9 / 28
不思議な写真
9
しおりを挟む
一方的に話を終わらせ、席を立とうとする。
「ちょ、ちょっと捺! これで終わり?」
「俺はこの写真の鑑定をしただけだ。それ以上の事はしない。心配なら霊媒師やら寺やらに持って行けば良いだろう」
「鑑定たって、全然説明出来てないじゃん! 何にも分かってないじゃん!」
私の話を無視して、黙って帰ろうとする捺の腕を掴み引き止めた。松田さんは私と捺のやりとりを不安そうに見ている。
「また無視? ははー……自分の知識では説明出来ないと思って怖気づてるんだね?」
わざと鼻につく言い方をする。捺は大きな眼を吊り上げ、キッと私を睨んでくる。
「あんなに偉そうに知識振り撒いてたのに、説明出来ないってなったら面目丸つぶれだもんねー。そうだよねーごめんね、気付かなくってー」
そう言って捺の腕を放した。勿論これもわざとだ。負けず嫌いの捺なら、ここまで言われたら引き下がるわけないと……ちょっと賭けだったけど、これが功を奏した。
「……良いだろう。今の発言圧し折ってやる」
振り向いた捺は少し息荒く言った。よし、乗って来た乗って来た……!
捺は居ずまいを正して、松田さんに向き直る。
「では松田さん、ご都合の良い日にお母さんのお話に伺いたいのですが」
「えっ……あ、はい。仕事が休みの土日なら、いつでも大丈夫ですが……」
「では、これから伺っても良いでしょうか。松田さんが無理でしたら、こちらだけで行きます。病院はどちらですか?」
「あ、私も大丈夫です。病院は堺総合病院です」
あら、それって……
「悟伯父さんが入院してる所と一緒だ。今日まだお見舞い行けてなかったから、丁度私も行こうと思っていたんですよ」
「つまり、爺さんの見舞いを『ついで』で済まそうとしているんだな?」
……ぐ、嫌みな奴だなぁ。ていうか捺に至っては一度も見舞い行ってないだろ!
「では早速向かいましょう。燈は森さんに出かける事を伝えて、見舞いの準備もして来い」
「……はーい」
ここで行かないと言われても困るし、大人しく言う事を聞いて松田さんの車で向かった。普段なら駅からも離れているし三十分はかかるのに、車だとほんの五分くらいで着いてしまった。そう考えると毎日お見舞いに徒歩で来てる私って、凄く健気だなぁ。
悟伯父さんとは別の四階にお母さんの病室はあるらしい。お見舞いは帰りにして、まずはお母さんの元へと向かった。道中の松田さんが話してくれた事によると、癌の摘出手術をして、術後の経過が思わしくないらしい。でもそこに関しては確かに、捺の言う通り思い込みのような気がした。
やがて松田さんは一つの病室の前で止まり、ノックをしてから扉を開ける。
「お母さん、お見舞いに来たよ。あと、こちらは写真の鑑定師さん達ね」
松田さんに次いで、私達も部屋に入る。内装は悟伯父さんの部屋と変わらない。入院しているお母さんの方は、説明を聞いてわざわざ体を起こして迎えようとしていた。
「起き上がらないで下さい。安静にしたままで大丈夫ですので」
「そうですか……でも、一つ言わせてください。写真を燃やすとかはしないでほしいんです」
松田さんのお母さんは、不安そうに言う。松田さんは少し困った表情で、その様子を見ていた。
「私にとっては不思議と嫌な感覚を受けないんです。大切な思い出の一つなんです」
捺と私を見て、わざわざ気だるい体を起こして言った。お母さんは大切にしてるって言ってたもんね、旦那さんとの写真の一つに何ら変わりはないんだ。
「安心してください。俺らは霊媒師とかじゃありません。ただあの写真が写った原因を探るのみです」
捺の言葉に安心したのか、ほっと胸をなで下ろした。それから松田さんに促されてベッドに横になる。初めに見た時より少し顔色が悪い、確かにあまり良好とは言えないようだ。
