133 / 190
133 蟹の王様
しおりを挟む
フロイデン領の海岸にて、蟹と格闘するルリ達。
不味い蟹は成敗し、美味しい蟹も手に入れた。
「首尾は上々ね!」
「景色は悲劇的だけどね……」
キングクラブを討伐する際に、少しやりすぎた……。
豊かな自然が溢れた海岸線は、すでに見る影もない更地になっていた……。
「終わった事は気にしない! ほら、3体だけだけど、冷凍のキングクラブも手に入ったし、問題ないわよ!」
「まったく……」
せっせと人魚が提供してくれた美味しい蟹を袋詰めしながら、依頼として受けているキングクラブの討伐とグルメクラブの確保が達成できている事をアピールするルリ。
目の前の光景については、あまり触れて欲しくない……。
しばらくすると、蟹を運ぶための馬車を取りに行ったセイラが戻って来た。
メイド三姉妹、他にも漁師が数人。荷車を引いて来てくれた。
「な……。何があったのですか……?」
「ちょっとですね……。キングクラブが暴れまして……」
「そ、それよりも、蟹がいっぱい獲れたんです!!」
早速、周囲の景色が激変している事を突っ込まれた。
言い訳のしようがない光景。唖然とする漁師たち。
とにかく、数は不明だが無数のキングクラブを消し飛ばした事を伝え、話を誤魔化すルリ。
「美味しい蟹、いっぱいいるんですよ!!」
「おっ、おおお!!!」
「これは!!」
「いい蟹、いましたか?」
「グルメクラブ、獲れてますでしょうか?」
袋詰めされた蟹を見ながら腰を抜かしそうになる漁師に、美味しい蟹がとれているのか確かめると、狙った獲物がいる事がわかる。
「こんな大量のグルメクラブは見た事がない!!」
「しかも大きいサイズばかり! この町始まって以来の大漁じゃぁ!!」
「嬢ちゃん方、どうだ、この町に嫁に来んか?」
漁師の才能があるとでも思われたのだろう。
感想が飛躍しているが、当然嫁のお誘いはお断りだ。
「嫁の話は別にしまして、獲物がいたなら何よりですわ。さっそく町に運びましょう!!」
大漁の蟹を荷車に積み込み、漁師町まで戻るルリ達。
(お刺身、焼きガニ、鍋もいいわね……)
ルンルン気分、よだれが止まらないルリを先頭に、笑顔の行進となった。
「全て!! 全て買い取らせていただきます!!」
「ダメです。半分は私たちが貰いますわ!!」
「いや、この町で食べる分も残してくれんかい!!」
漁師町に戻ると、一転、真剣な交渉が始まる。
全て買い取って領都で売りたいという商会。
所有権があるので強気に交渉するメアリー。
そして、何とか漁師町の分を確保したい町長。
滅多に取れないグルメクラブが大量にあるとなれば、全員必死である。
しかし、この交渉は、メアリーに分がある様であった。
「商会さんは、まず馬車に積み込める量で考えてください!!
漁師町の皆さんには、お世話になった分の御馳走はさせていただきますわ」
「うぅ、輸送の料金を倍払うから売ってはくれんか……」
メアリーが商会の弱み、輸送力を指摘すると、勝負あり。
お金に困っている訳ではないので、金額的な提案で折れる事はない。
「20匹ほど提供しますので、今日、みんなで食べましょう。漁師町の皆さんもご一緒にね」
「よ、よろしいのですか? 町の皆が喜びます……」
商会の馬車に積めるのは、15匹がいい所であろう。
それならば、ルリ達の元に30匹近くが残る事になる。しばらく食べても、そうそう無くならない量が確保できた事になる。
「蟹の話はまとまったわ。他の食材も仕入れに行きましょう」
「は~い。次は船着き場で交渉ね!」
麻約束した通り、船着き場で漁から戻ってくる漁師を捕まえては、買い付けを行ったルリ達。
メアリーの交渉により、かなりの量の魚介類を入手でき、ルリのアイテムボックスは魚や貝でいっぱいになる。
「これで当分、魚介には困らないわね」
「ルリ、気をつけてね。王都に戻ってからとか、人前で新鮮な魚介とか出さないのよ」
「分かってるわよ。時間停止は、ここだけの内緒なんだから」
絶対にやらかすと思っているミリア達であるが、ルリも、気に掛けてはいるのである。
時々忘れる事はあっても……。
「そうだ、ギルドの報告は、キングクラブ3体とグルメクラブ1体とかでいいんじゃない?
