15 / 18
4-2 聖女ローザの祝福と王太子の“公開断罪”
しおりを挟む
第4章 4-2 聖女ローザの祝福と王太子の“公開断罪”
翌朝の王都は、異様なざわめきに包まれていた。
王太子エドモンドと聖女ローザが、国民の前で「祝福の儀」を行う。
その知らせを聞いた民衆は、王都の中央広場に押し寄せている。
──そして、その「祝福の儀」に、もうひとつ噂が付け加えられていた。
> 『前婚約者セレナの“罪”が暴かれる』
民衆は好奇の目で広場への道を埋め尽くしていた。
「……やっぱり、こうなったのね」
遠くで鐘の音が鳴る中、セレナは庄園の玄関口でアレクシスの帰りの馬車を待っていた。
アレクシスは既に王都に向かう手筈を整えており、今朝のうちにセレナを連れて王城へ乗り込むつもりだ。
「セレナ」
庭の向こうからアレクシスが歩み寄ってくる。
朝の光に照らされて、彼の表情はいつになく鋭い。
「支度はできているか?」
「……ええ。大丈夫よ、アレクシス様」
本当は膝が震えている。
心臓は嫌な予感を全身に送っている。
だが、アレクシスの存在がかろうじて恐怖を押しとどめていた。
「行こう。すべて、終わらせる」
◆ ◇ ◆ ◇ ◆
王都中心部──大広場。
いつもは市場が立ち並ぶこの場所に、立派な式典用の壇上が設置されていた。
その中央で、エドモンドと白い衣を纏ったローザが民衆に手を振っている。
「皆の者、よくぞ集まった!」
エドモンドの声が誇らしげに響いた。
「本日、私は聖女ローザと新たな道を歩むことを宣言する!
彼女こそ真の愛であり、王国を救う光である!」
民衆が歓声をあげる。
ローザは恍惚とした表情で微笑んだ。
だが、彼女の心の奥は、別の感情で満たされていた。
> セレナ……私よりも美しくて、皆に慕われて。
あの方(殿下)があなたを捨てたのは当然なのに……
なぜ、あなたは追放後も幸せそうなの……?
嫉妬。
それがローザの心を大きく燃えあがらせていた。
「さて!」
エドモンドはわざとらしく笑みを深め、民衆へ宣言する。
「この『祝福の儀』には、もう一つ大切な目的がある」
ざわめきが広がる。
「前婚約者セレナ・ブランシェットの“罪”を、ここで明らかにする!」
「!!」
民衆が一斉にざわめいた。
「セレナ……罪……?」
「まさか、聖女様の祝福を妨げたと……?」
憶測と噂が火のように広がる。
壇上のローザは微笑みを保ちながら、その目に冷たい光を宿していた。
──これで、セレナは終わりだわ。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆
「見えてきた」
馬車の窓から広場が見え始めたとき、セレナは息をのんだ。
ものすごい数の民衆。
中央の壇上に立つ、エドモンドとローザ。
そして壇上の近くには、王国騎士団が厳重に配置されている。
完全に“断罪の舞台”だった。
アレクシスは馬車を止め、セレナを抱き寄せるようにして言った。
「怯えなくていい。俺がいる」
「……はい」
馬車を降りた瞬間、周囲の民衆の視線が集中する。
「セレナ嬢だ……!」
「本当に来たのか……」
「ローザ様に逆らった罪を問われると聞いたが……」
噂はすでに大きく膨らみ、毒のように広がっていた。
アレクシスはためらわず壇上へ向かう。
「止まれ!」
騎士が剣を交差して立ちはだかる。
「ここから先は、王太子殿下の特別区域──」
「王国宰相代行、アレクシス・クロフォードが通る。
俺に剣を向けるつもりか?」
「!」
騎士たちは慌てて剣を下げ、道を開ける。
セレナはその背を追いながら、胸の奥で熱いものが込み上げた。
(……守ってくれている。私のために)
◆ ◇ ◆ ◇ ◆
壇上に上がると、場の空気が凍り付いた。
エドモンドは目を細め、薄笑いを浮かべた。
「ほう……よく来たな、セレナ。それにアレクシスも」
「呼びつけた覚えはないが、勝手に来たというなら──好都合だ」
「……」
アレクシスは一歩前に出る。
「殿下。セレナにかけられた“罪”とやらを、ここで説明していただきましょう」
「罪など明白だ!」
エドモンドは高らかに宣言した。
「セレナ・ブランシェットは、聖女ローザの祝福を妨げ、王国を呪おうとした!
これより彼女を拘束し、厳正に処罰する!」
民衆がざわめく。
「呪おうとした……?」
「信じられない……」
「でも、殿下が言うなら……」
ローザは殊勝な顔で胸に手を当てる。
「私は……ただ国を救いたいだけなのです……」
涙を浮かべるその姿は、民衆の同情を誘った。
だが──。
「くだらない茶番だな」
「!?」
アレクシスの冷たい声が響いた。
「殿下。あなたの言っていることは、すべて嘘だ」
「な……!」
「セレナは追放後、王国のために“生活魔法の改良”を進め、市井の人々の暮らしを助ける発明を続けている」
さらに一歩踏み出す。
「そして……何より。
俺が毎日見ている彼女が、呪いなど使えるはずがない。
使えるなら、殿下ではなく俺に向けているはずだ」
「っ、おまえ……!」
広場に笑いが起きる。
エドモンドの顔が真っ赤になった。
アレクシスは続けた。
「殿下。あなたの“罪”も明白だ。
婚約破棄を勝手に行い、前婚約者を悪者に仕立て上げ、自らの人気取りに利用している」
「黙れ!!」
エドモンドが怒鳴る。
「この場でセレナを拘束するッ!!」
騎士団がセレナに向けて動き始めた、その瞬間──。
「──セレナに触れるな」
アレクシスはセレナを背後にかばい、剣を抜いた。
その構えには、王城の誰よりも強い意志が宿っていた。
「殿下。あなたが彼女に刃を向けるなら……俺がこの国を敵に回すことになる」
「アレクシス……貴様、反逆の意思か……!」
「いいえ。ただ、妻を守る夫の意思です」
民衆が息を呑む。
その言葉で、すべてが変わってしまった。
セレナが震える手でアレクシスの袖を掴む。
「アレクシス様……」
「大丈夫だ、セレナ。
──君は、絶対に俺が守る」
広場には、聖女の祝福の鐘ではなく、
真実の愛が反響する音だけが響いていた。
--
翌朝の王都は、異様なざわめきに包まれていた。
王太子エドモンドと聖女ローザが、国民の前で「祝福の儀」を行う。
その知らせを聞いた民衆は、王都の中央広場に押し寄せている。
──そして、その「祝福の儀」に、もうひとつ噂が付け加えられていた。
> 『前婚約者セレナの“罪”が暴かれる』
民衆は好奇の目で広場への道を埋め尽くしていた。
「……やっぱり、こうなったのね」
遠くで鐘の音が鳴る中、セレナは庄園の玄関口でアレクシスの帰りの馬車を待っていた。
アレクシスは既に王都に向かう手筈を整えており、今朝のうちにセレナを連れて王城へ乗り込むつもりだ。
「セレナ」
庭の向こうからアレクシスが歩み寄ってくる。
朝の光に照らされて、彼の表情はいつになく鋭い。
「支度はできているか?」
「……ええ。大丈夫よ、アレクシス様」
本当は膝が震えている。
心臓は嫌な予感を全身に送っている。
だが、アレクシスの存在がかろうじて恐怖を押しとどめていた。
「行こう。すべて、終わらせる」
◆ ◇ ◆ ◇ ◆
王都中心部──大広場。
いつもは市場が立ち並ぶこの場所に、立派な式典用の壇上が設置されていた。
その中央で、エドモンドと白い衣を纏ったローザが民衆に手を振っている。
「皆の者、よくぞ集まった!」
エドモンドの声が誇らしげに響いた。
「本日、私は聖女ローザと新たな道を歩むことを宣言する!
彼女こそ真の愛であり、王国を救う光である!」
民衆が歓声をあげる。
ローザは恍惚とした表情で微笑んだ。
だが、彼女の心の奥は、別の感情で満たされていた。
> セレナ……私よりも美しくて、皆に慕われて。
あの方(殿下)があなたを捨てたのは当然なのに……
なぜ、あなたは追放後も幸せそうなの……?
嫉妬。
それがローザの心を大きく燃えあがらせていた。
「さて!」
エドモンドはわざとらしく笑みを深め、民衆へ宣言する。
「この『祝福の儀』には、もう一つ大切な目的がある」
ざわめきが広がる。
「前婚約者セレナ・ブランシェットの“罪”を、ここで明らかにする!」
「!!」
民衆が一斉にざわめいた。
「セレナ……罪……?」
「まさか、聖女様の祝福を妨げたと……?」
憶測と噂が火のように広がる。
壇上のローザは微笑みを保ちながら、その目に冷たい光を宿していた。
──これで、セレナは終わりだわ。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆
「見えてきた」
馬車の窓から広場が見え始めたとき、セレナは息をのんだ。
ものすごい数の民衆。
中央の壇上に立つ、エドモンドとローザ。
そして壇上の近くには、王国騎士団が厳重に配置されている。
完全に“断罪の舞台”だった。
アレクシスは馬車を止め、セレナを抱き寄せるようにして言った。
「怯えなくていい。俺がいる」
「……はい」
馬車を降りた瞬間、周囲の民衆の視線が集中する。
「セレナ嬢だ……!」
「本当に来たのか……」
「ローザ様に逆らった罪を問われると聞いたが……」
噂はすでに大きく膨らみ、毒のように広がっていた。
アレクシスはためらわず壇上へ向かう。
「止まれ!」
騎士が剣を交差して立ちはだかる。
「ここから先は、王太子殿下の特別区域──」
「王国宰相代行、アレクシス・クロフォードが通る。
俺に剣を向けるつもりか?」
「!」
騎士たちは慌てて剣を下げ、道を開ける。
セレナはその背を追いながら、胸の奥で熱いものが込み上げた。
(……守ってくれている。私のために)
◆ ◇ ◆ ◇ ◆
壇上に上がると、場の空気が凍り付いた。
エドモンドは目を細め、薄笑いを浮かべた。
「ほう……よく来たな、セレナ。それにアレクシスも」
「呼びつけた覚えはないが、勝手に来たというなら──好都合だ」
「……」
アレクシスは一歩前に出る。
「殿下。セレナにかけられた“罪”とやらを、ここで説明していただきましょう」
「罪など明白だ!」
エドモンドは高らかに宣言した。
「セレナ・ブランシェットは、聖女ローザの祝福を妨げ、王国を呪おうとした!
これより彼女を拘束し、厳正に処罰する!」
民衆がざわめく。
「呪おうとした……?」
「信じられない……」
「でも、殿下が言うなら……」
ローザは殊勝な顔で胸に手を当てる。
「私は……ただ国を救いたいだけなのです……」
涙を浮かべるその姿は、民衆の同情を誘った。
だが──。
「くだらない茶番だな」
「!?」
アレクシスの冷たい声が響いた。
「殿下。あなたの言っていることは、すべて嘘だ」
「な……!」
「セレナは追放後、王国のために“生活魔法の改良”を進め、市井の人々の暮らしを助ける発明を続けている」
さらに一歩踏み出す。
「そして……何より。
俺が毎日見ている彼女が、呪いなど使えるはずがない。
使えるなら、殿下ではなく俺に向けているはずだ」
「っ、おまえ……!」
広場に笑いが起きる。
エドモンドの顔が真っ赤になった。
アレクシスは続けた。
「殿下。あなたの“罪”も明白だ。
婚約破棄を勝手に行い、前婚約者を悪者に仕立て上げ、自らの人気取りに利用している」
「黙れ!!」
エドモンドが怒鳴る。
「この場でセレナを拘束するッ!!」
騎士団がセレナに向けて動き始めた、その瞬間──。
