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第1話 彼女の始まり
しおりを挟む「さーくら!遊ぼうぜ!」
「おkおk!!初夏ちゃん!とりあえず、飲み物買いに行くよー!」
この日も何気ない会話をして過ごすはずだったんだ…
ズボッ
「「え?」」
何故か開いていたマンホール
一緒に落ちる桜の手をしっかり握りしめたのは覚えてる
「初夏ちゃん!」
「桜!!」
何だかわからないが視界が真っ白く染まる
頭の中にたくさんの情報が流れてくる
何だ?人の一生?
え?どうなってんの?
ガバッ
「え…?」
真っ白い部屋でオレは目を覚ました
ここは…?
「初夏!起きたのね!」
抱きしめてきたのは母親…
(あれ…?)
おかしいおかしい!
こんな綺麗な人じゃなくてもっと平凡な何でもない普通の人が母親だったはず!
何だ?何かおかしい…母親と認識できるけど…違う…
「母さん…?」
「そう!目を覚まして良かった!!」
母親はそう言うとパタパタと走って行った
医者を呼びに行ったのだろう
母親とは違うと頭が告げてるのに言うことを聞かない
何で?誰なの?
マンホールから落ちたからおかしいの?
ねぇ?
「どうなってんの…?」
2つの記憶が入り混じる
20年間生きてきた記憶と15年間生きてきた全く別の記憶
オレはどっちでアタシがどっち…?
「あぁー…めんどくさい」
オレはもう一度ベットに横になったのだった
オレは…一体誰なんだろうか…
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