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第二十二話「傲慢の代償」
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7月14日。
いつもより早く起きて狩場に向かった。
昨日出会ったフェイロン侯爵家の連中に会いたくなかったためだ。思惑通り、クライブさんはいたけど、ハーパルたちはまだいない。
「今日は早いな」とクライブさんが声を掛けてきた。
「ええ、あの連中と顔を合わせたくなかったので」
「一応、夜明けとともに出発と言っていたんだがな。まあ、貴族のボンボンならこんなものだろう」と言って苦笑する。
「そうですね」と僕も釣られて笑う。
その後、クライブさんから僕が狩場にしているところへ案内していいかと言われ承諾したが、
「クライブさんなら分かっていると思いますけど、あそこは危険ですよ。つい最近、暴君大猿が5匹くらい現れましたから」
タイラントエイプは体長三メートルほどの巨大な猿で、レベル330くらいあり、数が多いとレベル350を超えるオーガより危険だと言われている。
長い腕と鋭い爪、巨体に似合わぬ素早い動きが特徴で、僕が狙撃に使う崖でも簡単に登ってしまうので狙撃を諦めていた。
「分かっている。いざとなったら契約違反を理由に離脱するつもりだ」
「お気をつけて」と言ってクライブさんと別れ、山に入っていった。
ハーパルたちのことが気になるが、山に入ってから他のことに意識を取られるわけにはいかない。彼らのことは忘れ、魔物狩りに集中する。
今日はいつもより調子が悪かった。狙っている大物がなかなか現れず、ゴブリンやコボルトなどの雑魚しか出てこない。撃ってもレベルアップの役に立たないし、魔力がもったいないのですべて無視している。
それでもレベル370ほどのオーガウォーリア一体、レベル330ほどの黒豹一頭、レベル300ほどの風狼2頭を倒した。
オーガウォーリアを含めてすべて高値で買い取ってもらえる魔物であり、レベルも1つ上がっているので待った甲斐は充分にあった。
いつも通り、魔力を三分の一ほど残した状態で引き上げる。
いつもなら午前11時前には引き上げるのだが、今日はそれより少し遅い正午頃。
魔物狩人が使う獣道に入ったところで、休憩を摂る。収納魔術に保管してある携行食の焼菓子をかじっていると、クライブさんが現れた。
「1人なんですか?」と聞くと、
「ああ。あいつらには付き合いきれん。というより、間違いなく全滅するな」
怒っているというより呆れている感じが強いが、最後の全滅という言葉に「大丈夫なんですか」と思わず聞いてしまった。
「こっちには契約書があるからな。サインもさせたし、全滅しても問題ないだろう」
「でも、相手は侯爵家ですよ。サインがあっても全滅したら、1人だけ生き残ったと言って難癖をつけてきますよ」
「確かにそうだな……だが、あのままじゃ、奴らと心中することになるんだ。仕方ねぇだろう」
そうは言っても相手は侯爵家の嫡男だ。
あれほど我が儘に育っているのだから、甘やかされているはずで、もし、ハーパルが死んだら、侯爵家が騒ぎだす可能性は高い。
「そうだな。もう一度説得してみるわ」と肩を落とす。
「僕も行きましょうか。いつもの狙撃している場所の方が近道ですし、僕はいつもロープを持っていますから」
「そうしてくれると助かる。お前さんが上から支援してくれれば何かあっても安心だからな」
「了解です。でも、魔力が心許ないんで、あまり期待しすぎないでくださいね」
それから狩場にしている崖に向かう。
時間にして30分ほどの位置だが、クライブさんが彼らと別れてから1時間以上経っているため、いつもより急いだ。
■■■
僕にとって今日くらい気分がいい日はない。
アルセニ山地に入った時は険しい山道に辟易したが、狩りを始めてからは気分は最高だ。
まだ1時間も経っていないが、レベルは100以上上がり、この調子でいけば今日中に200くらい上がりそうだ。
さっき魔術を使ったが、今までとは比べ物にならないくらい威力が上がっている。
これで今まで後塵を拝してきたブラッドレイ魔導伯家のクリストファーを追い越せるだろう。