「──セレナに触れるな」
アレクシスはセレナを背後にかばい、剣を抜いた。
その構えには、王城の誰よりも強い意志が宿っていた。
「殿下。あなたが彼女に刃を向けるなら……俺がこの国を敵に回すことになる」
「アレクシス……貴様、反逆の意思か……!」
「いいえ。ただ、妻を守る夫の意思です」
民衆が息を呑む。
その言葉で、すべてが変わってしまった。
セレナが震える手でアレクシスの袖を掴む。
「アレクシス様……」
「大丈夫だ、セレナ。
──君は、絶対に俺が守る」
広場には、聖女の祝福の鐘ではなく、
真実の愛が反響する音だけが響いていた。
--
39
あなたにおすすめの小説
婚約破棄されたので田舎で猫と暮らします
たくわん
恋愛
社交界の華と謳われた伯爵令嬢セレスティアは、王太子から「完璧すぎて息が詰まる」と婚約破棄を告げられる。傷心のまま逃げるように向かったのは、亡き祖母が遺した田舎の小さな屋敷だった。
荒れ果てた屋敷、慣れない一人暮らし、そして庭に住みついた五匹の野良猫たち。途方に暮れるセレスティアの隣には、無愛想で人嫌いな青年医師・ノアが暮らしていた。
「この猫に構うな。人間嫌いだから」
冷たく突き放すノアだが、捨て猫を保護し、傷ついた動物を治療する彼の本当の姿を知るうちに、セレスティアの心は少しずつ惹かれていく。
猫の世話を通じて近づく二人。やがて明かされるノアの過去と、王都から届く縁談の催促。「完璧な令嬢」を脱ぎ捨てた先に待つ、本当の自分と本当の恋——。
『お前の顔は見飽きた!』内心ガッツポーズで辺境へ
夏乃みのり
恋愛
「リーナ・フォン・アトラス! 貴様との婚約を破棄する!」
華やかな王宮の夜会で、第一王子ジュリアンに突きつけられた非情な宣告。冤罪を被せられ、冷酷な悪役令嬢として追放を言い渡されたリーナだったが、彼女の内心は……「やったーーー! これでやっとトレーニングに専念できるわ!」と歓喜に震えていた!
辺境に追放されたガリガリ令嬢ですが、助けた男が第三王子だったので人生逆転しました。~実家は危機ですが、助ける義理もありません~
香木陽灯
恋愛
「そんなに気に食わないなら、お前がこの家を出ていけ!」
実の父と義妹に虐げられ、着の身着のままで辺境のボロ家に追放された伯爵令嬢カタリーナ。食べるものもなく、泥水のようなスープですすり、ガリガリに痩せ細った彼女が庭で拾ったのは、金色の瞳を持つ美しい男・ギルだった。
「……見知らぬ人間を招き入れるなんて、馬鹿なのか?」
「一人で食べるのは味気ないわ。手当てのお礼に一緒に食べてくれると嬉しいんだけど」
二人の奇妙な共同生活が始まる。ギルが獲ってくる肉を食べ、共に笑い、カタリーナは本来の瑞々しい美しさを取り戻していく。しかしカタリーナは知らなかった。彼が王位継承争いから身を隠していた最強の第三王子であることを――。
※ふんわり設定です。
※他サイトにも掲載中です。
「誰もお前なんか愛さない」と笑われたけど、隣国の王が即プロポーズしてきました
ゆっこ
恋愛
「アンナ・リヴィエール、貴様との婚約は、今日をもって破棄する!」
王城の大広間に響いた声を、私は冷静に見つめていた。
誰よりも愛していた婚約者、レオンハルト王太子が、冷たい笑みを浮かべて私を断罪する。
「お前は地味で、つまらなくて、礼儀ばかりの女だ。華もない。……誰もお前なんか愛さないさ」
笑い声が響く。
取り巻きの令嬢たちが、まるで待っていたかのように口元を隠して嘲笑した。
胸が痛んだ。
けれど涙は出なかった。もう、心が乾いていたからだ。
婚約破棄されましたが、おかげで聖女になりました
瀬崎由美
恋愛
「アイラ・ロックウェル、君との婚約は無かったことにしよう」そう婚約者のセドリックから言い放たれたのは、通っていた学園の卒業パーティー。婚約破棄の理由には身に覚えはなかったけれど、世間体を気にした両親からはほとぼりが冷めるまでの聖地巡礼——世界樹の参拝を言い渡され……。仕方なく朝夕の参拝を真面目に行っていたら、落ちてきた世界樹の実に頭を直撃。気を失って目が覚めた時、私は神官達に囲まれ、横たえていた胸の上には実から生まれたという聖獣が乗っかっていた。どうやら私は聖獣に見初められた聖女らしい。
そして、その場に偶然居合わせていた第三王子から求婚される。問題児だという噂の第三王子、パトリック。聖女と婚約すれば神殿からの後ろ盾が得られると明け透けに語る王子に、私は逆に清々しさを覚えた。
「醜い」と婚約破棄された銀鱗の令嬢、氷の悪竜辺境伯に嫁いだら、呪いを癒やす聖女として溺愛されました
黒崎隼人
恋愛
「醜い銀の鱗を持つ呪われた女など、王妃にはふさわしくない!」
衆人環視の夜会で、婚約者の王太子にそう罵られ、アナベルは捨てられた。
実家である公爵家からも疎まれ、孤独に生きてきた彼女に下されたのは、「氷の悪竜」と恐れられる辺境伯・レオニールのもとへ嫁げという非情な王命だった。
彼の体に触れた者は黒い呪いに蝕まれ、死に至るという。それは事実上の死刑宣告。
全てを諦め、死に場所を求めて辺境の地へと赴いたアナベルだったが、そこで待っていたのは冷徹な魔王――ではなく、不器用で誠実な、ひとりの青年だった。
さらに、アナベルが忌み嫌っていた「銀の鱗」には、レオニールの呪いを癒やす聖なる力が秘められていて……?
『生きた骨董品』と婚約破棄されたので、世界最高の魔導ドレスでざまぁします。私を捨てた元婚約者が後悔しても、隣には天才公爵様がいますので!
aozora
恋愛
『時代遅れの飾り人形』――。
そう罵られ、公衆の面前でエリート婚約者に婚約を破棄された子爵令嬢セラフィナ。家からも見放され、全てを失った彼女には、しかし誰にも知られていない秘密の顔があった。
それは、世界の常識すら書き換える、禁断の魔導技術《エーテル織演算》を操る天才技術者としての顔。
淑女の仮面を捨て、一人の職人として再起を誓った彼女の前に現れたのは、革新派を率いる『冷徹公爵』セバスチャン。彼は、誰もが気づかなかった彼女の才能にいち早く価値を見出し、その最大の理解者となる。
古いしがらみが支配する王都で、二人は小さなアトリエから、やがて王国の流行と常識を覆す壮大な革命を巻き起こしていく。
知性と技術だけを武器に、彼女を奈落に突き落とした者たちへ、最も華麗で痛快な復讐を果たすことはできるのか。
これは、絶望の淵から這い上がった天才令嬢が、運命のパートナーと共に自らの手で輝かしい未来を掴む、愛と革命の物語。
お金がありすぎて困っておりますの(悪役令嬢ver.) ~悪役令嬢は噂も相場も支配しますわ~
ふわふわ
恋愛
「お金がありすぎて、困っておりますの」
ヴァレンティス侯爵家当主・シグネアは、若くして膨大な資産と権限を手にした“悪役令嬢”。 しかし彼女は、金にも噂にも振り回されない。
──ならば、支配すればよろしいのですわ。
社交界を飛び交う根拠のない噂。 無能な貴族の見栄と保身。 相場を理解しない者が引き起こす経済混乱。 そして「善意」や「情」に見せかけた、都合のいい救済要求。
シグネアは怒鳴らない。 泣き落としにも応じない。 復讐も、慈善も、選ばない。
彼女がするのはただ一つ。 事実と数字と構造で、価値を測ること。
噂を操り、相場を読まず、裁かず、助けず、 それでもすべてを終わらせる“悪役令嬢”の統治劇。
「助けなかったのではありませんわ」 「助ける必要がなかっただけです」
一撃で終わる教育的指導。 噂も相場も、そして人の価値さえも―― 悪役令嬢は、今日も静かに支配する。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる