない。
「お前はもはや王太子ではない」
その瞬間。
彼の肩書きが消えた。
王太子という存在は、言葉だけで成り立つ。
だが、その言葉が奪われた。
重臣の一人が続ける。
「継承順位より除外。今後は王族の一員として扱うが、王位に関わる権限は一切停止」
それは完全な宣告。
戻れない。
アルヴァリオは拳を握る。
怒りはない。
悔しさも、もう薄い。
残るのは、空白。
舞踏会の夜。
“俺が守る”
あの言葉が、遠い。
国王が最後に告げる。
「王位は、国のものだ」
「私情ではない」
短いが、決定的な一言。
セシルは泣き崩れる。
「殿下……!」
だが、もう“殿下”ではない。
王都ではすぐに鐘が鳴る。
公式発表。
「王太子アルヴァリオ、継承権剥奪」
貴族たちは静かに頷く。
驚きはない。
予想通り。
むしろ、遅いくらいだと。
公爵邸。
報告が届く。
「廃嫡、正式宣告でございます」
私は目を閉じる。
「そうですか」
感情は動かない。
これは報復ではない。
選択の結果。
盗用を庇った。
横領を軽視した。
王位を担保に借金をした。
積み重なっただけ。
執事が静かに言う。
「これで終わりでしょうか」
私は首を振る。
「いいえ」
廃嫡は王位の終わり。
だが、処分はまだだ。
王宮。
アルヴァリオは私室へ戻る。
部屋はそのまま。
だが、何かが違う。
誰も“殿下”と呼ばない。
敬礼も、微妙に浅い。
肩書きが消えれば、空気も変わる。
「……俺は、何を守った」
小さく呟く。
守ろうとした王位は消えた。
守ったはずのセシルは、今や足枷。
彼は初めて理解する。
選択は、取り消せない。
廃嫡宣告。
それは最強ざまぁの核心。
王位継承権剥奪。
舞踏会で誇った未来は、完全に消えた。
そして次に待つのは――
王族としての“処遇”。
転落は、まだ終わらない。
玉座の間は、これまでになく静まり返っていた。
重臣、貴族院議長、軍務卿、財務卿、そして王族。
全員が揃っている。
もはや“審議”ではない。
結論の日だ。
アルヴァリオは中央に立つ。
かつて王太子として当然のように立っていたその位置が、今日は裁かれる場となっている。
国王がゆっくりと立ち上がった。
「アルヴァリオ・フォン・レガリア」
名を呼ぶ声は、重い。
「王位継承再審議の結果を告げる」
空気が凍る。
誰も動かない。
「盗用問題への対応、横領疑惑の監督責任、監査中の不適切発言、王位を担保とした私的借入」
一つ一つ、静かに並べられる。
「これらを総合的に判断し――」
間。
ほんの一瞬だが、永遠のように長い。
「本日付をもって、王位継承権を剥奪する」
音が消えた。
誰かが息を呑む。
セシルがその場で膝をつく。
アルヴァリオの視界が揺れる。
「……廃嫡、ということですか」
声が乾いている。
「そうだ」
国王は目を逸らさない。
「お前はもはや王太子ではない」
その瞬間。
彼の肩書きが消えた。
王太子という存在は、言葉だけで成り立つ。
だが、その言葉が奪われた。
重臣の一人が続ける。
「継承順位より除外。今後は王族の一員として扱うが、王位に関わる権限は一切停止」
それは完全な宣告。
戻れない。
アルヴァリオは拳を握る。
怒りはない。
悔しさも、もう薄い。
残るのは、空白。
舞踏会の夜。
“俺が守る”
あの言葉が、遠い。
国王が最後に告げる。
「王位は、国のものだ」
「私情ではない」
短いが、決定的な一言。
セシルは泣き崩れる。
「殿下……!」
だが、もう“殿下”ではない。
王都ではすぐに鐘が鳴る。
公式発表。
「王太子アルヴァリオ、継承権剥奪」
貴族たちは静かに頷く。
驚きはない。
予想通り。
むしろ、遅いくらいだと。
公爵邸。
報告が届く。
「廃嫡、正式宣告でございます」
私は目を閉じる。
「そうですか」
感情は動かない。
これは報復ではない。
選択の結果。
盗用を庇った。
横領を軽視した。
王位を担保に借金をした。
積み重なっただけ。
執事が静かに言う。
「これで終わりでしょうか」
私は首を振る。
「いいえ」
廃嫡は王位の終わり。
だが、処分はまだだ。
王宮。
アルヴァリオは私室へ戻る。
部屋はそのまま。
だが、何かが違う。
誰も“殿下”と呼ばない。
敬礼も、微妙に浅い。
肩書きが消えれば、空気も変わる。
「……俺は、何を守った」
小さく呟く。
守ろうとした王位は消えた。
守ったはずのセシルは、今や足枷。
彼は初めて理解する。
選択は、取り消せない。
廃嫡宣告。
それは最強ざまぁの核心。
王位継承権剥奪。
舞踏会で誇った未来は、完全に消えた。
そして次に待つのは――
王族としての“処遇”。
転落は、まだ終わらない。
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