『ラノベでリアルに描いてみた。舞踏会で婚約破棄したら、その場で人生が終了した件

鷹 綾

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41話 エピローグ

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エピローグ・考察

舞踏会で婚約破棄したら、その場で破滅する理由

「舞踏会で婚約破棄してざまあ!」
ラノベではよく見る展開だが、本作ではあえてそれを現実寄りに描いた。

なぜなら、舞踏会という場は、そもそも“感情をぶつける場所”ではないからだ。

舞踏会は公式行事である。
これは比喩ではない。
政治であり、外交であり、契約確認の場だ。

まず大前提として、独身の公爵令嬢が単独で舞踏会に出席することはありえない。
必ず保護者がいる。父である公爵、母、兄弟姉妹、叔父、叔母。
名門であればあるほど、「一族総出」で出席する。

つまり、舞踏会で公爵令嬢に婚約破棄を突きつけるという行為は、

「本人」ではなく
「その背後にいる一族全体」に宣戦布告することに等しい。

しかも相手は公爵家だ。
王太子であっても、無傷で済む相手ではない。

次に、目撃者の問題がある。

舞踏会には、貴族が集う。
それも偶然居合わせた数人ではない。
数十、数百の貴族が、同時に、同じ発言を聞いている。

これは致命的だ。

公の場での発言は、「なかったこと」にできない。
冗談だった、感情的だった、本気ではなかった。
そんな言い訳は、一切通用しない。

なぜなら――
その場にいた全員が証人だからだ。

さらに重要なのは、
その証人たちが「誰の味方をするか」である。

答えは明白だ。

貴族社会において、
公式行事での一方的な婚約破棄は「契約違反」であり、「秩序破壊」だ。

それを擁護するということは、
自分もまた、同じことをされる可能性を肯定するという意味になる。

だから誰も王太子の味方をしない。
情ではない。自己防衛だ。

結果、舞踏会で婚約破棄を宣言した瞬間、

・公爵家は敵になる
・一族全体が敵になる
・目撃した貴族全員が敵になる
・なかったことにできない
・撤回もできない
・誤魔化しもできない

逃げ場は存在しない。

本作で描いた「その場で破滅」は、
ざまあのための誇張ではない。

むしろ、かなり抑えた結果だ。

舞踏会とは、
華やかな装飾の裏で、
すべてが記録され、
すべてが評価され、
すべてが将来に影響する場所。

そこでルールを破った者は、
そのルールによって処理される。

感情ではなく、制度によって。
怒りではなく、公式によって。

だから結論はひとつしかない。

舞踏会で婚約破棄したら、その場で破滅する。

それは復讐ではない。
ざまあでもない。
ただの、当然の帰結だ。

――公式とは、そういうものなのだから。
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