BL学園のナナメ上!

くりーむそーだ

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第24話 助けてみた

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「おー?働いてる働いてるー」
「風紀ばっかに仕事させないで欲しいよ」

桜が横でため息をついてる
未だにオレらは服はさっきのままである
そして、視線の先には取り締まる風紀

「…でも、副委員長も限界じゃね?」
「…そうだね」

悲しそうに笑う桜の頭をクシャッと撫でてから走り出す

「よっ、と」

周りの風紀委員も気づいておらず、副委員長を後ろから木のバットで殴ろうとしてた奴の頬に思いっきり飛び蹴りを食らわせる

「バットとか使うなよなー…せめて使うなら角材?」
「ショウ、そっちの方が危ないから」

ハァとため息をつく桜は他のガラの悪い奴を平手打ちで倒していた

「だってバットとか野球やってる奴に失礼じゃね?」
「まぁ、わかるけどさ…あれ?ショウって野球好きだった?」
「んや。普通?」
「庇護する意味…まぁ、いいや。ねぇ、君たち大丈夫?」

少し擦り傷のある風紀委員に声をかける
というか、お前ら桜(ハルバージョン)に見惚れ過ぎな!!わかるけど!月の遣いかと思うけど!!

「ショウ自重」
「さーせん☆」

桜に注意されたので妄想をやめた
掛け合いをしてる間にガラの悪いのを紐で縛って完成!!

「ちょ、ショウ」
「んー?なんだー?」
「1人亀甲縛りにすんのやめなよ」
「…ばれたし」
「あんたは確か…」
「おぉー!久しぶりだな副委員長ー!ショウだぜ☆」

イェーイ!とピースをすると桜に頭をかかえられた

「やっぱり、最恐と言われた風紀委員長がいないと…風紀委員まで襲われるのかな?」
「確かになー。あんなのでも権力あったしなー」
「…あと、不穏な噂も流れてるしね」
「確かにな…」
「??」

風紀委員たちが首を傾げているが、説明する気はない

「さーて!さっさと連れてけよーオレらは行くからー」

へらへらと笑い立ち去ろうとした

パシッ

「んぁ?」
「お前たちは何なんだ?調べたがこの学校の生徒ではないだろ?」
「え?普通に生徒だよ?」

キョトンとしたように桜が答える
とてもかわいい

「ハルはわかんねーけどオレはお前ら風紀の味方でも、生徒会の味方でも…まして学園の味方でもでもない。オレはオレの信念のために動いてる。それを忘れるな。」
「やだなー!ショウってばボクを疑ってるの?ボクはショウにしかつかないよ?誰の味方って言われたらショウの味方。キミたちはそのついでだね」

ニコニコと笑う桜…ほんと天使かな

「ショウ?」
「さーせん!!じゃあ、オレらは行くけど大丈夫ー?」
「…一般人にそこまでさせられないからな」
「わぁー!ほんとイケメーン!」

オレがパチパチと拍手しているとハルが苦笑した

「じゃあお願いしまーす!」
「ボクたちは行くよ」

ハルと共に風紀委員に声をかけて立ち去る
うーん…早急に解決しないとやばい??

「そうだね…でも、あとちょっとお仕事あるから頑張ろう?」
「そだなー…」

ピタリと足を止めてオレらは振り返った

「「ねぇ?黄霧きぎり朝登あさと?」」
「…いつから気づいてたの?」

現れたのはへらへら笑いながらも目は笑ってない

「そうだねぇ…ボクはバットの下りからかな?」
「オレはオレらが登場する前?」
「…最初っからってことかぁ」
「「当たり前!!」」

グッと親指を上げると脱力された
解せぬ

「まぁいいや。ねぇ、ハルだっけ?キミほんと何者なの?」
「おいーオレは無視かよ」
「一般人だよ?」
「ハルまで!?」

次々話を進めていくのを仕方ないのでオレは隅っこで黙っていることにした

「ほんと、ムカつくんだけど」
「いやー?ボクに言われても困るよ?」
「愛に何するつもりなのかな?」
「別に?何もする気はないけど…キミはそのままなのかな?」
「何?」

掴み所のないような会話だが、これ…腹の探り合いだよな?え、コワクナイ?

「本当に転入生くんだけが、キミを見ていたのかな?」
「え…?」

あ。桜ってば斬りつけちゃうの?いいの?

「見ていたのは本当に転入生くんだけ?違うよね?
本当はキミが見ていなかった・・・・・・・・・・んだから」
「何を言って「まずね。キミは…いや生徒会の人たちは他の人を見ようとしていないよね?」

言葉を被せて桜が続ける

「何に縛られているのかはわからないけどね。ねぇ、本当にキミたちは歩み寄ったの?途中でみんな一緒だと一括りししなかった?
相手に知ってもらう努力はしたの?」
「勝手なこと言うなッ!!俺の何がわかるんだよ!」
「わかんないから言ってるんじゃないか。わからないからわかろうとする努力をしてるんだろう?ねぇ、誰も居なかったの?本当に?」

怒鳴る黄霧にまっすぐみ見つめ返す桜

「違うよね?わかってもらおうとしなかった。確かにキミが言うような人は多いと思ったよ?だけどさ、全員そうかと言ったらそうじゃない…
キミ、なんで親衛隊ができたか知ってるの?」
「そんなの、俺に近づきたいからで…」
「キミが、刺されないように、だよ。
酷い人間付き合いしてたらしいね?男も女も…ヤリ捨て?最低だよね。今までどんな思いで親衛隊の隊長がキミと関係を持った子を宥めてたと思うの?ねぇ、どう思うの?」

ニコニコと真っ黒な笑顔で桜が追撃をする

「確かにキミの事を好きでなかったらこんなことしないよね?だからキミに好意があったのは間違いないと思う。でもね、生半可な気持ちでキミのことを守ってたわけじゃないよ?
キミは守られてるという自覚をするべきだよ」

桜から笑顔が消えた

「ハール。落ち着いて」

オレは桜の目を覆う
これ以上はさせてあげられない

「ハルが嘘を言ってるか言ってないかは…お前自身が確認してきな?オレたちが出来るのはここまでだ。
親衛隊贔屓でも生徒会を目の敵にしてる訳でも、転入生くんを攻撃したい訳でもない。ただ、真実を知らないままだと傷つく人間がいる。それがハルには耐えられないし、オレも見過ごせない。」

グイッと桜を抱き寄せる。同じくらいの身長だから包み込むのはできないけどポンポンと背中を優しくたたいてやると桜は力を抜いて肩に寄りかかってきた
…可愛すぎかよ

「あ、俺、俺は…」
「まぁ、こっからはお前がどうしたいか、だ。信じれなくてそのままなのか、それとも変わるのか…」
「…お前なんかに言われなくても…そんなの…くそっ!!」

モヤモヤしたらしく走り出した
あー青春だなぁ

くるっ

「あ?」
「アンタ!名前は!?」
「あ。オレはショウだぞー!覚えなくていいからなー」
「覚えねぇよ!!」

今度こそ走り去っていった

…何だったんだ??

オレが首を傾げていると桜は深くため息をついていたのだった
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