「今日伺ったのは、あの写真が撮られた時の事を聞かせて頂く為です。天候や周辺でのイベント、カメラの事など何でも良いので思い出せる限り話してください」
言いながら捺は私にメモ帳とペンを手渡してきた。メモするのは私かい。
「そうだねぇ……成人式だったから良く覚えているよ。あれは式が終わって友達を探している時の写真だね。他にも何枚も似たような写真を撮ってたねぇ。天気は一日晴れていたよ、風も無くてね。それから……周りでは何もやってなかったように思うけどね……その辺りの記憶は曖昧なんだけど。なんせ五十年近く前の事だからね……」
「写真を撮っていたのは?」
「私の父ですよ。成人式の為にカメラを買ってね……張り切っていたんだよ。多分捨てずに倉庫にあると思うんだけど……」
松田さんのお母さんは懐かしそうに言って、それから娘さんを見やる。
「倉庫は全く手を付けてないから、私は分からないけど……もし必要なら探してみます」
「お願いします。カメラの機種は覚えていますか?」
「いや……そこまでは分からないですねぇ。ただ知人のお古を買ったらしくて、初めから傷んでて傷もありましたね。時々写真も綺麗に写らなかったりしたから、余計に何枚も写真を撮ったみたいですね。でも、カメラなんて高価な時代だったのでね……」
確かに、今みたいにスマホでパシャパシャ撮れる時代じゃないし。フィルムじゃ撮ったその場で確認出来ないし、余計に何度も撮るよね。ただ今の時代でも熱烈なフィルムマニアはいるようで、デジタルには走らずずっとフィルムで撮っている人も居るって森さんから聞いたけど。
「そうですか……分かりました。松田さん、カメラが見つかったら、すみませんが持ってきて頂けますか?」
「はい、分かりました」
捺が席から立ち上がる。私も慌ててメモをポケットに突っ込んで立ち上がった。結局何も書いてないけど。
「では今日は突然失礼いたしました。お大事になさってください」
礼儀作法に乗っ取ってそう言い残すと、捺は病室からすぐに出て行く。慌てて私もお礼を言って後を追った。松田さんは丁寧にお辞儀をして見送ってくれている。
病室を出たあとすぐに捺の姿は見失ってしまった。日曜の午後はお見舞いの人が結構多い。動ける患者さんは気晴らしに散歩したりもしているし、実は結構人口密度が高いのだ。
「どこ行ったんだろ……悟伯父さんの病室かな?」
捺なら帰ったって事も考えられるけど、どの道悟伯父さんの所へは寄って行かないとなんだし。丁度やってきた満員のエレベーターに乗りこむ。中には看護師さんと患者さんとお見舞いの人に、自動販売機にジュースを足しに来た人。なんてバラエティに富んだメンツだ。
そんな病院ではあまり不思議でもない人達を乗せて二階まで降り、病室へと向かった。降りた直後は結構人が居たけれど、悟伯父さんの病室はナースセンターから近い角の部屋。すぐに人影は少なくなり、病室周辺には誰も居なくて静かだ。
「悟伯父さん、入りますよー」
ノックをすると、悟伯父さんは手を上げて合図してくれた。
「新聞と着替え持ってきましたので、置いて置きますね」
「いつもありがとうね」
新聞を受け取って嬉しそうに言う。寝てばっかりの生活で、楽しみは新聞くらいしかないって自分で言っていたくらいだから、新しい情報が楽しみなんだろうな。
「良いんですよ。それより、さっき捺来ました?」
「いや? 一度もお見舞いに来てないけど」
あいつめ、マジで帰ったのか。心の底から薄情者だな。
私が唇を噛みしめていると、それに気付いた悟伯父さんが笑いながら言った。
「捺が見舞いに来ない事くらい想定済みだ、別に悲しんじゃいないよ」
「でも……どうせ病院まで来たんだから、寄って行けばいいのに」
ちょっと顔見せて、体大事にしてねって言う事も出来ないのかよって思うの。搬送された時はやっぱり心配なんだなって思ったけど、結局一度もお見舞いに来ていないとなると、それも怪しく思えてくる。もしかしたら、私が気づいてないってだけで普通に本は読み進めてたのかも……。
「うん? 捺が病院に来たのかい?」
悟伯父さんが意外といった風に言う。
「あ……そうなんですよ。えーとですね、色々とありまして」
これまでの経緯を話すと、悟伯父さんは大声で笑った。そんな声を大きく出したら悪化しちゃうってこっちがハラハラしたわ……。
「捺の乗せ方をもうマスターしたか、さすが燈ちゃんだね。やっぱり二人は相性が良いみたいだね」
「まさか、やめてくださいよ。捺は私の事嫌ってるんです」
ま、私もだけど。
「そんな事はないよ。それに燈ちゃんの料理も喜んでると思うよ。私は料理は出来なかったからね……簡単な物ばかりで栄養面は心配していたんだが、自分の方が駄目だったようだ」
無理もない、男手一つで育てて家業もあるんだから、色々と苦労もあっただろう。捺もその辺りの我が儘を言わずに店を手伝ってるのは、素直に偉いと思う。
「しかし、その写真は気になるな……。現物を見ていないが、捺が切り貼りで無いと言うなら多分そうだろう。でもそうすると、原因が分からないな……カメラを見たりすれば少しは分かるかもしれないが……」
「悟伯父さんでも分かりませんか?」
「あぁ、どちらかというと、知識があるのは捺の方だね。私は撮る方が主だったから」
「そうだったんですか……分かりました。じゃあ今日は失礼しますね。また明日」
「ああ、またね」
安静にしているようにとのお医者さんの言葉を無視して、悟伯父さんは体を起こして見送ってくれた。言う事聞かないと良くなるものも良くならなくなっちゃうよ……。
「ちょ、ちょっと捺! これで終わり?」
「俺はこの写真の鑑定をしただけだ。それ以上の事はしない。心配なら霊媒師やら寺やらに持って行けば良いだろう」
「鑑定たって、全然説明出来てないじゃん! 何にも分かってないじゃん!」
私の話を無視して、黙って帰ろうとする捺の腕を掴み引き止めた。松田さんは私と捺のやりとりを不安そうに見ている。
「また無視? ははー……自分の知識では説明出来ないと思って怖気づてるんだね?」
わざと鼻につく言い方をする。捺は大きな眼を吊り上げ、キッと私を睨んでくる。
「あんなに偉そうに知識振り撒いてたのに、説明出来ないってなったら面目丸つぶれだもんねー。そうだよねーごめんね、気付かなくってー」
そう言って捺の腕を放した。勿論これもわざとだ。負けず嫌いの捺なら、ここまで言われたら引き下がるわけないと……ちょっと賭けだったけど、これが功を奏した。
「……良いだろう。今の発言圧し折ってやる」
振り向いた捺は少し息荒く言った。よし、乗って来た乗って来た……!
捺は居ずまいを正して、松田さんに向き直る。
「では松田さん、ご都合の良い日にお母さんのお話に伺いたいのですが」
「えっ……あ、はい。仕事が休みの土日なら、いつでも大丈夫ですが……」
「では、これから伺っても良いでしょうか。松田さんが無理でしたら、こちらだけで行きます。病院はどちらですか?」
「あ、私も大丈夫です。病院は堺総合病院です」
あら、それって……
「悟伯父さんが入院してる所と一緒だ。今日まだお見舞い行けてなかったから、丁度私も行こうと思っていたんですよ」
「つまり、爺さんの見舞いを『ついで』で済まそうとしているんだな?」
……ぐ、嫌みな奴だなぁ。ていうか捺に至っては一度も見舞い行ってないだろ!
「では早速向かいましょう。燈は森さんに出かける事を伝えて、見舞いの準備もして来い」
「……はーい」
ここで行かないと言われても困るし、大人しく言う事を聞いて松田さんの車で向かった。普段なら駅からも離れているし三十分はかかるのに、車だとほんの五分くらいで着いてしまった。そう考えると毎日お見舞いに徒歩で来てる私って、凄く健気だなぁ。
悟伯父さんとは別の四階にお母さんの病室はあるらしい。お見舞いは帰りにして、まずはお母さんの元へと向かった。道中の松田さんが話してくれた事によると、癌の摘出手術をして、術後の経過が思わしくないらしい。でもそこに関しては確かに、捺の言う通り思い込みのような気がした。
やがて松田さんは一つの病室の前で止まり、ノックをしてから扉を開ける。
「お母さん、お見舞いに来たよ。あと、こちらは写真の鑑定師さん達ね」
松田さんに次いで、私達も部屋に入る。内装は悟伯父さんの部屋と変わらない。入院しているお母さんの方は、説明を聞いてわざわざ体を起こして迎えようとしていた。
「起き上がらないで下さい。安静にしたままで大丈夫ですので」
「そうですか……でも、一つ言わせてください。写真を燃やすとかはしないでほしいんです」
松田さんのお母さんは、不安そうに言う。松田さんは少し困った表情で、その様子を見ていた。
「私にとっては不思議と嫌な感覚を受けないんです。大切な思い出の一つなんです」
捺と私を見て、わざわざ気だるい体を起こして言った。お母さんは大切にしてるって言ってたもんね、旦那さんとの写真の一つに何ら変わりはないんだ。
「安心してください。俺らは霊媒師とかじゃありません。ただあの写真が写った原因を探るのみです」
捺の言葉に安心したのか、ほっと胸をなで下ろした。それから松田さんに促されてベッドに横になる。初めに見た時より少し顔色が悪い、確かにあまり良好とは言えないようだ。
「今日伺ったのは、あの写真が撮られた時の事を聞かせて頂く為です。天候や周辺でのイベント、カメラの事など何でも良いので思い出せる限り話してください」
言いながら捺は私にメモ帳とペンを手渡してきた。メモするのは私かい。
「そうだねぇ……成人式だったから良く覚えているよ。あれは式が終わって友達を探している時の写真だね。他にも何枚も似たような写真を撮ってたねぇ。天気は一日晴れていたよ、風も無くてね。それから……周りでは何もやってなかったように思うけどね……その辺りの記憶は曖昧なんだけど。なんせ五十年近く前の事だからね……」
「写真を撮っていたのは?」
「私の父ですよ。成人式の為にカメラを買ってね……張り切っていたんだよ。多分捨てずに倉庫にあると思うんだけど……」
松田さんのお母さんは懐かしそうに言って、それから娘さんを見やる。
「倉庫は全く手を付けてないから、私は分からないけど……もし必要なら探してみます」
「お願いします。カメラの機種は覚えていますか?」
「いや……そこまでは分からないですねぇ。ただ知人のお古を買ったらしくて、初めから傷んでて傷もありましたね。時々写真も綺麗に写らなかったりしたから、余計に何枚も写真を撮ったみたいですね。でも、カメラなんて高価な時代だったのでね……」
確かに、今みたいにスマホでパシャパシャ撮れる時代じゃないし。フィルムじゃ撮ったその場で確認出来ないし、余計に何度も撮るよね。ただ今の時代でも熱烈なフィルムマニアはいるようで、デジタルには走らずずっとフィルムで撮っている人も居るって森さんから聞いたけど。
「そうですか……分かりました。松田さん、カメラが見つかったら、すみませんが持ってきて頂けますか?」
「はい、分かりました」
捺が席から立ち上がる。私も慌ててメモをポケットに突っ込んで立ち上がった。結局何も書いてないけど。
「では今日は突然失礼いたしました。お大事になさってください」
礼儀作法に乗っ取ってそう言い残すと、捺は病室からすぐに出て行く。慌てて私もお礼を言って後を追った。松田さんは丁寧にお辞儀をして見送ってくれている。
病室を出たあとすぐに捺の姿は見失ってしまった。日曜の午後はお見舞いの人が結構多い。動ける患者さんは気晴らしに散歩したりもしているし、実は結構人口密度が高いのだ。
「どこ行ったんだろ……悟伯父さんの病室かな?」
捺なら帰ったって事も考えられるけど、どの道悟伯父さんの所へは寄って行かないとなんだし。丁度やってきた満員のエレベーターに乗りこむ。中には看護師さんと患者さんとお見舞いの人に、自動販売機にジュースを足しに来た人。なんてバラエティに富んだメンツだ。
そんな病院ではあまり不思議でもない人達を乗せて二階まで降り、病室へと向かった。降りた直後は結構人が居たけれど、悟伯父さんの病室はナースセンターから近い角の部屋。すぐに人影は少なくなり、病室周辺には誰も居なくて静かだ。
「悟伯父さん、入りますよー」
ノックをすると、悟伯父さんは手を上げて合図してくれた。
「新聞と着替え持ってきましたので、置いて置きますね」
「いつもありがとうね」
新聞を受け取って嬉しそうに言う。寝てばっかりの生活で、楽しみは新聞くらいしかないって自分で言っていたくらいだから、新しい情報が楽しみなんだろうな。
「良いんですよ。それより、さっき捺来ました?」
「いや? 一度もお見舞いに来てないけど」
あいつめ、マジで帰ったのか。心の底から薄情者だな。
私が唇を噛みしめていると、それに気付いた悟伯父さんが笑いながら言った。
「捺が見舞いに来ない事くらい想定済みだ、別に悲しんじゃいないよ」
「でも……どうせ病院まで来たんだから、寄って行けばいいのに」
ちょっと顔見せて、体大事にしてねって言う事も出来ないのかよって思うの。搬送された時はやっぱり心配なんだなって思ったけど、結局一度もお見舞いに来ていないとなると、それも怪しく思えてくる。もしかしたら、私が気づいてないってだけで普通に本は読み進めてたのかも……。
「うん? 捺が病院に来たのかい?」
悟伯父さんが意外といった風に言う。
「あ……そうなんですよ。えーとですね、色々とありまして」
これまでの経緯を話すと、悟伯父さんは大声で笑った。そんな声を大きく出したら悪化しちゃうってこっちがハラハラしたわ……。
「捺の乗せ方をもうマスターしたか、さすが燈ちゃんだね。やっぱり二人は相性が良いみたいだね」
「まさか、やめてくださいよ。捺は私の事嫌ってるんです」
ま、私もだけど。
「そんな事はないよ。それに燈ちゃんの料理も喜んでると思うよ。私は料理は出来なかったからね……簡単な物ばかりで栄養面は心配していたんだが、自分の方が駄目だったようだ」
無理もない、男手一つで育てて家業もあるんだから、色々と苦労もあっただろう。捺もその辺りの我が儘を言わずに店を手伝ってるのは、素直に偉いと思う。
「しかし、その写真は気になるな……。現物を見ていないが、捺が切り貼りで無いと言うなら多分そうだろう。でもそうすると、原因が分からないな……カメラを見たりすれば少しは分かるかもしれないが……」
「悟伯父さんでも分かりませんか?」
「あぁ、どちらかというと、知識があるのは捺の方だね。私は撮る方が主だったから」
「そうだったんですか……分かりました。じゃあ今日は失礼しますね。また明日」
「ああ、またね」
安静にしているようにとのお医者さんの言葉を無視して、悟伯父さんは体を起こして見送ってくれた。言う事聞かないと良くなるものも良くならなくなっちゃうよ……。
0
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
母の下着 タンスと洗濯籠の秘密
MisakiNonagase
青春
この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。
颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。
物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。
しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。
センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。
これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。
どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。
烏の王と宵の花嫁
水川サキ
キャラ文芸
吸血鬼の末裔として生まれた華族の娘、月夜は家族から虐げられ孤独に生きていた。
唯一の慰めは、年に一度届く〈からす〉からの手紙。
その送り主は太陽の化身と称される上級華族、縁樹だった。
ある日、姉の縁談相手を誤って傷つけた月夜は、父に遊郭へ売られそうになり屋敷を脱出するが、陽の下で倒れてしまう。
死を覚悟した瞬間〈からす〉の正体である縁樹が現れ、互いの思惑から契約結婚を結ぶことになる。
※初出2024年7月
椿の国の後宮のはなし
犬噛 クロ
キャラ文芸
架空の国の後宮物語。
若き皇帝と、彼に囚われた娘の話です。
有力政治家の娘・羽村 雪樹(はねむら せつじゅ)は「男子」だと性別を間違われたまま、自国の皇帝・蓮と固い絆で結ばれていた。
しかしとうとう少女であることを気づかれてしまった雪樹は、蓮に乱暴された挙句、後宮に幽閉されてしまう。
幼なじみとして慕っていた青年からの裏切りに、雪樹は混乱し、蓮に憎しみを抱き、そして……?
あまり暗くなり過ぎない後宮物語。
雪樹と蓮、ふたりの関係がどう変化していくのか見守っていただければ嬉しいです。
※2017年完結作品をタイトルとカテゴリを変更+全面改稿しております。
怪異の忘れ物
木全伸治
ホラー
千近くあったショートショートを下記の理由により、ツギクル、ノベルアップ+、カクヨムなどに分散させました。
さて、Webコンテンツより出版申請いただいた
「怪異の忘れ物」につきまして、
審議にお時間をいただいてしまい、申し訳ありませんでした。
ご返信が遅くなりましたことをお詫びいたします。
さて、御著につきまして編集部にて出版化を検討してまいりましたが、
出版化は難しいという結論に至りました。
私どもはこのような結論となりましたが、
当然、出版社により見解は異なります。
是非、他の出版社などに挑戦され、
「怪異の忘れ物」の出版化を
実現されることをお祈りしております。
以上ご連絡申し上げます。
アルファポリス編集部
というお返事をいただいたので、本作品は、一気に全削除はしませんが、ある程度別の投稿サイトに移行しました。
www.youtube.com/@sinzikimata
私、俺、どこかの誰かが体験する怪奇なお話。バットエンド多め。少し不思議な物語もあり。ショートショート集。
いつか、茶風林さんが、主催されていた「大人が楽しむ朗読会」の怪し会みたいに、自分の作品を声優さんに朗読してもらうのが夢。
【完結】ホラー短編集「隣の怪異」
シマセイ
ホラー
それは、あなたの『隣』にも潜んでいるのかもしれない。
日常風景が歪む瞬間、すぐそばに現れる異様な気配。
襖の隙間、スマートフォンの画面、アパートの天井裏、曰く付きの達磨…。
身近な場所を舞台にした怪異譚が、これから続々と語られていきます。
じわりと心を侵食する恐怖の記録、短編集『隣の怪異』。
今宵もまた、新たな怪異の扉が開かれる──。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
春の雨はあたたかいー家出JKがオッサンの嫁になって女子大生になるまでのお話
登夢
恋愛
春の雨の夜に出会った訳あり家出JKと真面目な独身サラリーマンの1年間の同居生活を綴ったラブストーリーです。私は家出JKで春の雨の日の夜に駅前にいたところオッサンに拾われて家に連れ帰ってもらった。家出の訳を聞いたオッサンは、自分と同じに境遇に同情して私を同居させてくれた。同居の代わりに私は家事を引き受けることにしたが、真面目なオッサンは私を抱こうとしなかった。18歳になったときオッサンにプロポーズされる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる