BL学園のナナメ上!

くりーむそーだ

文字の大きさ
23 / 34

第23話 お膳立て

しおりを挟む
「ふんふーん♪もうすぐ夏休みー♪」

作詞作曲オレの歌を歌いながら、スキップする
残念ながらここは特別棟だから誰も居ないんだなぁー!!
ショウの格好でスキップする横にはハルがため息をついている

「夏休みの前にテストがあるよ。今、テスト前のピリピリしてる期間でしょ?」
「あー…テストなぁ…またハルがいい成績残して終わりだろー?」
「ショウも本気だしたら?」
「やーだよっ!目立つじゃん!」
「言うと思った」

ハァとため息をつく桜
だってめんどくさい

「さぁて…テスト勉強でもするかー?」
「んー…そうだね。正直、当てが外れたね」

2人は残念そうに歩く
昼間だというのに堂々と歩いているのはテスト期間前で、早々に授業が終わるからなぁ

「図書館にでもいく?」
「そだなー…新しい漫画入ってねぇかな?」
「無理じゃないかな?」
「んー?」

何か視界に入った
あの森の方に誰かいる?

「あー…あれ菫じゃないか?」
「あ。ほんとだー」

「「…いってみよ(っか/ーぜ)!!」」

顔を見合わせて同時に言って窓から外へ走りだした











「よーしよしっ!!」

わしゃわしゃとオレが撫でるのは子猫

「…ずるい」
「うるせぇ!ハルに構ってもらっといて贅沢言うな!!」

オレが話しているとみゃーみゃーと鳴いて構えと主張してくる子猫超かわいい
指でくすぐってやると甘噛みしてくる…何だこの子!!

「まぁ、ショウはどうでもいいけどね…で、どうするんだい?ボクには関係ないから好きにしてくれてもいいけど…世間はそうもいかないだろう?」

オレに呆れたように言うハル
そんな顔も美しいよな

「…世間…俺、愛にい、てもらった、ら、それで…」
「ほんとに?」

真剣な目で桜は男を射抜いた

「彼のその他数でいいのかな?きっとキミは1番にはなれない…わかってるんだろう?」
「……」

男は無言で俯いた

「まぁ、ボクが言えた義理じゃないし…でも可愛い後輩が倒れそうなんだ。キミの心情とかどうでもいいんだけどね…後輩にはかっこいいとこ見せて頼らせてあげるのが先輩の役目じゃないのかな?」

あー桜怒ってるな

「ハルさんや。ダメだってーもっと優しく言ってあげなきゃ理解できないぞ?」
「だってさー悔しくてさ」
「たかちゃんのことが大好きなのは分かったから」

膝に乗っけていた子猫を下へおろした
…ズボンにへばりついてるのは無視しよう

「なぁ?わかるか?ドンドン腑抜けになっていく先輩を見て、必死に自分がいるココさえ守れば帰ってきてくれると信じて、倒れるまで頑張り続ける後輩の気持ち。
今まで仲良く、一緒に頑張ってて…頑張ってたからこそ見限りたいのに見限れない奴の気持ちが。
なぁ?       聞くぞ?


お前、こんなとこで何してんの?」




オレが言うと男は目を見開いた
しばらく考えた末にスクッと立ち上がって走りだした

「あー…ここまでお膳立てしなきゃいけないのかぁ…」
「いやいや。若いよねぇ」

2人で顔を見合わせて笑った
最後に見えた男の瞳はもう晴れていた
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

罰ゲームから始まった、五人のヒロインと僕の隣の物語

ノン・タロー
恋愛
高校2年の夏……友達同士で行った小テストの点を競う勝負に負けた僕、御堂 彼方(みどう かなた)は、罰ゲームとしてクラスで人気のある女子・風原 亜希(かざはら あき)に告白する。 だが亜希は、彼方が特に好みでもなく、それをあっさりと振る。 それで終わるはずだった――なのに。 ひょんな事情で、彼方は亜希と共に"同居”することに。 さらに新しく出来た、甘えん坊な義妹・由奈(ゆな)。 そして教室では静かに恋を仕掛けてくる寡黙なクラス委員長の柊 澪(ひいらぎ みお)、特に接点の無かった早乙女 瀬玲奈(さおとめ せれな)、おまけに生徒会長の如月(きさらぎ)先輩まで現れて、彼方の周囲は急速に騒がしくなっていく。 由奈は「お兄ちゃん!」と懐き、澪は「一緒に帰らない……?」と静かに距離を詰める。 一方の瀬玲奈は友達感覚で、如月先輩は不器用ながらも接してくる。 そんな中、亜希は「別に好きじゃないし」と言いながら、彼方が誰かと仲良くするたびに心がざわついていく。 罰ゲームから始まった関係は、日常の中で少しずつ形を変えていく。 ツンデレな同居人、甘えたがりな義妹、寡黙な同クラ女子、恋愛に不器用な生徒会長、ギャル気質な同クラ女子……。 そして、無自覚に優しい彼方が、彼女たちの心を少しずつほどいていく。 これは、恋と居場所と感情の距離をめぐる、ちょっと不器用で、でも確かな青春の物語。

むっつり金持ち高校生、巨乳美少女たちに囲まれて学園ハーレム

ピコサイクス
青春
顔は普通、性格も地味。 けれど実は金持ちな高校一年生――俺、朝倉健斗。 学校では埋もれキャラのはずなのに、なぜか周りは巨乳美女ばかり!? 大学生の家庭教師、年上メイド、同級生ギャルに清楚系美少女……。 真面目な御曹司を演じつつ、内心はむっつりスケベ。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

手が届かないはずの高嶺の花が幼馴染の俺にだけベタベタしてきて、あと少しで我慢も限界かもしれない

みずがめ
恋愛
 宮坂葵は可愛くて気立てが良くて社長令嬢で……あと俺の幼馴染だ。  葵は学内でも屈指の人気を誇る女子。けれど彼女に告白をする男子は数える程度しかいなかった。  なぜか? 彼女が高嶺の花すぎたからである。  その美貌と肩書に誰もが気後れしてしまう。葵に告白する数少ない勇者も、ことごとく散っていった。  そんな誰もが憧れる美少女は、今日も俺と二人きりで無防備な姿をさらしていた。  幼馴染だからって、とっくに体つきは大人へと成長しているのだ。彼女がいつまでも子供気分で困っているのは俺ばかりだった。いつかはわからせなければならないだろう。  ……本当にわからせられるのは俺の方だということを、この時点ではまだわかっちゃいなかったのだ。

とある男の包〇治療体験記

moz34
エッセイ・ノンフィクション
手術の体験記

処理中です...