レアな蟹を大量に持っていったら、何か疑われそう……」
「そうね。……。直前にも、もう一度言ってくれる?」
「うん。そうする……」
今更ではあるが、ルリ達の特殊能力は出来るだけ隠した方がいい。
冒険者ギルドへの報告についても、常識の範囲にする事を決めた。
忘れてはいけないので、直前にも伝えてもらえるように、メアリーにお願いするルリ。
助け合ってこその、『ノブレス・エンジェルズ』である。
漁師町の広場では、宴の準備が始まっていた。
グルメクラブを取り囲んで、町の女性たちが集まっている。
町長の呼びかけで、ちょっとした祭りを開く事になったらしい。
グルメクラブは焼いて食べるのが最も美味しいらしく、漁師が持ち寄った獲れたての魚介類と共に、バーベキューを行うそうだ。
そんな中、ルリは、氷漬けになったキングクラブと格闘していた。
(とりあえず解凍して、味を見てみましょう。毒はないというんだから、食べられない事は無いはず。調理法次第では、美味しいのかも知れないし……)
脚一本一本が丸太のような太さがある。
解体するだけでも一苦労だ。
「ふぬぅぅぅぅ、とりゃぁぁぁぁ!!」
剣で切り込みを入れ、全身に魔力を纏って力を込めたら、何とか足が一本もげた。
蟹っぽい、白い身が姿を現す。
(サイズ感は別として、中身は蟹っぽいわね。味は……)
「うわっ、クサ!! それに硬い……」
少し身をちぎって食べてみて、思わず声が漏れる。
それほど、生臭く、身は硬かった……。
(塩もみして……、湯通しすれば臭みは何とかなるか? あとは、このゴムみたいな食感よね……)
蟹の身を柔らかくする料理など、一度も行ったことはない。
近いと言えば、安い肉を漬け置きして柔らかくする下ごしらえ。
牛乳や玉ねぎ、すりおろしたリンゴなどに漬けるのが定番だ。
「ねぇ、みんなも手伝ってよぉ」
興味深く、しかし不信な顔で見守っていたミリア達とメイド三姉妹を呼ぶと、それぞれ、蟹のみを掘り出したり、漬けダレを作ってもらう。
「ホントにこれで美味しくなるの?」
「う~ん、お肉ならこれでいいんだけどねぇ」
ルリも半信半疑だ。それでも、今はチャレンジ。ダメもとでやってみるしかない。
「あぁ。確かに噛み切れるくらいにはなったわね……」
「臭みも無いわ。少し甘みがあるかも……」
「「「「でも、美味しくは無いわね……」」」」
ルリの努力むなしく、やはりキングクラブは、……不味かった。
(大量の調味料と香辛料で煮込んだりすれば食べられなくはないけど……。だったら肉で料理した方がよほど美味しいか……)
淡白で甘みのある肉として考えれば、食材として考えられなくはない。
しかし、調理するまでの手間などを思うと、また料理しようと思えるような食材では無いのであった。
「仕方ないわ。キングクラブは諦めた! 広場に行って美味しい蟹、いただきましょう!!」
「「「おー!!!」」」
(まったく、何の役にも立たない蟹だったわね……)
別に、キングクラブに罪は無いのであるが、だんだんとイライラしてくるルリ。
苦労して狩って、解体して、調理しても美味しくない。
完全なる無駄働きである。
「もう!! 燃え尽きてしまいなさい!! 火球!!」
憂さ晴らしと言わんばかりに、去り際に火球をぶち当てる。
超高温モードの、青白い炎の火球ではあるが、こんな魔法で傷が付いたりしない事は分かっているので、完全なる八つ当たりだ。
狙った訳ではないが、青白い火球が、ちょうどキングクラブの抜けた脚の穴に入り、蟹の甲羅の中で燃え上がる。
ジュゥゥゥゥ
ボン
「アハハ! 中から燃えちゃったよ!!」
「ねぇ、何かいい匂いしない?」
「うん、香ばしい感じ!!」
硬い甲羅で覆われたキングクラブ。
火球の熱が逃げず、中で高温に燃え盛ったのであろう。
焼けた美味しそうな匂いを放ちながら、関節などの隙間から蒸気が出ている。
(もしかして、圧力鍋状態になったとか?)
そこまでの密閉状態では無いはずだが、蟹の内部の水分を蒸発させ、一瞬で、超高温で蒸されたのは間違いない。
「ねぇ、もう1回食べてみない?」
「「「うん」」」
内部から蒸された為か、少し脆くなったキングクラブの殻。
簡単に脚を外すと、熱々の身を口に運んでみる。
「あっ、美味しいかも!!」
「プリプリになってるわよ!!」
「臭みも飛んでるわね!!」
「むしろ、甘みが出てて、スィーツみたい!!」
「おお! キングクラブの美味しい調理法、発見よ!」
「うん、これなら食べられるわ!!」
「蟹の王様って感じの美味しさよ!!」
脚を外して隙間から超高温の火球をぶち込む……。
これが料理と言えるのかは微妙だが、偶然の発見に、素直に喜ぶルリであった。
不味い蟹は成敗し、美味しい蟹も手に入れた。
「首尾は上々ね!」
「景色は悲劇的だけどね……」
キングクラブを討伐する際に、少しやりすぎた……。
豊かな自然が溢れた海岸線は、すでに見る影もない更地になっていた……。
「終わった事は気にしない! ほら、3体だけだけど、冷凍のキングクラブも手に入ったし、問題ないわよ!」
「まったく……」
せっせと人魚が提供してくれた美味しい蟹を袋詰めしながら、依頼として受けているキングクラブの討伐とグルメクラブの確保が達成できている事をアピールするルリ。
目の前の光景については、あまり触れて欲しくない……。
しばらくすると、蟹を運ぶための馬車を取りに行ったセイラが戻って来た。
メイド三姉妹、他にも漁師が数人。荷車を引いて来てくれた。
「な……。何があったのですか……?」
「ちょっとですね……。キングクラブが暴れまして……」
「そ、それよりも、蟹がいっぱい獲れたんです!!」
早速、周囲の景色が激変している事を突っ込まれた。
言い訳のしようがない光景。唖然とする漁師たち。
とにかく、数は不明だが無数のキングクラブを消し飛ばした事を伝え、話を誤魔化すルリ。
「美味しい蟹、いっぱいいるんですよ!!」
「おっ、おおお!!!」
「これは!!」
「いい蟹、いましたか?」
「グルメクラブ、獲れてますでしょうか?」
袋詰めされた蟹を見ながら腰を抜かしそうになる漁師に、美味しい蟹がとれているのか確かめると、狙った獲物がいる事がわかる。
「こんな大量のグルメクラブは見た事がない!!」
「しかも大きいサイズばかり! この町始まって以来の大漁じゃぁ!!」
「嬢ちゃん方、どうだ、この町に嫁に来んか?」
漁師の才能があるとでも思われたのだろう。
感想が飛躍しているが、当然嫁のお誘いはお断りだ。
「嫁の話は別にしまして、獲物がいたなら何よりですわ。さっそく町に運びましょう!!」
大漁の蟹を荷車に積み込み、漁師町まで戻るルリ達。
(お刺身、焼きガニ、鍋もいいわね……)
ルンルン気分、よだれが止まらないルリを先頭に、笑顔の行進となった。
「全て!! 全て買い取らせていただきます!!」
「ダメです。半分は私たちが貰いますわ!!」
「いや、この町で食べる分も残してくれんかい!!」
漁師町に戻ると、一転、真剣な交渉が始まる。
全て買い取って領都で売りたいという商会。
所有権があるので強気に交渉するメアリー。
そして、何とか漁師町の分を確保したい町長。
滅多に取れないグルメクラブが大量にあるとなれば、全員必死である。
しかし、この交渉は、メアリーに分がある様であった。
「商会さんは、まず馬車に積み込める量で考えてください!!
漁師町の皆さんには、お世話になった分の御馳走はさせていただきますわ」
「うぅ、輸送の料金を倍払うから売ってはくれんか……」
メアリーが商会の弱み、輸送力を指摘すると、勝負あり。
お金に困っている訳ではないので、金額的な提案で折れる事はない。
「20匹ほど提供しますので、今日、みんなで食べましょう。漁師町の皆さんもご一緒にね」
「よ、よろしいのですか? 町の皆が喜びます……」
商会の馬車に積めるのは、15匹がいい所であろう。
それならば、ルリ達の元に30匹近くが残る事になる。しばらく食べても、そうそう無くならない量が確保できた事になる。
「蟹の話はまとまったわ。他の食材も仕入れに行きましょう」
「は~い。次は船着き場で交渉ね!」
麻約束した通り、船着き場で漁から戻ってくる漁師を捕まえては、買い付けを行ったルリ達。
メアリーの交渉により、かなりの量の魚介類を入手でき、ルリのアイテムボックスは魚や貝でいっぱいになる。
「これで当分、魚介には困らないわね」
「ルリ、気をつけてね。王都に戻ってからとか、人前で新鮮な魚介とか出さないのよ」
「分かってるわよ。時間停止は、ここだけの内緒なんだから」
絶対にやらかすと思っているミリア達であるが、ルリも、気に掛けてはいるのである。
時々忘れる事はあっても……。
「そうだ、ギルドの報告は、キングクラブ3体とグルメクラブ1体とかでいいんじゃない?
レアな蟹を大量に持っていったら、何か疑われそう……」
「そうね。……。直前にも、もう一度言ってくれる?」
「うん。そうする……」
今更ではあるが、ルリ達の特殊能力は出来るだけ隠した方がいい。
冒険者ギルドへの報告についても、常識の範囲にする事を決めた。
忘れてはいけないので、直前にも伝えてもらえるように、メアリーにお願いするルリ。
助け合ってこその、『ノブレス・エンジェルズ』である。
漁師町の広場では、宴の準備が始まっていた。
グルメクラブを取り囲んで、町の女性たちが集まっている。
町長の呼びかけで、ちょっとした祭りを開く事になったらしい。
グルメクラブは焼いて食べるのが最も美味しいらしく、漁師が持ち寄った獲れたての魚介類と共に、バーベキューを行うそうだ。
そんな中、ルリは、氷漬けになったキングクラブと格闘していた。
(とりあえず解凍して、味を見てみましょう。毒はないというんだから、食べられない事は無いはず。調理法次第では、美味しいのかも知れないし……)
脚一本一本が丸太のような太さがある。
解体するだけでも一苦労だ。
「ふぬぅぅぅぅ、とりゃぁぁぁぁ!!」
剣で切り込みを入れ、全身に魔力を纏って力を込めたら、何とか足が一本もげた。
蟹っぽい、白い身が姿を現す。
(サイズ感は別として、中身は蟹っぽいわね。味は……)
「うわっ、クサ!! それに硬い……」
少し身をちぎって食べてみて、思わず声が漏れる。
それほど、生臭く、身は硬かった……。
(塩もみして……、湯通しすれば臭みは何とかなるか? あとは、このゴムみたいな食感よね……)
蟹の身を柔らかくする料理など、一度も行ったことはない。
近いと言えば、安い肉を漬け置きして柔らかくする下ごしらえ。
牛乳や玉ねぎ、すりおろしたリンゴなどに漬けるのが定番だ。
「ねぇ、みんなも手伝ってよぉ」
興味深く、しかし不信な顔で見守っていたミリア達とメイド三姉妹を呼ぶと、それぞれ、蟹のみを掘り出したり、漬けダレを作ってもらう。
「ホントにこれで美味しくなるの?」
「う~ん、お肉ならこれでいいんだけどねぇ」
ルリも半信半疑だ。それでも、今はチャレンジ。ダメもとでやってみるしかない。
「あぁ。確かに噛み切れるくらいにはなったわね……」
「臭みも無いわ。少し甘みがあるかも……」
「「「「でも、美味しくは無いわね……」」」」
ルリの努力むなしく、やはりキングクラブは、……不味かった。
(大量の調味料と香辛料で煮込んだりすれば食べられなくはないけど……。だったら肉で料理した方がよほど美味しいか……)
淡白で甘みのある肉として考えれば、食材として考えられなくはない。
しかし、調理するまでの手間などを思うと、また料理しようと思えるような食材では無いのであった。
「仕方ないわ。キングクラブは諦めた! 広場に行って美味しい蟹、いただきましょう!!」
「「「おー!!!」」」
(まったく、何の役にも立たない蟹だったわね……)
別に、キングクラブに罪は無いのであるが、だんだんとイライラしてくるルリ。
苦労して狩って、解体して、調理しても美味しくない。
完全なる無駄働きである。
「もう!! 燃え尽きてしまいなさい!! 火球!!」
憂さ晴らしと言わんばかりに、去り際に火球をぶち当てる。
超高温モードの、青白い炎の火球ではあるが、こんな魔法で傷が付いたりしない事は分かっているので、完全なる八つ当たりだ。
狙った訳ではないが、青白い火球が、ちょうどキングクラブの抜けた脚の穴に入り、蟹の甲羅の中で燃え上がる。
ジュゥゥゥゥ
ボン
「アハハ! 中から燃えちゃったよ!!」
「ねぇ、何かいい匂いしない?」
「うん、香ばしい感じ!!」
硬い甲羅で覆われたキングクラブ。
火球の熱が逃げず、中で高温に燃え盛ったのであろう。
焼けた美味しそうな匂いを放ちながら、関節などの隙間から蒸気が出ている。
(もしかして、圧力鍋状態になったとか?)
そこまでの密閉状態では無いはずだが、蟹の内部の水分を蒸発させ、一瞬で、超高温で蒸されたのは間違いない。
「ねぇ、もう1回食べてみない?」
「「「うん」」」
内部から蒸された為か、少し脆くなったキングクラブの殻。
簡単に脚を外すと、熱々の身を口に運んでみる。
「あっ、美味しいかも!!」
「プリプリになってるわよ!!」
「臭みも飛んでるわね!!」
「むしろ、甘みが出てて、スィーツみたい!!」
「おお! キングクラブの美味しい調理法、発見よ!」
「うん、これなら食べられるわ!!」
「蟹の王様って感じの美味しさよ!!」
脚を外して隙間から超高温の火球をぶち込む……。
これが料理と言えるのかは微妙だが、偶然の発見に、素直に喜ぶルリであった。
0
あなたにおすすめの小説
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
3歳で捨てられた件
玲羅
恋愛
前世の記憶を持つ者が1000人に1人は居る時代。
それゆえに変わった子供扱いをされ、疎まれて捨てられた少女、キャプシーヌ。拾ったのは宰相を務めるフェルナー侯爵。
キャプシーヌの運命が再度変わったのは貴族学院入学後だった。
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します
桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる
三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る
マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息
三歳で婚約破棄され
そのショックで前世の記憶が蘇る
前世でも貧乏だったのなんの問題なし
なによりも魔法の世界
ワクワクが止まらない三歳児の
波瀾万丈
魔力0の貴族次男に転生しましたが、気功スキルで補った魔力で強い魔法を使い無双します
burazu
ファンタジー
事故で命を落とした青年はジュン・ラオールという貴族の次男として生まれ変わるが魔力0という鑑定を受け次男であるにもかかわらず継承権最下位へと降格してしまう。事実上継承権を失ったジュンは騎士団長メイルより剣の指導を受け、剣に気を込める気功スキルを学ぶ。
その気功スキルの才能が開花し、自然界より魔力を吸収し強力な魔法のような力を次から次へと使用し父達を驚愕させる。
転生したら幼女でした!? 神様~、聞いてないよ~!
饕餮
ファンタジー
書籍化決定!
2024/08/中旬ごろの出荷となります!
Web版と書籍版では一部の設定を追加しました!
今井 優希(いまい ゆき)、享年三十五歳。暴走車から母子をかばって轢かれ、あえなく死亡。
救った母親は数年後に人類にとってとても役立つ発明をし、その子がさらにそれを発展させる、人類にとって宝になる人物たちだった。彼らを助けた功績で生き返らせるか異世界に転生させてくれるという女神。
一旦このまま成仏したいと願うものの女神から誘いを受け、その女神が管理する異世界へ転生することに。
そして女神からその世界で生き残るための魔法をもらい、その世界に降り立つ。
だが。
「ようじらなんて、きいてにゃいでしゅよーーー!」
森の中に虚しく響く優希の声に、誰も答える者はいない。
ステラと名前を変え、女神から遣わされた魔物であるティーガー(虎)に気に入られて護られ、冒険者に気に入られ、辿り着いた村の人々に見守られながらもいろいろとやらかす話である。
★主人公は口が悪いです。
★不定期更新です。
★ツギクル、カクヨムでも投稿を始めました。
異世界でぼっち生活をしてたら幼女×2を拾ったので養うことにした【改稿版】
きたーの(旧名:せんせい)
ファンタジー
【毎週火木土更新】
自身のクラスが勇者召喚として呼ばれたのに乗り遅れてお亡くなりになってしまった主人公。
その瞬間を偶然にも神が見ていたことでほぼ不老不死に近い能力を貰い異世界へ!
約2万年の時を、ぼっちで過ごしていたある日、いつも通り森を闊歩していると2人の子供(幼女)に遭遇し、そこから主人公の物語が始まって行く……。
―――
当作品は過去作品の改稿版です。情景描写等を厚くしております。
なお、投稿規約に基づき既存作品に関しては非公開としておりますためご理解のほどよろしくお願いいたします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる