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「パンツの精」
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この学校には夏になるとパンツの精があらわれるという伝説があるらしい。
「なんだそれ? パンツに妖精なんているのか?」
渡辺が不思議そうに尋ねる。肩までのくせのある茶髪で人懐っこい印象の青年である。
「いやいや、そいつは実体的なものではなくて感情的なものでもあるといえるらしいぞ」
同学年の青木が真顔で説明しだした。渡辺とは対照的に青木は真面目そうな雰囲気で黒髪、短髪である。青木の方が渡辺よりも身体が大きく手足も大きかった。
「はあ? ますますわかんね~」
「そうだな。抽象的過ぎるよな?」
「あれじゃねえの。学校の七不思議的な噂話」
「わわ。やめろよ。怪談話なのかよ? 俺ホラーは苦手なんだ」
「ははは。そんなの嘘っぱちだって! いるとしたら変態じゃねえか?」
「それもそうか。パンツマン参上~ってか?」
―――― ボクらをバカにするなんて。イタズラするぞ
「おい。なんだよイタズラって?」
「俺なんにも言ってねえぞ」
「そうか? 空耳かな?」
◇◆◇
ここは血気盛んな男子達が通っている工業系の大学だ。男子達は成長期の中性的な容姿の子や、がっちりした筋肉質な体格の子もいる。普段は服の下に隠されているが、それが見事に強調されるのがプールだ。水泳の時には水着姿にならないといけない。
それに伸縮性のある競泳水着は着用するとその布の範囲の少なさや薄さでイチモツの形や大きさがくっきりと映し出されてしまうのだ。
「おい青木。お前のデカすぎだろ!」
渡辺がいきなり青木の股間を水着の上から掴んだ。
「ばっ! 掴むな! 痛いだろ!」
あわてて青木がその手を払いのける。
「へ? なんでそんなにパンパンになってんだよ?」
「うっ、うるさいな。なんでもいいだろ!」
「なんだよケチ! 減るもんじゃないしちょっとぐらい触ってもいいじゃねえか」
「じゃあお前のも触らせろよ!」
「嫌だよ。俺はお前みたいにデカくないもん」
渡辺が舌を出してあかんべーをする。
「違う。こっちだよ!」
青木が渡辺の尻を掴んだ。
「へ? なんだケツか。ははは」
「……やわらかいな。お前のケツ」
「そうか? 形が良いなとは言われるけどな」
渡辺の尻は丸くてぷっくりしていた。
「そうだな。桃みたいだな」
「おいっ。もういいだろ。揉むなって!」
「いや、悪い。揉み心地がよくってさ」
「くすぐったいんだよ。バーカ!」
「くすぐったい? ……そうか。感じるのか」
「え? 何か言ったか?」
「いいや」
青木の顔がほんのりと赤く染まっている。
「お前、顔が赤いぞ。日焼けしやすかったのか?」
「そ、そうかな」
「俺さ、日焼け後によく効くクリーム持ってるからあとで貸してやるよ。ほっておくとヒリヒリするぞ」
「おお。後で借りに行くぜ」
体育の講義は必須授業だが夏場はプールに入れた。基本は単位獲得のための集中講義である。だが泳げる者は25メートルを4ターンほどするとリレー競技となった。いつもなら好成績を残す青木だが今日は良いタイムが出せなかったようだ。
授業が終わりシャワーを浴び、更衣室に戻る。シャワーの順番は五十音順のため渡辺はいつも一番最後になる事が多い。
「あれ? 青木まだいたのか?」
「ああ。ちょっと、その」
「今日はタイムも伸びなかったようだし日焼けしすぎてのぼせたのか?」
「そ、そうなんだ。だからクリームを借りようかと思ってさ」
「わかったぜ。ちょっと待てよ。これだ。ほらよ!」
渡辺がカバンからクリームを取り出すと青木へと投げ渡した。
「おっと。サンキュ」
青木がそれを受け取る。
「それな、顔にも身体にも使えるんだ」
「……そうか。身体にも使えるのか」
「あれ? 他の皆は?」
「皆は次の課題の提出が遅れてるからって先に戻ったぜ」
「そうなんだ。青木はいいのか?」
渡辺はタオルで体を拭きながらシャツを羽織った。
「俺は先に提出した。渡辺もだしてたろ?」
「うん。今回のは早めにできたんだ」
「ああ。教授から聞いた。今回提出が早かったのは俺とお前の二人だそうだ」
「はは。そっかぁ。だからお前もゆっくりしてるんだな……あれ?」
「どうした?」
「パンツがない!」
渡辺があわてだした。カバンの中にパンツが入ってないのだ。
「ロッカーの周辺とかに落としてないか?」
青木が近づいてきて渡辺の足元を探し出した。
「おっかしいなぁ。いつもはカバンの内側に入れてるんだけどな」
「プールに入る前にここで着替えたんだろ? その時のこと思い出せよ」
「そうなんだよ。今日は水泳の授業があると思って家から水着を履いてきたんだ」
「じゃあ。パンツをカバンに入れ忘れたのか?」
「いや、着替えはここにちゃんと入ってたんだ。仕方ないな。ノーパンでズボン履くか」
「……ノーパン。このかわいい尻がノーパンだと」
「青木? どうした?」
足元にいた青木が顔をあげた先には渡辺の尻があった。
「お前の尻ってやわらかいよな」
青木の手が渡辺の尻にかかる。これにはさすがの渡辺も身の危険を感じた。
「なんだよお前。変態っぽいぞ」
「俺さ。変なんだよ。さっきお前に掴まれてからずっとおっ勃ったまんまなんだ」
「げっ。わ、悪かったよ」
確かに青木の股間はこんもりと盛り上がったままだ。辛そうに前かがみになっている。
「自分じゃイケなくて。だから、その手伝ってくんないかな」
「へ? 手伝うって……あ~」
渡辺も気付いたのだろう。パンパンに張るほど溜まっていたのかもしれない場所に刺激を与えてしまった為に、萎えずにいきり勃ってしまっただろうことを……。
「でも自分でイケないって?」
「トイレに駆け込んだんだけど。その……お前の尻の感触が忘れられなくて。勃起したのもお前の尻に見惚れてたせいだ」
「はああ? 俺かい? 俺が原因?」
コクコクと頷く青木に苦笑する渡辺。青木が真っ赤な顔で涙目なのは日に焼けたせいだけではないのだろう。なんだか可愛いくみえてしまう。それに男としてイケそうでイケない時の辛さはわかる。青木がそんな状態なんだと思うとなんだか渡辺自身も下半身がムズムズしてきた。
「仕方ねえな。要するにお互い抜きあいっこすりゃあいいんだろ?」
「渡辺も……スるのか?」
「っ。なんかお前見てたらちょっと俺も興奮したっていうか。その、俺まだシャツしか羽織ってねえし! お前は俺のケツ掴んでるし、下半身はすっぽんぽんのまんまなんだよ!」
「悪い。お前の尻。めちゃめちゃプリプリしてて前からずっと触ってみたかったんだ」
青木の手が揉みしだくような動きになってきた。
「お前っ。その触り方やめろって」
「いやだ。やめたくねえ」
「ばか! なんかぞわぞわするんだよ! それよりこっち向けよ。向かい合わなきゃお互いシコれねえだろ?」
青木が立ち上がると真正面に見つめあう姿勢になる。渡辺が緊張した面持ちのまま青木のベルトを外すと、青木の中のイチモツが飛び出した。
「やっぱり。すげえ……デカイ」
渡辺がつぶやくと青木が渡辺の股間を優しく扱きだした。
「ぁ……お前……うそ。なんでそんなに上手なんだ?」
「ふふ。そりゃ同じ男だもん。どこをさわりゃあいいかなんてわかるさ」
「んぁ。ヤバい。はぁ。めっちゃ興奮する」
「渡辺。お前の声エロいって。俺のも触ってくれ」
「ああ。一緒に擦ろうぜ」
ぬちゃぬちゃと濡れた音が部屋に響く。
「はっ……ぁっ……気持ちイイっ」
「渡辺っ」
「ん?……んん?……ん~~~~っんん!」
手の動きをそのままに青木が渡辺に口づけた。青木の手のひらは大きく渡辺の両手をそのまま握りこむとあいた片手で渡辺の後頭部を抑え込み口づけを深くした。
「はっ……んんっ……ぁ……ばかっ! 俺っファーストキスなのに」
「ほんとか? 俺が初めてなのか?」
手の動きが一瞬とまると荒い息を整えながら渡辺が睨みつけた。
「なんで嘘つかなきゃいけねえんだよ!」
青木が嬉しそうな顔をする。
「お、俺ずっとお前が好きだったんだ!」
突然の告白に渡辺が驚くと間髪入れずに青木が手の動きを速めだした。
「んあっぁあっ。ばかっ……そんな急に……あっ」
「はぁ、そんな顔俺以外に見せるなよ!」
「あっぁあっ……もぉ……出ちゃう」
渡辺の声にピタッと青木の手が止まる。
「ふぇ? ……なんで?」
「好きだ。俺と付き合ってくれ!」
「お前 ……何言って」
「俺が嫌いか?」
「嫌いなわけねえだろ。俺が誰とでもこんなことすると思ってんのか?」
「思わねえ。でも友達以上になりたい」
青木の手がゆっくりと扱きだす。
「お前、このやり方はズルいだろ。ヤッてる最中に言うんじゃねえよ」
「……わかった」
青木の手の動きが先ほどよりも優しく力強く扱き始めた。
「んぁ……はっ……あぁっ……くぅうっ」
「……っ……渡辺っ……くっ!」
ほぼ同時に果てると白濁した液体が両手に塗まみれた。はぁはぁと荒い息の中、青木の渡辺をみつめる目が熱い。
「正直気持ちよかった。俺も溜まってたのかもしれねえ」
渡辺が目尻を染めながら濡れた手をタオルで拭く。青木の手も一緒に拭いてやると眉を下げた青木と目が合う。
「ごめん。突っ走っちまった」
「ああ。そうだな」
「でも、本気なんだ。もっとちゃんと告白するつもりだったんだけど」
「青木と一緒にいると心地いいし好きだ。でもそれが恋愛なのかはわからない」
「今はそれでもいい! これから身体で堕としていくから」
「お前俺の話をちゃんと聞いてたか?」
――――くすくすくす。おもしろ~い。
「なに? 今の声って?」
キョロキョロと声のする方を探すと、どこからともなくふぁさっと目の前にパンツが落ちてきた。
「俺のパンツだ!」
「え? そうなのか?」
不思議な事もあるものだ。とりあえず渡辺はそのパンツを履いた。
「な……なんだそのパンツ」
「いいだろ? メンズのジョックストラップって言うんだ。スポーツ選手が履いてるやつなんだぜ」
「尻が丸見えじゃないか」
「Oバックって言うんだよ」
「お……オーバック? お前いつもこういうのを履いてたのか?」
「ときどきだよ。歩くときに前が揺れるのがいやでさ。これだと前が固定されるからいいんだ」
渡辺が青木の前で軽く尻を振る。振っても前が動かないぞというつもりのようだったが、今の青木には目の毒だった。青木の目がギラギラと獲物を狙う目になっていた。
「…………」
「テニスやバスケをするときもこのパンツだと動きやすいんだぜ」
「お前ってやつはどれだけ俺を煽るんだ!」
「煽るって?」
「無自覚ほど厄介なもんはねえな」
青木の手が渡辺の尻を揉みしだく。何かぬるっとしたモノを塗り込まれた。
「さっきのクリーム使わせてもらうぞ」
「お前! それはそんなとこ塗るもんじゃねえぞ」
つぷっと長い指が入ってくる異物感に渡辺は思わず身をよじる。
「抜けっ。ばか青木!」
「大丈夫だ。優しくする。めちゃくちゃ気持ちよくしてヤるから」
青木の声が渡辺の耳元で甘く囁かく。
「ばか……やろ。……ん……」
「ほら。お前のイチモツがまた硬くなってる。嫌じゃないんだろ?」
耳たぶを甘噛みされ触られることを覚えた若い身体は快楽に弱く堕ちていく。
「んんっぁ……あおきのばかぁ……」
「うん。好きな奴の前じゃ馬鹿になるんだ。しかもこんなチャンスを俺が逃すはずがないだろ。安心しろ扉に鍵はしてある。声だけ抑え気味にしてくれ」
「……お前っ。さては最初から……俺を」
「そうだ。俺はお前がいうようにズルいやつなんだ。ほらここだろ? 前立腺」
「んぁっ……やめっ……なにこれ……ぁん……んぁあ」
「その顔堪らない。俺頑張るから。渡辺が俺に惚れてくれるまで」
「んふ……ぁあっ。お前またデカくなってる! なんで?」
「なんでって……そりゃ、お前の」
「パンツのせい!」
おわり
後書き
今年もやってきました。深山恐竜様、天木あんこ様共催の、
#おぱんつ企画2023 (お題はプール&おぱんつ)
への参加作品です。読んでいただきありがとうございます。どうぞよろしくお願いします。
この学校には夏になるとパンツの精があらわれるという伝説があるらしい。
「なんだそれ? パンツに妖精なんているのか?」
渡辺が不思議そうに尋ねる。肩までのくせのある茶髪で人懐っこい印象の青年である。
「いやいや、そいつは実体的なものではなくて感情的なものでもあるといえるらしいぞ」
同学年の青木が真顔で説明しだした。渡辺とは対照的に青木は真面目そうな雰囲気で黒髪、短髪である。青木の方が渡辺よりも身体が大きく手足も大きかった。
「はあ? ますますわかんね~」
「そうだな。抽象的過ぎるよな?」
「あれじゃねえの。学校の七不思議的な噂話」
「わわ。やめろよ。怪談話なのかよ? 俺ホラーは苦手なんだ」
「ははは。そんなの嘘っぱちだって! いるとしたら変態じゃねえか?」
「それもそうか。パンツマン参上~ってか?」
―――― ボクらをバカにするなんて。イタズラするぞ
「おい。なんだよイタズラって?」
「俺なんにも言ってねえぞ」
「そうか? 空耳かな?」
◇◆◇
ここは血気盛んな男子達が通っている工業系の大学だ。男子達は成長期の中性的な容姿の子や、がっちりした筋肉質な体格の子もいる。普段は服の下に隠されているが、それが見事に強調されるのがプールだ。水泳の時には水着姿にならないといけない。
それに伸縮性のある競泳水着は着用するとその布の範囲の少なさや薄さでイチモツの形や大きさがくっきりと映し出されてしまうのだ。
「おい青木。お前のデカすぎだろ!」
渡辺がいきなり青木の股間を水着の上から掴んだ。
「ばっ! 掴むな! 痛いだろ!」
あわてて青木がその手を払いのける。
「へ? なんでそんなにパンパンになってんだよ?」
「うっ、うるさいな。なんでもいいだろ!」
「なんだよケチ! 減るもんじゃないしちょっとぐらい触ってもいいじゃねえか」
「じゃあお前のも触らせろよ!」
「嫌だよ。俺はお前みたいにデカくないもん」
渡辺が舌を出してあかんべーをする。
「違う。こっちだよ!」
青木が渡辺の尻を掴んだ。
「へ? なんだケツか。ははは」
「……やわらかいな。お前のケツ」
「そうか? 形が良いなとは言われるけどな」
渡辺の尻は丸くてぷっくりしていた。
「そうだな。桃みたいだな」
「おいっ。もういいだろ。揉むなって!」
「いや、悪い。揉み心地がよくってさ」
「くすぐったいんだよ。バーカ!」
「くすぐったい? ……そうか。感じるのか」
「え? 何か言ったか?」
「いいや」
青木の顔がほんのりと赤く染まっている。
「お前、顔が赤いぞ。日焼けしやすかったのか?」
「そ、そうかな」
「俺さ、日焼け後によく効くクリーム持ってるからあとで貸してやるよ。ほっておくとヒリヒリするぞ」
「おお。後で借りに行くぜ」
体育の講義は必須授業だが夏場はプールに入れた。基本は単位獲得のための集中講義である。だが泳げる者は25メートルを4ターンほどするとリレー競技となった。いつもなら好成績を残す青木だが今日は良いタイムが出せなかったようだ。
授業が終わりシャワーを浴び、更衣室に戻る。シャワーの順番は五十音順のため渡辺はいつも一番最後になる事が多い。
「あれ? 青木まだいたのか?」
「ああ。ちょっと、その」
「今日はタイムも伸びなかったようだし日焼けしすぎてのぼせたのか?」
「そ、そうなんだ。だからクリームを借りようかと思ってさ」
「わかったぜ。ちょっと待てよ。これだ。ほらよ!」
渡辺がカバンからクリームを取り出すと青木へと投げ渡した。
「おっと。サンキュ」
青木がそれを受け取る。
「それな、顔にも身体にも使えるんだ」
「……そうか。身体にも使えるのか」
「あれ? 他の皆は?」
「皆は次の課題の提出が遅れてるからって先に戻ったぜ」
「そうなんだ。青木はいいのか?」
渡辺はタオルで体を拭きながらシャツを羽織った。
「俺は先に提出した。渡辺もだしてたろ?」
「うん。今回のは早めにできたんだ」
「ああ。教授から聞いた。今回提出が早かったのは俺とお前の二人だそうだ」
「はは。そっかぁ。だからお前もゆっくりしてるんだな……あれ?」
「どうした?」
「パンツがない!」
渡辺があわてだした。カバンの中にパンツが入ってないのだ。
「ロッカーの周辺とかに落としてないか?」
青木が近づいてきて渡辺の足元を探し出した。
「おっかしいなぁ。いつもはカバンの内側に入れてるんだけどな」
「プールに入る前にここで着替えたんだろ? その時のこと思い出せよ」
「そうなんだよ。今日は水泳の授業があると思って家から水着を履いてきたんだ」
「じゃあ。パンツをカバンに入れ忘れたのか?」
「いや、着替えはここにちゃんと入ってたんだ。仕方ないな。ノーパンでズボン履くか」
「……ノーパン。このかわいい尻がノーパンだと」
「青木? どうした?」
足元にいた青木が顔をあげた先には渡辺の尻があった。
「お前の尻ってやわらかいよな」
青木の手が渡辺の尻にかかる。これにはさすがの渡辺も身の危険を感じた。
「なんだよお前。変態っぽいぞ」
「俺さ。変なんだよ。さっきお前に掴まれてからずっとおっ勃ったまんまなんだ」
「げっ。わ、悪かったよ」
確かに青木の股間はこんもりと盛り上がったままだ。辛そうに前かがみになっている。
「自分じゃイケなくて。だから、その手伝ってくんないかな」
「へ? 手伝うって……あ~」
渡辺も気付いたのだろう。パンパンに張るほど溜まっていたのかもしれない場所に刺激を与えてしまった為に、萎えずにいきり勃ってしまっただろうことを……。
「でも自分でイケないって?」
「トイレに駆け込んだんだけど。その……お前の尻の感触が忘れられなくて。勃起したのもお前の尻に見惚れてたせいだ」
「はああ? 俺かい? 俺が原因?」
コクコクと頷く青木に苦笑する渡辺。青木が真っ赤な顔で涙目なのは日に焼けたせいだけではないのだろう。なんだか可愛いくみえてしまう。それに男としてイケそうでイケない時の辛さはわかる。青木がそんな状態なんだと思うとなんだか渡辺自身も下半身がムズムズしてきた。
「仕方ねえな。要するにお互い抜きあいっこすりゃあいいんだろ?」
「渡辺も……スるのか?」
「っ。なんかお前見てたらちょっと俺も興奮したっていうか。その、俺まだシャツしか羽織ってねえし! お前は俺のケツ掴んでるし、下半身はすっぽんぽんのまんまなんだよ!」
「悪い。お前の尻。めちゃめちゃプリプリしてて前からずっと触ってみたかったんだ」
青木の手が揉みしだくような動きになってきた。
「お前っ。その触り方やめろって」
「いやだ。やめたくねえ」
「ばか! なんかぞわぞわするんだよ! それよりこっち向けよ。向かい合わなきゃお互いシコれねえだろ?」
青木が立ち上がると真正面に見つめあう姿勢になる。渡辺が緊張した面持ちのまま青木のベルトを外すと、青木の中のイチモツが飛び出した。
「やっぱり。すげえ……デカイ」
渡辺がつぶやくと青木が渡辺の股間を優しく扱きだした。
「ぁ……お前……うそ。なんでそんなに上手なんだ?」
「ふふ。そりゃ同じ男だもん。どこをさわりゃあいいかなんてわかるさ」
「んぁ。ヤバい。はぁ。めっちゃ興奮する」
「渡辺。お前の声エロいって。俺のも触ってくれ」
「ああ。一緒に擦ろうぜ」
ぬちゃぬちゃと濡れた音が部屋に響く。
「はっ……ぁっ……気持ちイイっ」
「渡辺っ」
「ん?……んん?……ん~~~~っんん!」
手の動きをそのままに青木が渡辺に口づけた。青木の手のひらは大きく渡辺の両手をそのまま握りこむとあいた片手で渡辺の後頭部を抑え込み口づけを深くした。
「はっ……んんっ……ぁ……ばかっ! 俺っファーストキスなのに」
「ほんとか? 俺が初めてなのか?」
手の動きが一瞬とまると荒い息を整えながら渡辺が睨みつけた。
「なんで嘘つかなきゃいけねえんだよ!」
青木が嬉しそうな顔をする。
「お、俺ずっとお前が好きだったんだ!」
突然の告白に渡辺が驚くと間髪入れずに青木が手の動きを速めだした。
「んあっぁあっ。ばかっ……そんな急に……あっ」
「はぁ、そんな顔俺以外に見せるなよ!」
「あっぁあっ……もぉ……出ちゃう」
渡辺の声にピタッと青木の手が止まる。
「ふぇ? ……なんで?」
「好きだ。俺と付き合ってくれ!」
「お前 ……何言って」
「俺が嫌いか?」
「嫌いなわけねえだろ。俺が誰とでもこんなことすると思ってんのか?」
「思わねえ。でも友達以上になりたい」
青木の手がゆっくりと扱きだす。
「お前、このやり方はズルいだろ。ヤッてる最中に言うんじゃねえよ」
「……わかった」
青木の手の動きが先ほどよりも優しく力強く扱き始めた。
「んぁ……はっ……あぁっ……くぅうっ」
「……っ……渡辺っ……くっ!」
ほぼ同時に果てると白濁した液体が両手に塗まみれた。はぁはぁと荒い息の中、青木の渡辺をみつめる目が熱い。
「正直気持ちよかった。俺も溜まってたのかもしれねえ」
渡辺が目尻を染めながら濡れた手をタオルで拭く。青木の手も一緒に拭いてやると眉を下げた青木と目が合う。
「ごめん。突っ走っちまった」
「ああ。そうだな」
「でも、本気なんだ。もっとちゃんと告白するつもりだったんだけど」
「青木と一緒にいると心地いいし好きだ。でもそれが恋愛なのかはわからない」
「今はそれでもいい! これから身体で堕としていくから」
「お前俺の話をちゃんと聞いてたか?」
――――くすくすくす。おもしろ~い。
「なに? 今の声って?」
キョロキョロと声のする方を探すと、どこからともなくふぁさっと目の前にパンツが落ちてきた。
「俺のパンツだ!」
「え? そうなのか?」
不思議な事もあるものだ。とりあえず渡辺はそのパンツを履いた。
「な……なんだそのパンツ」
「いいだろ? メンズのジョックストラップって言うんだ。スポーツ選手が履いてるやつなんだぜ」
「尻が丸見えじゃないか」
「Oバックって言うんだよ」
「お……オーバック? お前いつもこういうのを履いてたのか?」
「ときどきだよ。歩くときに前が揺れるのがいやでさ。これだと前が固定されるからいいんだ」
渡辺が青木の前で軽く尻を振る。振っても前が動かないぞというつもりのようだったが、今の青木には目の毒だった。青木の目がギラギラと獲物を狙う目になっていた。
「…………」
「テニスやバスケをするときもこのパンツだと動きやすいんだぜ」
「お前ってやつはどれだけ俺を煽るんだ!」
「煽るって?」
「無自覚ほど厄介なもんはねえな」
青木の手が渡辺の尻を揉みしだく。何かぬるっとしたモノを塗り込まれた。
「さっきのクリーム使わせてもらうぞ」
「お前! それはそんなとこ塗るもんじゃねえぞ」
つぷっと長い指が入ってくる異物感に渡辺は思わず身をよじる。
「抜けっ。ばか青木!」
「大丈夫だ。優しくする。めちゃくちゃ気持ちよくしてヤるから」
青木の声が渡辺の耳元で甘く囁かく。
「ばか……やろ。……ん……」
「ほら。お前のイチモツがまた硬くなってる。嫌じゃないんだろ?」
耳たぶを甘噛みされ触られることを覚えた若い身体は快楽に弱く堕ちていく。
「んんっぁ……あおきのばかぁ……」
「うん。好きな奴の前じゃ馬鹿になるんだ。しかもこんなチャンスを俺が逃すはずがないだろ。安心しろ扉に鍵はしてある。声だけ抑え気味にしてくれ」
「……お前っ。さては最初から……俺を」
「そうだ。俺はお前がいうようにズルいやつなんだ。ほらここだろ? 前立腺」
「んぁっ……やめっ……なにこれ……ぁん……んぁあ」
「その顔堪らない。俺頑張るから。渡辺が俺に惚れてくれるまで」
「んふ……ぁあっ。お前またデカくなってる! なんで?」
「なんでって……そりゃ、お前の」
「パンツのせい!」
おわり
後書き
今年もやってきました。深山恐竜様、天木あんこ様共催の、
#おぱんつ企画2023 (お題はプール&おぱんつ)
への参加作品です。読んでいただきありがとうございます。どうぞよろしくお願いします。
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