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第25話 決別の日
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「こんなに早くなるとは驚きだねショウ」
「ほんとだなー。平和だわー」
「ちょっとショウ、ハル。手を動かさないと!溜まってるよ!書類!」
「お前らカナに迷惑かけるな!」
「…次はこれをお願いします」
「本当本当!俺たちにばっかやらせてー」
「…お茶、入った」
騒がしくなった生徒会室。たかちゃんの顔色もカナのオドオドもレンレンの威嚇もいい方向へと変わっている
何だか残り二人が親衛隊と仲良くなったらしく、快くこの生徒会室に送り出してくれているらしい。
というか、この状況見ても親衛隊は緊急で仕方ないって言ってた…寛大である
なので、今実質転入生のいじめに関わっているメインは副会長の親衛隊である
「ってかオレらそろそろ抜けてもよくね?生徒会じゃねーし」
「おい。お前らがカナを巻き込んだんだからちゃんと責任取れ」
「わぁ!レンレンがまともなこと言ってるよショウ!」
「レンレンも成長したなぁ…ほら、この山終わったぞー」
「こっちも終わったー!」
「…ほんとショウとハルってば会長より出来るよねぇ?」
「…副会長、よ、りも」
「…自分が手の回らなかった溜まりに溜まった書類を気を失ってる間に終わらせるレベルなので…」
あー…よぉし!
「ごめーん!悪いけどオレちょっと出かけるとこあるから☆みんな頑張ってちょ☆」
「あ!ボクもー!」
オレと桜はさっさと片付けて部屋を出た
あの2人はもう大丈夫だろ。というか前回桜何言ったんだろ?すごいな
「というわけで、久々のふくたいちょーもーどぉ~」
「その話し方本当にゆるいね」
ハルの姿の桜が苦笑していた
「もぉ~ハルしつれーだよぉ?」
「ごめんごめん」
オレの頭を撫でて桜は物陰へと去って行った
しばらくぼーっとしていると気配を感じた
「初夏…」
「タイチョー!どぉしたんですかぁ~?こぉんなとこに呼びだすなんてぇ」
へらりと笑うオレに隊長はキュッと眉を寄せる
「ねぇ、初夏…初夏が転入生の子を虐めてるの?」
「えぇ~?してないですよぅ?ボクはタイチョーの嫌なことはぁしませぇん」
にこにこと笑いながら返事をする
…めんどくさいのが着たな
チラッと見ると幹部3人が居た
「七織くん。君がやっていることはもうわかっているよ?」
「…センパイ?どういうことですかぁ?」
「報告書、上がってるよ?君の目撃情報」
「さ、最近よく学校を休んでるんですよねっ!」
勝ち誇ったような顔の3年幹部と、怯えながら書類を渡してくる1年幹部
「そんなことぉして何になるんですかぁ?ボクが休んでることといぢめたーっていうことはぁ一致しないでしょぉ?」
「ほら、いじめを行なっている現場の証言も取れてるよ?」
報告書を渡されパラパラとめくると、やはりと言っていいのかこいつらや隊長の親衛隊、副会長の親衛隊などオレへの悪意がある生徒からの報告書である
「ボク、この報告書はぁ偏ってる気がぁするよぉ?」
「報告書には間違いない。そうでしょう?隊長?」
3年幹部が隊長を見ながら言った
隊長は暗い顔をしている
「タイチョー…?」
「初夏…信じたくなかったけど、本当なんだね?」
「違っ「言い訳は聞きたくない。」
オレの言葉を遮る隊長
あぁ、オレの声はもう届かないのか
「初夏、君を生徒会長親衛隊、副隊長から外すよ」
それは決別の宣言
隊長は踵を返して立ち去ろうとしている
幹部がオレを見て下品な笑みを浮かべていた
「隊長…」
オレの声はもう届かない
オレの詰めが甘かった…認識が甘かったんだ
「…初夏ちゃん…」
いつの間にか隣に来た桜がオレの肩に手を置く
「あ…」
《またあの時と同じ…》
「違う…オレは誰も信じてなかった」
《どうせ人は裏切るものなの…》
「そう、そうだよ…知ってた…知ってたんだ」
《なら、もう先はわかってるよね?》
「あぁ、わかってるよ初夏」
1つ何かが欠けた音がした
「ほんとだなー。平和だわー」
「ちょっとショウ、ハル。手を動かさないと!溜まってるよ!書類!」
「お前らカナに迷惑かけるな!」
「…次はこれをお願いします」
「本当本当!俺たちにばっかやらせてー」
「…お茶、入った」
騒がしくなった生徒会室。たかちゃんの顔色もカナのオドオドもレンレンの威嚇もいい方向へと変わっている
何だか残り二人が親衛隊と仲良くなったらしく、快くこの生徒会室に送り出してくれているらしい。
というか、この状況見ても親衛隊は緊急で仕方ないって言ってた…寛大である
なので、今実質転入生のいじめに関わっているメインは副会長の親衛隊である
「ってかオレらそろそろ抜けてもよくね?生徒会じゃねーし」
「おい。お前らがカナを巻き込んだんだからちゃんと責任取れ」
「わぁ!レンレンがまともなこと言ってるよショウ!」
「レンレンも成長したなぁ…ほら、この山終わったぞー」
「こっちも終わったー!」
「…ほんとショウとハルってば会長より出来るよねぇ?」
「…副会長、よ、りも」
「…自分が手の回らなかった溜まりに溜まった書類を気を失ってる間に終わらせるレベルなので…」
あー…よぉし!
「ごめーん!悪いけどオレちょっと出かけるとこあるから☆みんな頑張ってちょ☆」
「あ!ボクもー!」
オレと桜はさっさと片付けて部屋を出た
あの2人はもう大丈夫だろ。というか前回桜何言ったんだろ?すごいな
「というわけで、久々のふくたいちょーもーどぉ~」
「その話し方本当にゆるいね」
ハルの姿の桜が苦笑していた
「もぉ~ハルしつれーだよぉ?」
「ごめんごめん」
オレの頭を撫でて桜は物陰へと去って行った
しばらくぼーっとしていると気配を感じた
「初夏…」
「タイチョー!どぉしたんですかぁ~?こぉんなとこに呼びだすなんてぇ」
へらりと笑うオレに隊長はキュッと眉を寄せる
「ねぇ、初夏…初夏が転入生の子を虐めてるの?」
「えぇ~?してないですよぅ?ボクはタイチョーの嫌なことはぁしませぇん」
にこにこと笑いながら返事をする
…めんどくさいのが着たな
チラッと見ると幹部3人が居た
「七織くん。君がやっていることはもうわかっているよ?」
「…センパイ?どういうことですかぁ?」
「報告書、上がってるよ?君の目撃情報」
「さ、最近よく学校を休んでるんですよねっ!」
勝ち誇ったような顔の3年幹部と、怯えながら書類を渡してくる1年幹部
「そんなことぉして何になるんですかぁ?ボクが休んでることといぢめたーっていうことはぁ一致しないでしょぉ?」
「ほら、いじめを行なっている現場の証言も取れてるよ?」
報告書を渡されパラパラとめくると、やはりと言っていいのかこいつらや隊長の親衛隊、副会長の親衛隊などオレへの悪意がある生徒からの報告書である
「ボク、この報告書はぁ偏ってる気がぁするよぉ?」
「報告書には間違いない。そうでしょう?隊長?」
3年幹部が隊長を見ながら言った
隊長は暗い顔をしている
「タイチョー…?」
「初夏…信じたくなかったけど、本当なんだね?」
「違っ「言い訳は聞きたくない。」
オレの言葉を遮る隊長
あぁ、オレの声はもう届かないのか
「初夏、君を生徒会長親衛隊、副隊長から外すよ」
それは決別の宣言
隊長は踵を返して立ち去ろうとしている
幹部がオレを見て下品な笑みを浮かべていた
「隊長…」
オレの声はもう届かない
オレの詰めが甘かった…認識が甘かったんだ
「…初夏ちゃん…」
いつの間にか隣に来た桜がオレの肩に手を置く
「あ…」
《またあの時と同じ…》
「違う…オレは誰も信じてなかった」
《どうせ人は裏切るものなの…》
「そう、そうだよ…知ってた…知ってたんだ」
《なら、もう先はわかってるよね?》
「あぁ、わかってるよ初夏」
1つ何かが欠けた音がした
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