僕の方が爵位は上なのに、奴はこれまで僕のことをほとんど無視していた。確かに奴は4つの属性を使えるし、入学した時から中級魔術が使えた。僕は三年生になって初めて使えるようになったのにだ。
僕は2つの属性、風と水しか使えないし、魔力も平均以下しかない。でも、この僕を無視するというのは許せなかった。
一度そのことを問い詰めたことがある。
「ここは魔導学院だよ。爵位が高くても関係ないさ。第一、君は補助スキルを何も覚えていないじゃないか。詠唱短縮くらいできないと役に立たないよ」
「君の兄は無詠唱まで使えたそうだが、無能と言われていたんじゃないか?」
僕がそういうと、クリストファーはギロリと僕を睨む。
「兄上は無能なんかじゃない。全属性が使えて、多重詠唱までできる天才なんだ!」
廃嫡されて家から追い出されたと聞いていたから、怒り出すとは思わなかった。
それからクリストファーは何かにつけて僕を馬鹿にするようになった。それもあってこの夏休みの間に見返してやろうと、わざわざここまで来たんだ。
パワーレベリングは順調だった。
オークに始まり、ブラックベア、グール、ゴブリンと徐々に弱くなっていく。これならまだまだ大丈夫だと思っていたら、護衛の騎士であるホワイトローが僕の前で跪き、頭を下げた。
「ハーパル様、そろそろ潮時かと。これ以上、ここにいてはいつ大物が来るかもしれません」
「まだ戦えるのだろう? ならばもう少し戦え!」
「しかし、シェリンガムのMPが尽きかけております。私とサーティースの剣も切れ味が落ちており、もしここでオーガクラスが現れたら、ハーパル様のお命をお守りすることも難しいかと」
「その時は僕が魔術で援護してやる。次でレベル150になるんだ。だからつべこべ言わずに戦え」
「分かりました。ですが、次の敵を倒したらどのようなことがあっても帰還いたします」
ホワイトローには失望した。
父上が推薦したからもう少し骨のある奴だと思ったが、昨日から侯爵家に泥を塗るような言動が目立つ。
サーティースの方がよほどフェイロン侯爵家の家臣に相応しい。領地に帰ったら父上に褒美をやるよう進言しよう。
それから5分ほど経った時、ホワイトローが突然叫んだ。
「囲まれている!」
慌てて周りを見ると、巨大な猿の魔物が僕たちを囲むように木の陰から顔を出している。数は分からないが、少なくとも5匹はいる。
「暴君大猿だ! ヒースコート! プロウマン! ハーパル様をお守りしろ! シェリンガムは敵を牽制してくれ!」
ホワイトローが矢継ぎ早に指示を出す。
僕は慌てて攻撃魔術の呪文を唱えるが、動きが速すぎてどれを狙ったらいいのか混乱する。
「川を背にするんだ! だが、後ろにも常に注意を向けておけ! 奴らの跳躍力は侮れんぞ!」
隠れていた大きな岩から10メートルほど離れた川に向かう。川幅は7、8メートルほどだが、思った以上に浅く、障害になるとは思えない。
それでも僕にできることは、ホワイトローの言葉に従うことだけだ。
嫌らしい笑みを浮かべた体長3メートルほどの大猿が「ホッホッホッ」という変な鳴き声を上げながら、ゆっくりと近づいてくる。
うろ覚えだが、タイラントエイプはレベル320から330くらいで、ホワイトローたちとほぼ同じだ。だから、まだ希望はあるとその時は思っていた。
しかし、すぐにその希望は絶望に変わった。
3匹のタイラントエイプが突然走り出し、前衛であるホワイトローとサーティースに体当たりを掛けてきたのだ。
ホワイトローは盾で何とかいなしたが、サーティースはその勢いに大きくよろめき、太い腕に掴まれ、宙に投げ飛ばされてしまう。ホワイトローも後続の突進に対応できず、川の中に吹き飛ばされてしまった。
更に2匹のタイラントエイプが走り込んできた。
「来るな!」と叫ぶが、「ホッホッホッ!」というふざけた鳴き声を上げ続けながら、僕を守ろうとしたプロウマンの顔を掴んだ。
「助けてくれ!」というプロウマンの叫びを無視し、そのまま片手で持ち上げると、地面に叩きつける。
グチャという音が響いた。
僕は目を背けることしかできなかった。
その間にシェリンガムが魔術を完成させ、もう1匹に叩きつけた。しかし、威力が弱い魔術しか用意できなかったのか、速度を落とすこともなく、シェリンガムに向けて両腕を大きく開いた。
そして叩きつけるような勢いでシェリンガムを二度、爪で引き裂く。真っ赤な血が河原を染めた。
僕はここで死ぬんだと膝を突いて空を見上げた。
いつもより早く起きて狩場に向かった。
昨日出会ったフェイロン侯爵家の連中に会いたくなかったためだ。思惑通り、クライブさんはいたけど、ハーパルたちはまだいない。
「今日は早いな」とクライブさんが声を掛けてきた。
「ええ、あの連中と顔を合わせたくなかったので」
「一応、夜明けとともに出発と言っていたんだがな。まあ、貴族のボンボンならこんなものだろう」と言って苦笑する。
「そうですね」と僕も釣られて笑う。
その後、クライブさんから僕が狩場にしているところへ案内していいかと言われ承諾したが、
「クライブさんなら分かっていると思いますけど、あそこは危険ですよ。つい最近、暴君大猿が5匹くらい現れましたから」
タイラントエイプは体長三メートルほどの巨大な猿で、レベル330くらいあり、数が多いとレベル350を超えるオーガより危険だと言われている。
長い腕と鋭い爪、巨体に似合わぬ素早い動きが特徴で、僕が狙撃に使う崖でも簡単に登ってしまうので狙撃を諦めていた。
「分かっている。いざとなったら契約違反を理由に離脱するつもりだ」
「お気をつけて」と言ってクライブさんと別れ、山に入っていった。
ハーパルたちのことが気になるが、山に入ってから他のことに意識を取られるわけにはいかない。彼らのことは忘れ、魔物狩りに集中する。
今日はいつもより調子が悪かった。狙っている大物がなかなか現れず、ゴブリンやコボルトなどの雑魚しか出てこない。撃ってもレベルアップの役に立たないし、魔力がもったいないのですべて無視している。
それでもレベル370ほどのオーガウォーリア一体、レベル330ほどの黒豹一頭、レベル300ほどの風狼2頭を倒した。
オーガウォーリアを含めてすべて高値で買い取ってもらえる魔物であり、レベルも1つ上がっているので待った甲斐は充分にあった。
いつも通り、魔力を三分の一ほど残した状態で引き上げる。
いつもなら午前11時前には引き上げるのだが、今日はそれより少し遅い正午頃。
魔物狩人が使う獣道に入ったところで、休憩を摂る。収納魔術に保管してある携行食の焼菓子をかじっていると、クライブさんが現れた。
「1人なんですか?」と聞くと、
「ああ。あいつらには付き合いきれん。というより、間違いなく全滅するな」
怒っているというより呆れている感じが強いが、最後の全滅という言葉に「大丈夫なんですか」と思わず聞いてしまった。
「こっちには契約書があるからな。サインもさせたし、全滅しても問題ないだろう」
「でも、相手は侯爵家ですよ。サインがあっても全滅したら、1人だけ生き残ったと言って難癖をつけてきますよ」
「確かにそうだな……だが、あのままじゃ、奴らと心中することになるんだ。仕方ねぇだろう」
そうは言っても相手は侯爵家の嫡男だ。
あれほど我が儘に育っているのだから、甘やかされているはずで、もし、ハーパルが死んだら、侯爵家が騒ぎだす可能性は高い。
「そうだな。もう一度説得してみるわ」と肩を落とす。
「僕も行きましょうか。いつもの狙撃している場所の方が近道ですし、僕はいつもロープを持っていますから」
「そうしてくれると助かる。お前さんが上から支援してくれれば何かあっても安心だからな」
「了解です。でも、魔力が心許ないんで、あまり期待しすぎないでくださいね」
それから狩場にしている崖に向かう。
時間にして30分ほどの位置だが、クライブさんが彼らと別れてから1時間以上経っているため、いつもより急いだ。
■■■
僕にとって今日くらい気分がいい日はない。
アルセニ山地に入った時は険しい山道に辟易したが、狩りを始めてからは気分は最高だ。
まだ1時間も経っていないが、レベルは100以上上がり、この調子でいけば今日中に200くらい上がりそうだ。
さっき魔術を使ったが、今までとは比べ物にならないくらい威力が上がっている。
これで今まで後塵を拝してきたブラッドレイ魔導伯家のクリストファーを追い越せるだろう。
僕の方が爵位は上なのに、奴はこれまで僕のことをほとんど無視していた。確かに奴は4つの属性を使えるし、入学した時から中級魔術が使えた。僕は三年生になって初めて使えるようになったのにだ。
僕は2つの属性、風と水しか使えないし、魔力も平均以下しかない。でも、この僕を無視するというのは許せなかった。
一度そのことを問い詰めたことがある。
「ここは魔導学院だよ。爵位が高くても関係ないさ。第一、君は補助スキルを何も覚えていないじゃないか。詠唱短縮くらいできないと役に立たないよ」
「君の兄は無詠唱まで使えたそうだが、無能と言われていたんじゃないか?」
僕がそういうと、クリストファーはギロリと僕を睨む。
「兄上は無能なんかじゃない。全属性が使えて、多重詠唱までできる天才なんだ!」
廃嫡されて家から追い出されたと聞いていたから、怒り出すとは思わなかった。
それからクリストファーは何かにつけて僕を馬鹿にするようになった。それもあってこの夏休みの間に見返してやろうと、わざわざここまで来たんだ。
パワーレベリングは順調だった。
オークに始まり、ブラックベア、グール、ゴブリンと徐々に弱くなっていく。これならまだまだ大丈夫だと思っていたら、護衛の騎士であるホワイトローが僕の前で跪き、頭を下げた。
「ハーパル様、そろそろ潮時かと。これ以上、ここにいてはいつ大物が来るかもしれません」
「まだ戦えるのだろう? ならばもう少し戦え!」
「しかし、シェリンガムのMPが尽きかけております。私とサーティースの剣も切れ味が落ちており、もしここでオーガクラスが現れたら、ハーパル様のお命をお守りすることも難しいかと」
「その時は僕が魔術で援護してやる。次でレベル150になるんだ。だからつべこべ言わずに戦え」
「分かりました。ですが、次の敵を倒したらどのようなことがあっても帰還いたします」
ホワイトローには失望した。
父上が推薦したからもう少し骨のある奴だと思ったが、昨日から侯爵家に泥を塗るような言動が目立つ。
サーティースの方がよほどフェイロン侯爵家の家臣に相応しい。領地に帰ったら父上に褒美をやるよう進言しよう。
それから5分ほど経った時、ホワイトローが突然叫んだ。
「囲まれている!」
慌てて周りを見ると、巨大な猿の魔物が僕たちを囲むように木の陰から顔を出している。数は分からないが、少なくとも5匹はいる。
「暴君大猿だ! ヒースコート! プロウマン! ハーパル様をお守りしろ! シェリンガムは敵を牽制してくれ!」
ホワイトローが矢継ぎ早に指示を出す。
僕は慌てて攻撃魔術の呪文を唱えるが、動きが速すぎてどれを狙ったらいいのか混乱する。
「川を背にするんだ! だが、後ろにも常に注意を向けておけ! 奴らの跳躍力は侮れんぞ!」
隠れていた大きな岩から10メートルほど離れた川に向かう。川幅は7、8メートルほどだが、思った以上に浅く、障害になるとは思えない。
それでも僕にできることは、ホワイトローの言葉に従うことだけだ。
嫌らしい笑みを浮かべた体長3メートルほどの大猿が「ホッホッホッ」という変な鳴き声を上げながら、ゆっくりと近づいてくる。
うろ覚えだが、タイラントエイプはレベル320から330くらいで、ホワイトローたちとほぼ同じだ。だから、まだ希望はあるとその時は思っていた。
しかし、すぐにその希望は絶望に変わった。
3匹のタイラントエイプが突然走り出し、前衛であるホワイトローとサーティースに体当たりを掛けてきたのだ。
ホワイトローは盾で何とかいなしたが、サーティースはその勢いに大きくよろめき、太い腕に掴まれ、宙に投げ飛ばされてしまう。ホワイトローも後続の突進に対応できず、川の中に吹き飛ばされてしまった。
更に2匹のタイラントエイプが走り込んできた。
「来るな!」と叫ぶが、「ホッホッホッ!」というふざけた鳴き声を上げ続けながら、僕を守ろうとしたプロウマンの顔を掴んだ。
「助けてくれ!」というプロウマンの叫びを無視し、そのまま片手で持ち上げると、地面に叩きつける。
グチャという音が響いた。
僕は目を背けることしかできなかった。
その間にシェリンガムが魔術を完成させ、もう1匹に叩きつけた。しかし、威力が弱い魔術しか用意できなかったのか、速度を落とすこともなく、シェリンガムに向けて両腕を大きく開いた。
そして叩きつけるような勢いでシェリンガムを二度、爪で引き裂く。真っ赤な血が河原を染めた。
僕はここで死ぬんだと膝を突いて空を見上げた。
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